レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
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神戸に行ってきました

 ゴールデンウイークも終わって5月下旬となり、晴天が多い初夏の陽気となりました。暑くもなく寒くもなく、お出かけには最も適した時期と言えます。新型コロナウイルス感染症が世の中を騒がせるようになってからというもの、1か月先の状況すら見通すことができなくなってしまったことから、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置といった行動制限のないときには、積極的に乗り鉄旅に行こうと思っているのですが、実際には家庭の事情もあってなかなか思うようには外出できていません。そんな中でも最近は月に1回程度、観光を兼ねた乗り鉄旅を楽しんでおり、5月もどこかに出かけてみたいなと思って旅行先を検討した結果、今回は神戸を訪れてみることにしました。

 関西方面と言えば、これまでにも京都や大阪への旅行だけでなく、近鉄や京阪、南海の特急列車などに乗車する乗り鉄旅でも何度か訪れていますが、実は神戸を目的地とする旅行は経験がなく、新神戸や三ノ宮といった主要駅で下車したこともありません(別に神戸を避けていた訳ではなく、たまたま機会がなかったというだけのことです)。こうした経緯もあり、神戸という土地に全く知識がなく、当初は神戸のどこを訪れたらいいのか全く分からない状態でしたが、インターネットで調べてみると、海にも山にも魅力的な観光施設が多くあることが分かりました。また、新幹線を利用する際に神戸の玄関口となる新神戸駅からのアクセスもよく、限られた時間で複数の観光スポットを巡ることもできることから、今回の旅の目的地としたものです。日帰りとはなりますが、今回の旅行で神戸の魅力を味わってきましたので、その一部を紹介したいと思います。

東海道・山陽新幹線N700AとN700S :名古屋駅 2022/5/25

 まずは神戸まで移動します。もちろん東海道・山陽新幹線を利用します。僕にとっての新幹線最寄り駅は豊橋になりますが、西日本に向かう際には名古屋から新幹線に乗車するのが定番となっており、今回も名古屋から乗車することにしました。ということで、新幹線乗車区間は名古屋ー新神戸間です。乗車するのは名古屋始発の「ひかり535号」広島行ですが、時間に余裕をもって名古屋駅に到着したため、発車までの間を利用して発着する新幹線を撮影しました。下り線のN700も撮影しましたが、僕がホームの端付近にいた際、たまたま上り線に入線してきた「のぞみ」号がN700Sだったので、この車両をちょうどホームの安全柵にかからない位置から撮影することができました。

 ちなみに「ひかり535号」はその名のとおり「ひかり」号ですが、名古屋を出発すると、岐阜羽島米原にも停車するため、新神戸までの間に通過する駅はなく、実質的には「こだま」号です。そのため、名古屋ー新神戸はちょうど1時間20分となりますが、新大阪で乗り換える手間はありません。

 実は今回の乗り鉄旅で乗車する電車は、名古屋-新神戸間の新幹線のみです。したがって、いつもの車両紹介も新幹線だけということになります。神戸市内での移動には路線バスを利用し、また、神戸港内の遊覧船や布引ハーブ園のロープウェイにも乗船車しましたので、訪れた観光施設とあわせて紹介したいと思います。


◆北野異人館(風見鶏の館・萌黄の館・ラインの館)

 神戸観光をしたことがなかった僕でも、北野異人館という名前くらいは知っていました。神戸を代表する観光地の一つで、中でも北野異人館を象徴するシンボリックな建造物といえば、やはり「風見鶏の館」だと思います。北野異人館新神戸駅から徒歩圏内にあり、「風見鶏の館」は午前9時から開館しているということで、神戸到着後真っ先に向かいました。

 レンガの外壁と尖塔が特徴的で、実に異国情緒溢れるノスタルジックな佇まいです。また、洋風建築としての美しさと同時に、まるで絵本の中にある風景が目の前に現れたような感じがしました。内部の応接間や居間、食堂も見学することができ、時代を感じながら貴重な当時の様子を垣間見ることができました。

 一帯には、いくつもの異人館が立ち並んでおり、「風見鶏の館」のすぐ近くには「萌黄の館」がありました。こちらは外観を鑑賞するのみでしたが、「風見鶏の館」とはまた違った趣と美しさが実に印象的でした。また、乗車予定のバスの発車時刻まで少し余裕があったので、バス停の近くにあった「ラインの館」にも行ってみました。ちなみに「ラインの館」には無料で入館することができるため、北野異人館街を訪れた際には、気軽に立ち寄ってみるといいと思います。今回は限られた時間の中で3つの異人館を見ることができ、あらためて神戸の伝統と歴史を感じることができました。

 ここからは、路線バスに乗車して神戸港を目指します。神戸には観光スポットを周回するシティループバス、ポートループバスというものがあり、これらを利用することで効率的に市内主要施設を巡ることができるようになっています。僕も北野異人館街から神戸港にある中突堤中央ターミナル(かもめりあ)までの移動に、このシティループバスを利用しました。ちなみにこのバス、通常は1回乗車につき260円ですが、現在は期間・数量限定で1日乗り放題のチケットが350円で発売されています。僕は復路でもシティループバスに乗車するため、あらかじめこのチケットを購入して利用しました。ちなみにこのバスにはアテンダントさんが乗務しており、肉声による沿線の観光案内がありました。単に車窓を眺めているだけでは知ることができない情報を丁寧に解説してくれるため、観光客にはとてもありがたいサービスです。

 

◆ロイヤルプリンセス号

 先ほどは、神戸を代表する観光地として北野異人館街を訪れたことを紹介しましたが、神戸と言えば、やはり海の街・港の街である点を忘れることはできません。そこで今回の旅行では、神戸港を発着する遊覧船に乗船してみることにしました。事前にWebページで調べてみると、手軽に乗船できる観光船として、関西最大級の大きさを誇る遊覧船で神戸港を一周することができるロイヤルプリンセス号、江戸時代の巨船をモチーフにして造られた御座船 安宅丸、リゾート感満載でカフェなども備えたboh boh KOBE号があることが分かりました。僕としては、これらの中でも特に船内の雰囲気が気になったboh boh KOBE号に乗船してみたいと思っていたのですが、あいにくboh boh KOBE号はメンテナンスのため運休中とのことで、今回はロイヤルプリンセス号に乗船することにしました。

 ロイヤルプリンセス号は、中突堤中央ターミナル「かもめりあ」を発着します。船内1階と2階の客室内には多くの座席が設置され、グループ利用に便利な大型テーブルを備えた座席も用意されていました。また、2階部分の後方には開放的なデッキがあってベンチが置かれており、海風を感じながら乗船を楽しむことができるようになっています。船内の座席に指定はないため、それぞれ好きな場所を利用することができるようになっており、僕は2階のデッキにあるベンチを利用することにしました。航行中は、神戸ハーバーランドや造船所の光景、また神戸大橋の下を通過しながらのダイナミックな景色を眺めることができました。

 

布引ハーブ園

 ロイヤルプリンセス号を下船した後、再びシティループバスに乗車し、今度は布引ハーブ園まで移動します。行ったり来たりのルートになってしまいましたが、遊覧船の出航時間の都合上、やむを得ずこうした行程になってしまいました。

 路線バスを下車し、ここから布引ハーブ園に向かうためのロープウェイに乗車します。バス停からロープウェイ乗り場であるハーブ園山麓駅はすぐ近くで、待ち時間もなくすぐに乗車することができました。このロープウェイでハーブ園山頂駅を目指す訳ですが、ビビりの僕はちょっと足がすくんでしまいましたが、ゴンドラ内から眺める景色は絶景で、神戸市街を一望することができました。

 ロープウェイのハーブ園山頂駅を下車すると、すでにそこはハーブ園の展望エリアです。展望エリアには季節の花々が咲き誇る展望プラザがあり、ローズガーデンや香りの資料館のほか、レストランやカフェといった飲食店などからなるロッジ風の建物があります。全体を見渡すと、まるで絵はがきのような美しい風景が広がっており、現実とは別の世界に連れてこられたような感覚すら覚えるほどです。

 今回の旅行では、この展望プラザ内にあるレストラン「ザ・ハーブダイニング」で昼食をいただくことにしました。メイン料理(パスタ、肉料理、魚料理)の中から一つ選び、これに前菜8種とパンがついたランチメニューです。前菜8種の盛り付けが芸術的で、味だけでなく見た目にも楽しめる料理を提供してくれます。

 山頂の展望エリアからは、坂道を下りながらガーデンエリアにある種々な植物を鑑賞することができます。途中には、ラベンダー園や四季の庭などがあり、風の丘芝生広場にはモニュメントのほか、来園者が自由に利用できるハンモックも設置されていました。ガーデンエリアを下っていくと、そのままロープウェイの風の丘中間駅にたどり着くため、ここからは再びロープウェイに乗車してハーブ園を後にしました。

 今回の旅行で使用した乗車券類です。3月の横浜旅行の際と同じく、今回もJR東海ツアーズの旅行商品を利用しているため、上のとおり乗車票で旅行しました。現地では私鉄線を含めてその他の鉄道は利用しておらず、今回の旅行で利用した鉄道の乗車券類はこの2枚のみです。

 ちなみに新神戸駅は、JR在来線の接続がない新幹線単独駅ですが、乗車票は神戸市内まで有効なため、引き続き在来線に乗車する場合には、新神戸駅の改札を出場して在来線の駅に移動し、再び入場する必要があります。JRが定めたきっぷのルールにも“「神戸市内」発着の場合の特例”というものがあり、山陽新幹線を利用の場合に限って、三ノ宮、元町、神戸、新長田又は新神戸の各駅で新幹線と在来線を乗り継ぐための途中出場(特別下車)ができることになっています。そのため新神戸駅には、他の新幹線駅では見かけない在来線乗換改札出口という特別下車用の自動改札機(黄色の自動改札機)が設定されています。僕は今回、在来線区間を利用しないため、新神戸駅まで(から)の利用になりますが、往路で新神戸を出場する際、試しにこの改札機を利用したところ、券面には日時、駅名とともに「特別下車」の赤文字が印字されました。

 今回は神戸での滞在時間が約8時間30分でしたが、これまでに紹介したとおり、北野異人館街の見学、遊覧船の乗船、ハーブ園への入園と昼食、さらに他のちょっとしたお楽しみ(?)も含めて十分に満喫することができました。また、都会的でお洒落な街並みも印象的でした。行き慣れた場所に旅をするのもいいですが、いままでに行ったことのない場所に旅をすると、色々な発見があって楽しいものです。日本全国を見渡すと、まだまだ訪れたことのない場所はいっぱいあります。これから夏本番にかけては、避暑の旅なんで言うのもいいかもしれません。神戸旅行を終えたばかりですが、早くも次の旅行先に期待が膨らんできたような気がします。