レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

「浜松まちなかお買いものきっぷ」で浜松へ

 年末から年始にかけて、今季はまったく乗り鉄旅をしていません。ご承知のとおり、新型コロナウイルス感染症の全国的な感染拡大により、12月28日から「Go To トラベルキャンペーン」が全国を対象にして一時停止され、さらに1月になってからは、11都府県に再度の緊急事態宣言が発令されるなど、とても旅行を楽しむような状況ではなくなってしまいました。僕は社会人になって20年以上経ちますが、これほど外出機会がない年末年始の休暇を過ごしたのは初めてです。せっかくの連休にもかかわらず、ほとんど家にこもったままで気分転換の機会がないというのは、精神的にも辛いものがありましたが、昨今の社会情勢を考えれば、仕方がないことです。列車への乗車自体を旅の目的とする乗り鉄旅は、イベント列車などの特別な場合を除けば過度に人が密集するようなことはなく、ライブやコンサートなどと比べて、感染リスクが高いものとは思いませんが、このご時世、どこで感染するか分からず、また、遠方に外出することで、気付かないうちに自分が他人に感染させてしまうことも否定できないことから、やはり乗り鉄旅を強行する気にはなれませんでした。

 そして2月になり、7日までとされていた緊急事態宣言がさらに1か月間延長されることになりましたが、一方で、徐々に解除に向けた動きもみられるようになりました。もちろん、正式な宣言解除はまだ行われておらず、本格的な乗り鉄旅の再開には時間がかかりそうですが、少しずつでも明るい兆しが見えてきたことは嬉しい限りです。最近は、来たるべき「Go To トラベルキャンペーン」の再開に期待を寄せながら、あれこれと今後の乗り鉄旅のプランを考えているところです。この計画を実現できる日がいつになるのかは分かりませんが、1日も早く訪れることを願っています。

 前置きが長くなってしまいましたが、話題はガラリと変わり、今回は普通列車豊橋⇔浜松間を往復した際に乗車した車両と、それに使用した「浜松まちなかお買いものきっぷ」を紹介したいと思います。いつものように、特急列車や観光列車などの乗り鉄旅を紹介するものではありませんが、初めて使用した企画乗車券の感想も含めてまとめてみました。

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JR東海の新旧の通勤型車両である211系・313系豊橋駅 2021/2/14

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長距離運用にも充当されることがある211系:浜松駅 2021/2/14

 上の写真は、豊橋駅と浜松駅で撮影したものです。豊橋⇔浜松間で普通列車の運用に充当されている車両には、211系、311系313系それに373系の4種類がありますが、往路では211系に乗車しました。以前は数多くの路線で運用されていた211系ですが、東海道本線についてみれば、すでに多くの線区から撤退しており、現在の運用は豊橋-熱海間に限られています。僕は以前、211系で運用される豊橋発熱海行きの普通列車に全区間乗車したことがありますが、オールロングシートでトイレもなく、乗り鉄好きでない方には、長距離での乗車はあまりオススメしません。

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東海道本線を走る311系新所原駅 2021/2/14

 今回は、「浜松まちなかお買いものきっぷ」を購入するため、往路では途中の新所原で一旦下車しました。きっぷを購入し、再び上り線ホームで浜松行きの列車を待っていると、下り線に豊橋行きの311系が入線してきました。登場時には、名古屋地区の快速運用で活躍していた車両ですが、現在はその役目を313系に譲り、普通運用を中心に活躍しています。車齢は313系よりも古いですが、車内は転換クロスシートとなっており、乗り心地は決して悪くありません。

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JR東海管内の多くの線区で活躍している313系豊橋駅 2021/2/14

 上の写真は、帰路で乗車した313系豊橋駅で撮影したものです。静岡地区を走る313系は、211系と連結して運用されるオールロングシート車が大半を占めますが、今回乗車した313系は単独運用で、しかも転換クロスシート車でした。往路で乗車した211系のロングシート車と比べると、313系の転換クロスシートはずいぶんと快適です。もし転換クロスシート車の313系による豊橋-熱海間の通しの運用があれば、特に青春18きっぷシーズンなどには、かなりの人気を集めることは間違いないと思うのですが、実際には難しいでしょうね。

 そういえば、今年1月、JR東海から在来線通勤型電車の新製についての発表があり、その車両デザインも公表されました。発表された資料によれば、「名古屋・静岡都市圏を中心に、中央本線東海道本線関西本線等に順次投入する計画」とされており、静岡地区の東海道本線にも新型車両の315系が配備されるようです。東海道本線から211系が引退するのも、そう遠くはないということですね。

 ついでと言っては何ですが、時間があったので、豊橋-浜松間の平日の上りダイヤを少し分析してみました。同区間を走る普通・快速列車52本のうち39本が豊橋発浜松行となっており、実に75%の列車がこの区間で完結する運用となっています。残りの列車をみると、豊橋発で浜松以東(掛川・静岡・興津・熱海)が着駅となる列車が6本(約11.5%)、豊橋以西(大垣・岐阜)が発駅で浜松着となる列車が4本(約7.7%)となっており、豊橋・浜松のいずれかが発駅又は着駅となっているものがほとんどです。豊橋以西から浜松以東を直通する普通・快速列車は、岐阜発掛川行が3本(約5.8%)あるのみです。したがって、青春18きっぷなどを利用して東海道本線を名古屋方面から東京方面まで乗車するときには、多くの場合、豊橋と浜松(又はそのどちらか)で乗り換えが必要となります。

 また、青春18きっぷ東海道本線の静岡地区を利用したことがある方であればご存じでしょうが、この区間では、ホームライナーを除いて基本的に快速運用がありません。これは、豊橋-浜松間も例外ではなく、先ほど紹介した平日の上りダイヤでは、実に51本が「普通」となっており、唯一の快速である「特別快速」大垣発浜松行も、豊橋-浜松間は全駅に停車するため、同区間で途中駅を通過する運用はないことになります。(平日の下りダイヤや土休日ダイヤであれば、1日あたり3~4本の快速(特別快速、新快速、区間快速など)が設定されていますが、これらもすべて豊橋-浜松間の全駅に停車しています。)

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 こちらが今回使用した「浜松まちなかお買いものきっぷ」です。
 JR時刻表にあるトクトクきっぷコーナーでも紹介されておらず、発売駅も限定されているため、全国的に知名度のあるものではありません。僕もつい最近までこのきっぷの存在を知らず、たまたまJR東海のWebページを見ていて気付いたといったところです。その内容としては、発駅から浜松駅までの往復きっぷと駅周辺の商業施設で利用可能な1,000円分の「お買いもの券」がセットになっており、ねだんは発駅から浜松駅までの片道運賃+1,000円という設定です。僕は今回、新所原発着のきっぷを購入しましたが、新所原→浜松の片道運賃が510円のため、「浜松まちなかお買いものきっぷ」は1,510円となります。ちょうど片道分の運賃で往復乗車できるため、駅ビルのメイワンや遠鉄百貨店などで買い物や食事の予定がある場合には、結構おトクに利用できるのではないかと思います。ちなみにきっぷ購入時には、この他に120mmの「お買いもの券」がセットになっていましたが、使用してしまったので手元に残っていません。

 ただ残念なことに、このきっぷには豊橋発着の設定がありません。最も西の発着駅は新所原で、東は島田です。島田と浜松とは50km近く離れていますが、豊橋ー浜松間はおおよそ36kmで、所要時間も35分程度です。島田と比べるとずいぶんと近く、需要もそれなりにあると思うのですが、豊橋駅を発着駅とせず、静岡県内の駅に限定する何かしらの事情があるのでしょうか。

東海道新幹線の乗車券類を紹介

 僕が最も利用する新幹線は、もちろん東海道新幹線です。東日本方面(関東・東北・上越など)に出掛ける際には豊橋⇔新横浜・東京間で乗車し、西日本方面(関西・九州・四国など)に旅行する際には名古屋⇔京都・新大阪・岡山・博多間で利用します。また、ちょっとした旅行気分や普段とは違う雰囲気を味わいたい時には、県内ながら豊橋⇔名古屋間で新幹線を利用することもあります。これだけ乗車機会が多い訳ですから、当然に利用した乗車券類も多く、そのいくつかは今も手元に残っています。

 下の写真は、3年ほど前にリニア・鉄道館を訪れた時のものです。JR東海が運営する博物館というだけあって、これまで東海道新幹線で活躍した車両がズラリと並んでいます。ちなみに当時、リニア・鉄道館まで往復した際にも名古屋まで新幹線を利用しました。

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 せっかくの年末年始期間なので、例年のように、どこか遠方への乗り鉄旅に出かけたいところですが、今季も「ムーンライトながら」の運行はなく、また、新型コロナウイルスの感染が拡大している中、県外に旅行に行けるような状況でもないため、年末に一度だけ名古屋に買い物に出掛けるほかは、自宅で大人しく過ごすことにしました。年末年始のあり余る時間を利用し、今回、僕がこれまで東海道新幹線に乗車した際に利用したいくつかの乗車券類を紹介したいと思います。

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東海道新幹線N700A (X1編成):名古屋駅豊橋駅 2020/12/26

◆普通乗車券・特急券

 言わずと知れた最も基本的な乗車券類です。以前は購入する機会も多かったですが、最近はあまり利用していません。しかし、普通乗車券・特急券は直前であっても乗車変更が可能で、最も使い勝手のいい乗車券類です。

【使用例1】

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 これはかなり古いものですが、豊橋⇔東京間を出張で利用した時の乗車券と指定席特急券です。回数券のバラ売りをチケットショップで購入してもよかったのですが、豊橋⇔東京間には自由席用の回数券しかないため、指定席を利用する場合には普通乗車券・特急券を購入することになります。東京からの帰路で「ひかり」を利用する際には、「こだま」よりも混雑が予想されるため、ホームへの到着が発車直前になっても確実に着席できるように指定席を利用することが多かったです。豊橋に停車する「ひかり」は限られており、特に金曜日の夕方には東京駅をほぼ満席の状態で発車することも多かったことを覚えています。

【使用例2】

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 こちらは比較的新しいものです。新幹線回数券は365日いつでも使用できるわけでなく、ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始の多客期には利用できません。このきっぷは、友人Dに会うため、ゴールデンウィークの多客期に東京まで新幹線に乗車した際に利用したものです。珍しく品川までの特急券を購入しています。利用した5日2日は繁忙期に当たるため、普通車指定席の利用で片道9,140円となり、普通車指定席利用としては最も実負担額が大きいです。

【使用例3】

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 これは、とある事情で急遽、新幹線で名古屋から浜松まで行かなければならなくなった際に、名古屋駅の券売機で購入したものです。この時は、駅近くのチケットショップで回数券のバラ売りを購入する余裕すらありませんでしたので、自由席利用ながら乗車券と自由席特急券を購入しました。


◆企画乗車券

 JR東海が発売する企画乗車券には、「青空フリーパス」や「休日乗り放題きっぷ」のように新幹線を利用できないタイプのものが多いですが、名鉄と競合する豊橋-名古屋間については、同区間での利用客を獲得するため、「ひかり」「こだま」の普通車自由席に乗車することができるオトクなきっぷが発売されています。

【使用例4】

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 過去にも紹介しましたが、豊橋-名古屋間には「新幹線名古屋往復きっぷ/新幹線豊橋往復きっぷ」が設定されており、土休日であれば2,360円(平日の場合は2,940円)で往復とも新幹線を利用することができます。僕もこれまで何度か利用していますが、今回は初めて「新幹線名古屋往復きっぷタワーズパック」という企画乗車券を使用しました。これは、春休みからゴールデンウィーク、夏休み、年末年始などに期間限定で発売されるもので、通年発売の「新幹線名古屋往復きっぷ」にセントラルタワーズやゲートタワーの店舗で利用可能な1,000円分の食事・商品券がセットになったものです。通年発売されている往復きっぷでも十分におトクな価格設定となっていますが、このタワーズパックは食事・商品券が付いて3,000円ということで、コストパフォーマンスは非常に高いといえます。ただし、この企画乗車券は利用日当日のみの発売となり、前売りはありません。また、発売駅も豊橋周辺の数駅に限られていますので、利用する際には注意が必要です。

 

◆回数券

 東海道新幹線の回数券は、これまでにも様々なタイプのものが発売されてきました。僕がよく利用する豊橋⇔東京間を見ると、以前は「新幹線自由席特急回数券」だったものが、2003年(平成15年)10月の「のぞみ」への自由席の設置と同時に、「ひかり・こだま自由席回数券」となりました。要は、のぞみ停車駅間を含む区間の回数券であっても、「のぞみ」自由席の利用は不可というものです(豊橋⇔東京間では、もともと「のぞみ」利用がありえないため影響はありませんでしたが…)。その後、しばらくの間は「ひかり・こだま自由席回数券」として存在し続けていましたが、消費税率が5%から8%に引き上げられる2014年(平成26年)4月に、一部の「おトクなきっぷ」の整理が行われ、豊橋⇔東京間の「ひかり・こだま自由席回数券」は、「新幹線回数券」に統合されるかたちでその役目を終えています。

【使用例5】

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 マルス券の束を探ってみると、過去に利用した「ひかり・こだま自由席回数券」が数枚残っていました。この頃は、多い時には月1回程の頻度で東京出張があったため、その都度、回数券のバラ売りを購入していたことを思い出します。すでに17年以上も昔のきっぷですが、発券時に生じた文字の擦れはあるものの、印字自体はしっかりと残っています。やはり、熱転写式のきっぷは耐久性に優れているようです。

【使用例6】

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 もちろんですが、「新幹線回数券」もいくつか手元に残っています。以前は友人Dに会うために東京に行く際、往路は新幹線で、復路では夜行バスを利用していました。当時はあまり気にならなかった夜行バスの利用ですが、最近では体力・気力ともに自信がないため、ここ数年は利用していません。そのため、次第に往復とも新幹線を利用することが多くなり、そうなると回数券よりも旅行商品の方がオトクなため、自然と回数券を利用しなくなってしまいました。

 ちなみに近年、回数券は縮小傾向にあり、減少の一途をたどっています。東海道新幹線について言えば、「スマートEX」や「エクスプレス予約」が普及し、わざわざ駅の窓口に行って紙の特急券を購入する必要がなくなりつつあります。僕は「スマートEX」や「エクスプレス予約」も利用したことがありませんが、これらのサービスを利用すれば通常の運賃・料金よりも安くきっぷを購入することができ、さらにオトクな早得商品もあります。従来の回数券タイプの企画乗車券よりも便利でおトクに利用できるこうしたサービスは、間違いなく今後さらに展開されていくことになると思います。「新幹線回数券」の発売が終了するのも、そう遠い日ではないかもしれません。

 

◆乗車票(乗車船用・新幹線特急券用)

 いわゆるマル契の旅行商品として発券される乗車票です。僕はほぼすべて、JR東海ツアーズを利用しており、「日帰り 1day 東京」は、何度利用したか分からない程です。列車変更や乗り遅れ時などに制約はあるものの、普通乗車券や回数券と比べて圧倒的に安いのが魅力です。

【使用例7】

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 過去の記事と重複しますが、JR東海ツアーズが発売している「ぷらっとこだま」の乗車票です。「ぷらっとこだま」の最大の特徴は、利用最低人数の制限がないことと片道利用も可能という点です。こうした利点がある以上、僕の乗り鉄旅でも何度か利用を検討したことがありますが、結果としてほとんど利用したことがありません。その理由は券面を見ればわかるとおり、豊橋発着の設定がないことです。浜松発着の乗車票を利用する場合、豊橋⇔浜松間は別途、乗車券を用意する必要がありますが、この区間を在来線で移動するとなると、何かと旅行行程を組みにくくなるため、僕としては敬遠しがちです。また、「こだま」限定ということも少々ネックで、例えば名古屋⇔京都・新大阪で利用しようとしても、「こだま」が1時間に1本しかなく、これもやはり旅行行程を組む際の足枷となる場合もあるからです。もし豊橋発着が設定されれば、利用頻度が上がるかもしれません。ちなみに「ぷらっとこだま」は現在、浜松駅や名古屋駅などにある指定席券売機で受け取ることができるようになっています。

【使用例8】

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 今回紹介するきっぷ類の中で最も使用頻度が高いのが、JR東海ツアーズの旅行商品である「日帰り 1day シリーズ」です。僕はこれまでに、日帰り1day 東京、横浜、鎌倉、京都、博多を利用したことがありますが、この他にも熱海、静岡や新大阪といった商品もあります。「ぷらっとこだま」と異なり、往復での発売に限られますが、営業キロが201km以上であれば特定都区市内制度も適用されます。しかし、何と言ってもこの乗車票の強みは、その価格です。旅行商品なため、時期によって多少のバラツキはありますが、他の乗車券類と比べると圧倒的に安く、プランによっては追加料金でグリーン車も利用可能です。そういえば僕は、「日帰り 1day シリーズ」でしか東海道新幹線グリーン車を利用したことがないような気がします。

伊勢志摩周遊きっぷで近鉄特急乗り鉄旅

 前回の記事では、団体のツアー旅行で20000系「楽」と15400系「かぎろひ」に乗車したことを紹介しました。この旅行では、「楽」「かぎろひ」への乗車の他、昼食と現地での約6時間のフリータイムが設定されています。昼食終了後、それぞれ自由時間となる訳ですが、僕は当初、2019年4月の乗り鉄旅のときと同じように、バスで赤福五十鈴川店に行き、「いすず 野あそび餅」を購入しようと思っていました。しかし、Webで事前に調べてみたところ、現在は販売を休止しているということです。これをお土産に購入することを楽しみにしていただけに、非常に残念ですが、仕方ありません。それならば伊勢神宮に参拝に行ってみようかなと色々悩んでいたところ、近鉄のWebページで「伊勢志摩周遊きっぷ」という期間限定のきっぷがあることを知りました。このきっぷの主な特徴としては、

  • 発売期間は2020年11月11日(水)から2021年1月31日(日)まで(乗車開始日前日又は当日に限り発売)
  • 松阪~賢島駅間(フリー区間)が1日乗り放題
  • GoToトラベル地域共通クーポン(紙クーポン)でのみ購入可能
  • 発売額は1,000円
  • フリー区間特急券引換券2枚付きもあり、こちらの発売額は2,000円

というものです。

 フリー区間の両端に当たる松阪⇔賢島間の普通運賃は、片道960円なので、1,000円の周遊きっぷは格安と言えます。さらに同区間の特急料金も片道920円なので、周遊きっぷに+1,000円で特急券引換券が2枚付くというのもおトク感があります。今回の団体ツアーには、もちろん地域共通クーポンが付いていますが、幸いなことに電子クーポンではなく紙クーポンです。ということで、久しぶりに伊勢志摩ライナービスタEXにも乗車してみたくなったことから、約6時間のフリータイムには、この周遊きっぷ特急券引換券2枚付)を使用して、松阪⇔賢島間での近鉄特急乗り鉄旅を楽しむことにしました。

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 ツアーの集合時間(宇治山田駅に18時)にはかなりの余裕があったので、単純な松阪⇔賢島間の一往復だけでは、時間が余ってしまいます。そこで、ちょうど時間内にうまく収まるように工夫し、さらに伊勢市・宇治山田⇔賢島間の往復を追加することにしました。これでちょうどフリータイムの時間に合わせた乗り鉄旅を楽しむことができます。

 松阪⇔賢島間の往復には特急券引換券2回分を使用することにしましたが、それとは別に伊勢市→賢島と、賢島→宇治山田の特急券が必要になります。なお、伊勢市⇔賢島間の特急券については、近鉄のインターネット予約サイトで「伊勢志摩チケレス割」が利用可能です。期間限定のチケットレスキャンペーンで、伊勢市⇔賢島間であれば、1列車当たり320円で特急券を購入することができます。

 近鉄特急には、これまでにも何度か乗車しており、大阪難波まで「ひのとり」や「アーバンライナー」に乗車したこともあります。また2017年6月には、一日で4つの近鉄特急に乗車する乗り鉄旅にも挑戦しています。その際は、23000系「伊勢志摩ライナー」、30000系「ビスタEX」、22000系「ACE」、50000系「しまかぜ」に乗車していますが、今回も松阪⇔賢島間で「伊勢志摩ライナー」と「ビスタEX」に乗車し、伊勢市・宇治山田⇔賢島間では汎用特急に乗車することとしました。それでは順に、紹介したいと思います。

 

23000系「伊勢志摩ライナー

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伊勢志摩ライナーで使用されている近鉄26000系:賢島駅 2020/12/13

 「伊勢志摩ライナー」には、赤色塗装の編成と黄色塗装の編成とがあります。2017年6月にはサンシャインレッドの赤色編成に乗車しているので、今回は、まだ乗車したことのない黄色編成を期待していました。すると、期待どおりに見事、サンシャインイエローの黄色編成に乗車することができました。個人的には、「伊勢志摩ライナー」には赤色よりも黄色の方が似合っていると思います。団体ツアーの中にいた近鉄マニアっぽいおじさんも「伊勢志摩ライナーはやっぱり黄色だわ。」と言っていました。

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 なお、前回はデラックスシートを利用しましたが、今回は一般的なレギュラーシートです。レギュラーシートと言えども、さすがは近鉄特急で、窮屈さは全く感じさせません。今回は1時間程度の乗車でしたが、名古屋⇔賢島間の乗車でも快適に旅を楽しむことができそうです。なお、車内はご覧のとおりで、賢島発車時点で乗客はまばらでした。

 

30000系「ビスタEX

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ビスタEXとして活躍している近鉄30000系:賢島駅 2020/12/13

 近鉄特急として長年親しまれているビスタカーこと「ビスタEX」です。2017年6月に乗車した際には、オレンジ色に紺帯という伝統的なカラーリングの車両でしたが、その後、順次更新されていき、現在はすべて新塗装となっています。白地ベースにビスタカー伝統のオレンジ色(ブライトイエロー)が使われ、側窓下にはゴールドのラインが描かれています。塗装変更直後には、なんとなく違和感を感じることもありましたが、見慣れてくると、新しいカラーリングもなかなか似合っている感じがします。

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 2017年6月の記事でも触れましたが、4両編成の「ビスタEX」の中間車(2号車・3号車)はダブルデッカー構造となっており、車内は大別して平屋席、階上席、階下席に分けることができます。このうち階下席は、3人以上での利用可能なグループ席となっており、ちょっとしたコンパートメントのようになっています。1人で乗車する場合には、平屋席と階上席のうちから選択することになりますが、僕はもちろん、階上席を選びました。車内はご覧のとおり閑散とした状態で、周りを見渡してもほとんど乗客はいませんでした。

 

22000系「ACE」/22600系「Ace」(汎用特急)

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汎用特急として運用されている近鉄22000系と22600系:賢島駅 2020/12/13

 「しまかぜ」や「ひのとり」のような観光的な要素や豪華さはなく、「ビスタEX」のようなダブルデッカーを組み込んだ特徴的な車両でもありませんが、近鉄特急を陰で支えているのが汎用特急です。この汎用特急も、以前はオレンジ色と紺色の外観でしたが、「ビスタEX」と同様に塗装変更が進められ、現在のカラーリングとなりました。上の写真はともに賢島駅で撮影したものですが、ホームの頭端部分に柵があるため、車体に被ってしまいます。

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 新しい形式の車両ということもあり、シンプルながらも快適性は向上しています。今回は、乗車当日に「伊勢志摩チケレス割」で特急券を購入しましたが、どの号車に乗車すべきなのかでちょっと迷いました。近鉄では、汎用特急同士が連結し、例えば12200系(スナックカー)+22000系で運用されることもあります。この場合、どの号車からどの号車までが12200系で、どの号車が22000系であるかは、一般的には案内されていません(個別に駅員さんに確認すれば教えてもらえるとは思いますが…)。せっかく乗車するならモバイルコンセントがない12200系よりも22000系に乗車したいと思う方も多いと思うのですが、インターネット予約サイトだけでは、どの形式の車両か判断できません。22000系を期待して座席を指定したところ、意図せず12200系になってしまうという可能性もある訳です。実際には、近鉄アプリを使用したり、喫煙室の有無と座席列数の情報から車両を類推することができるようですが、車両交換の可能性もあるため、最終的には乗車直前まで分かりません。今回は、めでたく狙いどおりの車両に乗車することができました。

 ちなみに汎用特急の乗車に使用する特急券を「伊勢志摩チケレス割」で購入した後、有人の窓口に行って発券をお願いしたところ、こうした割引の適用のある特急券は紙の特急券として発券できないとのことでした。ということで、この分の特急券は手元に残っていません。

 最終的には、予定どおりにフリータイムの時間内に周遊きっぷの利用を終えて、宇治山田駅に戻ることができました。連続乗車を重ねてさすがにちょっと疲れてしまいましたが、約3年半ぶりに伊勢志摩ライナービスタEXに乗車し、十分に鉄分を補給することができました。

近鉄の団体専用列車「楽」「かぎろひ」に乗車

 僕は普段、個人手配で乗り鉄旅を楽しむことがほとんどですが、今回は久しぶりに団体でのツアー旅行に参加してきましたので、その内容を紹介したいと思います。

 まず、今回のツアーですが、クラブツーリズムの『往路「楽」・復路「かぎろひ」2つの近鉄団体専用列車に乗車!たっぷり楽しむ伊勢フリープラン』というもので、近鉄名古屋駅から伊勢市駅(復路の出発は宇治山田駅)までの間を2つの団体専用列車で往復するというものです。ちなみに僕が申し込んだプランでは、往路の名古屋→伊勢市が20000系「楽」で、復路の宇治山田→名古屋が15400系「かぎろひ」となっていますが、往路と復路で逆の列車を利用するプランも設定されていました。どちらにしようか迷いましたが、今回はリニューアル直後の20000系「楽」への乗車をメインとしたかったので、往路で「楽」に乗車できるプランを選択しました。

 ところで今回乗車する「楽」ですが、僕はこれまでに一度だけ乗車したことがあります。2019年4月のゴールデンウィーク期間中に限定で発売された「GW伊勢まで『楽』らくきっぷ」という企画乗車券を利用し、近鉄名古屋から五十鈴川まで「楽」に乗車しました。

len-railway.hatenablog.jp

  「楽」は今年の夏、全面リニューアルされましたが、前回乗車したのはリニューアル前なので、内外装とも現在の車両とは大きく異なっています。今回は、約1年半前に乗車した「楽」がとのように生まれ変わったのか、それを見つけるもの楽しみのひとつです。

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リニューアルされた近鉄20000系「楽」:伊勢市駅近鉄名古屋駅 2020/12/13

 旅行会社からあらかじめ郵送されてきた最終案内では、往路での乗下車時間について、次のとおり案内がありました。

 近鉄名古屋8:37発→桑名8:56発→近鉄四日市9:10発→津9:37発→伊勢市10:19着

 僕は始発の近鉄名古屋から乗車しますが、途中駅でも乗車可能のようです。事前に案内のあった集合場所で受付を済ますと、これから乗車する「楽」の入線時刻は8時33分とのお知らせがありました。発車までの時間はわずかなため、乗り遅れには注意しなくてはいけませんが、せっかくの機会なので写真も撮りたいと思い、短時間のうちに4号車側の先頭車両を数枚撮影しました。近鉄名古屋駅は地下ホームのため、今回のように濃い目の茶色系統の列車を撮影しようとすると、どうしても全体的に暗い写りになってしまうのが残念です。終点の伊勢市でも、1号車側の先頭車両を撮影したのですが、残念ながら強い逆光になり、これまたうまく写真に写真に収めることができませんでした。

 リニューアル前と比べて見ると、何と言っても外観色が大幅に変更されていることが分かります。以前に乗車した時は、レモンイエローとパールホワイトのツートンカラーで、縦型の標識灯とも相まって、どこか可愛らしい風貌の列車でしたが、リニューアルによって「漆メタリック」という塗色に変更され、ところどころに和柄の模様が描かれており、まるで別の列車に生まれ変わったような落ち着きのある雰囲気です。

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1号車の展望スペース

 続いて車内の様子です。まず運転室後方のスペースは、リニューアル以前は階段状に転換クロスシートが設置された展望席となっていましたが、フリースペース「楽 VISTA スポット」に改装されてソファが設置されていました。天井が高く、さらに3面方向の眺望が同時に楽しめるため、開放感は抜群です。

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1号車の階上室(座席スペース)

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1号車の階下室(フリースペース)

 「楽」は、先頭車両である1号車と4号車はダブルデッカー構造となっており、以前は階上にも階下にも座席が設置されていましたが、現在は階上室にのみ座席が設置されています。階下室はフリースペースになっており、乗客が自由に利用することができるようになっていました。僕は1号車の階下スペースをちょっとだけ見学しましたが、その時にはフリースペースの利用者はいませんでした。今回は、階上室の座席スペースと階下のフリースペースを両方とも記念に撮影しておきました。

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2号車の車内

 中間車となる2号車と3号車は、ハイデッカー構造となっており、転換クロスシートがずらりと並んでいます。和柄をモチーフにしたモケット柄で、数種類の柄が各座席にランダムに配置されていました。ここまでは先頭車両の階上席と同じですが、中間車両の各座席には、照明付きの大型テーブルが据え付けられていました。転換クロスシートをテーブル付きとする場合、どうしてもテーブルを座席の肘掛けの中に収容するタイプのものとなってしまい、必要最小限のサイズになってしまいますが、座席から独立させた大型テーブルが別に用意されていれば、お弁当や飲み物などを置いておくのにも便利で、何より座席から移動する際にも全く邪魔になりません。団体列車としては、非常に使い勝手のいい設備だと思います。

 一方で、各座席ごとに大型テーブルを据え付けたことから、リニューアル前よりもシートピッチが広くなり、結果として窓枠の位置と一致しない座席が発生してしまいました。僕の座席は2号車11ABでしたが、少なくとも伊勢市方面に乗車する場合には窓枠に邪魔されず、車窓を楽しむことができましたが、ハズレ席になってしまうと、座席の真横が窓枠となり、視界が大きく遮られてしまいます。

 また、テーブル下の壁面には、モバイルコンセントも設置されていました。最近の列車では、一般的になってきましたが、「楽」でもしっかりと用意されていました。

 伊勢でのフリータイムについては、また別に紹介させてもらうとして、ここでは続いて復路で乗車した「かぎろひ」を紹介したいと思います。

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クラブツーリズム専用の近鉄15400系「かぎろひ」:宇治山田駅 2020/12/13

 復路で乗車する「かぎろひ」の乗下車時間については、次のとおり案内がありました。

 宇治山田18:33発→津19:09着→近鉄四日市19:52着→桑名20:10着→近鉄名古屋20:44着

 宇治山田駅の2番線への入線は18時22分頃ということで、発車までに10分程の時間があったため、入線から発車までの時間を利用して撮影しました。すでに日没後だったため、濃い緑色系統の列車を撮影するにいいコンディションとは言えませんが、途中停車駅ではおそらく扉扱いはなく、終点の名古屋駅到着後も、下車後すぐに添乗員の先導で改札まで移動することから、宇治山田駅以外で撮影する機会はないと思い、何枚か撮影しました。

 まずこの「かぎろひ」ですが、同じ団体専用列車であっても「楽」にような新造車両ではなく、近鉄12200系(2両編成2本)をクラブツーリズム専用列車として改造した車両です。そのため、車両の形状などは、種車をそのまま引き継いでいますが、カラーリングは大きく変更され、車内も一部、団体向けに改装されています。

 車体色は、クラブツーリズムの最上級バスツアーで使用されている「ロイヤルクルーザー四季の華」と同じダークグリーンを基調としたものとなっています。鉄道ファン的には、どことなく「サロンカーなにわ」や「トライライトエクスプレス」の客車を思わせる色で、乗車への期待が高まる感じがします。

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 こちらは「かぎろひ」の車内です。座席は回転式リクライニングシートとなっており、鮮やかな濃い目のピンク色のモケット柄が目に飛び込んできます。車内はカーペット敷となっており、実際に乗車してみると、一般的な特急形車両に乗車しているのと大きな違いはありませんが、改造前よりも座席数が減らされているようで、車端部にはちょっとしたスペースが確保されていました。以前、何かの記事で、車内にビールサーバーがあると紹介されていたのを思い出しましたが、確かにそれっぽい設備がありました。また、後から調べて見ると、団体専用列車ということでオーディオ設備も設置されているとのことです。(今回は乗車のみで、こうした設備は利用されていませんでした。)

 特急形車両であったスナックカーを改装して「かぎろひ」が誕生したのは2011年ということで、それほど昔のことではありませんが、リニューアルしたばかりの「楽」と比べると、全般的にやや見劣りしてしまうのは仕方ありません。最近では、旅行者が求めるニーズも変化し多様化しており、ひと昔前なら気にもならなかったことが、今ではその旅行の良し悪しを決定付ける重要なポイントになっているということも少なくないと思います。これからの旅のスタイルにあわせて、「かぎろひ」もさらに進化することを期待したいです。

 以上、往路の「楽」と復路の「かぎろひ」を紹介させてもらいましたが、今回はいつものような乗車票がありません。僕としては、事前に乗車票類が郵送されてくるのかなと思っていたのですが、実際には各参加者に配られる乗車票類はないようで、当日の受付の際、座席位置が書かれた紙が配られただけでした。また、乗車中に記念乗車証のようなものがあると嬉しかったのですが、そういったものもありませんでした。今回のツアーには、電車好きの小学生や鉄道ファンの方も乗車されていましたので、乗車の記念になるようなちょっとしたサービスあれば、もっと旅の魅力が高まるのではないかと思いました。

2つの観光列車に乗車する南東北乗り鉄旅(2)

 前回の記事からの続きです。

 「フルーティアふくしま」への乗車を終えて、仙台駅で仙山線に乗り換えます。もし時間に余裕があれば、昼時ということで昼食に牛タン定食でも食べたかったのですが、乗り換え時間が20分しかなかったため、今回は諦めました。もっとも、「フルーティアふくしま」の車内で提供されたスイーツだけで、すでにほぼ満腹状態だったので、結果としては、もし時間に余裕があったとしても、牛タンはパスしていたと思います。

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 今回の乗り鉄旅では、あらかじめ東海道新幹線豊橋⇔東京間の乗車票を用意し、東京⇔郡山間の東北新幹線分は「えきねっと」で購入しています。郡山⇒仙台の「フルーティアふくしま」も、旅行商品の乗車票を利用するため、これら以外の残りの区間についてのみ、別に乗車券を購入する必要があります。

 単純に普通乗車券を購入するという方法もありますが、ちょっと調べてみると、これらの区間を含んだ南東北エリアが乗り降り自由となる「小さな旅ホリデー・パス」という企画乗車券があることが分かりました。この「小さな旅ホリデー・パス」は、利用日当日でも購入することができ、また、別に特急券を購入すれば、山形新幹線に乗車することができます。ということで、今回はこの企画乗車券を利用することにしました。ちなみにこの企画乗車券では、東北新幹線に乗車することはできません。そのため、帰路の福島⇒郡山は新幹線ではなく、在来線を利用することとしたものです。

 なお、仙台ー羽前千歳ー村山ー福島ー郡山は、すべて仙台近郊区間に含まれるため、実際に乗車する経路にかかわらず最も安くなる経路で運賃を計算することができますが、この特例扱いは、特急列車で奥羽本線の福島~新庄間を利用する場合には適用されません。今回は一部区間で「とれいゆつばさ」に乗車するため、この特例扱いは適用されず、実際に乗車する経路で運賃計算することになることから、「小さな旅ホリデー・パス」を利用した方がちょっと安くなります。

 僕は仙山線に乗車するのは初めてです。土曜日の昼間の時間帯で、青春18きっぷシーズンでもないことから、車内はガラガラなんじゃないかと予想していましたが、地元の学生さんの利用が多く、途中までは立ち客がいるほどでした。ちなみに仙山線は、全線が仙台市内と山形市内にあり、県庁所在地間を結ぶ路線ですが、途中には勾配の厳しい山岳区間もあり、山間ののどかな風景を楽しむこともできます。僕は、山形線奥羽本線)に乗り換えるため、途中の羽前千歳駅で下車しました。

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 羽前千歳駅は、一見すると何の変哲もない島式ホームの標準的な駅ですが、実は1番線側が標準軌で、2番線側が狭軌となっている珍しい駅です。しかも、ホームの端から山形方面を眺めると、仙山線系統の狭軌山形線奥羽本線)系統の標準軌とが、平面で交差していることが分かります。つまり、標準軌狭軌の並びが入れ替わり、ここまでとは反対の並びで線路が伸びている訳です。路線の並びを入れ替える場合、一方の路線を高架化して他方の路線を跨ぐ立体交差にするのが一般的だと思うのですが、運転本数などの状況から、こうした平面交差でも対応できると判断されたのでしょうか。

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とれいゆつばさ号で使用されているE3系村山駅 2020/12/5

 村山からは、いよいよ「とれいゆつばさ」に乗車します。E3系新幹線を改造したもので、11号車から16号車までの全6両編成となっています。外観は、白色をベースとしており、側面には色合いの異なる緑色が、車両前面にはメタリック系の青色が配色されています。この緑色は、山形県にある月山を、そして青色は同じ山形県を流れる最上川を、それぞれモチーフとしているということで、ベースの白色も蔵王に由来する色として用いられているそうです。また、車両側面には、「とれいゆつばさ」のロゴも描かれていました。

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11号車の普通指定席

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12号車から14号車までのお座敷指定席

 僕は今回、11号車の普通指定席を利用しましたが、この号車はもともとE3系0番台時代にはグリーン車として使われていた車両で、座席もグリーン車時代のものがそのまま使用されています。普通車指定席の料金で元グリーン車の車両を利用できるというオトク感からか、「とれいゆつばさ」の中でも11号車の指定席は人気が高いようです。これに対し、12号車から14号車まではお座敷タイプの指定席車両となっています。通路を挟んで4人掛けと2人掛けのテーブル付きのボックス席が並んでいます。車内に入ると、赤色のモケット柄が目に飛び込んできますが、これは列車名の語源となった「ソレイユ(フランス語で太陽の意味)」をイメージさせるという意味があるのかもしれません。今回は、相席となることを避けるために、あえてお座敷座席とはしませんでしたが、実際には車内はそこまで混雑しておらず、1人利用であっても、2人掛けのボックス席を気兼ねなく利用できる状態でした。次回乗車する機会があれば、お座敷座席も利用してみたいと思います。

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15号車の湯上がりラウンジ

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15号車のバーカウンター

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16号車の「くつろぎの間」入口

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16号車にある足湯の浴槽

 続く15号車と16号車は、「とれいゆつばさ」の中でも特徴的な号車となっています。16号車の車内には、車窓を眺めながら寛ぐことができる足湯の設備があり、15号車には、湯上がりラウンジとしての休憩スペースと物販カウンターがあります。ちなみに足湯の利用には、別途、足湯利用券が必要で、びゅう旅行商品を購入した場合にはオプションとして事前に購入することもできますが、空き状況によっては、当日であっても足湯利用券を物販カウンターで購入することができます。僕もせっかくの機会なので、話のネタにと考えて利用してみました。お湯につけることで足の疲れが和らぐことはもちろんですが、寒い時期だと体全体が温まるような感じがして、なかなか気持ちがいいものでした。入浴中、車両の揺れの影響で体が思わぬ方向に持っていかれそうになることがあり、やはり列車の中であることが実感できます。その拍子に浴槽の中に転落すると洒落にならないので、気を緩めずに集中しました。現在は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、同時に利用できる人数を通常の8人から4人に制限しているようです。湯守アテンダントと呼ばれるスタッフの方々が、利用客の案内や写真撮影などのサービスはもちろん、浴槽の消毒作業も行っており、非常に忙しそうに対応されていました。当日の足湯利用は450円(とれいゆつばさオリジナルタオル付き)ですが、これでは利益はほとんど見込めないのではと、他人事ながら心配になってしまいました。ちなみに足湯の利用時間は、15分刻みで設定されており、僕は16時30分から45分までの15分間でした。日没時間だったので、残念ながら外の景色を眺めることはできませんでしたが、貴重な経験をすることができました。車窓からの景色を眺めたいという方には、下り新庄行きの「とれいゆつばさ」を利用するか、上り福島行きであれば少しでも早めの時間帯での利用をおススメします。

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 16号車の足湯を利用すると、オリジナルのタオルとともに、乗車証明書がいただけます。一瞬「とれいゆつばさ」が写っていないかと思いましたが、雪の中を走行する様子がきちんと収められていました。東北地方の実に冬らしい風景で、この時期に乗車したという記念になります。ちなみに僕は事前に他の方のブログを拝見し、足湯を利用すれば乗車証明書をいただけるということを初めて知りました。僕が足湯を利用したのは、この乗車証明書が欲しかったというのも理由のひとつです。

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 JR東日本区間の指定席特急券ということで、いつものように「えきねっと」で購入しました。ただ、「えきねっと」では、なぜかシートマップから座席の位置を指定することができません。確かに12号車から14号車までのお座敷指定席は、変則的な座席配置になっているため、シートマップ非対応となるのも理解できますが、11号車の普通指定席であれば、全く問題ないはずです。実際、10月に乗車した「海里」でも、コンパートメント席はシートマップ非対応ながら、普通座席はシートマップに対応していました。「とれいゆつばさ」も、せめて11号車はシートマップに対応させてもらえるとありがたいです。

 ちなみに今回は、「えきねっと」で窓側限定で申し込みましたが、きっぷを受け取って見ると、3D席となっていました。11号車には、1席だけ1人掛けの座席があるため、きっぷ受け取り後に東京駅の窓口で確認したところ、残念ながら1人掛けの6A席は発売済みで、座席の変更はできませんでした。1人掛けであれば、2人掛けのように通路側の方に気を使う必要がないため、今回のように車内散策などで頻繁に席を離れる場合には、とても都合がいいと思ったのですが、こればかりは仕方ありません。しかし、いざ乗車してみると11号車はそれほど混雑しておらず、運のいいことに終点の福島まで相席になることはありませんでした。

2つの観光列車に乗車する南東北乗り鉄旅(1)

 これまでの乗り鉄旅の中で、機会があれば乗車してみたいと思いながらも、なかなかその機会がなかった列車として、山形新幹線の「とれいゆつばさ」があります。数年前、うまい具合に行程が組めないかと運行ダイヤを調べた際には、新潟から「きらきらうえつ」(現「海里」)に乗車して酒田まで行き、酒田から余目を経由して陸羽西線で新庄まで行くと、ちょうど新庄発の上りの「とれいゆつばさ」に乗車することができることが分かったため、一度は、このルートでの乗り鉄旅を計画したことがありました。

 しかし、残念なことに、この行程は「ムーンライトながら」号を利用して早朝に東京から新潟に向かうことが前提となっています。「ムーンライトながら」号で“前泊”しないと、豊橋から始発の新幹線に乗車しても「きらきらうえつ」(現「海里」)の発車時刻までに新潟駅に到着することができないからです。「ムーンライトながら」号を利用しなくても、何とか「海里」に乗車する方法はないかとあらためて調べると、新潟発の下り列車に乗車することはできませんが、酒田発の上りの「海里」であれば、日帰りでも乗車できることが分かりました。ただし、その場合、同日に「とれいゆつばさ」に乗車することはできません。結果として10月30日の乗り鉄旅では、「海里」への乗車を最優先事項とし、「とれいゆつばさ」への乗車は見送ることとした経緯があります。

 その後、「とれいゆつばさ」への思いはありながらも、かといって「とれいゆつばさ」に乗車するためだけに、福島方面・新庄方面に出かける程でもなかったことから、また、別の機会にでも乗車しようと思っていたところ、「フルーティアふくしま」が、12月からの冬季限定で、郡山-仙台間で運行されることを知りました。僕がいままで知らなかっただけのことですが、普段は磐越西線の郡山-会津若松-喜多方間を往復している「フルーティアふくしま」ですが、例年、降雪が見込まれる冬季期間に限り、91号・92号として東北本線区間で運行されているそうです。その時刻を調べてみると、郡山を午前中に出発して仙台に正午過ぎに到着する下りの「フルーティアふくしま91号」に乗車すれば、終点の仙台から仙山線山形線で村山まで移動し、村山から「とれいゆつばさ」に乗車できることが分かりました。僕はこれまで、「フルーティアふくしま」の存在は知っていましたが、旅行商品でないと乗車できない列車ということで、2人以上でないと申し込めないと勝手に思い込んでいました。しかし、よく調べてみると、車内には1人用の座席もあり、実際に1名でも旅行商品を購入できることが分かりました。そこで今回、「フルーティアふくしま」と「とれいゆつばさ」に乗車する福島・宮城・山形をたどる南東北乗り鉄旅を計画したという訳です。具体的な旅行行程は次のとおりです。

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 豊橋-郡山間は往復とも、東海道新幹線東北新幹線を利用します。東京駅での乗り換えにそれほど時間はかからないと思いますが、多少の遅延が発生しても対応できるように、豊橋からは始発の「ひかり」号で東京に向かうことにしました。東京からは「やまびこ」号で郡山に向かい、郡山から仙台までは「フルーティアふくしま91号」に乗車します。ここから先、「とれいゆつばさ」に乗車するためには、山形新幹線内のいずれかの停車駅に移動する必要があるのですが、今回は仙台から仙山線に乗車して羽前千歳まで行き、さらにそこから山形線で村山まで移動して、村山から「とれいゆつばさ」に乗車することにしました。わざわざ羽前千歳で下車して村山まで移動しなくても、仙山線が直通する山形から「とれいゆつばさ」に乗車する方が自然なのでしょうが、少しでも長い時間「とれいゆつばさ」に乗車できるようにと考え、こうした行程を組んでみました。「とれいゆつばさ」には終点の福島まで乗車し、福島から郡山までは在来線で、郡山から先は、往路の反対のルートで豊橋に帰ります。福島から東北新幹線に乗車してもよいのですが、あとから紹介する企画乗車券の制約上、福島→郡山は在来線を利用することにしました。

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 豊橋-東京間は、僕の乗り鉄旅では恒例となっている「日帰り 1day 東京」を利用します。最近、東海道・山陽新幹線に乗車する際は、普通車ばかり利用していましたが、今回は気分を変えて往復ともグリーン車を利用することにしました。この旅行商品では、片道当たりプラス1,700円でグリーン車に変更することができるため、往復で3,400円増となりますが、そもそもの価格が正規運賃・料金とは比べものにならないほど安いですし、「Go To トラベルキャンペーン」の割引も適用されるため、グリーン車利用であっても実負担額は9,000円程度です。逆にこの値段ならば、むしろグリーン車を利用した方が、よりおトク感があるかもしれません。

 東京-郡山間は、「お先にトクだ値スペシャル」の50%割引の乗車券・特急券を利用します。期間限定で設定されているもので、正規運賃・料金の半額で乗車できるという素晴らしいきっぷです。購入期限は乗車日の21日前までですが、各列車ごとに発売枚数が限定されており、購入期限前であっても発売予定枚数に達すれば、「お先にトクだ値スペシャル」のきっぷを購入することはできません。要は早い者勝ちです。ということで、今回は往復とも発売開始日に手配し、無事に購入することができました。

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フルーティアふくしま号で使用されている719系郡山駅 2020/12/5

 東海道新幹線N700A)と東北新幹線E5系E2系)は、これまでにも何度か紹介していますので、今回の記事では省略します。郡山到着後、在来線ホームに移動すると、1番線にはすでに「フルーティアふくしま」が入線していました。

 この「フルーティアふくしま」ですが、使用されている車両はJR東日本719系電車を改造した2両編成です。719系は、主に仙台地区の交流近郊形電車として活躍していた車両で、帯の色や窓配置などに多少の違いはあるものの、見た目は直流電車である211系にそっくりです。「フルーティアふくしま」への改造にあたり、車内はもちろん、車体の外観にも手が加えられています。車両の先頭部分は種車の姿がそのまま残っているものの、客用扉は片側3扉のうち運転席寄りの扉を残して埋め込まれています。また、カラーリングは大胆に変更されていて、黒と赤のツートンが目に飛び込んできます。これは、赤瓦や黒漆喰壁などをイメージしたものらしく、さらに、側面の窓枠周辺がゴールドに色取られていることで、車両のコンセプトとなっている“明治・大正時代の西洋モダン”が見事に表現されていると思います。

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 車内の様子です。2両編成のうち1号車はカフェカウンター車となっています。車内は、そのほとんどをカウンタースペースが占めており、車端部に簡単なカウンターシートが並んでいますが、座席定員は設定されておらず、車両の形式番号上も「クシ718-701」と食堂車の扱いになっています。このカウンターには、物販の他に、アイスコーヒーやアイスティー、ミネラルウォーターのサーバーが用意されており、乗客がセルフサービスで利用することができるようになっていますが、現在は新型コロナウイルス感染症対策として、アテンダントさんへのオーダー形式による提供方法になっていました。

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 続いて2号車です。2号車には4人掛け又は2人掛けのボックスシートと1人掛けのカウンターシートが配置されています。1人掛けシートは、運転席寄りに左右2席ずつの計4席がすべて窓向きに設置されています。4人掛けと2人掛けのボックスシートは、それぞれテーブルを囲むように座席が設置されていますが、テーブルが台形状となっているため、これに合わせて座席も内向きにやや斜めとなるように配置されています。これは、プライベート感を確保しつつ、さらに通路側の方でも車窓が見やすいようにとの配慮がなされているのだと思います。座席はすべて、お洒落なカフェにありそうなアイボリー系のソファータイプのシートとなっており、全体的に落ち着きのあるブラック調の車内のインテリアと相まって、贅沢な大人の空間といった感じが伝わってきます。

 ちなみに、僕は1人掛けのカウンター席を利用しましたが、この席は1人利用者専用のようで、逆に1人で利用する際には、4人掛けや2人掛けのボックス席は利用不可となっているようです。ちなみに今回乗車した91号は、始発の郡山以外に途中の福島でも乗車が可能で、福島発車時点で全体の8割程度の座席が埋まっていました。全部で4席ある1人掛けのカウンター席も、郡山発車時点では僕を含めた3名でしたが、残りの席に福島から1名が乗車し、すべて埋まりました。冬季限定運行の開始初日ということもあってか、なかなか盛況のようです。

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 先ほども触れたとおり、「フルーティアふくしま」号に乗車するには、旅行商品を購入する必要がありますが、その旅行商品には「スイーツセット」と「ドリンクセット」という2つのプランがあります。
 「スイーツセット」の内容は、次のとおりです。

 ◆福島県産フルーツなどを使用したオリジナルスイーツ(2ピース)
 ◆福島県産品を使用したフルーツジュース
 ◆ホットコーヒー
 ◆アイスティー・アイスコーヒー(1号車のカフェカウンター車に用意されたもの)

 このプランは、乗車日の3日前までに購入する必要がありますが、2日前から当日であれば「ドリンクセット」を購入することができます(「ドリンクセット」にはオリジナルスイーツが付きません)。今回僕は「スイーツセット」を申し込みましたので、車内で上の写真のようなスイーツ類が提供されました(僕はコーヒーが苦手なので、ホットコーヒーは辞退しました)。

 提供されるスイーツ類は、上り列車と下り列車で別のものが提供されることもあるようですが、郡山⇔仙台間での冬季運転期間は、どちらも同じものになっているようです。ちなみに今回のスイーツは、福島県産の洋梨を使用したタルトでした。写真で見ると分かりにくいですが、なかなかボリュームがあり、2切れ食べるとお腹がいっぱいになりました。

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 観光列車ではお馴染みの乗車証明書ですが、乗車時にはすでに各座席のテーブルに置かれていました。冬らしい風景の写真が使われています。最近は、車内に用意された記念スタンプを押印できるタイプのものも多いですが、「フルーティアふくしま」の車内には記念スタンプはなく、乗車証明書に押印するスペースもありませんでした。

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 今回の乗車で使用した乗車票です。始発の郡山から終点の仙台まで「フルーティアふくしま」に乗車するため、一葉券でも問題ないような気もしますが、乗車船用と指定券とに分かれていました。福島駅で停車中に車掌さんにチケッターを押印してもらいましたが、「フルーティアふくしま」専用のものとなっています。

 そして写真下の120mm券は、スイーツセットのバウチャー券です。乗車するとすぐにアテンダントさんが各座席を回って、バウチャー券を回収していました。そのため実物は手元に残っていませんが、今回は乗車票類をあらかじめ自宅に郵送してもらっていたため、出発前にスキャンしておいたものです。

 >>(2)に続く

3つの「ものがたり列車」に乗車する四国乗り鉄旅(5)

 前回の記事からの続きです。

 ここまでの乗り鉄旅で、3つの「ものがたり列車」にすべて乗車することができました。乗車する前は、「ものがたり列車」と一括りで考えていましたが、列車ごとにそれぞれ特徴があり、また、沿線各地でのおもてなしや見所紹介などもあり、十分に楽しむことができました。どれも魅力的な列車ばかりですが、あえて順位を付けるとするならば、僕としては「四国まんなか千年ものがたり」での旅が最も印象に残っています。事前予約の食事を楽しむことができたということも理由のひとつですが、車両外観の美しさや落ち着きある上品な車内の雰囲気、ゆとりある広々とした座席配置など、乗車するだけでも旅の気分を盛り上げてくれるような雰囲気が感じられる列車となっていました。四国まで旅行する機会がそうそうあるものではないのですが、この列車であれば、2度でも3度でも乗車してみたいと思います。

 さて、「伊予灘ものがたり」を伊予大洲で下車し、ここからは帰路に着きます。伊予大洲駅から金山駅までは距離にして約633kmあり、在来線特急と新幹線を乗り継いで約5時間40分の乗車となります。豊橋ー東京間が片道約300kmなので、その往復分に相当する距離であると考えると、相当な距離であることが分かります。

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宇和海号で使用されているN2000系松山駅 2020/11/7

 伊予大洲から松山までは、N2000系気動車の特急「宇和海」に乗車しました。2000系気動車には、特急「あしずり」で乗車しましたが、今回の「宇和海」はN2000系です。とは言っても、実際には、2000系とN2000系が混在した編成で運用されることもあるようで、今回の旅行の中でも何度か混在編成を目にしました。僕が乗車した「宇和海」もその混在編成で、自由席の2号車は、たまたまN2000系だったということです。編成はある程度、固定されて運用されているのかどうか分かりませんが、気動車ということで、臨機応変にいかようにも組成できるのだと思います。ちなみに僕の中でのN2000系のイメージと言えば、高徳線を走る特急「うずしお」です。最近は、多くの「うずしお」が新型2700系に置き換えられており、そこで余剰となったN2000系予讃線土讃線の末端区間の特急に充当されるようになったのかもしれません。外観のカラーリングは、2000系とは大きく異なっており、車体側面の窓周りの帯が、紺色とローズピンクのツートンカラーとなっています。

 ちなみに、松山→伊予大洲で乗車した「伊予灘ものがたり」には約1時間45分乗車しましたが、伊予大洲→松山で乗車した「宇和海」の乗車時間は40分もありません。もちろん観光列車の快速と定期の特急列車による違いという面もありますが、実は「伊予灘ものがたり」が愛ある伊予灘線と呼ばれる旧線を走行するのに対し、「宇和海」は内子回りの内子線を走行しています。松山→伊予大洲のゆったりした乗車とは異なり、「宇和海」はあったという間に松山に到着してしまいました。

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しおかぜ号で使用されている8000系の非貫通型先頭車:松山駅 2020/11/7

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しおかぜ号で使用されている8000系の貫通型先頭車:丸亀駅 2020/11/7

 松山からは、8000系の特急「しおかぜ」に乗車して終点の岡山まで向かいます。午前中に乗車した下りの「しおかぜ」では8600系でしたが、今回乗車する上りは8000系です。実は、僕は過去に一度だけ、8000系に乗車したことがあります。それは、2017年春の青春18きっぷシーズンに、山陽新幹線の「500 TYPE EVA」に乗車する乗り鉄旅をした際、四国に少し足を伸ばして多度津まで行き、多度津→岡山の単区間で8000系に乗車したものです。当初の計画では、8600系に乗車する予定だったのですが、事故の影響により急遽、車両交換となったことから、期せずして8000系に乗車することになった訳です。今回は、それ以来の乗車となるため、実に3年半ぶりといったところです。

 特急「しおかぜ」は、主に岡山ー松山間で運行される特急列車ですが、途中の宇多津駅で、高松ー松山間で運行される特急「いしづち」との併結・分割が行われています(一部の列車や多客期を除く)。そのため、8000系には、非貫通型先頭車と貫通型先頭車があり、いわば2つの顔を持っています。非貫通型先頭車は、特急列車の代名詞ともいうべき流線型で、一言でいえばなかなかカッコいい風貌なのですが、一方の貫通型先頭車は、まったいらの切妻面で、その対照的な風貌は、まるで別の列車のようです。

 ちなみに8000系は、指定席車と自由席車とで座席設備が異なっています。普通車の中でも指定席と自由席とで座席設備が異なる例は、山陽新幹線九州新幹線の一部にも見られるものですが、在来線特急では、JR四国の8000系とJR北海道の785系くらいでしょうか。8000系の指定席車はS-Seatと呼ばれ、リニューアル時に座席の取り替えなどが実施されており、グリーン車と同等の背面テーブルが用意されるなど、自由席との差別化が図られています。僕は自由席利用のため、指定席利用者がちょっと羨ましく思った次第です。

 予定よりも、かなり長々と綴ってしまいましたが、これで今回の四国乗り鉄旅の紹介は終了です。土讃線予讃線を中心に、長年の希望だった3つの「ものがたり列車」にも乗車することができました。しかし、今回の乗り鉄旅では、高徳線徳島線予土線には全く乗車できていません。徳島線予土線にはトロッコ列車が運行されえており、今回とはまた違った乗り鉄旅を楽しむことができそうです。今回の旅行行程を作成する中で思ったのですが、2泊3日くらいの時間があれば、四国を鉄道で一周することもできると思います。近いうちに再び四国に行く予定はありませんが、次の機会には、未乗車区間を含めた一周旅にも挑戦してみたいです。