レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

みなとまち神戸に行ってきました

 最近は、うだるような暑さが続いています🥵 外出時には身体の一部が溶け出すのではないかと本気で思うほどです。暑さが体内の奥深くまで浸透しているようで、ちょっと涼しい場所に移動した程度では、全く暑さが抜けきらない感じです。報道によると今年の7月は、7月として日本の観測史上最も平均気温が高かったようで、昨年の暑さを上回り、2年続けて過去最高を更新したそうです。一方で、最近は、新型コロナウイルス感染者が再び増え続け、第11波到来とも言われているため、僕は外出の際、特に車内では積極的にマスク😷を着用するように心がけています。さすがに2回目の感染は避けたいですからね。しかし、この暑さの中でのマスク着用による息苦しさは避けられず、相当の体力を消耗しているような気がします。マスク着用が原因で熱中症になっては元も子もないので、周囲の状況を見ながらなるべく臨機応変に対応するようにしていますが、どうしても新型コロナウイルス感染症が気になるため、正直、着用すべきかどうか迷う場面が少なくありません。

 さて、そんな殺人的とも言うべき暑さが続く今日この頃ですが、今回は神戸に行ってきました。こんな暑い中、よく旅行に行く気分になれるなと自分でも正直、不思議に思うところもありますが、やはり僕は根っからの乗り鉄なんですね。暑さよりも乗り鉄根性の方が勝っているようです。学生時代、こうした根性を勉学に向けることができたならば、もっと賢い人間になれたかもしれませんね。そんな冗談はさておいて、僕が神戸を訪れるのは久しぶりです。直近では2023年1月に有馬温泉に行って以来なので、実に1年半ぶりとなります。また、神戸には2022年5月にも訪れており、その際には主に北野異人館布引ハーブ園といった山側を観光しました。そして今回は、まだ行っていない神戸の海側や南京町を訪れようと思い、旅行を計画したものです。また、神戸に行くのであれば、せっかくなので少しだけ大阪にも立ち寄ることにしました。移動にはいつものように新幹線を利用することにしますが、神戸までの往復をすべて新幹線に乗車するだけというのも面白みに欠けるので、今回は往路の名古屋-京都間と、復路の新大阪-名古屋間で新幹線を利用し、その他の区間では在来線を利用することにしました。新幹線と在来線を組み合わせて乗車することになりますが、これは多分に乗り鉄的な楽しみによるものです。

 それでは、今回の神戸旅行の様子を紹介をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

 

名古屋駅から東海道新幹線に乗車

 いつものように名古屋駅から新幹線に乗車します。名古屋駅までは最寄り駅から名鉄線を利用するのですが、土休日ダイヤの場合、僕の最寄り駅では早朝時間帯に運転される列車の本数が極端に少なく、ちょうどいい時間に名古屋駅に到着できる列車がありません。ギリギリ間に合いそうな列車というのも心配なので、結局、最寄り駅の始発列車で名古屋駅に向かいました。そのため、かなり早く名古屋駅に到着してしまい、発車時間まで1時間くらい待つことになりました。まあ、遅れて慌てるよりはマシです。時間潰しに桜通口から駅を眺めましたが、こうして見ると、セントラルタワーズはやはり高いですね。

 今日は快晴で、どうやら雨の心配はなさそうです。きれいな青空が気持ちいいですね。ちなみに今日も朝からすでに暑い🥵です。おそらく神戸も同じで、最高気温は38度くらいまで上昇すると思います。

 少し早いですが、新幹線の改札口に向かいます。やはり夏休み期間ということで、かなり早い時間にも関わらず改札口付近は賑やかです。きっぷうりばにも長い列ができていました。改札口を通ってホーム上に行き、乗車する列車が到着するまでの時間を使って写真撮影を楽しみました。

みんな大好き!東海道新幹線N700系名古屋駅 2024/8/3

 今回乗車するのは、「こだま」765号の新大阪行きです。いろいろと検討した結果、旅費を少しでも抑えたいということで、JR東海ツアーズのぷらっとこだまを久しぶりに利用しました。

 「こだま」765号は土休日に限り13・14号車も指定席となっており、7号車と11号車から14号車までの計5両が普通車指定席です。ぷらっとこだまは普通車指定席として発売される旅行商品のため、事前に座席を指定する必要がありますが、僕が乗車票を購入する際には、11号車から14号車までどの号車も2人掛け座席はほぼ予約済みで、特に窓側座席(E席)は完売でした。仕方がないのでとりあえず3人掛けの窓側座席(A席)で予約しましたが、そういえば7号車のS Work車両はどんな混み具合だろうと興味本位でシートマップを見てみると、見事なまでにガラガラです😲 S Work車両の混雑具合を確認したのは今回が初めてですが、いつもこんな感じなんでしょうか。これならば絶対に7号車がいいだろうということで、車両を7号車に変更して無事に2人掛け座席の窓側を確保しました。やはり皆さん、11号車から14号車までに集中してしまうようですね。S Work車両はワークプレイス車両と位置付けられており、少し前の記事では、「僕が7号車を利用する機会は今後もなさそうです。」と言っていましたが、よくよく考えてみると、1人旅の僕に同乗者との歓談などなく、仕事に集中されている他の乗客に迷惑をかけるようなことはないはずなので、乗車日の数日前になっても十分な空席があるのであれば、かえってS Work車両の方が都合がいいかもしれません。今後は状況を見ながら、S Work車両の利用も積極的に検討したいと思います。

 そしてS Work車両には、3人掛け座席の中央座席(B席)にパーティションを設けて快適性を高めたS Work Pシートなるものがあります。今回S Work車両を利用することで、その現物を初めて見ました。ちなみに今回乗車した「こだま」号では、このPシートを利用している方はいませんでした。

 このPシートは、以前はEXサービスでしか予約することができませんでしたが、現在は窓口や券売機でも指定券を購入することができるようになっています。利用には通常の普通車指定席に1,200円を追加する必要がありますが、隣席同士の視界も遮られ、パーソナルスペースも広く確保できることから、一定の需要はあるのだろうと思います。

 今回はS Work車両の話ばかりになってしまいましたが、僕が乗車した「こだま」号は定刻に京都駅に到着しました。東海道新幹線に乗車すると、名古屋ー京都間は本当にあっという間です。

 

京都駅からJR京都線JR神戸線に乗車

 京都駅では、在来線区間で使用する企画乗車券を受け取るため、一旦、改札を出ます。JR西日本みどりの券売機で予約済のきっぷを発券して在来線の改札に向かいます。やはり京都も人が多いですね。

 ここからは、今回の神戸旅行の目的地である三ノ宮駅に向かいます。実はちょうどいい時間に京都駅を発車して三ノ宮駅にも停車する「スーパーはくと」号があり、気分的にはこの列車に乗車したいところですが、今回使用している企画乗車券は普通(快速)列車しか利用できないため、残念ながら特急列車には乗車することができません。そのため、新快速を利用して移動することになります。

 乗車するのは京都駅を9時ちょうどに発車する新快速姫路行きです。JR西日本が誇る京阪神地区の新快速は、特急列車顔負けの最高速度130kmで東海道本線をかっ飛ばすため、実のところ特急列車と比べて所要時間に違いはありません。また、使用されている車両は223系又は225系で、長時間の乗車にも適した転換クロスシートとなっているため、座席にも全く不満はないのですが、全車指定席の特急列車と違って着席保証がありません(一部のAシート車両を除く)。現在は、青春18きっぷシーズンということもあり、途中の京都駅からの乗車で着席できるかどうか不安でしたが、結果的には何とか着席できました。乗車時には通路側の座席でしたが、隣の窓側座席の方が大阪駅で下車したため、大阪駅から先では窓側に着席できました。

京阪神地区の新快速などで活躍している223系:三ノ宮駅 2024/8/3

 三ノ宮駅に到着しました。京都駅では乗車した新快速を撮影することができませんでしたので、三ノ宮駅到着時に撮影しました。それでは早速、バスに乗り換えて神戸の街を楽しんでいきたいと思います。

 

みなとまち神戸を満喫

 僕は三ノ宮駅を利用するのは初めてです。駅前では大規模な工事が行われており、下車してから目的のバス停までの動線もよく分かりません。徒歩での移動中、乗車しようとしていたバスの姿が見えたのですが、まだバス停から離れた場所にいたため、当然間に合いません。かなり大回りをしながらも何とか目的のバス停がある交差点に到着しましたが、今度はバス停の位置がよく分からず、交差点付近を行ったり来たりしながら、やっとバス停にたどり着きました。僕の事前確認が不十分だったと言われればそれまでですが、工事中の箇所もあったので、初めて訪れた人でも分かりやすい案内があると、ありがたいなと思いました。

 三ノ宮駅前から乗車したのは、ポートループと呼ばれている都心とウォーターフロントエリアを結ぶ連節バスです。上の写真では分かりにくいのですが、2台分のバスが幌付きで連結されており、まるで2両編成の路面電車のようです。僕は自動車の運転が下手で、特に狭い道での行き違いや駐車場などで苦労することが多いのですが、2台連結された連節バスを悠々と運転できる運転士さんは、本当に凄い技術だと思いました。

AQUARIUM ART átoa

 新港町のバス停を降りると、すぐ目の前に神戸ポートミュージアム(KPM)という建物があり、この建物の2階から4階に「átoa」というアクアリウム(水族館とデジタルアートの演出が融合した施設)があります。見た目には何とも無機質な要塞のような外観ですが、これが現代的建築というものなのでしょうか。

 僕は以前、東京のコレド室町で開催されていたアートアクアリウムを見学したことがあり、その時は初めて鑑賞するアートアクアリウムに感動した覚えがあります。最近はこうした施設を見学していませんでしたので、館内でどのような作品に出会えるのかワクワクして来ました。

 窓口で入館料を支払い、早速、館内へと入ります。水族館とデジタルアートの競演というだけあって、芸術性の高い色鮮やかな演出が随所に施されており、どの展示にも目を奪われます。難しい芸術論など全く分からない僕ですが、自然と心が吸い寄せられていくような感じがします。館内では順路に沿って見学しましたので、撮影した写真をいくつか紹介したいと思います。

2階

 2階は、海中世界と樹海の森をイメージした展示となっています。入館早々に海の中に身を置くような気持ちになり、様々な海の生物を鑑賞することができました。

3階

 3階は主に4つのコンセプトで構成されており、観る人の知的好奇心に働きかける「探求の室」、花鳥風月を思わせる雅な空間の「和と灯の間」、巨大な球体水槽と光の演出が印象的な「奇跡の惑星」、そして最後は額縁に描かれた作品を思い起こさせる「探求回廊」となっています。僕が一番感動したのは、やはり球体水槽ですね。非日常感溢れる異世界に迷い込んだのではないかという錯覚を覚えるほどでした。

4階

 4階は「天空の庭」と呼ばれる空間で、カピバラやカワウソを観ることができます。マイペースで呑気な感じのカピバラがすごく可愛かったです。できることなら、僕も残りの人生を動物園のカピバラとして過ごしたいものです。また、展望デッキからは神戸港の景観の大パノラマで楽しむことができました。

雅苑酒家 南京町本店でランチ

 átoaでの鑑賞を終えた後、今度は南京町に移動しました。新港町から南京町まで移動するバスがあるのかどうか分からなかったので、暑い中ですが徒歩で移動します。午前中にも関わらず気温はかなり上昇しており、南京町に到着した頃には汗だくです。ついでに日に焼けてしまいました。

 そんな南京町ですが、日本にある三大中華街の一つに数えられています。僕は横浜の中華街に行って聘珍樓という思い出のお店でランチをいただいたことがありますが、南京町は初めての訪問となります。横浜の中華街とはまた違った雰囲気が感じられました。

 そして、南京町に来たからには、やはり中華のランチをいただきたいということで、今回は雅苑酒家 南京町本店さんを訪問しました。南京町にはいくつもの中華料理店があり、現地に到着してからお店選びをしていては時間がかかってしまうと思ったので、事前に複数のお店のWebページを見比べながら、決めておきました。

 大通りから少し脇道に入ったところにあるため、ちょっと目立ちにくいですが、南京町にある中華料理店では大きなお店になるようです。僕が入店したのは開店直後だったため、予約なしでもすぐにテーブルに案内してもらえました。着席してメニューを見ると、手頃なねだんでいただけるランチコースがあったので、迷わずこれを選びました。せっかくですので、そのお料理を紹介したいと思います。

 メインはいくつか用意されたものの中から、自分で好きな一品を選ぶことができます。例えば2名で利用する場合には、2種類のメイン料理を選ぶこともできるようです。僕が選んだのは、豚肉・ザーサイ・筍細切り炒めです。ピーマンも加えられて見た目にも色鮮やかです。

 メインの後に香港焼きそばと、デザートとして杏仁豆腐をいただきたきました。どれもみんな美味しかったです。特に2品目のスープは、追加料金でフカヒレスープに変更してもらいましたが、思った以上にボリュームもあり大満足です。暑い中、頑張って徒歩で南京町まで来た甲斐がありました。

神戸ポートタワー

 南京町で食事を終えた後、再びバスに乗車して次は神戸ポートタワー🗼に向かいます。先ほどはポートループというバスに乗車しましたが、今度はシティーループという別のバスに乗車します。こちらは以前の旅行で一度乗車したことがあり、連節ではない一般的な路線バスとなっていますが、レトロ調の外観が神戸の街に似合っているなと感じました。

 下車したのは、神戸港のシンボルとも言える神戸ポートタワー前のバス停です。ポートタワーのほぼ真横にバスが停車してくれるため、とても便利です。これからポートタワーを見学しますが、まずは記念にポートタワーを外からパシャリ📸 逆光になってしまい、せっかくの美しい赤い外観が影になってしまいました😓

 神戸ポートタワーは、高層の展望エリアと低層フロアに分かれており、展望エリアへの入場は有料となっています。せっかくの機会なので、僕は展望エリアにも行ってみることにしました。券売機でチケットを購入し、エレベーターで一気に高層階まで移動します。展望フロアは5つの階に分かれており、展望5階から1階ずつ下りながらタワー内を見学しました(展望フロアのさらに上に別途料金で利用できる屋上デッキもあります)。

 展望5階は屋内展望エリアです。átoaの4階にある展望デッキからも神戸港の景観を眺めることができましたが、ポートタワーではさらに高い位置からの眺望を楽しむことができます。また、記念用のフォトスポットもいくつか用意されていました。

 展望4階は“赫(かがや)き”をテーマとしたミュージアムとなっていました。LEDネオンのアートやインタラクティブアートなるものが展示されています。

 展望3階はカフェバー、2階はオリジナルグッズなどを販売するショップ、1階は風景とアート作品が同時に楽しめるギャラリースペースとなっていました。

 展望フロアの見学を終えたところで、エレベーターで低層階に下ります。するとポートテラスというカフェ・レストラン&バーがあり、「テラス氷🍧」という何ともお洒落なかき氷のポップが目に留まりました。僕はそれほどかき氷が好きということはありませんが、今シーズンはまだ一度もかき氷を食べていなかったので、ここで休憩を兼ねて「テラス氷」をいただくことにしました。

 これが「テラス氷」です。プレートに盛り付けられた料理のように見えますが、かき氷そのものです。いわゆる蜜はかかっていませんが、氷自体に味が付いており、氷の中にはバニラアイスが隠れていました。また、右側に見えるのはゼリーで包んだ5種類のフルーツで、さらに、あまクイーンという品種のいちご🍓で作られたソースも添えられています。氷とフルーツゼリー、さらにはソースを使って味変も楽しめますし、とにかく氷の冷たさが口いっぱいに広がる感じがして爽快です。やはり暑い夏に外出先でいただく氷は最高ですね。汗がスーッと引いていったように感じました。

 神戸ポートタワーの見学を終え、美味しい氷をいただいたので、再びバスに乗車して三ノ宮駅に戻ります。ポートタワー前のバス停には、シティーループの系統とポートループの系統のバスがどちらも停車するので便利です。今回はポートループのバスを利用しましたが、実は三ノ宮駅に向かうにはかなりの大回りになってしまいます。しかし、ここから最寄りの駅まで徒歩で移動する気にはなれなかったので、迷わずバスを利用することにしました。

 連節バスの先頭側の車両に乗車すると、車内はこんな感じになります。見た感じだけでは、普通のバスとそれほど変わりません。ちなみに僕が座っている座席は、なぜか後方に向かって固定されていました。

 三宮センター街東口で下車し、三ノ宮駅まで移動します。ここからは、ちょっと大阪に寄り道をしたいので、JR神戸線に乗車して大阪駅に向かいます。

 

三ノ宮駅からJR神戸線に乗車

 三ノ宮駅到着時点で当初の予定よりも30分以上時間に余裕があったため、時間調整を兼ねて駅周辺を見て回ったりお土産物を購入したりしました。先ほどは駅で写真撮影していなかったので、ここで記念に駅名をパシャリ📸

 改札口を通って上り線ホームに上がると、ちょうど新快速が入線してきました。急ぐのであればこの新快速に乗車してもいいのですが、車内を見ると確実に着席できないくらいの乗車率だったので、後続の快速に乗車して大阪に移動しました。新快速と比べると車内は余裕があり、大阪までならそれほど時間に違いもないため、今回は快速を選んで正解だったと思います。

京阪神地区で快速の運用に就く223系:大阪駅 2024/8/3

 大阪駅に到着しました。大阪駅に降り立つのは今年初めてのような気がします。実はこの後、Mくんという知り合いに会う約束をしているのですが、その時間まで余裕があったので、大阪駅でも気になる風景を撮影したりしました。今日は淀川での花火大会が開催されるということで、浴衣姿の方を多く見かけました。

 大阪駅のホーム上空には、巨大なドーム屋根があります。大阪駅ならではの風景ですね。そして大阪駅は今年、開業150周年を迎えるんだそうです。日本初の鉄道路線である新橋ー横浜間はあまりに有名ですが、神戸ー大阪間も日本の鉄道史に残るような伝統ある路線なんですね。

 この後、久しぶりにMくんに会って近況報告などをし、楽しい時間を過ごすことができました。いつもMくんに会うと元気をもらえるような気がします。僕も人に元気を与えられるような人物になりたいですが、残念ながら僕にはそうした素養がありません。Mくんは最近の暑い中でも精力的に活動されているようで、つい先週には沖縄に旅行に行き、さらに次の土曜日にも出かける計画があるんだそうです。アクティブな若い方は本当に羨ましいものです。僕もせめて気持ちだけでも若々しくいたいと本当に思います。

 

新大阪駅から東海道新幹線に乗車

 大阪でMくんと別れた後、東海道新幹線に乗車するため新大阪駅に移動しました。旅行を計画した当初は、往路の反対で京都駅から新幹線に乗車することを考えていましたが、ぷらっとこだまの場合、京都発と新大阪発であまりねだんに違いがなかったことから、新大阪駅から乗車する行程に変更しました。

 僕は新大阪駅を利用する際には、エキマルシェをよく利用します。新幹線乗車前の時間を利用してお土産物やお弁当を購入したりすることが多いですが、今日はここで夕食をいただくことにしました。特にお店を決めず改札内をみて回っていると、ふと、だし茶漬けを提供しているお店が目に留まり、あっさりしたお茶漬けもいいなと思ってここに決めました。だし茶漬け「えん」というお店です。

 メニューを見ると、何種類ものだし茶漬けがありましたが、僕が好きなサーモンといくらの親子のだし茶漬けを選びました。見ての通りシンプルな一品ですが、だしをかけた白飯は喉の通りがよく、とても食べやすいです。今日はお昼が中華のランチでしたから、自然とさっぱりした物に惹かれたのかもしれません。

 食事を終えてから一旦改札を出て、新幹線のりばの改札口から再び入場しました。

 帰路で乗車するのは「こだま」760号です。新大阪駅始発のため、早めに入線するかもしれないと思って27番線ホームに来ましたが、さすがにまだ停車していませんでした。ここで一瞬、久しぶりにホーム上の自販機でシンカンセンスゴイカタイアイス🍨を購入しようかと思いましたが、今日は神戸でバニラアイス入りのかき氷をいただいているので、お腹の調子も考えて止めておきました。

東海道新幹線で使用されているN700系新大阪駅 2024/8/3

 列車が入線して来たので早速、乗車しました。往路は2人掛け座席の窓側を確保できたS Work車両を利用しましたが、復路は通常の車両です。まあ、車内設備に大きな違いがある訳ではないので、それほど意識することでもありません。復路の「こだま」760号は往路で乗車した「こだま」号と異なり、普通車指定席はガラガラでした。発車前のホーム上の様子から察するに、おそらく自由席も同じだと思います。東京や新横浜まで直通しない三島行きのため、やはりこれくらいの乗車率になるのでしょうか。

 新大阪駅を発車した列車は、新幹線の各駅に停車していきます。新大阪駅発車時点は先ほどお話ししたとおり空席が目立ちましたが、次の停車駅である京都駅ではまとまった乗車がありました。と言っても相席になるようなことはありませんでした。今回の旅行では、結果として往復とも混雑を回避でき、とてもよかったです。ただし、ぷらっとこだまを利用したため、どうしても「こだま」号の運転時間に合わせた時間調整が必要になりましたので、同じ行程でも「のぞみ」号や「ひかり」号を利用すれば、工夫次第でよりスムーズに移動できたと思います。まあ、僕はそれほど気になりませんが…

 

乗車券類の紹介

 今回の旅行で使用した乗車券類の紹介です。と言っても、ぷらっとこだま用の乗車票2枚と京阪神地区での移動に利用した企画乗車券1枚のみです。

 上2枚の乗車票のうち、往路の「こだま」765号ではS Work車両を利用したため、座席位置が印字された箇所に“w”と表記されています。以前のぷらっとこだまは、JR東海ツアーズの窓口やインターネット通販で購入する方法でしたが、現在はすべてEXサービスを利用した商品に変更されており、購入後もスマホを操作するだけで座席位置の変更が可能です。今回は往路分を購入した後に普通車両からS Work車両に変更しましたが、操作も簡単でわかりやすく、非常に便利になったなと思いました。

 そして下1枚は、京都ー大阪ー三ノ宮間での在来線乗車区間で利用した「三都物語周遊乗車券」です。このきっぷはe5489専用で、さらにEXサービスを利用して東海道・山陽新幹線に乗車する際に限り購入できるきっぷです。きっぷの名前のとおり、京都、大阪、神戸の周遊区間が乗り降り自由で、しかも有効期限は3日間と長いにも関わらず、ねだんは1,250円です。例えば、京都ー三ノ宮間の普通運賃は片道1,110円、三ノ宮ー大阪間は片道420円なので、この程度の利用であっても元が取れる計算です。有効期限の3日間で最大限に活用すれば、かなりおトクにJR線に乗車することができますので、是非オススメします。ただし、先にお話ししたとおり、この企画乗車券では別に特急券を購入して特急列車に乗車することができません(青春18きっぷと同じです)。さらに指定券との組み合わせも認められていないため、新快速のAシートを利用することもできないようですので、使用を検討されている方は注意が必要です。

 さて、久しぶりの神戸旅行の紹介は以上のとおりです。まだまだ暑い日が続きますし、以前の記事で紹介した大腸内視鏡検査の日が近づいており、ちょっと重い気分になりがちですが、まあマイペースで頑張っていこうと思っています。

SLやまぐち号と2つの特急列車に乗車する山口・島根乗り鉄旅(2)

【前回記事のあらすじ】

 東海道・山陽新幹線に乗車して新山口駅に向かい、山口線を走る「SLやまぐち号」に乗車しました。朝方の大雨の影響で発車が遅れてしまい、途中の遅延の影響もあって地福駅での停車時間が大幅に短縮されるなど、予定外のこともありましたが、無事に津和野駅に到着しました。津和野駅では「SLやまぐち号」を撮影するなどした後、「スーパーおき」と「やくも」を乗り継いで山口線山陰本線での乗り鉄旅を続けます。

 

 

津和野駅から特急スーパーおきに乗車

 山口線では、山陰本線に直通する特急「スーパーおき」が1日あたり上下各3本運転されています。僕が今回乗車するのは、津和野駅を13時58分に発車する「スーパーおき」4号です。津和野駅では同時刻に新山口行きの「スーパーおき」3号が発車するダイヤとなっており、津和野駅で交換が行われます。

 3番線ホームに移動し、「スーパーおき」の入線を待ちます。先ほどまでは天気が大きく崩れることを心配していましたが、今度は気温の上昇が気になります。要は暑いです🥵 早くエアコンの効いた車内で涼みたいと思っていると、新山口方から「スーパーおき」がやってきました。

スーパーおきで使用されているキハ187系:津和野駅 2024/7/20

 前回の記事でも紹介したとおり、僕は以前の乗り鉄旅でキハ187系に乗車したことがありますが、「スーパーおき」として利用するのは初めてです。基本的に2両編成での運行だと思いますが、乗車した列車は3両編成でした。1号車と2号車が普通車指定席で、3号車が普通車自由席です。「スーパーおき」に乗車するのは初めてということで、津和野ー出雲市間での混雑具合は予想がつきませんでした。おそらく自由席でも窓側座席に着席できるだろうなと思ったものの、念のため指定席を確保しておきました。実際に乗車してみると自由席の乗車率は高く、津和野駅からの乗車では窓側座席を確保できずに相席になる可能性もあったので、指定席を選んでおいて正解でした。やはり、長距離移動の際には、指定席を確保しておく方が確実で安心できますね😊

 ちなみに僕は2号車最後尾の座席だったので、すぐ後ろに運転台を貫通する連結箇所がありました。結構この雰囲気が好きだという鉄道ファンも多いですよね。僕も変態連結や車内から見る貫通扉にキュンとすることがあります。

 車内の座席はこんな感じです。JR西日本の特急形車両そのものといった感じで、大きな特徴はありません。

 そして乗車早々に、車内で遅めの昼食をいただくことにしました。新山口駅で「SLやまぐち号」に乗車する際、お弁当を購入しておくのを失念してしまったため、「SLやまぐち号」の車内では昼食をいただくことができませんでした。そんな中、運良く津和野駅に臨時のお弁当販売所が設けられていたため、迷わず購入しました。駅周囲にはコンビニも見当たらなかったので、この臨時販売に助けられました。お弁当にはいくつかの種類があり、唐揚げ弁当も美味しそうでしたが、ちょっと気になった鮎飯弁当を購入しました。津和野駅の駅弁では有名な「くぼた」というお店が「SLやまぐち号」の運転日にあわせて販売してくれているようです。何はともあれ、昼食なしにならずに済みました。

 販売所にあった写真を見ると、炊き込み御飯の上に鮎🐟️が一匹ドンと置かれていたので、この鮎は甘露煮のように頭からそのままガブリと食べられると勘違いしてしまい、豪快にかぶりつきました。あれっ、何か思っていた感触と違います🤔 気が付けば口の中が鮎の骨だらけです😭 この鮎は焼き魚なので、きちんと骨から身を取って食べる必要があった訳です。やらかしてしまいました。割り箸できれいに身を取るのに悪戦苦闘しながら、何とか昼食を終えました。

 昼食を終えてしばらくすると、「スーパーおき」は益田駅に停車しました。益田駅山口線山陰本線とが乗り入れている駅で、4分ほど停車するようです。時間があったので、ホームに降りてキハ187系を撮影しました。デザイン性という点では様々な 評価があると思いますが、見事なまでの切妻型の先頭車両は、特急形車両としてあまり例を見ないものです。

 益田駅からは山陰本線に入ります。僕の座席は進行方向左側だったので、山陰本線に入ると日本海の景色がよく見えました。山陰本線内でもいくつかの駅に停車しますが、中には無人駅と思われる駅もありました。特急停車駅でも無人駅ってあるんですね。キハ187系山陰本線区間では本領を発揮してパワフルにかっ飛ばしますが、正直言ってかなり揺れます。乗車中にスマホで画面をタップしようとすると、人差し指がスマホの横を素通りしてしまうこともありました。こうした列車の揺れに馴れない方だと、中には酔ってしまう人もいるのではないかと思います。

 津和野駅から約2時間20分乗車し、「スーパーおき」は出雲市駅に到着しました。列車はこの先も鳥取まで運転されており、新山口から約380kmにも及ぶ距離を結んでいることになります。比較的停車駅の多い特急列車なので、地元の方が短区間での生活利用されることを想定しているのではないかと思いますが、全区間を乗り通す方もいるんでしょうか。

 

出雲市駅から特急やくもに乗車

 さて、出雲市駅では次に乗車する273系の「やくも」に乗り換えますが、少し時間があったので途中下車しました。出雲市駅と言えば、北口の出雲大社をイメージした駅舎が特徴的ですが、そちらは何度か写真撮影したことがあるので、今回はあえて南口側の駅舎を撮影しました。

 出雲市駅にはお店屋さんが充実しているので、ここでお土産などを購入し、再び改札口を通ってホームに上がります。僕がこれから乗車する「やくも」26号はまだ入線していませんでしたが、向かい側の番線には岡山から到着した「やくも」が停車していました。これはチャンスと撮影していると、しばらくして僕が乗車する「やくも」も入線してきました。

やくもで使用されている新型273系:出雲市駅 2024/7/20

 273系の「やくも」です。381系の置き換えを目的として導入された車両で、曲線区間の多い伯備線でも高速走行が可能な振り子式車両となっています。車体の外観は、271系など従来の特急形車両をベースとしており、JR西日本らしい車両となっていますが、「やくもブロンズ」と名付けられた銅色の外観は、他の鉄道車両であまり見かけない273系の大きな特徴の一つとなっています。また、車体側面には、雲をイメージしたロゴマークも描かれており、381系から「やくも」のイメージをしっかりと引き継いでいます。

 ホーム上で写真撮影していると、そろそろ発車時間となったため乗車しました。列車は4両編成で、1号車は半室構造のグリーン席と普通車指定席(セミコンパートメント)、2号車から4号車まではすべて普通車指定席です。「やくも」は今年3月のダイヤ改正にあわせて全車指定席となり、自由席はなくなりました。一方、273系の登場によって新たに設定されたのがセミコンパートメントです。セミコンパートメントは仕切りのあるテーブル付きのボックスシートで、4人掛けと2人掛けがあるそうです。何でも「WEST EXPRESS 銀河」のファーストシートのように、座面をフルフラットにすることができるようで、僕としても当然、関心があるのですが、残念ながら1人での利用はできません。

 僕は普通車に乗車しました。座席は2+2配置の回転リクライニングシートです。モケット柄は窓側と通路側とで交互に色合いが異なっており、青色系と緑色系の座席が並んでいます。ちなみに1号車には立ち入っていませんので、セミコンパートメントの写真はありませんが、かなり人気の座席らしく、発売直後に完売してしまうことも珍しくないようです。

 走行中、ふと車内の案内を見ていると、フリースペースという区画があることに気付きました。JR西日本の車両ということで、僕は勝手に285系のミニサロンや283系の展望ラウンジのようなものを想像し、ちょっと気分転換に行ってみたところ、273系のフリースペースはこんな感じでした。

 想像していたものとは全く違い、思わずニヤけてしまいました。車内で携帯電話を使用したい方などが利用するにはちょうどいいスペースかもしれません。よく見ると小さな折りたたみ椅子が備え付けられていますね。

 4両編成の「やくも」ですが、少なくとも普通車はそれほど混雑していません。僕も終点の岡山駅まで相席になることなく乗車することができました。381系では、多客時に増結した“変態連結”を見ることができましたが、273系は4両または8両で運転されることになり、381系のような変態連結を見ることができなくなってしまったのはちょっと残念です。そんなことを考えていると、「やくも」26号は定刻どおりに終点の岡山駅に到着しました。

 

岡山駅から東海道・山陽新幹線に乗車

 岡山駅での乗り換え時間にあまり余裕はありませんが、岡山に降り立ったからにはお土産の一つくらいは購入しようと、「さんすて岡山」に立ち寄り、シャインマスカットとピオーネ🍇の詰め合わせを購入しました。房ごと売られている立派なシャインマスカットは高価ですが、自宅で家族と食べるのであれば、訳ありの詰め合わせで十分です。もたもたしていると新幹線に乗り遅れてしまうため、果物屋さんの会計が終わると早足で新幹線の改札口に向かいました。今回はゴールデンウイークに行った四国旅行の際に帰路で乗車したのと同じ「のぞみ」60号に乗車します。

 前回乗車した「のぞみ」60号はN700Sでしたが、今回はN700スモールAでした。N700Sの増備が進むと、N700スモールAも徐々に数を減らしていくことになると思います。

東海道・山陽新幹線N700A岡山駅 2024/7/20

 さすがに先頭車両を撮影できる位置まで移動する時間的余裕はありませんので、乗車位置から入線シーンを撮影しました。乗車したのは11号車です。山陽新幹線区間はいつもそれほど混み合うことがなく、岡山駅発車時点で僕の隣は空席でしたが、新神戸駅から相席となりました。新大阪駅からは多くの乗車があり、ほぼ満席になるので相席になるだろうと思っていましたが、新神戸駅からの乗客で相席となるのは意外でした。相席自体はやむを得ないのですが、その人は“脚を広げてないと座れない人間”という一番迷惑なタイプで、しかも自分1人で座席を使用しているかのように、中央の肘掛けから腕をはみ出して座っています。それでも居心地が良くないのか終始そわそわし、時にデッキに行っては戻ってくるなど、謎多き人物でした。せっかくの楽しい乗り鉄旅の締めくくりでつまらないトラブルに巻き込まれたくないので、あえて何も言いませんでしたが、公共交通機関を利用する上での最低限のマナーが守れない大人が一定数いることは、実に残念で悲しいことです。そんな訳でちょっと嫌な気持ちになりましたが、列車は定刻に名古屋駅に到着しました。

 今日は、山口や山陰地方での大雨の影響を心配しながらの旅のスタートとなりましたが、結果的には「SLやまぐち号」に多少の遅延があったものの、全体として予定した行程を無事に終えることができました。そして、疲れました😞 家に帰ってゆっくり休みたいと思います。

 

乗車券類の紹介

 最後に、今回の乗り鉄旅で使用した乗車券類をまとめて紹介します。まずは乗車券です。

 これまでは片道乗車券を組み合わせて使用することがほとんどでしたが、今回は初めて連続乗車券を購入しました。JR線の路線図を見ると、名古屋駅から新山口駅まで東海道・山陽新幹線を利用し、山口線山陰本線伯備線と乗り継ぐとちょうど倉敷駅で乗車区間が1周となるためここまでが連続1、そして倉敷から先が連続2です。倉敷から先は名古屋市内までの乗車券を購入する方法もありますが、今回は岡山駅から名古屋駅までスマートEXを利用するため、連続2は岡山駅までとしています。

 ちなみにこの乗車券は、仕事帰りに金山駅のきっぷ売り場で購入したのですが、夏休みやお盆シーズンのきっぷを購入しようとする方が多いのか、窓口には、長蛇の列ができていました。僕も最後尾に並びましたが、発券してまでに50分以上も待つことになってしまったので、もっと早めに購入しておけばよかったと反省しています。

 こちらが「SLやまぐち号」に乗車した際のグリーン券です。せっかくなのでグリーン車の1人掛け座席を確保すべく、“10時打ち”をお願いして手配しました。グリーン席は特に人気があり、“10時打ち”でも指定券が確保できるかどうか心配しましたが、無事に確保できました。手配いただいた駅員さんに感謝です。新山口ー津和野間は100kmに満たないため、仮にこの区間を特急・急行列車のグリーン車に乗車したとしても、グリーン料金は1,300円です。またJR九州のDXグリーン料金でも100kmまでであれば2,080円です。こうして比べてしまうと、普通列車グリーン券としてはかなり高額ですが、「SLやまぐち号」のグリーン車にはそれだけの価値はあるものと思っています。

 津和野駅から出雲市駅まで乗車した「スーパーおき」の特急券です。200kmまでのA特急料金(指定席)は通常期で2,730円ですが、e5489のチケットレス特急券を購入すれば200円安く乗車することができます。チケットレス特急券のため、本来は発券する必要はありませんが、きっぷ鉄の僕はいつものように事前に発券しておきました。

 出雲市駅から岡山駅まで乗車した「やくも」には、EXサービス限定の乗継チケットレス特急券を利用しました。従前の旅客営業規則には、新幹線と在来線の乗継割引という制度があり、新幹線停車駅で在来線の特急・急行列車から新幹線にその日かその翌日に乗り継ぐ場合、在来線の特急・急行料金、指定席料金が半額になりました(一部の新幹線停車駅を除く。)が、3月15日をもって廃止されてしまいました。しかしe5489専用のきっぷにEXサービス限定の乗継チケットレス特急券があり、これを利用すれば、一部の在来線の特急料金が通常のチケットレス特急券のほぼ半額になります。これもチケットレス特急券なので発券は不要ですが、試しに発券してみると、120mmの特急券と85mmの指ノミ券が発券されました。「スーパーおき」の特急券と同じように1枚でもいいのではないかと思いますが、なぜ特急券と指ノミ券に分けて発券されるのでしょうか?

 左は往路で使用した新幹線特急券、右は復路で使用したEXサービスの乗車券と新幹線特急券の一葉券です。ちなみにEXサービスの乗車券・新幹線特急券は発売が「西EX予約」となっており、(4−タ)と表記されていますが、山陽新幹線の駅を発駅とする場合には、自動的にJR西日本の扱いとなるんですね。

 今回の乗り鉄旅の紹介は以上のとおりです。次回は久しぶりに関西方面への旅を予定していますので、また皆さんに紹介させてもらいますね。最後までお読みいただき、ありがとうございました🙇

SLやまぐち号と2つの特急列車に乗車する山口・島根乗り鉄旅(1)

 (1)僕は2020年6月から7月にかけて約10日間、尿路結石と腎盂腎炎で入院したことがあります。それ以来、二度と再発しないよう、医師の助言にしたがって人並み以上に水分補給するなど気を付けてきましたが、7月上旬になって下腹部に嫌な痛みを感じるようになりました。初めのうちは「気のせいかな?」くらいに思っていましたが、日に日に痛みが強くなり、ついには微熱症状も出始めたことから、「これは腎盂腎炎の再発じゃないか😭」との自己診断をもとに、久しぶりに泌尿器科に行きました。以前と同じように、レントゲン撮影と尿検査を行いましたが、尿路結石や腎盂腎炎らしき兆候は見られないとのことで、さらに追加でCT撮影や血液検査を行ったところ、どうやら腸に原因があるのではないかということになり、消化器内科を紹介されました。翌日に消化器内科を受診したところ、やはり腸に原因があると言うことで、下行結腸憩室炎と診断されました。何でも僕の腸壁には憩室という小さな袋状のものができており、そこに細菌が増殖して炎症が起こっているんだそうです。痛みだけなら何とか我慢のしようもあるのですが、血液検査による炎症反応を示す数値がよくなく、医師からは入院もあり得ると言われてしまいました😢 しかし4年前の入院生活では、テンションが思いっきり下がり、気分的にも滅入ってしまったので、何とか入院を回避したいとの思いから服薬治療で様子を見ることにしました。

 幸いにも処方された抗生物質がよく効いてくれたようで、数日で痛みは嘘のように消え、1週間後の血液検査で炎症数値も大きく改善したまではよかったのですが、医師からは大腸内視鏡検査(いわゆる大腸カメラ)を勧められ、結局、8月下旬に検査を行うことになりました。正直言って、お尻からカメラを入れるということに対する恐怖心はありますが、僕は以前の入院の際に膀胱鏡検査を経験しており、この恐怖心から比べればまだ我慢できるかなと自分に言い聞かせつつ、不安で心配な日々を過ごしているところです。

 さて、つまらない近況報告はこれくらいにして、このブログの本題である乗り鉄旅についてお話しさせてもらいます。前回の記事の最後では、「7月の乗り鉄旅に向けた準備を進めている」とお知らせしましたが、今回、その乗り鉄旅に行ってきました。内容としては、タイトルにもあるとおり、山口線を走る「SLやまぐち号」に乗車し、さらに「スーパーおき」「やくも」の2つの特急列車にも乗車する乗り鉄旅です。

 今回の乗り鉄旅のメインは当然、「SLやまぐち号」に乗車することですが、2つの特急形車両に乗車するのも楽しみにしています。このうち特急「やくも」は、これまでにも何度か乗車したことがありますが、今年4月にはこれまでの381系に代わる新型車両273系がデビューしました。僕はまだ273系に乗車したことがなく、機会をみて乗車したいと思っていたので、今回の乗り鉄旅で乗車することにしたものです。また、「スーパーおき」で使用されているキハ187系気動車には、以前に「スーパーいなば」として乗車して以来で、「スーパーおき」として乗車するのは初めてとなります。

 日帰り旅の中で、色々な列車に乗車することになり、久しぶりの本格的な乗り鉄に徹した旅となります。鉄道に乗車することを最優先にした旅行であり、現地での観光などの要素は一切ありません。そんな鉄分補給旅の行程は次のとおりです。

 名古屋駅からは東海道・山陽新幹線の「のぞみ」で一気に新山口駅まで移動します。ちょうどいい時間に新山口駅に停車する「のぞみ」があるので、スムーズに乗り換えることができます。おそらく「SLやまぐち号」の新山口駅発車時間にあわせて「のぞみ」が停車するようダイヤが組まれており、東京駅からでも前泊なしで「SLやまぐち号」に乗車することができるよう配慮されているんだと思います。そして終点の津和野駅から出雲市駅までは特急「スーパーおき」に、出雲市駅から岡山駅までは273系の特急「やくも」に乗車します。岡山駅からは東海道・山陽新幹線の「のぞみ」で名古屋駅に戻り、今回の旅を終える行程となっています。それでは、どうぞ旅の様子をご覧ください。

 

 

名古屋駅から東海道・山陽新幹線に乗車

 それでは、名古屋駅に到着したところからお伝えします。当初は上の行程表のとおり、金山駅からJR線に乗車する予定でしたが、名古屋駅までは名鉄線を利用したため、ここからJR線に乗り換えます。いつもの見慣れた名古屋駅ですが、いよいよ本格的な夏休みシーズンということもあってか、家族連れやツアー客などでいつも以上に混雑している印象です。太閤通口側には、これからバス旅行に行かれる方が添乗員さんのところに集まって、説明を聞いている光景があちこちで見られました。

 新幹線改札口も押し合うほどの混雑は見られませんが、通常の週末よりも人が多いような気がします。皆さんはどちらに行かれるのでしょうか?

 僕が乗車する「のぞみ」3号の発車時刻にはまだ余裕がありますが、他にすることもないので改札を通ってホームに上がりました。ちょうど16番線ホームには、「のぞみ」3号よりも前に発車する名古屋始発の広島行き「ひかり」号が入線するところだったので、記念に写真撮影しました。下り列車には、多少の遅れが発生していましたが、「のぞみ」3号はほぼ定刻で名古屋駅に到着しました。

東海道・山陽新幹線で活躍しているN700系名古屋駅 2024/7/20

 無事に「のぞみ」号に乗車し、一路、新山口を目指します。これまでの乗り鉄旅で山陽新幹線の終着である博多まで乗車したことはありますが、途中の新山口で下車するのは初めてです。そして今回の旅で一番心配されるのは天気です。東海地方はすでに梅雨明けし、少なくとも今日は雨の心配はなさそうですが、中国地方は梅雨明けしておらず、山口や山陰方面では一時的に大雨🌧の予報となっています。さらにJR西日本のWebページで発表された情報によると、今朝方の雨の影響で山口線山陰本線の一部区間で徐行運転が行われており、さらに今後の状況によっては山陰本線で運休や行き先変更が発生する可能性があるとのことでした。僕の日頃の行いが悪いせいか、最近は乗り鉄旅で雨に見舞われることがあります。大きな運行トラブルに巻き込まれることなく、何とか予定どおりの行程で乗り鉄旅ができることを祈るばかりです。

 名古屋駅から約2時間40分乗車し、「のぞみ」3号は定刻どおりに新山口駅に到着しました。新幹線を下車して一旦改札を出た後、連絡通路を渡って在来線側に移動します。そして気になる天気ですが、想定外に少し陽が差しています。山口県内全域という訳でなく、一部地域での局地的な雨だったんでしょうか?

 そして新山口駅では、在来線への乗り換え時間にあまり余裕はありませんが、初めて訪れる駅ということで、改札外からも写真を撮影してみました。なかなかデザイン性に富んだお洒落な外観で、駅というよりも文化施設のような印象です。

 ちなみに駅名の「新山口駅」ですが、僕が子どもの頃に買ってもらった電車の本では、「小郡駅」となっていました。その時の印象が強く残っているため、僕は今でも「小郡駅」という名前が思い浮かぶのですが、2003年に現在の駅名に改称されたんだそうです。「新山口駅」となってすでに20年以上が経過しているということにちょっと驚きました。

 

新山口駅からSLやまぐち号に乗車

 早速、改札口を通って「SLやまぐち号」が発着する1番線ホームに向かいます。発車標には「臨時快速SLやまぐち号」と表示されていました。

 ではここで、簡単に「SLやまぐち号」について紹介したいと思います。「SLやまぐち号」は山口線新山口-津和野間を結ぶ列車で、その歴史は非常に古く、1979年(昭和54年)の運行開始から今年で45年を迎えます。「SLやまぐち号」を牽引する蒸気機関車と言えば、やはりC57形蒸気機関車が有名で、「貴婦人」の愛称で呼ばれることもあるSLですが、残念なことにC57形1号機は2020年に不具合が発生し、長期にわたって運用から離脱しています。さらに2022年にはもう一つの牽引機であるD51蒸気機関車も炭水車の修理が必要となったため、それ以降はDD51ディーゼル機関車を使用した「DLやまぐち号」として運行されていました。そして2024年、ついに修理を終えたD51蒸気機関車による「SLやまぐち号」が2年ぶりに運転されることになり、僕も今回、乗車できることとなった訳です。

 そして「SLやまぐち号」には、牽引するSLだけでなくその客車にも大きな特徴があり、現在は35系という「SLやまぐち号」専用の車両が使われています。35系客車の見た目はレトロ感あふれる旧型客車そのものですが、実は最新の機能を備えた新造車両となっています。ここまで忠実に旧型客車の雰囲気を再現していることには驚くばかりです。そんな35系客車の先頭と最後尾には、往年の一等車を彷彿とさせる展望デッキがあり、これも「SLやまぐち号」の魅力の一つとなっています。

 そんな「SLやまぐち号」は、冬季を除く土休日を中心に1日1往復運行されていますが、僕が乗車する往路の運行ダイヤは次のとおりです。

 山陽新幹線の停車駅である新山口駅を発車した「SLやまぐち号」は、津和野駅を目指して山口線を北上します。いくつかの停車駅がありますが、地福駅では14分の停車時間が設けられています。乗降が少ないと思われる停車駅がありますが、運転停車の都度、客扱いも行うということでしょうか。終点の津和野駅まで約2時間10分の旅となります。

 さて話を戻して、新山口駅での発車前の様子をお伝えします。僕がホームに到着した時にはすでに「SLやまぐち号」は入線済みで、ホーム上ではD51蒸気機関車や客車の撮影をされている方や手旗を持って発車の見送りを待つ方、そして早々と列車に乗車して車内の様子を見学する方々など、皆さん思い思いに出発前の時間を過ごしていました。僕もホーム上をあちこち行き来しながら、何枚か写真撮影しました。

SLやまぐち号の牽引機であるD51蒸気機関車新山口駅 2024/7/20

SLやまぐち号の35系客車:新山口駅 2024/7/20
 1番線ホームには、「SLやまぐち号」の顔出しパネルがありました。C57形とD51形の重連が描かれています。また、バス乗り場との間に設けられたガラスの壁面にも大きくSLが描かれており、ホーム上はSL一色といった感じでした。

 あれこれと撮影していると発車予定時刻が近づいてきたため、乗り遅れることがないよう僕も車内に入りました。ちなみに僕が今回乗車するのは編成の最後尾にあるグリーン車です。これから先「SLやまぐち号」に乗車できる機会は多くないと思うので、ちょっと贅沢をしてグリーン車にしました。グリーン車には展望デッキがありますが、この展望デッキで発車を待っておられる方もおられます。確かに展望デッキに出て、見送りしてくださる方に手を振りながら新山口駅を出発するというのもいいですね。僕も発車前に展望デッキに行ってみました。

 確かに気持ちよさそうでしたが、混み合ってきたため早々に自分の座席に戻りました。発車予定時刻となりましたが、大雨の影響により遅れている対向列車の待ち合わせを行うとのことで、「SLやまぐち号」は新山口駅を10分くらい遅れての発車となりました。新幹線の車内では、大幅な遅延という最悪の事態も想定されましたが、10分程度の遅れで出発できて本当によかったです。
 列車が無事に発車したところで、次に車内設備を紹介したいと思います。

グリーン車

 「SLやまぐち号」で使用されている35系客車は全5両編成で、津和野行きの場合は5号車が先頭で、最後尾がグリーン車の1号車です。グリーン車の車内は1+2配置で重厚なリクライニング座席が並んでいますが、2号車寄りの車端部には2人用と4人用のボックスシートが用意されています。それぞれ1区画しかないため、指定券の確保は相当困難だと思います。また最後尾には、先ほどお話ししたとおり展望デッキがあり、さらに客室と展望デッキの間には、座席と同じ色柄のソファが置かれた展望室が用意されています。どこもかしこもグリーン車らしい贅沢でゆったりとした空間となっており、昔の一等車に乗車したような気分になり、まるで時代をタイムスリップしたかのようです。

  

 ちなみにグリーン車内に立ち入ることができるのは、グリーン券を所持する乗客に限られるため、展望デッキと展望室もグリーン車の乗客専用となります。5月に「SLばんえつ物語号」に乗車した際もそうでしたが、普通車の乗客が当たり前のようにグリーン車内に立ち入って、展望デッキで写真撮影していく姿を見かけました。ルールを無視して写真撮影して一体どうしたいのでしょうかね。短時間だからといって許されるものではないと思います。

普通車

 続いて2号車から5号車までの普通車です。グリーン車は基本的に1+2配置のリクライニング座席となっていますが、普通車は客車らしく4人掛けのボックスシートとなっています。車内の様子を見渡すとかなりの乗車率で、ボックスごと空席になっているところはありませんでした。やはり2年ぶりのSLによる牽引の復活ということで、特に人気が高まっているのかもしれません。ということで、走行中は他の乗客の方の迷惑とならないよう、普通車客室内の様子を撮影することを控えましたが、終点の津和野駅に到着した際、乗客がほとんど降車した後に2号車の車内を撮影することができました。昔ながらの紺色で直角の座席を見ると旧型客車そのもので、これが新造車両だと言われなければ気が付かない方もいるのではないかと思う程です。

 なお、展望デッキを備えた5号車については、緑色の座面と木製の背もたれのボックスシートとなっており、他の号車とは車内の様子が少し違うようですが、今回は5号車に立ち入っていないので、写真はありません。また、往路では5号車がSLの直後に連結される客車となりますが、安全面から展望デッキに出ることはできないようです。

フリースペースとミニゲームコーナー

 5両編成の客車の中央に当たる3号車には、蒸気機関車の歴史などを紹介する年表や、実際に使用されていた備品や模型などが展示されており、さらに販売カウンターやフリースペースが設置されています。

 このうちフリースペースの一角には、SLの機関士を体験できる運転シミュレータと石炭をくべる缶焚きゲームがあります。このうち運転シミュレータは復路での運行時にのみ利用できるようで、往路では写真撮影ができる程度ですが、小さなお子さんがハンドルを握ってその感触を楽しんでいました。また、缶焚きゲームは往路でも利用でき、備え付けのスコップを持って画面に映し出される窯の中に石炭を放り込むゲームで遊んでいるお子さんもいました。なかなか面白そうなゲームでちょっとプレイしてみたかったのですが、さすがにいい年齢のおっさんが子供の列に並ぶのは恥ずかしいので、止めておきました。

 販売カウンターでは、飲み物や乗車記念グッズ、地域の特産品などを販売していました。実は今回、「SLやまぐち号」に乗車する前に「SLやまぐち弁当」を駅で購入しようと決めていたのですが、新山口駅での乗り換えの際、写真撮影に夢中になって購入するのをすっかり失念していました😓 車内でお弁当を販売していたら購入したいと思い、販売カウンターの方に聞いてみましたが、残念ながらお弁当類は販売していないそうです。その代わりといっては何ですが、石炭をイメージした真っ黒なワッフルと、源氏巻という津和野の銘菓を購入しました。

 いろいろと車内探検もしながら、せっかくなので列車後方の風景を眺めようと、もう一度、展望デッキに出てみました。「SLばんえつ物語号」の客車とは違い、ガラスで遮られることのない開放的なデッキのため、外の気温や風の流れ、石炭が燃焼する独特の匂いなどが直に感じられ、とても気持ちがいいです。区間によっては山深い箇所もあり、美しい緑と雲の合間からかすかに見える空が自然の心地よさを感じさせてくれました。

 列車は新山口駅での発車の遅れがあり、さらに途中区間で遅れが拡大してしまいました。そのため、本来は地福駅で14分の停車時間が設定されているのですが、これ以上の遅延を拡大させないよう、今日は停車後すぐの発車となることが案内されました。地福駅での写真撮影を楽しみにしていたのでちょっと残念ですが、仕方ありませんね。

 そして「SLやまぐち号」は津和野駅に到着しました。地福駅での停車時間を短縮させたことで、津和野駅到着は予定よりも7分ほどの遅れになりました。新山口駅でもD51形と35系客車を撮影しましたが、津和野駅でも色々な場所から「SLやまぐち号」の各所をカメラに収めました。

 津和野駅にあった駅名標です。確か新山口駅にも小郡駅と書かれた木製の駅名標があったので、「SLやまぐち号」が運転されることにちなんで、山口駅のいくつかの駅でこうしたレトロな駅名標が使用されているのかもしれません。一瞬、「乃わつ」って何?と思ってしまいました。

 3番線に入線して客扱いを終えた列車は、入れ替え作業のため一旦、益田方面へと向かいます。

 そして僕は津和野駅の改札を出ました。「SLやまぐち号」の終着なので当然に駅員の配置された友人駅だと思っていたのですが、無人駅なんですね。もちろん、みどりの窓口もなく、話せる券売機も設置されていませんが、地元の観光協会によってJR線の各種きっぷの販売が行われています。特急券や指定券も発売されているようですが、どのような端末が置かれているのか気になるところです。

 津和野駅の横には、列車の発着風景を俯瞰できる展望デッキがありました。床面を見るとかなり濡れて水たまりができているので、朝方には強い雨が降ったのだと思います。展望デッキに上がると、ちょうど入れ替え作業の中の「SLやまぐち号」が見えました。35系客車の屋根上がよく見えます。

 そして津和野駅前の広場にも、静態保存されたD51形の姿がありました。とにかく今日はSLづくしの旅とになったなと思いながら、こちらも記念にパシャリ📸

 「SLやまぐち号」の紹介の最後に、車内でいただいた乗車記念証をお見せしたいと思います。1枚は車内でアセンダントさんから直接いただいたものです。驚いたことに日付までが印刷されており、今日の運転でのみ配布されるものとなっていました。運転日ごとに日付入りの乗車記念証を用意しているとすれば、大変なことですよね。
 そして2枚目は、車内に備え付けられているもので、裏面に「SLやまぐち号」のスタンプを押印できるようになっています。なかなかきれいに押印できたのですが、持ち帰りのカバンの中でインクが周辺に広がってしまい、輪郭が少し汚れてしまいましたが、これも旅のいい思い出です。

■1枚目

■2枚目

 ここから先も山口線乗り鉄旅が続きますが、いつものように長くなってきましたので、続きは後半の記事で紹介したいと思います。後半では273系による新型「やくも」も紹介しますので、よろしければご覧ください。

SLもおか号とSAKIGAKE号に乗車する栃木・茨城乗り鉄旅(2)

【前回記事のあらすじ】

 真岡鐡道の「SLもおか号」とスイーツを楽しむイベント列車「SAKIGA CAKE号」に乗車するため、下館駅に向かいました。まずは「SLもおか号」に乗車して茂木駅までの客車旅を堪能した後、「SAKIGA CAKE号」に乗車するため、再び下館駅に戻ってきました。

 

 

下館駅からSAKIGA CAKE号に乗車

 ここからはいよいよ、E501系「SAKIGAKE」を使用したイベント列車「SAKIGA CAKE号」に乗車します。なかなか面白いネーミングですね。真岡鐡道の普通列車に乗車して下館駅に到着すると、4番線にはすでに「SAKIGAKE」車両が停車していました。水戸発下館行きコースの運行を終えて、次のコースに向けて車内準備中といった様子でした。僕は一旦、下館駅の改札を出てから乗車のための受付を済ませます。その際、車内で提供されるスイーツが紹介された冊子をいただきました。どれも美味しそうなものばかりで、乗車前から期待が膨らみます。そして、今回運転される「SAKIGA CAKE号」は各コース75名の募集人員だったようですが、どうやら完売だったようです。受付の列に並んでおられる方々を見ると、僕と同じような鉄道ファンと思われる方も何人か見かけましたが、イベント限定のスイーツを楽しみにされている女性グループの方やカップルさんもいらっしゃいました。やはり皆さん、甘いものがお好きなんですね。

 ちなみに今から乗車する下館発水戸行きコースの運行ダイヤは次のとおりです。

 イベント参加者は全員、下館駅から乗車して水戸駅で下車します。対向列車との行き違いのため、途中駅で何度か停車するようですが、ドア開放は友部駅のみとなっています。というか、友部駅でドア開放があることは、乗車して初めて知りました。

各種イベントなどで使用されているE501系SAKIGAKE:下館駅 2024/6/29

 乗車時間までにはまだ余裕がありましたが、受付終了後、早速4番線ホームに移動しました。多くの方が車両の写真を撮影されています。JR東日本の広報を担当する社員さんや、カメラを構えた地元のケーブルテレビ局の方も見かけました。「SAKIGAKE」車両を使用したイベント列車はこれまでにも何度か運行されているようですが、車内でスイーツを味わえる列車ということで、地元でも注目度が高かったのかもしれません。先頭車両には、この日のために用意された専用のヘッドマークが掲げられています。

 発車標を見ると、団体専用列車として表示されていましたが、種別は「臨時」となっており、「SAKIGA CAKE号」の名称はありませんでした。

 ホーム上で写真撮影していると、筑西市ゆるキャラ「ちっくん」と観光大使の女性、そして下館駅の横断幕を持った駅員さんたちがお見えになりました。こうしたお出迎えやお見送りがあると、やはりうれしいですよね。そして14時40分、「SAKIGA CAKE号」は定刻に下館駅を発車しました。終点の水戸駅まで約1時間30分のスイーツ&乗り鉄旅のスタートです。

車内の紹介

 ではまず、車内の紹介をしたいと思います。E501系「SAKIGAKE」は元々の種車の設備をそのまま残しており、通勤形車両そのものとなっています。座席はすべてロングシートで、車端部には優先席(⁉)もあります。今回のようなイベント列車として使用する際に必要となる座席番号は、荷棚部分にテプラが貼られていました。僕は4号車の1Aでしたが、最初は座席位置が分からず、車内を何度も往復してしまいました。また、使用する座席にはテーブルが備え付けられています。2人で1つのテーブルが基本となっており、7人掛けのロングシートを最大4人で使用できるため、窮屈感はありませんでした。また、連結部付近には3人掛けのシートを1人で利用でき、1人用のテーブルを備えた“当たり席”がありましたが、残念ながら僕の指定座席は1人用のものではありませんでした。

スイーツの紹介

 続いて、車内で提供されたスイーツを紹介します。乗車する前は、ちょっとしたおやつタイム程度のスイーツが提供されるのかなと思っていましたが、実際には想像していた以上にボリュームがあり、満腹になる程でした。

 乗車した時点で各テーブルにはすでに3品が配膳されており、追加で1品加わって計4品となりました。時計回りにSAKIGA CAKE オリジナル最中、クッキー、フルーツあんみつ大福、そして地元の高校生が発案した和菓子のミニパフェです。この4品の中で僕のお気に入りはフルーツあんみつ大福です。あんみつの具材を包みこんだ大福で、あんこやみかん、パイン、黒糖寒天などがゴロっと入っており、具材とクリームの美味しさが口いっぱいに広がります。

 そして和菓子のパフェは、特に食べ応えがありました。こちらは商品化を目指して試行錯誤しながら開発している商品ということで、車内ではアンケート調査がありました。僕の感想としては、もうちょっと和菓子の食感にこだわり、例えば和菓子らしく小豆の味わいなどがあると、さらに魅力が高まると思いました。

 こちらは今回のメインとも言える茨城県産のメロン🍈を使用したカップショートケーキです。丸くくり抜かれたメロンのボールは見た目にもみずみずしく、初夏らしい爽やかさが伝わってきます。完熟したメロンと生クリームの相性は抜群で、美味しいに決まっています❗ 生クリームはさっぱりしていて後味がよく、1つとは言わず2つでも3つでも食べられそうな逸品でした。このケーキをいただけただけでも、今回のイベント列車に参加した意味があると思います。

 次はイベントスタッフおすすめのデニッシュコルネです。カスタードクリームをサクサクのデニッシュ生地で包み込んだコルネで、手に持つとずっしり感が伝わってきます。僕が知っているコルネは、たけのこ形のパン生地の中にクリームが詰め込まれたものですが、今回提供されたのはデニッシュ生地ということで、いつもとは違う食感を楽しむことができました。カスタードクリームも滑らかで、とても美味しかったです。

 まだまだ続きます。最後に紹介するのは、今回のイベント限定商品である笠間市産の和栗を使ったタルトです。正直、これまでに提供されたスイーツでほぼ満腹状態ですが、せっかくの限定タルトなので、こちらも美味しくいただきました。まだ栗の季節ではありませんが、貴重な和栗を使ったタルトで、サクサクとした食感を楽しむことができました。ちなみに各テーブルには、スプーンとフォークが用意されており、僕はこのタルトをフォークを使って食べようと試みましたが、プラスチック製のフォークではタルトのクッキー生地を切り分けることができず苦労しました。

車内イベントの紹介

 「SAKIGA CAKE号」では、列車内でご当地スイーツをいただくことがメインとなりますが、車内イベントとしてJR東日本の社員さんによる吹奏楽の生演奏がありました。水戸発下館行きコースと下館発水戸行きコースで演目が異なっており、受付時にいただいた冊子によれば、今回のコースではホール・ニュー・ワールド♪と涙そうそう♪の2曲の演奏が行われるようです。列車内に専用の演奏スペースなどないため、どこで演奏されるのかなと思っていましたが、奏者の方々が順に車内を巡回し、各号車ごとに演奏されていました。

 限られたスペースで、しかも揺れる車内で演奏されるのは大変なことだったと思います。僕は普段、音楽を聴くことがほとんどなく、しかも生演奏を鑑賞するのは久しぶりです。スイーツでお腹はいっぱいになりましたが、手作り感ある演奏で心もほっこりしました。ちなみに音楽にはめっぽう疎い僕ですが、実際に演奏された曲目は、キセキ♪と愛を感じて♪の2曲だったような気がします。

 車内でスイーツや楽曲の生演奏を満喫していると、列車は友部駅に停車しました。これまでにも何度か駅で停車することはありましたが、ドア開放があるのは友部駅のみとなります。せっかくの停車時間ですので、あらためてE501系「SAKIGAKE」の先頭車両を撮影しました。ちょうどE531系と並んでいるタイミングとなりました。

 そして楽しかった「SAKIGA CAKE号」の旅も終点の水戸駅到着をもって終わりです。これまでに乗車したさまざまな観光列車と比べると、E501系「SAKIGAKE」は種車である通勤形車両としての性能や設備をそのまま残しており、豪華さやデザイン性に富んだ車両とは言えませんが、今回乗車した「SAKIGA CAKE号」は趣向を凝らしたイベント列車で、とても充実した時間を過ごすことができました。このような列車を運行してくれたJR東日本水戸支社さんの企画力と実行力には、感謝の気持ちしかありません。

 水戸駅に到着して皆さんが下車すると、先ほどまで賑やかだった車内は急にがらんとしてしまいました。テーブルの上もすべて片付けられており、「SAKIGA CAKE号」での旅が終わったことを実感させられます。運行に携わったすべて関係者の皆さん、素敵なイベント列車をありがとうございました🙇

 

水戸駅から特急ときわに乗車

 水戸駅を訪れるのは本当に久しぶりです。2016年に友人Dと大洗にあるアクアワールド大洗水族館を訪れた際には上野駅から水戸駅まで特急「ひたち」に乗車しており、また、2020年のお正月に青春18きっぷを利用した乗り鉄旅の際にも水戸駅を訪れていますが、少なくとも約4年半ぶりということになります。今回の旅の記念に駅舎をパシャリ📸

 以前に訪問した水戸駅とどこか印象が異なります🤔 それもそのはず、僕が訪れたことのある水戸駅は南口で、今回の北口広場を訪れたのは多分初めてです。南口広場には、確か駅前に水戸納豆の記念碑があったように記憶していますが、北口広場には水戸で一番有名と言っても過言ではない水戸黄門銅像がありました。もちろん、助さん格さんも一緒です。

 さて、水戸駅での滞在時間は限られているため、家族にお土産物を買って早々に帰路に着きます。水戸駅からは特急「ときわ」に乗車して東京駅に向かいます。車両はもちろんE657系となります。E657系に乗車するのも2020年1月以来となるため(多分)、今回の乗り鉄旅での楽しみの一つにしていました。

 E657系には、2023年10月から12月まで開催された茨城デスティネーションキャンペーン開催を記念し、フレッシュひたち時代のE653系リバイバルカラーを施した車両が全5編成あります。具体的には、「フレッシュひたち」として運用されていたE653系の特徴的な緑色(グリーンレイク)紅色(スカーレットブロッサム)黄色(イエロージョンキル)青色ブルーオーシャン橙色(オレンジパーシモン)の外観塗装が再現されており、デスティネーションキャンペーンが終了した現在でも定期運用される列車に充当されています。

 僕はフレッシュひたち時代のE653系には乗車したことがなく、当時のE653系を直接見たことはありませんが、リバイバル塗装されたE657系フレッシュひたち時代のE653系と写真で見比べると、当時の塗装の特徴をうまく表現していることが分かります。しかし、特急「ひたち」「ときわ」のE657系すべてがリバイバルカラーの車両で運用されている訳ではありませんので、今回僕が乗車する特急「ときわ」にリバイバルカラーの編成が充当されるかどうかは分かりません。期待を込めて入線を待っていると、現れたE657系リバイバル塗装の橙色編成で、運良くこれに乗車することができました。

リバイバル塗装が施されたE657系上野駅 2024/6/29

 水戸駅では撮影するチャンスがなかったので、途中の停車時間を利用して上野駅で撮影しました。こうして見ると、どことなく特急「つがる」で使用されているE751系に似ているような気がします。ちなみに今朝、たまたま東京駅でオリジナル塗装のE657系を見かけた際、何気なく撮影したのが下の写真です。

オリジナル塗装のE657系:東京駅 2024/6/29

 比較して見ると、まるで別形式の車両ではないかと思ってしまうほど、印象が違います。逆に言えば、それだけ今回のリバイバル塗装の再現度が高いということだと思います。橙色編成に乗車すると、欲が出てすべてのリバイバル塗装の編成に乗車したくなりますが、僕が特急「ひたち」「ときわ」に乗車する機会はなかなかない上に、運用予定が正式に公表されているわけではないため、さすがに全色編成制覇は難しそうです。

 車内の座席を撮影しました。こちらはオリジナル塗装の編成から特に変更は加えられていないようです。ちなみに僕が思い描いている乗り鉄旅の一つに、仙台駅から東京駅まで特急「ひたち」を乗り通すというものがあります。仙台駅に直通する特急「ひたち」は1日当たり上下3本が設定されており、4時間30分くらいの時間をかけて約367kmの道程を走破しています。長距離特急への憧れから、一度は乗車してみたいと思っていますが、まだ実現していません。

 

東京駅から東海道本線普通列車小田原駅

 特急「ときわ」を東京駅で下車しました。通常であればここから東海道新幹線に乗り換えることになりますが、今回はあえて東海道本線小田原駅まで移動することにしました。理由は単純で、今回の乗り鉄旅で使用している企画乗車券の利用範囲の西端が小田原駅となっており、この企画乗車券を利用すれば追加で乗車券を購入せずに東京駅から小田原駅まで行くことができるからです。東京駅の東海道線下りホームで小田原行きの列車の入線を待ちます。長距離移動となるためグリーン車を利用してもよかったのですが、今回は普通車に乗車することにしました。

 しかし、ここで思わぬトラブル発生です。僕が乗車する予定の18時27分発の小田原行きが、約5分遅延しているとの案内がありました。普段であればさほど気にすることもない程度のことですが、実は今回、小田原駅での在来線から新幹線への乗り換え時間にほとんど余裕がない行程にしてしまったため、5分の遅延は致命的になるかもしれないと一気に冷や汗😨💦ものです。と言っても東京駅から新幹線に乗車するよう変更する時間的余裕もないので、遅延している小田原行きを待って乗車するしかありません。小心者の僕は不安でいっぱいになりながら、まだかまだかと小田原行きの到着を待っていると、確かに約5分の遅れで入線してきました。

東海道本線の東京口で活躍しているE233系3000番台:東京駅 2024/6/29

 乗車後も、どうしても時間が気になります。うまい具合に小田原駅での乗り換えに間に合うかもしれないと期待を抱きつつ乗車していると、JR東日本さんらしい回復運転が功を奏し、横浜駅では2~3分程度の遅延に縮小し、さらに大船駅では約1分の遅延にまで回復しました。JR東日本さん、「素晴らしい」の一言です❗ JR東日本の在来線では、JR東海などと違い、運転士は運転台の戸閉め知らせ灯が点灯すると、車掌による発車合図のブザーなしにすぐに列車を発車させており、普段は「安全面で大丈夫なのかな?」と思うところもありましたが、こうした遅延回復の場面では正直、非常に助かりました。藤沢駅辻堂駅辺りでほぼ通常ダイヤに戻り、もちろん小田原駅にも定刻に到着しました。これで走らずとも落ち着いて新幹線に乗り換えることができました。

 上の写真は東京駅で小田原行きの列車の入線を撮影したものです。ピンボケ写真になってしまいましたので、朝の東京駅で撮影した籠原行きのE233系3000番台の写真も紹介しておきます。

 

小田原駅から東海道新幹線に乗車

 小田原駅から豊橋駅までは東海道新幹線に乗車します。小田原駅で在来線から新幹線に乗り換えるのは久しぶりです。

 程なくして東京方からN700Aの「こだま」号が入線してきました。ちなみに今回もスマートEXを利用してきっぷを購入しましたが、スマートEXには「EXこだまグリーン早特3」というおトクな早特商品があり、これを利用すれば通常料金よりもかなりおトクにグリーン車に乗車できるため、今回はこれを購入してグリーン車に乗車することにしました。やはりグリーン車に乗車する際には、テンションが上がります😙

東海道新幹線のN700ラージA:小田原駅 2024/6/29

 そう言えば現在、東海道・山陽新幹線(16両編成)の「のぞみ」「ひかり」「こだま」の7号車はS Works車両となっており、座席でのWebミーティングや携帯電話による通話が利用可能となっています。新幹線での移動時間を利用して仕事をしたいという方に向けたサービスで、快適性を高めたS Works Pシートでは、通常3人掛けとなっている座席をパーティションで区切られた2人掛けとして利用することが可能です。僕もコロナ禍以前には、年に数回程度は新幹線で出張することもありましたが、最近はほぼすべてがWeb会議となり、県外に行く出張はほとんどなくなってしまったので、僕が7号車を利用する機会は今後もなさそうです。もし東京や大阪、福岡などに出張で行くことがあったとしても、僕はそんな猛烈に仕事をできる人間ではないので、新幹線の車内で仕事をしようという気持ちにはなれそうにありません。7号車を利用する方は、移動時間を無駄にしない勤勉な方なんだろうなといつも尊敬の念を持っています。

 少し遅い時間ということもあってか、グリーン車の乗客はまばらで、もちろん相席となることもなく、豊橋駅までの快適な旅を楽しみました。新幹線のグリーン車に乗車すると、なぜだか手持ち無沙汰な感じがして、座席の前ポケットにあるビジネス誌Wedgeを読んでしまうのは僕だけでしょうか? 定刻に豊橋駅に到着し、後は最寄り駅まで帰るのみで、今回の乗り鉄旅も終了となります。

 

乗車券類の紹介

 僕の記事では恒例となった乗車券類の紹介です。今回は往路の東京までの区間では夜行バスを利用しましたので、それ以外の区間での使用した乗車券類となります。また、下館駅から水戸駅までの「SAKIGA CAKE号」の区間は旅行商品での乗車となるため、マルス券はありません。

 まずは新宿駅で購入した「休日おでかけパス」です。今回はそれほど広範囲でJR線に乗車する訳ではありませんが、下館駅がギリギリ乗り放題区間に含まれており、トータルで正規運賃よりもおトクになりそうだったので購入しました。「休日おでかけパス」を利用するのは久しぶりです。

 真岡鐡道線の乗車券は、下館駅みどりの窓口で購入しました。改札外には真岡鐡道線のきっぷを購入できる自動券売機がありますが、真岡鐡道線はマルスシステムに登録されているため、上のようにマルス券で発券してもらうことも可能です。社鉄単独の乗車券となるため、自動改札機が利用できない120mm券です。

 水戸駅は「休日おでかけパス」の範囲外となるため、土浦駅までの乗車券を別に購入しました。そして水戸駅から東京駅まで乗車した特急「ときわ」については、在来線チケットレス特急券を利用したため、マルス券はありません。僕は「えきねっと」できっぷを購入する場合でも、発券可能なもの(新幹線eチケットや特急トクだ値の一部)については、きっぷ鉄として積極的に発券していますが、在来線チケットレス特急券は換券できないことから、今回初めてチケットレスで乗車することにしました。通常の特急券を購入すれば当然、紙のきっぷを発券することができますが、チケットレス特急券のトク割を利用すれば35%割引になることから、さすがに発券に拘らずチケットレスを選択しました。小田原駅から乗車した新幹線は、先にお話ししたとおり、スマートEXの早特商品「EXこだまグリーン早特3」を購入したものです。

 長々と紹介してしまいましたが、今回の乗り鉄旅については以上のとおりです。実は現在、早々と7月の乗り鉄旅に向けた準備を進めているところです。暑い夏🎐を乗り切ることができるよう体調管理に気をつけながら、引き続き各地での乗り鉄旅を楽しんでいきたいと思っています。

SLもおか号とSAKIGAKE号に乗車する栃木・茨城乗り鉄旅(1)

 6月も月末が近づき、2024年の前半が終わろうとしています。早いものですね。今年は全国各地で桜の開花が例年よりも遅かったこともあり、気分的にはまだまだ春の陽気が続いてほしいものですが、僕が住む東海地方はすでに初夏の様子となり、日中には暑さが感じられるようになりました。何となく、春の心地よい期間が年々短くなっているような気がします。そう言えば、今年は例年よりも梅雨入りが遅いようですが、梅雨明けはほぼ平年並みとなる予想だそうで、毎年のことではありますが、猛暑との闘いが近づいて来たなと思う今日この頃です。

 そして今回ですが、タイトルにもあるとおり、真岡鐡道の「SLもおか号」と水戸線を走るE501系「SAKIGAKE」を使用したイベント列車に乗車する乗り鉄旅に出かけることにしました。きっかけとなったのは、たまたまJR東日本水戸支社のプレスリリースで、限定スイーツが楽しめる「SAKIGA CAKE号」というイベント列車を見つけたことです。僕は列車旅も好きですが、食べ物ではケーキ🍰やパフェなど甘いものが好きなので、列車に乗車してスイーツを味わえるというイベントには惹かれるものがあり、参加してみることにしました。イベント列車ということで、運転日は6月29日の一日限りですが、「SAKIGA CAKE号」には水戸発下館行きコースと下館発水戸行きコースがあり、自分の好きなコースを選んで申し込むことができるため、僕は復路の下館発水戸行きコースに乗車することにしました。プレスリリースの案内によると、この列車は下館駅を14時40分に発車し、水戸駅に16時13分に到着するそうです。スイーツを楽しむにはちょうどいい時間帯ですが、下館駅発車までには時間に余裕がありそうだったので、乗車前に別の乗り鉄旅も楽しむことにしました。下館駅はJR水戸線の途中駅ですが、関東鉄道常総線と真岡鐡道真岡線が乗り入れており、このうち真岡鐡道ではC12形蒸気機関車による「SLもおか号」が土休日を中心に運行されています。最近は各地でSLが牽引する客車での乗り鉄旅を楽しんでいますが、下館駅を訪れるせっかくの機会なので、「SAKIGA CAKE号」に乗車する前に「SLもおか号」にも乗車してみることにしました。

 それでは、今回の乗り鉄旅の様子を紹介をしていきたいと思います。

 

 

東京駅から上野東京ライン小山駅

 いつもであれば、豊橋駅から東京駅まで東海道新幹線を利用するところですが、今回は時間に余裕を持って下館駅まで移動できるよう、久しぶりに新宿までの夜行バス🚌を利用しました。以前は友人Dと都内で遊んだ後、バスタ新宿を23時台に発車する夜行バスを積極的に利用していた時期もありましたが、最近はほとんど利用しておらず、乗り鉄旅で利用したのは久しぶりです。普段とは違うバスでの長距離移動ということで、ちょっと楽しみにしていましたが、実際には車中で十分に睡眠をとることができず、寝不足のふわっとした感じのままバスタ新宿に降り立ちました。今回はバス車内で最前列の座席が割り当てられたため、前の座席下に脚を伸ばすことができず、また、相席だったこともあり、狭い空間で窮屈な姿勢での乗車を余儀なくされたことも原因の一つだったと思います。当分は夜行バスの利用は控えたいと思います。

 バスタ新宿新宿駅に隣接しており、鉄道への乗り換えには非常に便利です。まだ朝5時台ということで、僕と同じように寝不足気味の顔をした方が新宿駅に向かっています。天気は曇り☁です。

 新宿駅では今日の乗り鉄旅で使用する企画乗車券を購入し、まずは東京駅に向かいます。下館駅に向かうには、新宿駅から湘南新宿ラインの列車に乗車するのが一般的ですが、今回は時間に余裕があったので、東京駅内で朝食をいただいてから、上野東京ライン下館駅に向かうことにしました。東京駅までは中央快速線を利用しましたが、この時間帯でも乗客が多いことにびっくり😲です。

中央快速線で使用されているE233系0番台:東京駅 2024/6/29

 そう言えば、中央快速線では普通列車グリーン車のサービス導入に向けた工事が進められており、E233系0番台の車両には順次、4号車と5号車にダブルデッカーグリーン車両が組み込まれています。サービス開始時期は何度か延期が繰り返されましたが、2024年度末以降に導入されるようです。

 東京駅では一旦途中下車しました。僕はこれまで何度も東京駅を利用していますが、丸の内駅舎側で写真を撮影したことがありません。7月から発行される新紙幣のうち10,000円札の裏面には、この丸の内駅舎が描かれているんだそうです。全体的に曇り空になってしまいましたが、今回の乗り鉄旅を記念してパシャリ📸

 さて、夜行バスを降車してからまだ何も食べていなかったので、乗車前に駅構内で朝食をいただくことにします。と言っても軽めの朝食にしたかったので、グランスタの丸の内坂エリアにある、ブランジェ浅野屋さんというベーカリーでパン🍞をいただくことにしました。

 色々な種類のパンがあり迷いましたが、レモンパイとちょっと大きめのショコラクロワッサンをチョイスしました。なかなかお洒落な感じです。店内はテイクアウトで利用する方も多いようで、イートインスペースはそれほど混雑していませんでしたが、周囲を見回すと、外国人観光客の利用が多い印象です。皆さん、これからどこに行かれるのでしょうか。

 朝食を終えた後、上野東京ラインの列車に乗車するため、7・8番線ホームに来ました。乗車予定の列車の発車時刻までまだ余裕があったので、他のホームに発着する列車を撮影したりしました。土曜日の朝7時台ということで、混雑した様子は見られません。しばらくすると快速ラビット宇都宮行きが入線してきました。車両はE231系の15両編成です。E231系は、ほとんどの座席がロングシートとなっていますが、近郊型の名残からか一部の号車にボックスシートがあります。今回は乗車時間が長いため、このボックスシートを利用しました。

上野東京ライン湘南新宿ラインなどで使用されているE231系小山駅 2024/6/29

 東京駅から1時間10分で小山駅に到着しました。ちなみに東京−小山間は東北新幹線に乗車すれば40分足らずで移動できますが、今回は新幹線でなくても十分に間に合うことから、在来線を利用しました。思い返すとE231系に乗車したのは久しぶりです。

 

小山駅から水戸線に乗車

 小山駅からは水戸線に乗り換えて下館駅を目指します。水戸線は小山ー友部間を結ぶ全長50.2kmの幹線で、僕にとっては初めて利用する路線となります。運転系統としては、小山ー下館・友部間の水戸線内のみで運行される列車のほか、友部から常磐線に直通して水戸・勝田・高萩まで運行される列車もあります。概ね1時間当たり2本の運行となっていますが、日中の一部時間帯は1時間当たり1本となっています。使用される車両はすべてE531系となっており、ワンマン運転が行われています。

水戸線などで使用されているE531系:下館駅 2024/6/29

 下館駅では、これから乗車する真岡鐡道真岡線の乗車券を購入するため、一旦改札を出ました。それほど大きな駅ではありませんが、みどりの窓口NewDaysもあります。

 そう言えば最近、JR東日本はこれまで進めてきたみどりの窓口の削減方針を凍結することを明らかにしました。一部窓口での激しい混雑を受けての対応で、当面は現在の窓口を維持するとともに、繁忙期には臨時の窓口を設置する体制を整えるというものです。JRとしては、経営効率化などのためにも窓口の数を減らしたいということだと思いますが、利用者の視点に立ってサービスを提供するという基本的な姿勢は大切なことで、時代に沿った「えきねっと」の拡大とともに、一定数の窓口利用者にも配慮した対応が求められているということだと思います。

 

下館駅からSLもおか号に乗車

 「SLもおか号」の発車まで少し時間がありましたが、再び改札を通って真岡鐡道線のホームに移動しました。真岡鐡道は切欠きホームの1番線を発着するようです。1番線に向かうと、真岡鐡道の駅員さんがSL整理券の発券や乗客案内をしていました。SLの入線時刻や乗車方法を訪ねている方も多く、駅員さんは1人で大忙しです。僕は事前にSL整理券を予約しておきましたが、まだ代金を支払っていないので、ここで500円を支払って購入しました。それでは、今回僕が乗車するSLもおか号の運行ダイヤを紹介したいと思います。

 下館駅を10時35分に出発し、真岡線の終点である茂木駅を目指します。茂木駅到着は12時6分となっており、約1時間30分の乗り鉄旅となります。観光目的で運行される列車としては珍しく、途中駅に細かく停車するダイヤとなっています。真岡鐵道の駅で最も乗車人員が多いのは真岡駅で、「SLもおか号」も10分ほど停車します。真岡駅には「SLキューロク館」という展示施設が併設されており、9600形やD51蒸気機関車ディーゼル機関車、貨車などを見学することができますが、今回は茂木駅まで「SLもおか号」に乗車するため、残念ながら立ち寄ることはできません。

SLもおか号を牽引するC12形蒸気機関車下館駅 2024/6/29

 さて、ホーム上で「SLもおか号」を待っていると、早くも10時前に1番線に入線してきました。C12形蒸気機関車はあらかじめ茂木方に連結されており、下館方のDE10形ディーゼル機関車が3両の客車とC12形を牽引するかたちでの入線です。しかし、「SLもおか号」よりも先に下館駅を発車する普通列車はまだ入線していません。1面1線しかないホーム上にSLもおか号」の編成が停車しているのに、どうやって先発の普通列車は入線してくるんだろうと不思議に思っていると、SLもおか号」は隣にある側線に移動していきました。どうやら一旦側線に退避して、普通列車発車後に再び1番線に入線してくるようです。

 10時17分の先発の普通列車が出発すると、SLもおか号」は再び1番線に入線してきました。ちなみにDE10形ディーゼル機関車は側線にそのまま留置されており、ここから先はDE10形による後押しなしで走行するようです。

 ちなみにSLもおか号」には、国鉄50系客車が使用されています。僕は国鉄時代の客車に詳しくありませんが、50系客車は、いわゆるブルートレインとの対比から“レッドトレイン”と呼ばれた一般形客車であることくらいは知っています。真岡鐡道に譲渡された50系客車は、国鉄時代の原型をとどめる貴重な車両であり、現在は旧型客車のようなぶどう色に白帯が引かれた外装となっています。

 発車時刻が近付くと、ホーム上でSLや客車の撮影をされていた方も、次々と列車に乗車していきます。僕も茂木方の先頭客車に乗車しました。なお、SLもおか号」に乗車するにはSL整理券が必要ですが、車内は全車自由席となっており、好きな座席を利用することができます。車内はボックス席で、下館駅発車時点ではまだボックス単位で空いている座席がちらほらありました。そうこうしているうちに定刻となり、SLもおか号」は下館駅を発車しました。

 SLもおか号」の50系客車には、冷房装置がありません。天井には扇風機が取り付けられています。こうした昭和テイストの古めかしさが逆に新鮮なのか、若い乗客の方の中には物珍しそうに扇風機を眺めている方もみえました。僕の座った座席の近くに扇風機を操作するボタンがあったので、周囲の方に声をかえて動かしました。風が届くような届かないような何とも微妙な感じです。さらに窓を開けてみました。やはりSLが牽引する客車に乗車したからには、窓を開けて外の空気を味わいたいものです。石炭特有の匂いが車内に入ってきて、SLの存在を存分に実感することができます。

 列車は真岡駅に到着しました。先ほど紹介したとおり、「SLキューロク館」という展示施設が併設された真岡鐡道の中核となる駅です。展示施設の見学はできませんが、変わりにホーム上からC12形蒸気機関車を撮影してみました。

 下館駅発車以降、途中停車駅から「SLもおか号」に乗車する方はほとんどいませんでしたが、ここ真岡駅ではまとまった乗車があり、僕が乗車していた客車内は、ほぼすべてのボックス席が埋まりました。僕は全国各地でSLに乗車してきましたが、どこに行ってもSL人気は変わりませんね。

 今日はこの後、スイーツを楽しむイベント列車に乗車する予定があるため、昼食は軽めにしておこうと思い、車内でサンドウィッチをいただきました。風にあたりながらの食事は気持ちがいいものです。車窓を眺めたりしながらSL乗り鉄旅を満喫していると、列車は終点の茂木駅に到着しました。

 「SLもおか号」は客扱いのため一旦ホームに入線しますが、SLを下館方に付け替えるため、乗客が降車した後、後退して転車台のある機回し線に移動します。茂木駅の転車台付近には、転車の様子を間近で見学することができるスペースが用意されています。せっかくの機会なので、僕もこのスペースから見学させてもらいました。

 客車と切り離されたC12形はゆっくりと転車台に進んできます。そして時計回りに回転し、あっという間に転車が完了します。僕は以前の乗り鉄旅で、上越線水上駅でもD51形の転車風景を見学したことがありますが、茂木駅ではかなり間近で転車の様子を見ることができました。

 上の写真は、駅舎2階にある屋外スペースから撮影したものです。下館行きの発車までの間、C12形はしばしの休憩時間となります。緑の山々と青い空、ぶどう色の客車と蒸気機関車、なかなかいい風景ですね。

 

茂木駅から普通列車に乗車

 茂木駅では一旦改札を出ましたが、次に発車する普通列車に乗車して再び下館駅へと戻ります。訪問を記念して駅舎をパシャリ📸 ちなみに駅舎内にはお蕎麦屋さんがありました。「SLもおか号」到着直後ということで、駅周辺には多くの方が行き交っていましたが、皆さんは茂木駅から先、どこに行かれるのでしょうか?

 真岡鐡道の普通列車はかなり独特なカラーリングとなっており、濃淡の緑の市松模様とオレンジ色で塗り分けられています。さらによく見ると、オレンジ色の部分には縫い目のような破線が引かれています。ちなみに車内は、車両によってセミクロスシート車とオールロングシート車があるそうですが、僕が乗車した列車はオールロングシート車でした。僕と同じように「SLもおか号」からの帰路として利用されている方もお見えでしたが、地元も学生さんが多く乗車されており、発車間際にはほぼすべての座席が埋まるほどでした。

真岡鐵道のモオカ14形気動車下館駅 2024/6/29

 往路の「SLもおか号」は下館ー茂木間を約1時間30分で走行しましたが、各駅停車の普通列車は、おおむね1時間10分から20分くらいで下館駅に到着します。ここで僕は昨夜の夜行バスでの移動による疲れが限界に達してしまったようで、下館駅到着までの間、ほぼ爆睡してしまいました💤 ということで、車内の様子や車窓からの眺めを写した写真はありません😓

 下館駅到着後は、いよいよイベント列車である「SAKIGA CAKE号」に乗車しますが、ちょっと長くなってきましたので、「SAKIGA CAKE号」は次の記事で紹介したいと思います。

>>(2)に続く

山形・新潟・福島に行ってきました(2)

 前回の記事からの続きです。

 今回宿泊したのは、駅から徒歩5分くらいのところにある「新潟ターミナルホテル」さんです。駅の近くに手頃な価格で利用できるホテルはないかとインターネットで探していたところ、たまたまこのホテルを見つけて予約しました。最近は物価が高くなり、宿泊料金も値上がりしているところも多いと思いますが、「新潟ターミナルホテル」さんは朝食付きで1泊5千円以下です。確かに最近見かける大手チェーンのホテルに比べると、建物は古く、設備面でもやや見劣りする面もありますが、清掃が行き届いており不快感はありません。この値段であれば、十分に納得のいくホテルでした。

 さて、いよいよ2日目の乗り鉄旅が始まります。今日の行程は次のとおりです。

 スタートは新潟駅で、まずは「SLばんえつ物語」号の始発駅である新津駅に向かいます。新津駅からは「SLばんえつ物語」号に乗車して終点の会津若松駅まで行き、会津若松駅からは「SATONO」号の始発駅である喜多方駅に戻ります。「SATONO」号は会津若松駅にも停車するため、会津若松駅から乗車してもよかったのですが、時間も余裕がありますし、せっかくなら始発から乗車したいので、普通列車喜多方駅に戻って乗車することにしました。喜多方駅からは「SATONO」号に乗車して終点の郡山駅まで行き、郡山からは東北新幹線の「やまびこ」号で東京駅へ、そして東京駅からは東海道新幹線の「こだま」号で豊橋駅に戻ります。昨日は余目駅酒田駅付近で雨に降られましたが、今日は終日、天気の心配はなさそうです。それでは2日目の乗り鉄旅の様子を紹介したいと思います。

 

 

新潟駅から信越本線普通列車に乗車

 ホテルをチェックアウトし、新潟駅に向かいます。駅前まで来ると、昨日は気が付きませんでしたが、道路の中央分離帯に地名のロゴオブジェがありました。北海道の乗り鉄旅の際に釧路でも撮影しましたが、ここでも記念にパシャリ📸 2つのハート♥が可愛いですね。

 改札口の前まで来ました。土曜日の朝ということで、平日のようなラッシュ状態ではありません。

  乗車券は事前に購入してあるため、そのまま改札口から入場します。発車案内を見ると、当初予定していた9時19分発新津行きよりも1本早い8時55分発の長岡行きに乗車できそうなので、これに乗車することにしました。

越後線の列車と並ぶ信越本線E129系新潟駅 2024/5/25

 乗車するのは、タマゴハムサンドことE129系です。確かにどこかランチパックを思い浮かべてしまう外観です。もちろん実際には、ハムとタマゴの色を元にして配色された訳ではなく、秋の稲穂とトキをイメージした実に新潟らしいカラーリングとなっています。ちなみにE129系は上の写真のとおり、信越本線だけでなく越後線白新線のほか、羽越本線弥彦線の一部区間でも使用されているそうで、新潟地区を代表する一般型車両となっています。

 新津駅までは約20分くらいの乗車です。車内には、鉄道ファンと思われる方や小さな子どもを連れた家族連れの方も多く、僕と同じように「SLばんえつ物語」号に乗車するため新津駅に向かっているんだと思います。ちなみに「SLばんえつ物語」号は運行開始当初は現在と同じく、新津駅を発着していましたが、その後の2002年には、新幹線との接続を考慮して新潟駅発着に変更となりました。しかし、新潟駅の高架化に伴って2018年からは再び新津駅発着になったという経緯があります。2018年の変更直後には、新潟→新津間の「SLリレー号」が運転されていましたが、現在は運転されていないようです。

 新津駅に到着しました。今回は会津若松までの普通乗車券を使用しているため、途中下車が可能です。新津駅では改札を出て外から駅舎を撮影してみました。大きな三角屋根が特徴的な駅ですね。

 

新津駅からSLばんえつ物語号に乗車

 再び新津駅の改札口から入場すると、C57形蒸気機関車180号機と12系客車からなる「SLばんえつ物語」号がすでに入線していました。新津駅から会津若松駅までの111kmを約3時間30分かけて走行するもので、日本国内で現役のSLが牽引する列車としては、最長の運転距離となっています。運転日は主に4月から11月までの土休日で、1日につき新津発と会津若松発の2本が運転されていますが、僕が今回乗車する新津発の運行ダイヤは次のとおりです。

 途中停車駅はいくつかありますが、津川駅山都駅では長時間の停車時間が確保されています。長区間かつ長時間の運行となることから、SLの整備や点検に要する時間を確保するためのものだと思います。この2つの駅では降車して写真撮影することができそうなので、今から楽しみです。

 さて、出発前の新津駅ですが、これから「SLばんえつ物語」号に乗車する方が徐々にホームに集まってきています。僕は各地で蒸気機関車が牽引する列車に乗車してきましたが、やはりSLはどこでも大人気です。鉄道ファンだけでなく家族連れの方も皆さん、SLの前で写真を撮影されています。僕も出発前のC57形180号機を撮影しました。「SLばんえつ物語」号は今年で運行開始から25周年という節目の年を迎えるということで、25周年専用のヘッドマークが掲げられていました。

C57形蒸気機関車と12系客車からなるSLばんえつ物語号:新津駅 2024/5/25

 出発時間まで余裕があったので、反対側のホームに移動して客車側も撮影しました。ちなみに新津駅のホーム上では、駅弁の販売が行われています。終点の会津若松駅到着は13時36分と昼食の時間帯を過ぎてしまうため、車内で駅弁をいただく方も多いと思います。僕はすっかり今日の昼食のことを忘れていましたが、客車内でお弁当をいただくのもいいかなと思い、一つ購入しました。

 そして定刻の10時3分に「SLばんえつ物語」号は新津駅を出発しました。紹介が遅れましたが、「SLばんえつ物語」号の客車には普通車(4人掛けボックス席)とグリーン車(回転リクライニング座席)があり、僕は今回、グリーン車を利用しています。グリーン車は1+2配置でシートピッチも在来線特急のグリーン車並みという贅沢な車両で人気が高く、定員30名ということで、指定券が確保しづらい観光列車の一つとなっています。特に僕のような1人旅の乗客にとっては、1人掛け座席は魅力的で、発売開始直後に完売してしまうこともあることから、1か月前の発売開始時刻に合わせて駅に行き、“10時打ち”をお願いしてグリーン券を購入しました。

各車両の様子を紹介

 話しが逸れてしまいましたが、ここで各車両の様子をお伝えしたいと思います。外観と車内をあわせて紹介しますね。

1号車

 先頭1号車は「オコジョ展望車両」で、「オコジョルーム」という子ども向けのフリースペースや、乗客が自由に利用できる「オコジョ展望室」があります。「SLばんえつ物語」号は運行時間が長いため、乗車中に飽きてしまったお子さんを遊ばせるには、ちょうどいい車両です。

2・3・5・6号車

 4号車を除く中間客車は普通車指定席です。車内は客車の定番とも言える4人掛けのボックスシートがずらりと並んでいます。なお、5号車には売店があり、オリジナルグッズやおつまみ類などを販売しています。時間帯によっては、売店付近に行列ができるほど混み合っていることもありました。

4号車

 4号車は1号車と同様、座席のない車両で、1両丸ごと展望車となっています。「中間車の展望車って何?」と感じる方もおられるかと思いますが、床面が通常よりも高いハイデッカー仕様のサロンスペースで、天井にまでかかる大きな曲面窓が特徴的な車両となっており、側面展望を楽しむことができる車両となっています。こちらの車両も乗客が自由に利用することができます。

7号車

 7号車は編成唯一のグリーン車です。客室には臙脂色に白色のシートカバーが掛けられた座席がずらりと並んでおり、ノスタルジック感溢れる内装となっています。また、最後尾にはグリーン券を所持する乗客専用の展望スペースがあり、会津若松行きの列車からは後方展望を眺めることができます。

 しかしながら、このルールを知ってか知らずかは分かりませんが、明らかに普通車を利用する人が展望スペース目当てにグリーン車内に立ち入るケースが非常に目立ちます。中には普通車利用の団体客が堂々と展望スペースに立ち入って来るケースもあり、呆れたものです。楽しい旅行中にルールを無視してまで写真撮影して面白いんでしょうかね。また、グリーン券を所持している人でも、長時間にわたって展望スペースに居座る人もいて、乗客のマナー問題は根深いなと感じました。

停車駅での様子を紹介

 続いて、途中の停車駅である津川駅山都駅で撮影した「SLばんえつ物語」号を紹介します。

津川駅

 津川駅での停車時間は17分です。新津駅を出発してから約1時間が経過したところで、SLの点検や給水を行うための長時間停車です。ここでは乗客の方も多くがホームに降りて、写真撮影したり給水作業の様子を見学したりしていました。こうした整備作業の光景を見られるのは、蒸気機関車ならではですから、皆さん興味津々です。

山都駅

 山都駅でも10分間の停車時間があります。SLの様子を見に行くと、何やら炭水車の上で係員の方が作業をしていました。今日は天気もいいので作業環境はそれほど悪くないでしょうが、悪天候の日や真夏の炎天下でこうした作業を行うのは大変だと思います。JR北海道の「SL冬の湿原号」やJR九州の「SL人吉」(2024年3月で運行終了)では、指定席券の値段を通常の列車より高めの1,680円としている中、JR東日本では「SLぐんま」や「SLよこかわ」なども含めて、他の観光列車の指定席料金と同額の840円としています。蒸気機関車の維持管理費や整備に必要な人員の確保など、かなりのコストがかかっていると思うですが、このねだんでSLが牽引する客車での乗り鉄旅を楽しめることに感謝しかありません。

 山都駅で点検や整備を受けた「SLばんえつ物語」号は、会津若松に向けて最後の力を振り絞って力走します。

SLばんえつ物語運行25周年記念弁当で昼食タイム

 山都駅での紹介と順番が入れ替わってしまいましたが、車内では新津駅のホームで購入した駅弁をいただきました。販売されていた駅弁にはいくつか種類がありましたが、やはり「SLばんえつ物語」号に乗車するということで、「SLばんえつ物語運行25周年記念弁当」を選びました。

 普通車のボックス席には各座席ごとのテーブルはありませんが、グリーン車の座席には肘掛けの中にテーブルが収納されており、写真のようにお弁当を置くことができます。お弁当を開けてみると、なかなか具だくさんので彩りも鮮やかです。新潟のコシヒカリに山の幸や海の幸がこれでもかというほど盛り込まれており、新潟の味が凝縮されたお弁当です。魚の切り身も山菜も肉団子も僕が好きなものばかりです。このお弁当を選んで正解でした。ちなみにこの駅弁は、通常の「SLばんえつ物語弁当」とは内容が異なるようですが、具体的にどの具材が違っているのかは分かりません。とにかく美味しいお弁当でした。列車に揺られながらいただくお弁当は最高ですね😋

会津若松駅に到着

 「SLばんえつ物語」号は終点の会津若松駅に到着しました。あらためて編成全体を眺めると、SLが単機で7両の客車を牽引するのは、実に力強いですね。会津若松駅でも多くの方がカメラを向ける中で、機関士さんによる演出ということなのか、C57形は大量の煙を吐き出しています。おかげで周辺がちょっと煙に包まれてしまいました。

111kmの道程を完走したSLばんえつ物語号:会津若松駅 2024/5/25

 さて、僕はこれから喜多方駅に戻る訳ですが、普通列車の新津行きの発車まで少し時間があるので、改札を出てみました。

 昨年9月に会津若松駅を訪れた際には、駅舎内にあるお店でレモンラーメンとソースカツ丼をいただきましたが、今日はすでに車内でお弁当をいただいたので、さすがにもう一食いただく余裕はありません。

 駅舎内をブラブラしながら見て回っていると、僕が今回乗車する「SATONO」号をPRするコーナーがありました。「フルーティアふくしま」に変わる郡山―会津若松・喜多方間を走る新たな観光列車ということで、地元の皆さんの期待も大きいのかもしれません。

 

新津行きの普通列車に乗車

 少し早いですが、再び会津若松駅の改札を入って普通列車の新津行きに乗車して喜多方駅に移動します。磐越西線は郡山―新津間を結ぶ鉄道路線ですが、「SATONO」号など一部の例外を除いて会津若松駅で系統分離されており、郡山―会津若松間は電車で、会津若松―新津間は気動車で運行されています。そのため今から乗車する列車は気動車となり、GV-E400系が充当されています。車両は2両編成で、車端部のドア付近はロングシート、車端部以外は1列クロスシートと2列クロスシートが並んでいます。クロスシートは向かい合わせに固定されていますが、シートピッチは特に狭いということはありません。

磐越西線で活躍しているGV-E400系気動車会津若松駅 2024/5/25

 会津若松駅で新津行きに乗車して発車を待っていると、1番線に「SATONO」車両が回送列車として入線してきてビックリしました。「SATONO」号は往路で郡山→喜多方間を、復路で喜多方→郡山間を走行するため、往路の喜多方到着後はそのまま喜多方駅で復路の発車時間まで留置されているものと思っていましたが、どうやら一旦、会津若松駅に回送されるようです。

 15分くらい乗車したところで喜多方駅に到着しました。喜多方駅の訪問は初めてですが、レンガの蔵造り風でなまこ壁のデザインが印象的な駅舎です。今日は喜多方酒蔵探訪のんびりウォークというものが開催されているようで、周辺にはイベントに参加されている方々が何人かいらっしゃいました。

 

喜多方駅からSATONOに乗車

 そしていよいよ、4月にデビューしたばかりの観光列車「SATONO」号に乗車します。実はこの「SATONO」号ですが、今回のデビューにあわせて新造された列車ではなく、「リゾートあすなろ」号として活躍していたHB−E300系を改装して登場した列車です。僕はHB−E300系の「海里」や「リゾートビューふるさと」には乗車したことがありますが、「リゾートあすなろ」には最後まで乗車する機会がありませんでした。

 喜多方駅の1番線には、先ほど会津若松駅で見かけた「SATONO」号がすでに入線していました。車両を見かけた方が、これに乗車しようと駅の窓口で指定券を購入しようとしていましたが、指定券はすべて発売済みと案内されていました。デビュー間もない列車ということで、やはり注目を集めているようです。それではここで、郡山行き「SATONO」号の運行ダイヤを紹介します。

 喜多方駅を出発した「SATONO」号は途中、会津若松、猪苗代、磐梯熱海に停車します。これら以外にも行き違いのため運転停車することがあるようですが、旅客扱いする駅は少な目です。喜多方駅から郡山駅までを乗り換え不要で直通運転する数少ない列車で、その所要時間は約1時間45分となっています。

 ちなみにHB−E300系によるリゾートあすなろ」号はすべて普通車で、グリーン車の設定がありませんでしたが、「SATONO」号では1号車はグリーン車指定席、2号車は普通車指定席となりました。僕は今回、1号車のグリーン車に乗車します。

車両の外観を紹介

 喜多方駅では、発車前の時間を使って車両の外観を撮影しました。

1号車

SATONO号の運用に就くHB-E300系(1号車側):喜多方駅 2024/5/25

 こちらはグリーン車の1号車です。種車である「リゾートあすなろ」号の面影がそのまま残っているものの、カラーリングは大きく変更されており、山や田畑の実りをイメージした若葉色と深い緑色のグラデーションとなっています。グリーン車がその名のとおり緑色の外観となり、何とも分かりやすいですね。

2号車

SATONO号の運用に就くHB-E300系(2号車側):喜多方駅 2024/5/25

 一方、こちらは普通車の2号車です。陽の加減から被写体がやや暗くなってしまいましたが、ご容赦ください。こちらは1号車とは異なるカラーリングとなっており、広い空と深い海をイメージした水色と濃い青色のグラデーションでデザインされています。黄色の帯は両車両に共通していますね。

車内を紹介

 早速、車内へと入ります。喜多方駅発車前の比較的乗客が少ないタイミングを狙って車内の様子も撮影しました。

1号車

 1号車はグリーン車で定員は25名です。ボックスシートがメインとなっており、2人用ボックスが5区画(2人用✕5=10席)、4人用ボックスが3区画(4人用✕3=12席)、1人用カウンター席が3区画となっています。あえて「区画」と表記しましたが、車内はボックスごとに区切られており、1人用カウンター座席も含めて非常にプライベート感の高い空間となっています。

4人用ボックス席

2人用ボックス席

1人用カウンター席

 僕が利用したのは1人用カウンター席です。「SATONO」号自体が新たな観光列車ということで注目を集めていますが、普通車よりもグリーン車の方が人気が高く、さらにグリーン車の中でも1人用カウンター席は3席しかないことから、発売開始直後に完売してしまいます。たった3席ですから僕も指定券が確保できるか不安でしたが、1か月前の発売開始日に“10時打ち”してもらい、運良く確保できたものです。ちなみに1人用カウンター席は1号車の7A、9A、11Aで、僕の隣はなぜかスーツ姿の男性、その隣は僕と同じ匂いがする鉄ヲタさんでした。

2号車

 普通車の車内の様子も撮影しました。こちらは特急形車両と同様に、2+2配置の回転リクライニングシートが並んでいます。HB-E300系の観光列車はどれもシートピッチが広い点が大きな特徴となっていますが、これは「SATONO」車両でも踏襲されています。指定席料金を追加するだけでこの座席を利用できるのですから、特に「青春18きっぷ」などを利用すれば、かなりオトクに快適な乗り鉄旅を楽しむことができます。

 普通車でも十分に「SATONO」号を楽しむことができると思いますので、次に「SATONO」号を利用する機会があれば、こちらの普通車に乗車してみたいと思いました。

 さて、喜多方駅を発車した「SATONO」号は、郡山に向けて順調に走行しています。1人用カウンター席はリクライニング機能はないものの、広々としてゆったりした座席で非常に快適です。カウンター席なので目の前の車窓を眺めるには申し分ないですし、大きなテーブルが付いているのでお弁当を食べたりするにも最適です。僕が今まで乗車した観光列車の中でも1、2を争うくらいの素晴らしい座席です。

 「SATONO」車両には、1号車、2号車とも運転席寄りに展望スペースがあり、前面展望と後方展望を楽しむことができます(ただし1号車の展望スペースはグリーン券を所持している乗客専用です)。どちらも同じようなスペースですが、1号車の方には簡易なシートが設置されていますが、2号車の方には何も用意されていません。グリーン車と普通車とで差別化を図ったものでしょうか。

1号車の展望スペース

2号車の展望スペース

 1号車の展望スペースは会津若松駅から先の区間で前面展望が楽しめるということで、利用する方が多くいます。僕も何度か展望スペースに行ってみましたが、長時間居座る人がおり、なかなか利用しにくい感じです。これならばいっそのこと、2号車側と同じように簡易シートがない方が長時間利用を防ぐことができ、多くの方が利用しやすくなるかもしれません。

 「SATONO」号は郡山駅に到着しました。今回は磐越西線全線を2つの観光列車で、しかもすべてグリーン車で走破することができ、大満足です。ひと手間かけて1か月前の発売日に“10時打ち”をお願いして指定券を手配した甲斐がありました。

 

郡山駅から東北新幹線に乗車

 郡山駅からは東北新幹線「やまびこ」号に乗車します。車両はE5系です。6分後には郡山駅始発の「なすの」号がありますが、えきねっとで新幹線eチケット(トクだ値)のねだんを調べると、「やまびこ」号でも「なすの」号でも同額だったので、少しでも早く東京駅に到着できる「やまびこ」号を選びました。同じ東京行きでも発車番線が異なるので、乗車する際には注意が必要です。

 13番線で列車の到着を待つこと数分、E5系がゆっくりと入線してきました。東北新幹線では、東海道新幹線より早く入線時の自動放送が流れ始める気がするのですが、気のせいでしょうか。ちなみに郡山駅には一部を除いてホーム柵がありませんので、入線時のE5系を撮影してみましたが、シャッターを切るのがちょっと早過ぎました。ちなみに奥に停車しているE5+E6系の17両編成が「なすの」号です。

 今回乗車するのは普通車指定席です。E5系はメタリック系のグリーンという鮮やかな外観とは対照的に、車内は暖かで落ち着いた空間となっています。往路で乗車した「つばさ」号ほどではありませんが、乗客は多い方だと思います。最近は、インバウンド訪日客がコロナ禍前を上回る水準で増加していると聞いたりすることがありますが、こうして実際に新幹線の乗車率を目の当たりにすると、確かにそうだなと実感できます。

 「やまびこ」号は、宇都宮、大宮、上野に停車して東京駅に到着しました。乗車時間はわずか1時間20分ほどです。こうして遠方までの乗り鉄旅が気軽にできるようになったのも、全国各地に新幹線網が整備されたおかげです。

はやぶさ号ややまびこ号などで活躍中のE5系:東京駅 2024/5/25

 郡山駅では、ゆっくりと写真撮影する時間がなかったので、下車後に東京駅でE5系の先頭車両を撮影しました。時間は19時少し前で徐々に暗くなり始めた頃です。ホームの照明に照らされて輝きを増したかのようなE5系もなかなかカッコいいですね。

 

東京駅から東海道新幹線に乗車

 さて、色々な列車に乗車することができた今回の乗り鉄旅も、次に乗車する列車で最後になります。乗車するのはもちろん東海道新幹線で、今回は「こだま」号を利用することにしました。ちなみに今年3月のダイヤ改正では、夜間時間帯の下りで豊橋駅に停車する「ひかり」号が1本増えました。現在のダイヤで夜間時間帯に豊橋駅に停車する「ひかり」号の東京駅発車時刻は、18時33分発のひかり657号、20時12分発のひかり663号、21時6分発のひかり665号、21時33分発のひかり667号(主に金曜日と日曜日に運転)、22時3分発のひかり669号です。新規に豊橋駅停車となったのは「ひかり663号」で、機会があればこの列車にも乗車してみたいと思っていますが、今回はその前に発車する「こだま753号」の方が豊橋駅に早く到着できるため、こちらを利用することにしました。

 今回は往路と同じく自由席を利用します。「こだま」号は自由席車両が多く、しかも始発である東京駅から乗車するため、ほぼ確実に着席できるます。上の写真にある発車標を見ると、13号車が指定席になっています。土曜日ということで指定席の号車が追加されているようです。

東海道新幹線のN700S:東京駅 2024/5/25

 ホーム上での待ち時間を利用して、隣の15番線に停車していたN700Sを撮影してみました。赤いテールライトが輝いています。ちなみに僕が乗車したのは、下の写真にあるN700Aです。

 東京駅の新幹線ホームには、“シンカンセンスゴイカタイアイス”の自動販売機があるので乗車前に購入しようかと思いましたが、これから車内でお弁当をいただく間にアイスが溶けてしまう気がしたので、止めておきました。

 「こだま」号は定刻に東京駅を出発しました。品川、新横浜と順に停車していきます。「こだま」号は各駅での停車時間が比較的長いため、一旦下車してホーム上にある自動販売機で飲み物を購入する余裕があって便利です。また、自由席はそれほど混雑しておらず、ゆったりと豊橋駅までの時間を過ごすことができました。

 今回の乗り鉄旅の紹介は以上のとおりです。3つの新幹線(東海道、山形、東北)と1つの在来線特急(いなほ)、そして2つの観光列車(SLばんえつ物語、SATONO)に予定どおり乗車することができ、いつものように大満足のうちに乗り鉄旅を終えることができました。

 

乗車券類を紹介

 最後に、今回の乗り鉄旅で使用した乗車券類をまとめて紹介します。乗車区間を区切りながら乗車券を用意したため、枚数は多めです。新幹線eチケットやスマートEXで購入したきっぷは、わざわざ指定席券売機で発券する必要はなく、交通系ICカードに紐づけることでチケットレス乗車が可能ですが、僕はきっぷ欲しさについつい換券してしまいます。

 新幹線eチケットや特急トクだ値といったオトクなきっぷを最大限利用しましたが、これだけ分割してしまうと、果たして今回の旅行行程における最安値だったのかよく分かりません。念のため、東京発着としてねだんを比較すると、次のとおりです。あくまで僕が調べた範囲で作成したものですので、正確性に欠けるかもしれません。

 正規運賃・料金の合計額と比べると、今回購入した乗車券類の合計額の方が安価ですが、もし土日を利用して今回の乗り鉄旅に出かけたとすれば、JR東日本の企画乗車券である「週末パス」が利用できるため、より安価に利用できることが分かりました。少しでもお値打ちに旅行したいのであれば、土休日での旅行がオススメです。さらに酒田―新潟間の移動で「いなほ」ではなく「海里」を利用すれば、一層オトクに旅行を楽しむことができます。

 さて、季節はいよいよ6月となり、少しずつ暑さも感じられるようになります。引き続き体調には十分注意しながら、初夏の乗り鉄旅を楽しんでいきたいと思っています。最後までお読みいただきまして、ありがとうございました🙇

山形・新潟・福島に行ってきました(1)

 前回の記事では、ゴールデンウイーク期間中に訪れた琴平までの乗り鉄旅を紹介しましたが、実はその後、思いもよらぬ“事件”が発生しました。残念なことに虫歯が見つかったのです😭 特に痛みがあった訳ではなく、夕食中に詰め物が取れただけだったので、『もう一度接着してもらうか、最悪でも作り直して貰えばいいや』と思って歯医者👨‍⚕に行ったところ、根元まで虫歯にやられていたことが分かり、そこから虫歯治療が始まることになった訳です。食事中に詰め物が取れてしまったのも、どうやらこの虫歯が原因だったようです。

 僕は小中学生の頃、虫歯になることが多く、何度も歯医者に通っていたので、詰め物や被せ物がいくつかあります。中には30年以上も前から、僕の身体の一部として頑張ってくれている詰め物もあると思います。そのため最近では、古くなった詰め物が取れたり欠けたりすることが何度かありましたが、まさか詰め物の中に虫歯ができてしまうとは想像だにしていませんでした。虫歯とは本当に怖ろしいものですね。そして虫歯の恐ろしさは、歯を削るキュイーンという独特の音にも原因があります。誰でも同じかもしれませんが、あの音を聞くだけで背筋が凍ります。僕は大の臆病者なので、「これからどうなるんだろう?」「ひょっとしたら後で歯を抜かれるかもしれない」とつまらないことを考えてしまう癖があり、気が気ではありません。歯医者には5月になってすでに3回通院しており、虫歯の治療自体は終了し、新しい詰め物を作るための型取りを終えた段階ですが、引き続き6月も歯医者通いが続くため、かなりテンションが下がりつつある今日この頃です。

 そんな感じで僕の口の中は工事中🚧ではあるものの、今回はゴールデンウイーク前から計画・準備していた山形・新潟・福島の各県にまたがる乗り鉄旅に行ってきました。行き先に新潟と福島を選んだのは、磐越西線を走る2つの観光列車「SLばんえつ物語」号と「SATONO」号に乗車するためで、さらに今年3月に営業運転が開始されたE8系新幹線にも乗車したいと思い、山形に行ってみることにしました。ちょっと欲張り過ぎたので、日帰りでは行程を組むことができず、1泊2日での乗り鉄旅を計画しました。2日間にわたる今回の乗り鉄旅のうち、今日の行程は次のとおりです。

 いつものとおり、まずは豊橋駅から東海道新幹線に乗車して東京駅を目指します。東京駅からは、今回の乗り鉄旅の目的の一つとなっているE8系新幹線に乗車しますが、E8系新幹線の運転本数はまだまだ少ない中、東京駅を9時24分に発車する「つばさ」号にE8系新幹線が充当されているということで、これに乗車して終点の新庄駅まで行きます。新庄駅からは陸羽西線余目駅に行き、余目駅から酒田駅まで移動した後、酒田駅からはE653系による特急「いなほ」号に乗車して終点の新潟駅に行き、今回の乗り鉄旅1日目を終える行程となっています。新潟駅到着は17時前ということでかなり早い時間になりますが、その先を急ぐ理由もないので、ホテルでゆっくりすればいいと考えて、こうした行程としました。それでは、今回の乗り鉄旅の様子を順に紹介したいと思います。

 

 

豊橋駅から東海道新幹線に乗車

 今回は、東京駅を9時24分に発車する「つばさ」131号に間に合うように、東京駅に8時42分に到着する「ひかり」632号に乗車しました。豊橋駅発は7時9分です。2023年3月のダイヤ改正以前の「ひかり」632号は、豊橋駅の発車時間が7時前だったので、僕にとっては乗り継ぎの関係でやや利用しづらかったのですが、改正後はずいぶんと使いやすくなりました。

東海道新幹線N700A豊橋駅 2024/5/24

 「ひかり」632号は名古屋駅始発で、豊橋駅が最初の停車駅となり、通常であれば自由席であっても問題なく着席できます。僕も今回は手配の都合上、自由席を利用することにしました。新幹線の座席で一番人気と言えば2人掛けの窓側座席(普通車の場合はE席)ですが、「ひかり」632号について言えば、豊橋駅から乗車する際には、それほど早くから並ばなくても窓側座席を確保できると思います。ただし、次の停車駅である浜松駅だと、自由席利用で着席したい場合には、早めに並んだ方がいいです。特に窓側座席であれば列の先頭付近で待つ必要があります。徐々に通路側座席も埋まっていき、並ぶのが遅れると3人掛けの真ん中座席しか空いていないか、最終的には空席がなくデッキで立つことになります。事実、僕が乗車している号車でも浜松駅でほぼ満席となりました。そして次の停車駅である静岡駅ではまとまった降車があるものの、乗車される方も多いため、やはり自由席利用で着席したい場合には、列の先頭の並んでおく必要があります。いずれにしても、浜松駅や静岡駅から乗車する際には、可能な限り指定席を確保しておくことをおすすめします。あくまで僕の経験に基づく助言に過ぎず、万一状況が違っても責任は負いかねますので、悪しからずご了承ください。

 僕は最近になってようやくEXサービスを利用するようになりました。静岡地区には「EX早特7」という早得商品があり、三島・新富士・静岡・掛川・浜松―東京・品川・新横浜間で普通車指定席をおトクに利用することができますが、豊橋の場合には「EX早特1」という普通車自由席に限定した早得商品しかありません。豊橋駅利用者としては、ちょっと不公平だなと思うところもありますが、少なくとも「ひかり」632号での自由席利用に限って見れば、静岡県内の駅よりも豊橋駅の方が断然有利なことから、早得商品に違いがあるのもしょうがないかなと単純に納得してしまいました。

東京駅14番線に到着したN700A:東京駅 2024/5/24

 「ひかり」632号は新横浜駅、品川駅と停車していき、定刻に東京駅に到着しました。今回は2号車に乗車していたので、下車後にホーム上を品川方に少し移動して、先頭1号車側から撮影しました。さすがは東海道新幹線ということで、この時間帯も多くの人がホーム上を行き交っていました。

 

東京駅から山形新幹線の新型車両に乗車

 東京駅では一旦改札を出て、事前に「えきねっと」で購入しておいたきっぷを受け取りました。ちなみにJR東日本の「えきねっと」とJR東海などによる東海道・山陽新幹線のネット予約サービス「EXサービス」では、相互受取が可能となっており、「えきねっと」で予約したきっぷをJR東海指定席券売機で受け取ることができますし、「EXサービス」で予約したきっぷをJR東日本の首都圏の主な駅の指定席券売機で受け取ることができます。しかし実際には、「えきねっと」で購入したきっぷのすべてをJR東海指定席券売機で発券できる訳ではなく、新幹線eチケットや特急トクだ値などのJR東日本独自の企画乗車券は、JR東海指定席券売機では発券できません。別会社なので当然と言われればそうかもしれませんが、やはり受け取れるきっぷと受け取れないきっぷがあるというのは、一般の利用者にとっては非常に分かりにくい訳で、ここでは利用者目線で改善してほしいものです。

 僕が乗車する「つばさ」131号の新庄行きは、「やまびこ」131号の仙台行きに併結されて東京駅を出発します。東京駅から発車する新幹線は非常に種類が多く、東北新幹線(一部は北海道新幹線に直通)の「はやぶさ」「やまびこ」「なすの」上越新幹線の「とき」「たにがわ」、北陸新幹線の「かがやき」「はくたか」「あさま」、秋田新幹線の「こまち」そして山形新幹線の「つばさ」があります。車両も様々で、現在ではE2系E3系、E5(H5)系、E6系、E7(W7)系、E8系と6種類の車両が活躍しています。このうち山形新幹線では、初代の400系に続いてE3系が使用されてきましたが、今年3月、ついに新型車両であるE8系の営業運転が始まりました。E8系はE3系の置き換えとともに、最高時速300km/hでの運転による速達化や、全席へのコンセント設置などによるサービス向上を図ることを目的として、山形新幹線としては実に約25年ぶりに導入された新形式の車両です。

 僕もまだ実車を見たことがないため、東京駅のホーム上で胸を驚かせながら入線を待ちました。しばらくすると、E5系と連結したピカピカのE8系が姿を現しました。

E5系とE8系の連結部:東京駅 2024/5/24

 上の写真は、E5系との連結部を撮影したものです。新幹線車両同士の連結ということで、多くの方がカメラを向けていました。そして今度は17号車側の先頭車両を撮影しようと場所を移動すると、何と22番線ホーム端の撮影ポイント付近に大型のフェンスが設置されていました😰 以前から設置されていたかどうかは分かりませんが、転落防止用の腰高くらいのフェンスならともかく、停車中の車両を遮蔽するかのようなフェンスです。中にはフェンスの隙間にスマホを差し込んで撮影されている方もおられましたが、万一、スマホを転落させては大変なことになりますし、そこまでして撮影するのも憚られたので止めておきました。やはり撮影マナーを守らない一部の撮り鉄対策なんでしょうかね。そう言えば最近、富士山の姿をカメラに収めようと車の往来する道路に出て写真撮影する人が多数おり、再三の注意喚起にも関わらず撮影を強行する人が後を絶たないことから、やむなく遮蔽用の黒幕を設置したことが話題となりましたが、いつからこんな自分勝手な人ばかりになってしまったのでしょうかね。東京駅のフェンスも同じ目的で設置されているとすれば、本当に悲しいことです。しかし鉄道事業者側からすれば、当然ながら安全第一ですからね。ルールを守れない人が一定数いることは否定できませんから、仕方ないと諦めるしかありません。このフェンスが写真撮影を防止するということで設置されたものであるとすれば、やはりここで写真撮影すべきではないということですね。

 東京駅での写真撮影はこれくらいにして、早速、E8系に乗り込むとすぐに発車となりました。東京駅を発車した「つばさ」131号は上野駅を通過し、次の停車駅は大宮駅です。上野駅を通過する新幹線はごく一部に限られていますが、僕が乗車した「つばさ」131号はそんな数少ない列車の一つです。平日の9時台ということで、それほど乗車率は高くないかなと思っていましたが、僕が乗車した13号車は東京駅出発時点で5割ほどの乗車率でした。隣の号車にはクラブツーリズムの団体も乗車しており、車内を見渡すと荷物棚には大きなキャリーケースがいくつも置かれていましたので、旅行で利用されている方が多い印象でした。

 大宮駅からも多くの乗車があり、僕の隣の通路側の座席にも乗車してきました。車内はほぼ満席です。よく車内で脚を投げ出したり、隣の座席まではみ出すくらい大きく脚を広げて乗車する方を見かけますが、僕の隣に座った方がまさにこのタイプでちょっとイラッとしました。なぜ脚を広げてないと座れないんでしょうかね? こうした人は反射的に脚が広くという不思議な習性を持っているのかもしれませんが、いつかどこかでトラブルになりかねないと思っています。

 ここで気を取り直して、今回利用している普通車の車内の様子を紹介したいと思います。と言っても座席くらいしか紹介できるものがありませんが…

 新型車両だけあって車両はとてもキレイで気持ちいいです。まだまだ新車特有の匂いも残っています。座席は2+2配列で、最近の車両らしく全席に電源コンセントが設置されています。座席のモケット柄は鮮やかな黄色と紅色で、これは山形を代表する紅花の色をグラデーションで表現したものなんだそうです。このカラーリング、何となくJR東海のHC85系の普通車と似ている気がするのですが、そう感じるのは僕だけでしょうか。

つばさ号で使用されているE8系:福島駅 2024/5/24

 福島駅でE5系の「やまびこ」号とE8系の「つばさ」号は切り離されて、「やまびこ」号はそのまま東北新幹線を北上し、「つばさ」号は在来線区間となる奥羽本線山形線)を走行します。ちなみに福島駅では先に「つばさ」号が発車するため、「つばさ」号の乗客はホーム上で切り離しの瞬間を見学することはできませんが、停車中に先頭車両を撮影するくらいの時間はあります。僕も東京駅で撮影できなかったので、福島駅でホーム上から撮影してみました。

 福島駅を発車した「つばさ」号は、在来線区間に入りますが、当然ながらここまでとは速度が全く異なるため、在来線区間に入った直後は徐行運転しているかと勘違いしてしまうほどです。車窓からの景色も一変し、しばらくすると両側が木々に囲まれた山合のような区間になり、福島までの新幹線区間とのギャップを感じます。さらに車窓を眺めていると、列車は峠駅をゆっくりと通過しました。スノーシェルター(雪囲い)のある駅構内はまるで機関庫の中にホームがあるような感じで、独特の雰囲気があります。峠駅は力餅を立売していたことでも有名な駅で、一度は訪れてみたい駅の一つです。

 先にお話ししたとおり、車内はほぼ満席状態でしたが、米沢駅でそこそこの下車がありました。米沢と言えば、やはり米沢牛🐂ですよね。ホーム上には米沢牛のオブジェが展示されていました。米沢駅から先は住宅地と田畑が広がる風景が続きます。もう田植えは終わっていますね。

 しばらくすると、列車は山形駅に到着しました。山形県の中心となる駅です。僕が乗車している「つばさ」号は新庄行きですが、「つばさ」号には山形駅が終点となる列車もあります。やはり山形駅で下車される方は多く、続く天童駅でも下車する方がおられ、車内の乗車率は再び5割ほどになりましたが、僕は脚広げ男と相席のままなので、縮こまりながらお昼のお弁当をいただきました。列車はさらに、さくらんぼ東根駅村山駅と停車するにつれて次々に下車され、村山駅発車時点での乗客率が2割くらいといったところでしょうか。相席で隣にいた人も村山駅で降りたので、ここから新庄駅までは隣を気にすることなく乗車できます。そう言えば、以前の乗り鉄旅で「とれいゆつばさ」を利用したことがありましたが、その時に初めて村山駅を訪れたことを思い出しました。

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 大石田駅を過ぎて、列車は終点の新庄駅に到着しました。新庄駅を訪れるのは久しぶりです。東京駅から約3時間の乗車を楽しむことができました。記念に新庄駅でもE8系の外観を撮影してみました。新庄駅にはホーム柵がないため、撮影しやすいです。

今後の山形新幹線の主役となるE8系:新庄駅 2024/5/24

 E8系の基本的なカラーリングはE3系のデザインを踏襲しており、白色をベースに紫色と黄色が配色されています。特に先頭車両の紫色が印象的で「なす」と呼ばれているのも頷けます。やはり自然光のもとで撮影するのが一番いいですね。

 

新庄駅から陸羽西線代行バスに乗車

 新庄駅からは、陸羽西線で一気に日本海側へと移動します。以前、新庄駅を利用した際は夜だったので、昼間の新庄駅に降り立つのは初めてです。東京駅の新幹線ホームで見かけたクラブツーリズムの団体も新庄駅で下車し、ここからバスに乗り換えてどこかに向かうようです。

 今から乗車する陸羽西線ですが、実は2022年5月から全線にわたって長期運休中で、現在は代行バスによる運行が行われています。昨今は、大雨や台風などによる被害によって長期運休を余儀なくされる鉄道路線は日本各地にいくつかありますが、陸羽西線の場合は事情が少し異なり、並行するバイパス道路のトンネルが鉄道のトンネルの真下を通るということで、その工事期間中、鉄道路線を全線にわたって運休としているものです。こうした理由で鉄道路線を年単位で運休させることがあるんですね。

 代行バスは新庄―余目(一部は酒田)間で運転されており、新庄では駅西口のロータリーから乗車することができます。代行バスなので、もちろんJR線の乗車券で利用することになります。

 僕が乗車するのは、13時ちょうど発の余目駅行きです。そして13時ちょうど発の代行バスはなんと2台体制で、1台は各駅停車タイプ、もう1台は途中の古口駅にしか停車しない快速タイプとなっています。代行バスに快速運転される便があるのは珍しいと思いますが、以前の陸羽西線は新庄行きの快速「最上川」が1本あるだけだったので、まさか余目方面行きの代行バスに快速運転される便があるとは思いませんでした。

 僕は終点の余目駅まで行くので、各駅停車タイプよりも早く到着できる快速タイプのバスに乗車しました。乗客は10名くらいです。余目駅の到着は予定の13時58分より少し遅れましたが、余目駅からの乗り継ぎ列車には十分に待ち合いました。陸羽西線はおそらく赤字が続くローカル線だと思いますが、正直これだけ便利なバスが運行されるのであれば、鉄道路線としての存続のあり方が議論される可能性があるのではないかと危惧されるところです。

 代行バス乗車中に車窓を眺めていると、雨が降り出してきたのが分かりました。余目駅でもまだ雨☔が降り続いています。濡れた階段で足を滑らせないように気をつけながら、改札口を通ってホームに向かいました。ここからは、酒田駅まで普通列車を利用します。次に乗車する特急「いなほ」号は余目駅にも停車するため、何もわざわざ酒田駅まで移動しなくてもいいのですが、せっかくなので始発の酒田駅から「いなほ」号に乗車することにしました。

羽越本線の鶴岡―秋田間で運用されている701系酒田駅 2024/5/24

 上の写真は、酒田駅到着直後に撮影したものです。2両編成のワンマン運転でしたが、平日ということで学生さんが多く利用していました。酒田駅ではそのまま特急「いなほ」号に乗り換えますが、ちょっと時間があったので改札を出てみました。やはり酒田も雨空☔でした。

 

酒田駅から特急いなほに乗車

 酒田駅を訪れるのは久しぶりです。改札口付近にキレイな駅名標があったので、記念にパシャリ📸

 酒田駅には、すでに次に乗車する特急「いなほ」が停車していました。酒田ー新潟間では、E653系の特急「いなほ」だけでなく、金・土・休日にはHB-E300系を使用した観光列車「海里」が運行されているため、今回の旅行行程を組み立てる際には、どちらの列車に乗車しようか、かなり悩みました🤔 どちらの列車も以前に乗車したことはありますが、「海里」は一度しか乗車したことがありません。ということで最初は「海里」の方にしようかと思いかけたところ、「えきねっと」を確認すると、6月30日までの期間限定で「いなほ」の指定席特急券と乗車券が50%引きとなる「特急トクだ値スペシャル21」が設定されていることが分かり、これを利用しない手はないと考え直して、結局「いなほ」を利用することに決めました。僕は根っからの貧乏性なので、ねだんが安いとすぐに心変わりしてしまいます。

上沼垂色のE653系いなほ:酒田駅 2024/5/24

 「いなほ」は基本的にグリーン車を含む7両編成で運行されていますが、一部の列車はグリーン車のない4両編成で運行されています。E653系は元々、常磐線の特急「フレッシュひたち」号として運転されていましたが、活躍の場を新潟・秋田地区に移し、基本編成(7両編成)は「いなほ」に、付属編成(4両編成)は「しらゆき」に充当されるようになりました。その後は、一部の基本編成がカラーリングを変更し、再び勝田車両センターへと戻っています。さらに最近は、付属の1編成が塗色変更され、当時の上沼垂運転区に所属した485系のカラーリング(通称「上沼垂色」)となったことが話題となりました。上沼垂色は、白ベースに青と青緑の帯を配したデザインで、今回は新潟駅開業120周年、そして羽越本線全線開通100周年を迎えることに合わせて実施されたものだそうです。当該編成は1編成しかなく、運用も公開されていないため、事前に僕が乗車する列車が「上沼垂色」の編成かどうかは分りませんでしたが、結果として「上沼垂色」のE653系に乗車することができました。これはラッキー🎉としかいいようがありません。

 僕が乗車した「いなほ」10号は、雨の酒田駅を出発しました。ちなみに「上沼垂色」編成は外観塗色が変更されていますが、内装は特に手が加えられていません。そのため、乗車してしまうと、通常色のE653系と区別がつきません。

 僕は今回、指定席に乗車していますが、4両編成のうち指定席は1・2号車で、最近のJR東日本の特急列車には珍しく編成の半分が自由席となっています。僕が乗車した1号車の乗車率は2~3割といったところでしょうか。平日の昼間なので車内は閑散としていました。

 列車は、余目、鶴岡、あつみ温泉、府屋と停車していきます。「いなほ」は、交直流両用車両なので、どちらの区間も走行することができ、村上駅到着直前にデッドセクションを通過して直流区間に入ります。デッドセクション走行時には、一時的に車内の照明が消灯されるだけでなく、デッキと客室とを間仕切る自動扉も使用できなくなるんですね。初めて知りました。

特急いなほで活躍しているE653系新潟駅 2024/5/24

 「いなほ」新潟駅の5番線に到着しました。新潟駅の在来線5番線と上越新幹線11番線は乗り換え改札を挟んで同一ホームになっており、新潟駅に到着した「いなほ」から上越新幹線に短時間で乗り換えることができるようになっています。僕はここ新潟駅で今日の乗り鉄旅の行程を終えるため、そのまま改札を出てホテルに向かいます。

 

地魚と新潟和牛 壱勢で海鮮丼の夕食

 新潟駅の改札を出て、今日宿泊するホテルに向かいます。新潟駅と言えば万代口バスターミナルが有名ですが、駅前広場の再開発に伴い、今年3月に廃止されてしまったそうで、僕が以前に見た新潟駅周辺とはずいぶんと印象が違います。また、新潟駅の駅ビル「CoCoLo新潟」は4月にグランドオープンしたばかりということで、駅を含めた周辺一帯は、まさに新しく生まれ変わろうとしているところです。

 今回はせっかくなので、CoCoLo新潟にある飲食店で夕食をいただくことにしました。せっかくなので新潟らしいものをいただこうと飲食店フロアを見て回っていると、海鮮丼を提供しているお店があったので、ここに決めました。

 地魚と新潟和牛のお店「壱勢」さんです。店名のとおり、地元の牛肉を使ったメニューもありましたが、僕は海鮮丼がお目当てだったので、「極上海鮮 特上越佐丼」を注文しました。

 上の写真が「極上海鮮 特上越佐丼」です。これは美味しそうですね。メニューに書かれていたとおり、うに、いくら、ずわい蟹、銀さけ、帆立、まぐろ、ぶりなど10種のネタが盛り込まれた豪華な海鮮丼です。自分ですり鉢に入っている白ごまをすって、醤油と混ぜてから丼ぶりにかけます。海鮮丼には欠かせないワサビもちょっとのせました。う〜ん、やっぱり美味しいです😋 写真左奥にある土瓶には鯛だしが入っており、最後の〆にごまダレがかかった刺身をのせて、お茶漬けのようにしていただきました。もちろんこちらも美味しくいただきました。

 食事を終えてホテルに戻りました。明日はいよいよ磐越西線で2つの観光列車に乗車しますが、そちらは次の記事で紹介したいと思います。

>>(2)に続く