レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

名鉄「まる乗り1DAYフリーきっぷ」で犬山へ

 僕は普段の通勤に名鉄を利用しており、そのため通勤定期券を所持しています。社会人になってから数年間は1か月定期券を購入していましたが、わが社の通勤手当が6か月定期券の価額で支給されるようになってからは、ずっと6か月定期券を継続で購入しています。6か月定期券を購入する際、一般的には、入社や人事異動にあわせて新年度がスタートする4月を利用開始日とする場合が多いと思いますが、僕は約1か月遅れて5月上旬を利用開始日としているため、毎年、ゴールデンウイーク前と9月後半に定期券を更新(継続)するようにしています。休日の乗り鉄旅の際にも、西日本方面に向かう時には最寄り某駅から金山駅まで定期券を利用することができるため、プライベートでも非常に重宝しています。

 そんな通勤定期券について、今年も継続の時期を迎えましたが、今回、名鉄では3月24日から4月30日まで“定期券で楽!トク!通勤定期券ご購入感謝キャンペーン”というものを実施しており、期間中に通勤定期券を購入した者に対していくつかの特典が用意されています。具体的には、

  1. [新生活応援!]ミュープラット&SAKUMACHI商店街 おとクーポン
     名鉄が展開する商業施設(μPLAT)などで利用可能な500円分のクーポン
  2. [お出かけ応援!]名鉄電車「まる乗り1DAYフリーきっぷ」特別割引券【3・6か月の通勤定期券購入者のみ】
     通常3,200円の「まる乗り1DAYフリーきっぷ」が2,200円引の1,000円で購入できる割引券
  3. [エコ通勤応援!]名鉄協商パーキング 月ぎめ料金 クイズに答えて1か月分無料
     沿線にある名鉄系のパーキングの月ぎめ料金が1か月分無料
  4. [時差通勤応援!]「時差・土休日ミューチケット引換券」を発売
     金山または名鉄名古屋名鉄岐阜など対象区間を含む通勤定期券所持者が購入可能な5枚1,000円の「時差・土休日ミューチケット」の引換券

 の4つとなります。これらの特典のうち僕が利用可能なものは1~3ですが、通勤で自家用車を使用していない僕にとっては、3の特典を利用することはありません。そこで実際に利用できる特典は1と2になりますが、乗り鉄的に注目したいのはやはり2の特典です。普段から名鉄をよく利用しているものの、最寄り某駅から金山駅まで定期券を利用することができることから、これまで名鉄の「まる乗り1DAYフリーきっぷ」を利用したことはありません。しかし、1,000円で購入できるのであれば利用価値は高いと考え、ゴールデンウイーク期間を利用して「まる乗り1DAYフリーきっぷ」を使った乗り鉄旅に出かけてみることにしました。

 名鉄全線が1日乗り放題となるのであれば、あまり利用したことのない路線を乗り尽くすというものいいかなと思いましたが、ここ最近は現地でちょっとした観光を楽しむ乗り鉄旅にも魅力を感じており、名鉄だけで行くことができる範囲内という制約はありながらも、どこか楽しめる場所はないかと思案して思いついたのが犬山です。僕は保育園児か小学生の頃、両親や祖父母に連れられて名鉄で犬山に行ったことがありますが、なにせ相当昔のことなので、あまり覚えていません。当時は犬山遊園駅から日本モンキーパーク内の動物園駅までを結ぶモノレール線が現役で、これにも乗車したことがあるのですが、こちらもかすかに覚えがある程度です。今回は、そんな犬山を久しぶりに訪れ、また1DAYフリーきっぷを活用して、名鉄本線西端の岐阜にも足を延ばしてみることにしました。

名鉄各路線の快速特急や特急で使用されている2200系犬山駅 2022/4/30

 僕の家から犬山を目指す場合、最寄り某駅から名古屋方面に向かうことになりますが、今回は始発駅から乗車しようと思い、まずは最寄り某駅から豊橋に移動して、豊橋から犬山方面に直通する快速特急に乗車することにしました。

 ちなみに名鉄快速特急及び特急に使用される車両には、一般車両(運賃だけで利用可)と特別車両(特別車両券:ミューチケットが必要)とが併結されており、1号車と2号車が特別車両、3号車から6号車(8号車)までが一般車両となります。そして車両の編成としては、パノラマsuperの愛称で親しまれている1200系と、空港連絡特急であるミュースカイの弟分にあたる2200系の2種類があります。両者の運用は分けられており、どちらの車両が充当されるのかを事前に知ることができるため、往路の豊橋→犬山間ではまず2200系に乗車することにしました。

 「まる乗り1DAYフリーきっぷ」は名鉄全線が1日乗り放題になるのはもちろんのこと、10時から16時までの間に限り、追加料金を支払うことなく特別車を利用することができる(ただし座席の指定は不可)ため、今回は特別車両券を購入することなく、特別車両に乗車することができました。

 客室内はご覧のとおりで、ライトグレーを基調とし、一般的な特急形車両と同じく2+2列配置の回転式リクライニングシートが並んでいます。座席のモケット柄は濃青色と淡青色のツートンで、2000系と全く同じものが使用されており、実際に乗車していると2000系なのか2200系なのかの区別がつきません。個人的には、停車直前に荷棚飾灯がゆっくりと点滅して乗客に到着を知らせるところが機能的だなと思って、気に入っています。

名鉄特急を代表するパノラマSuperこと1200系名鉄岐阜駅 2022/4/30

 往路は2200系に乗車したので、復路は1200系で運行されている列車を選びました。1200系の最大の特徴は、何と言っても豊橋方の先頭車に展望席がある点です。現在では一般車と併結した編成となっている1200系ですが、以前は1000系として4両編成の全車特別車として運用されており、その当時は、豊橋方だけでなく岐阜方にも同様の展望席が設けられていました。しかし、一般車両を併設した1200系では展望席は豊橋方のみとなってしまい、豊橋方面から岐阜方面に向かう列車で展望席からの前面展望を楽しむことはできません。

 ちなみに1000系として誕生した際には、クリーム色の車体に赤帯をまとった「パノラマDX」譲りのデザインでしたが、すべての車両にリニューアルが施され、現在の塗色に変更されています。

 上の写真は展望席、下の写真はいわゆる平屋席部分です。展望席と言えば、すでに引退したパノラマカーこと7000系小田急VSEGSEなどの先頭車両にもありますが、この1200系パノラマスーパーは、展望客室全体がハイデッキ構造となっているため眺望性に優れており、先頭部の大型曲面ガラスを通して迫力あるダイナミックな展望を楽しむことができます。

 一方、平屋席部分は2200系と同様に、2+2列配置の回転式リクライニングシートとなっています。座席は2200系のものと比べると重厚さがあり、全体的にクッション性があってソファのような座り心地です。今回は展望席を利用したため、平屋席は利用しませんでしたが、快適性は抜群で、1時間20分程度の短時間の乗車ではもったいないと思えるほどです。

1200系と同様に塗色が変更された1800系:名鉄岐阜駅 2022/4/30

 こちらは、犬山から岐阜までの区間で乗車した1800系の普通列車です。1800系は、朝夕のラッシュ時を中心に1200系の増結用として使用されていますが、昼間時間帯は単独で運用され、主に犬山・岐阜地区の普通列車として活躍しています。普通列車では通勤型のロングシート車が充当されることが多い中、1800系は1200系の一般車と同じ転換クロスシート車となっており、ちょっとした乗り得気分を味わうことができます。

◆FARMERS GARDEN Cafe オムレット

 犬山では、昼食とちょっとした観光を楽しみましたので、その内容を紹介したいと思います。

 犬山に到着したのは12時少し前だったため、すぐに昼食にすることにしました。出発する前から、どのお店でランチを楽しむのかいろいろと悩みましたが、今回はホテルミュースタイル犬山エクスペリエンス内にあるオムレットというカフェを利用することにしました。駅前ということで場所も分かりやすく、待ち時間もほとんどありませんでした。料理はプレート料理で、基本メニューに加えてサラダのトッピングやデリ、メインをチョイスするスタイルで提供されます。パンまたはライス、スープもセットされており、飲み物もいくつかのソフトドリングの中から自分の好きなタイミングで受け取ることができるようになっています。僕は珍しいパイナップルジュースを選びました。サラダがボリューミーで、普段はあまり目にすることのない珍しい野菜もいただくことができました。健康的な食事ができ、とても満足です。

犬山城三光稲荷神社

 昼食後は、少し歩いて犬山城を目指しました。僕は全く城に詳しくありませんが、犬山城は国宝に指定されており、天守は現存する日本最古の様式だそうです。小高い山の上にそびえる天守閣を目指して城下町の古い町並みを歩くこと数十分、やっと城山の麓にある三光稲荷神社に到着しました。朱色の鳥居が美しく、ハート型をしたピンク色の絵馬が飾られている場所では、多くの人が記念撮影をしていました。天守閣には、ここからさらに急な坂道を上がっていくのですが、この日は相当混雑しているらしく、城の入場には60分以上待つ必要があり、天守閣にはさらに30分以上かかるとの案内があったため、さすがに待つ気にはなれず、周辺を散策しながら天守閣を写真に収めることにしました。

◆恋小町だんご

 城下町の古い町並みの中に、昭和横丁という飲食店などが並ぶ施設があります。その中に茶処くらやという甘味処があり、フルーツ餡や季節ごとに変わる餡を使ったカラフルなお団子を提供しています。僕は以前、何かの機会にこのお団子のことを知り、一度は食べてみたいと思っていたところで、今回の犬山乗り鉄旅では是非とも立ち寄りたいと思っていたお店です。実際にお店を訪れてメニューを見ると、餡の種類も豊富で、いろいろなお団子がありましたが、その中でも2本のお団子に色とりどりの8種の餡が飾られたハイカラ恋小町セットが気になり、これを注文しました。ちなみに値段はグリーティー付きで600円です。早速店内の飲食スペースで食べてみましたが、見た目だけでなく、餡ごとに違った味を楽しむことができるのも魅力的です。ちなみに8種の餡のうち、2種類はいくつかの種類の中から自分で好きな餡を選ぶことができ、僕はラムネ餡とチョコバナナ餡にしてみましたが、特にラムネ餡は爽やかな味わいでした。

 今回の乗り鉄旅で使用した乗車券類です。左は「まる乗り1DAYフリーきっぷ」で、券面に表記はありませんが、特別企画乗車券ということになります。普段、名鉄に乗車する際には圧倒的に定期券利用が多く、たまに普通(片道or往復乗車券)を利用するくらいなので、企画乗車券を利用するのは初めてだと思います。通常価格で購入するものと今回のキャンペーン割引で購入したものの印字内容に違いがあるのかどうか分かりませんが、おそらく金額以外は全く同じものだと思います。

 右は復路で使用した特別車両券です。往路は豊橋から10時台の列車に乗車したので、追加料金不要で特別車両を利用できましたが、復路は16時18分発の列車を利用したため、別に特別車両券を購入しました。当初はもう一本後の列車に乗車する予定で、事前に展望席の最前列を確保していたのですが、犬山城の入場を取りやめて予定を繰り上げたため、復路で乗車する特急列車も直前に変更することにしました。そのため、展望席の最前列に空席はありませんでしたが、2列目の通路側の座席を確保することができました。

 以上のとおり、今回はいつもとちょっと違った名鉄線内でのプチ乗り鉄旅となりました。「まる乗り1DAYフリーきっぷ」を有効に利用し、現地での観光時間をうまく調整すれば、犬山方面だけでなく、プラスしてもう少し広範囲な乗り鉄旅を楽しめたかも知れません(相当慌ただしい旅になるとは思いますが…)。来年も通勤定期券の購入キャンペーンが開催され、フリーきっぷを購入する機会があれば、また違った場所への乗り鉄旅も考えてみたいと思います。