レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

週末パスで乗り尽くす乗り鉄旅(2)

 前回の記事からの続きです。

 酒田駅近くのビジネスホテルに1泊して、乗り鉄旅の2日目の朝を迎えました。今日の乗り鉄旅のスタートは、E653系の特急「いなほ」です。E653系は先月末に「舞浜・東京ベイエリア号」で利用したばかりですが、E653系には5種類のカラーリングがあります。先月は「国鉄特急色」に乗車しましたが、バリエーションとしては、1000番台には「いなほオリジナル色(通称フルーツ牛乳)」「瑠璃色」「ハマナス色」「国鉄特急色」、1100番台には「しらゆき色」があり、今回は一番期待していた「いなほオリジナル色」でした。

f:id:Len_Railway:20200117202836j:plain

いなほ号で使用されているE653系酒田駅 2019/4/7

 いなほオリジナル色を“フルーツ牛乳”と名付けたのはどこの誰だか分かりませんが、実際に車両を見てみると、確かに“フルーツ牛乳”の色です。朝からフルーツ牛乳が飲みたくなってきました。

f:id:Len_Railway:20200117230038j:plain

 酒田を日曜日の朝に発車する「いなほ」の混雑状況はまったく想定できなかったので、念のため、「えきねっと」で指定席を確保しておきました。終点の新潟まで約2時間立ちっぱなしとなると、さすがにツラいものがあります。

f:id:Len_Railway:20200117203103j:plain

 しかし、フタを開けてみると車内はガラガラで、僕が乗車した2号車に他の乗客はいませんでした。車内の乗車率が高くなると、特急形車両であっても窮屈感があって「もっと空かないかな~」と思ったりするものですが、逆に1両すべてを僕一人が独占してしまう状況になると、それはそれで何となく落ち着かず、ソワソワして居心地が良くないのは不思議なものです。

 それでも、途中の鶴岡や村上から乗車する方が多少みえましたが、結局、終点の新潟到着時点でも、2号車の乗客は10人に満たない状況でした。途中、ワゴンによる車内販売がありましたが、これではまともな売り上げは期待できません。JR東日本では、酒田-秋田間での車内販売を中止し、新潟-酒田間は取扱品目を見直すこととしたところですが、この乗車率では「いなほ」から車内販売が姿を消してしまう日も、そう遠くはないかもしれません。

 ちなみに「いなほ」は、海側がA席、山側がD席です。したがって日本海側の景色を楽しみたいのであれば、A席がベストということになります。今回は特に何も考えずにシートマップからA席を選択しましたが、結果的は大正解でした。

f:id:Len_Railway:20200117203144j:plain

ハマナス色のE653系新潟駅 2019/4/7

 さて、新潟に到着し、ここからはいよいよ、今回の乗り鉄旅の2つめの目的であるE653系の臨時快速列車「高田お花見号」に乗車します。E653系は、酒田から「いなほ」で乗車したばかりですが、「高田お花見号」ではグリーン車を利用します。その前に、まずは充当列車ですが、今回は「ハマナス色」に当たりました。列車名が「~お花見号」ということもあり、このカラーリングの車両が選ばれたのかも知れません。

f:id:Len_Railway:20200117230116j:plain

 E653系グリーン車は、鉄道ファンの中では有名な車両です。E653系はもともと、常磐線で「フレッシュひたち」として運用されていましたが、その時には普通車のみでグリーン車はありませんでした。「いなほ」への転用改造時に、7両のうち1両を普通車からグリーン車に変更することとなりましたが、窓に合わせて普通席2列分のスペースをグリーン席1列分としたため、シートピッチが1,820mmという驚異的な広さを誇るグリーン車が誕生した訳です。あまりに前後の間隔が広いためか、座席の前後に仕切りが設けられており、ちょっとしたプライベート空間となっています。そのため、座席数は極端に少なく、1両でわずか18席しかありません。

 座席数が少ないということは、それだけ指定席の確保が困難ということになり、事実、E653系が「舞浜・東京ベイエリア号」として運転されたときにも、グリーン車は1ヶ月前の午前10時の発売直後に完売となっていました。今回の「高田お花見号」では、そのリベンジということもあり、是非ともグリーン車に乗車したいということで、「えきねっと」の事前予約をしておきましたが、結果的にはあっけなく確保することができました。

 当たり前のことですが、やはりグリーン車は快適です。僕は1人掛けの席を利用しましたが、座席前後の仕切りのおかげでリクライニングを気にする必要がなく、2窓分を一人で独占する贅沢感も味わうことができました。さらに、「高田お花見号」は、特急ではなく快速扱いのため、グリーン料金もそれほど高くはありません。E653系1000番台の定期運用は特急のみで、普段は快速での運用はありませんが、臨時快速列車として運用される際に乗車されるときには、是非、普通席よりもグリーン席の利用をおススメします。

 終点の高田駅からは、えちごトキめき鉄道線(妙高はねうまライン)としなの鉄道北しなの線)を乗り継いで長野に向かいます。長野からは383系の特急「しなの」で名古屋に戻るのですが、よくよく考えてみれば、「週末パス」と併用する特急券には、乗継割引が適用されます。つまり、上越妙高から長野まで新幹線を利用すれば、長野から乗車する「しなの」の特急料金が半額となるため、新幹線の特急料金分を追加してもトータルではほほとんど変わらないということです。そうしていれば、わざわざ2時間かけて在来線で移動しなくても、快適にしかも早く移動できたのですが、普段、乗継割引をほとんど利用したことがなかったので、すっかり見落としていました。

f:id:Len_Railway:20200117230144j:plain
f:id:Len_Railway:20200117230153j:plain

 今回乗車した「しなの」の特急券です。これまでも「しなの」には何度か乗車したことがありますが、始発から終着まで乗り通すのは初めてです。ここまでJR東日本の車両を中心に乗り継いできたため、長野駅JR東海383系を見た時には、何となく地元に近づいてきたなと感じました。ちなみに塩尻-名古屋の乗車券は、「週末パス」の範囲外となる中央西線の乗車分を別に購入したものです。

 そんな感じで、今回の「週末パス」を利用した乗り鉄旅は終了です。「週末パス」を利用することで、1日目は熱海から酒田まで、2日目は酒田から塩尻まで移動してきました。自分なりには、多少のミスはあったものの、当初の想定どおりに最大限に活用できたのではないかと思います。実際に利用してみるとフリーエリアの範囲は思った以上に広く、とても2日間で全路線を完乗することはできません。しかし、特急券を購入すれば新幹線や在来線特急も利用できる使い勝手のいい企画乗車券なので、甲信越南東北を巡る旅行行程を思いついた時には、また利用してみたいと思いました。