レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

山形・新潟・福島に行ってきました(2)

 前回の記事からの続きです。

 今回宿泊したのは、駅から徒歩5分くらいのところにある「新潟ターミナルホテル」さんです。駅の近くに手頃な価格で利用できるホテルはないかとインターネットで探していたところ、たまたまこのホテルを見つけて予約しました。最近は物価が高くなり、宿泊料金も値上がりしているところも多いと思いますが、「新潟ターミナルホテル」さんは朝食付きで1泊5千円以下です。確かに最近見かける大手チェーンのホテルに比べると、建物は古く、設備面でもやや見劣りする面もありますが、清掃が行き届いており不快感はありません。この値段であれば、十分に納得のいくホテルでした。

 さて、いよいよ2日目の乗り鉄旅が始まります。今日の行程は次のとおりです。

 スタートは新潟駅で、まずは「SLばんえつ物語」号の始発駅である新津駅に向かいます。新津駅からは「SLばんえつ物語」号に乗車して終点の会津若松駅まで行き、会津若松駅からは「SATONO」号の始発駅である喜多方駅に戻ります。「SATONO」号は会津若松駅にも停車するため、会津若松駅から乗車してもよかったのですが、時間も余裕がありますし、せっかくなら始発から乗車したいので、普通列車喜多方駅に戻って乗車することにしました。喜多方駅からは「SATONO」号に乗車して終点の郡山駅まで行き、郡山からは東北新幹線の「やまびこ」号で東京駅へ、そして東京駅からは東海道新幹線の「こだま」号で豊橋駅に戻ります。昨日は余目駅酒田駅付近で雨に降られましたが、今日は終日、天気の心配はなさそうです。それでは2日目の乗り鉄旅の様子を紹介したいと思います。

 

 

新潟駅から信越本線普通列車に乗車

 ホテルをチェックアウトし、新潟駅に向かいます。駅前まで来ると、昨日は気が付きませんでしたが、道路の中央分離帯に地名のロゴオブジェがありました。北海道の乗り鉄旅の際に釧路でも撮影しましたが、ここでも記念にパシャリ📸 2つのハート♥が可愛いですね。

 改札口の前まで来ました。土曜日の朝ということで、平日のようなラッシュ状態ではありません。

  乗車券は事前に購入してあるため、そのまま改札口から入場します。発車案内を見ると、当初予定していた9時19分発新津行きよりも1本早い8時55分発の長岡行きに乗車できそうなので、これに乗車することにしました。

越後線の列車と並ぶ信越本線E129系新潟駅 2024/5/25

 乗車するのは、タマゴハムサンドことE129系です。確かにどこかランチパックを思い浮かべてしまう外観です。もちろん実際には、ハムとタマゴの色を元にして配色された訳ではなく、秋の稲穂とトキをイメージした実に新潟らしいカラーリングとなっています。ちなみにE129系は上の写真のとおり、信越本線だけでなく越後線白新線のほか、羽越本線弥彦線の一部区間でも使用されているそうで、新潟地区を代表する一般型車両となっています。

 新津駅までは約20分くらいの乗車です。車内には、鉄道ファンと思われる方や小さな子どもを連れた家族連れの方も多く、僕と同じように「SLばんえつ物語」号に乗車するため新津駅に向かっているんだと思います。ちなみに「SLばんえつ物語」号は運行開始当初は現在と同じく、新津駅を発着していましたが、その後の2002年には、新幹線との接続を考慮して新潟駅発着に変更となりました。しかし、新潟駅の高架化に伴って2018年からは再び新津駅発着になったという経緯があります。2018年の変更直後には、新潟→新津間の「SLリレー号」が運転されていましたが、現在は運転されていないようです。

 新津駅に到着しました。今回は会津若松までの普通乗車券を使用しているため、途中下車が可能です。新津駅では改札を出て外から駅舎を撮影してみました。大きな三角屋根が特徴的な駅ですね。

 

新津駅からSLばんえつ物語号に乗車

 再び新津駅の改札口から入場すると、C57形蒸気機関車180号機と12系客車からなる「SLばんえつ物語」号がすでに入線していました。新津駅から会津若松駅までの111kmを約3時間30分かけて走行するもので、日本国内で現役のSLが牽引する列車としては、最長の運転距離となっています。運転日は主に4月から11月までの土休日で、1日につき新津発と会津若松発の2本が運転されていますが、僕が今回乗車する新津発の運行ダイヤは次のとおりです。

 途中停車駅はいくつかありますが、津川駅山都駅では長時間の停車時間が確保されています。長区間かつ長時間の運行となることから、SLの整備や点検に要する時間を確保するためのものだと思います。この2つの駅では降車して写真撮影することができそうなので、今から楽しみです。

 さて、出発前の新津駅ですが、これから「SLばんえつ物語」号に乗車する方が徐々にホームに集まってきています。僕は各地で蒸気機関車が牽引する列車に乗車してきましたが、やはりSLはどこでも大人気です。鉄道ファンだけでなく家族連れの方も皆さん、SLの前で写真を撮影されています。僕も出発前のC57形180号機を撮影しました。「SLばんえつ物語」号は今年で運行開始から25周年という節目の年を迎えるということで、25周年専用のヘッドマークが掲げられていました。

C57形蒸気機関車と12系客車からなるSLばんえつ物語号:新津駅 2024/5/25

 出発時間まで余裕があったので、反対側のホームに移動して客車側も撮影しました。ちなみに新津駅のホーム上では、駅弁の販売が行われています。終点の会津若松駅到着は13時36分と昼食の時間帯を過ぎてしまうため、車内で駅弁をいただく方も多いと思います。僕はすっかり今日の昼食のことを忘れていましたが、客車内でお弁当をいただくのもいいかなと思い、一つ購入しました。

 そして定刻の10時3分に「SLばんえつ物語」号は新津駅を出発しました。紹介が遅れましたが、「SLばんえつ物語」号の客車には普通車(4人掛けボックス席)とグリーン車(回転リクライニング座席)があり、僕は今回、グリーン車を利用しています。グリーン車は1+2配置でシートピッチも在来線特急のグリーン車並みという贅沢な車両で人気が高く、定員30名ということで、指定券が確保しづらい観光列車の一つとなっています。特に僕のような1人旅の乗客にとっては、1人掛け座席は魅力的で、発売開始直後に完売してしまうこともあることから、1か月前の発売開始時刻に合わせて駅に行き、“10時打ち”をお願いしてグリーン券を購入しました。

各車両の様子を紹介

 話しが逸れてしまいましたが、ここで各車両の様子をお伝えしたいと思います。外観と車内をあわせて紹介しますね。

1号車

 先頭1号車は「オコジョ展望車両」で、「オコジョルーム」という子ども向けのフリースペースや、乗客が自由に利用できる「オコジョ展望室」があります。「SLばんえつ物語」号は運行時間が長いため、乗車中に飽きてしまったお子さんを遊ばせるには、ちょうどいい車両です。

2・3・5・6号車

 4号車を除く中間客車は普通車指定席です。車内は客車の定番とも言える4人掛けのボックスシートがずらりと並んでいます。なお、5号車には売店があり、オリジナルグッズやおつまみ類などを販売しています。時間帯によっては、売店付近に行列ができるほど混み合っていることもありました。

4号車

 4号車は1号車と同様、座席のない車両で、1両丸ごと展望車となっています。「中間車の展望車って何?」と感じる方もおられるかと思いますが、床面が通常よりも高いハイデッカー仕様のサロンスペースで、天井にまでかかる大きな曲面窓が特徴的な車両となっており、側面展望を楽しむことができる車両となっています。こちらの車両も乗客が自由に利用することができます。

7号車

 7号車は編成唯一のグリーン車です。客室には臙脂色に白色のシートカバーが掛けられた座席がずらりと並んでおり、ノスタルジック感溢れる内装となっています。また、最後尾にはグリーン券を所持する乗客専用の展望スペースがあり、会津若松行きの列車からは後方展望を眺めることができます。

 しかしながら、このルールを知ってか知らずかは分かりませんが、明らかに普通車を利用する人が展望スペース目当てにグリーン車内に立ち入るケースが非常に目立ちます。中には普通車利用の団体客が堂々と展望スペースに立ち入って来るケースもあり、呆れたものです。楽しい旅行中にルールを無視してまで写真撮影して面白いんでしょうかね。また、グリーン券を所持している人でも、長時間にわたって展望スペースに居座る人もいて、乗客のマナー問題は根深いなと感じました。

停車駅での様子を紹介

 続いて、途中の停車駅である津川駅山都駅で撮影した「SLばんえつ物語」号を紹介します。

津川駅

 津川駅での停車時間は17分です。新津駅を出発してから約1時間が経過したところで、SLの点検や給水を行うための長時間停車です。ここでは乗客の方も多くがホームに降りて、写真撮影したり給水作業の様子を見学したりしていました。こうした整備作業の光景を見られるのは、蒸気機関車ならではですから、皆さん興味津々です。

山都駅

 山都駅でも10分間の停車時間があります。SLの様子を見に行くと、何やら炭水車の上で係員の方が作業をしていました。今日は天気もいいので作業環境はそれほど悪くないでしょうが、悪天候の日や真夏の炎天下でこうした作業を行うのは大変だと思います。JR北海道の「SL冬の湿原号」やJR九州の「SL人吉」(2024年3月で運行終了)では、指定席券の値段を通常の列車より高めの1,680円としている中、JR東日本では「SLぐんま」や「SLよこかわ」なども含めて、他の観光列車の指定席料金と同額の840円としています。蒸気機関車の維持管理費や整備に必要な人員の確保など、かなりのコストがかかっていると思うですが、このねだんでSLが牽引する客車での乗り鉄旅を楽しめることに感謝しかありません。

 山都駅で点検や整備を受けた「SLばんえつ物語」号は、会津若松に向けて最後の力を振り絞って力走します。

SLばんえつ物語運行25周年記念弁当で昼食タイム

 山都駅での紹介と順番が入れ替わってしまいましたが、車内では新津駅のホームで購入した駅弁をいただきました。販売されていた駅弁にはいくつか種類がありましたが、やはり「SLばんえつ物語」号に乗車するということで、「SLばんえつ物語運行25周年記念弁当」を選びました。

 普通車のボックス席には各座席ごとのテーブルはありませんが、グリーン車の座席には肘掛けの中にテーブルが収納されており、写真のようにお弁当を置くことができます。お弁当を開けてみると、なかなか具だくさんので彩りも鮮やかです。新潟のコシヒカリに山の幸や海の幸がこれでもかというほど盛り込まれており、新潟の味が凝縮されたお弁当です。魚の切り身も山菜も肉団子も僕が好きなものばかりです。このお弁当を選んで正解でした。ちなみにこの駅弁は、通常の「SLばんえつ物語弁当」とは内容が異なるようですが、具体的にどの具材が違っているのかは分かりません。とにかく美味しいお弁当でした。列車に揺られながらいただくお弁当は最高ですね😋

会津若松駅に到着

 「SLばんえつ物語」号は終点の会津若松駅に到着しました。あらためて編成全体を眺めると、SLが単機で7両の客車を牽引するのは、実に力強いですね。会津若松駅でも多くの方がカメラを向ける中で、機関士さんによる演出ということなのか、C57形は大量の煙を吐き出しています。おかげで周辺がちょっと煙に包まれてしまいました。

111kmの道程を完走したSLばんえつ物語号:会津若松駅 2024/5/25

 さて、僕はこれから喜多方駅に戻る訳ですが、普通列車の新津行きの発車まで少し時間があるので、改札を出てみました。

 昨年9月に会津若松駅を訪れた際には、駅舎内にあるお店でレモンラーメンとソースカツ丼をいただきましたが、今日はすでに車内でお弁当をいただいたので、さすがにもう一食いただく余裕はありません。

 駅舎内をブラブラしながら見て回っていると、僕が今回乗車する「SATONO」号をPRするコーナーがありました。「フルーティアふくしま」に変わる郡山―会津若松・喜多方間を走る新たな観光列車ということで、地元の皆さんの期待も大きいのかもしれません。

 

新津行きの普通列車に乗車

 少し早いですが、再び会津若松駅の改札を入って普通列車の新津行きに乗車して喜多方駅に移動します。磐越西線は郡山―新津間を結ぶ鉄道路線ですが、「SATONO」号など一部の例外を除いて会津若松駅で系統分離されており、郡山―会津若松間は電車で、会津若松―新津間は気動車で運行されています。そのため今から乗車する列車は気動車となり、GV-E400系が充当されています。車両は2両編成で、車端部のドア付近はロングシート、車端部以外は1列クロスシートと2列クロスシートが並んでいます。クロスシートは向かい合わせに固定されていますが、シートピッチは特に狭いということはありません。

磐越西線で活躍しているGV-E400系気動車会津若松駅 2024/5/25

 会津若松駅で新津行きに乗車して発車を待っていると、1番線に「SATONO」車両が回送列車として入線してきてビックリしました。「SATONO」号は往路で郡山→喜多方間を、復路で喜多方→郡山間を走行するため、往路の喜多方到着後はそのまま喜多方駅で復路の発車時間まで留置されているものと思っていましたが、どうやら一旦、会津若松駅に回送されるようです。

 15分くらい乗車したところで喜多方駅に到着しました。喜多方駅の訪問は初めてですが、レンガの蔵造り風でなまこ壁のデザインが印象的な駅舎です。今日は喜多方酒蔵探訪のんびりウォークというものが開催されているようで、周辺にはイベントに参加されている方々が何人かいらっしゃいました。

 

喜多方駅からSATONOに乗車

 そしていよいよ、4月にデビューしたばかりの観光列車「SATONO」号に乗車します。実はこの「SATONO」号ですが、今回のデビューにあわせて新造された列車ではなく、「リゾートあすなろ」号として活躍していたHB−E300系を改装して登場した列車です。僕はHB−E300系の「海里」や「リゾートビューふるさと」には乗車したことがありますが、「リゾートあすなろ」には最後まで乗車する機会がありませんでした。

 喜多方駅の1番線には、先ほど会津若松駅で見かけた「SATONO」号がすでに入線していました。車両を見かけた方が、これに乗車しようと駅の窓口で指定券を購入しようとしていましたが、指定券はすべて発売済みと案内されていました。デビュー間もない列車ということで、やはり注目を集めているようです。それではここで、郡山行き「SATONO」号の運行ダイヤを紹介します。

 喜多方駅を出発した「SATONO」号は途中、会津若松、猪苗代、磐梯熱海に停車します。これら以外にも行き違いのため運転停車することがあるようですが、旅客扱いする駅は少な目です。喜多方駅から郡山駅までを乗り換え不要で直通運転する数少ない列車で、その所要時間は約1時間45分となっています。

 ちなみにHB−E300系によるリゾートあすなろ」号はすべて普通車で、グリーン車の設定がありませんでしたが、「SATONO」号では1号車はグリーン車指定席、2号車は普通車指定席となりました。僕は今回、1号車のグリーン車に乗車します。

車両の外観を紹介

 喜多方駅では、発車前の時間を使って車両の外観を撮影しました。

1号車

SATONO号の運用に就くHB-E300系(1号車側):喜多方駅 2024/5/25

 こちらはグリーン車の1号車です。種車である「リゾートあすなろ」号の面影がそのまま残っているものの、カラーリングは大きく変更されており、山や田畑の実りをイメージした若葉色と深い緑色のグラデーションとなっています。グリーン車がその名のとおり緑色の外観となり、何とも分かりやすいですね。

2号車

SATONO号の運用に就くHB-E300系(2号車側):喜多方駅 2024/5/25

 一方、こちらは普通車の2号車です。陽の加減から被写体がやや暗くなってしまいましたが、ご容赦ください。こちらは1号車とは異なるカラーリングとなっており、広い空と深い海をイメージした水色と濃い青色のグラデーションでデザインされています。黄色の帯は両車両に共通していますね。

車内を紹介

 早速、車内へと入ります。喜多方駅発車前の比較的乗客が少ないタイミングを狙って車内の様子も撮影しました。

1号車

 1号車はグリーン車で定員は25名です。ボックスシートがメインとなっており、2人用ボックスが5区画(2人用✕5=10席)、4人用ボックスが3区画(4人用✕3=12席)、1人用カウンター席が3区画となっています。あえて「区画」と表記しましたが、車内はボックスごとに区切られており、1人用カウンター座席も含めて非常にプライベート感の高い空間となっています。

4人用ボックス席

2人用ボックス席

1人用カウンター席

 僕が利用したのは1人用カウンター席です。「SATONO」号自体が新たな観光列車ということで注目を集めていますが、普通車よりもグリーン車の方が人気が高く、さらにグリーン車の中でも1人用カウンター席は3席しかないことから、発売開始直後に完売してしまいます。たった3席ですから僕も指定券が確保できるか不安でしたが、1か月前の発売開始日に“10時打ち”してもらい、運良く確保できたものです。ちなみに1人用カウンター席は1号車の7A、9A、11Aで、僕の隣はなぜかスーツ姿の男性、その隣は僕と同じ匂いがする鉄ヲタさんでした。

2号車

 普通車の車内の様子も撮影しました。こちらは特急形車両と同様に、2+2配置の回転リクライニングシートが並んでいます。HB-E300系の観光列車はどれもシートピッチが広い点が大きな特徴となっていますが、これは「SATONO」車両でも踏襲されています。指定席料金を追加するだけでこの座席を利用できるのですから、特に「青春18きっぷ」などを利用すれば、かなりオトクに快適な乗り鉄旅を楽しむことができます。

 普通車でも十分に「SATONO」号を楽しむことができると思いますので、次に「SATONO」号を利用する機会があれば、こちらの普通車に乗車してみたいと思いました。

 さて、喜多方駅を発車した「SATONO」号は、郡山に向けて順調に走行しています。1人用カウンター席はリクライニング機能はないものの、広々としてゆったりした座席で非常に快適です。カウンター席なので目の前の車窓を眺めるには申し分ないですし、大きなテーブルが付いているのでお弁当を食べたりするにも最適です。僕が今まで乗車した観光列車の中でも1、2を争うくらいの素晴らしい座席です。

 「SATONO」車両には、1号車、2号車とも運転席寄りに展望スペースがあり、前面展望と後方展望を楽しむことができます(ただし1号車の展望スペースはグリーン券を所持している乗客専用です)。どちらも同じようなスペースですが、1号車の方には簡易なシートが設置されていますが、2号車の方には何も用意されていません。グリーン車と普通車とで差別化を図ったものでしょうか。

1号車の展望スペース

2号車の展望スペース

 1号車の展望スペースは会津若松駅から先の区間で前面展望が楽しめるということで、利用する方が多くいます。僕も何度か展望スペースに行ってみましたが、長時間居座る人がおり、なかなか利用しにくい感じです。これならばいっそのこと、2号車側と同じように簡易シートがない方が長時間利用を防ぐことができ、多くの方が利用しやすくなるかもしれません。

 「SATONO」号は郡山駅に到着しました。今回は磐越西線全線を2つの観光列車で、しかもすべてグリーン車で走破することができ、大満足です。ひと手間かけて1か月前の発売日に“10時打ち”をお願いして指定券を手配した甲斐がありました。

 

郡山駅から東北新幹線に乗車

 郡山駅からは東北新幹線「やまびこ」号に乗車します。車両はE5系です。6分後には郡山駅始発の「なすの」号がありますが、えきねっとで新幹線eチケット(トクだ値)のねだんを調べると、「やまびこ」号でも「なすの」号でも同額だったので、少しでも早く東京駅に到着できる「やまびこ」号を選びました。同じ東京行きでも発車番線が異なるので、乗車する際には注意が必要です。

 13番線で列車の到着を待つこと数分、E5系がゆっくりと入線してきました。東北新幹線では、東海道新幹線より早く入線時の自動放送が流れ始める気がするのですが、気のせいでしょうか。ちなみに郡山駅には一部を除いてホーム柵がありませんので、入線時のE5系を撮影してみましたが、シャッターを切るのがちょっと早過ぎました。ちなみに奥に停車しているE5+E6系の17両編成が「なすの」号です。

 今回乗車するのは普通車指定席です。E5系はメタリック系のグリーンという鮮やかな外観とは対照的に、車内は暖かで落ち着いた空間となっています。往路で乗車した「つばさ」号ほどではありませんが、乗客は多い方だと思います。最近は、インバウンド訪日客がコロナ禍前を上回る水準で増加していると聞いたりすることがありますが、こうして実際に新幹線の乗車率を目の当たりにすると、確かにそうだなと実感できます。

 「やまびこ」号は、宇都宮、大宮、上野に停車して東京駅に到着しました。乗車時間はわずか1時間20分ほどです。こうして遠方までの乗り鉄旅が気軽にできるようになったのも、全国各地に新幹線網が整備されたおかげです。

はやぶさ号ややまびこ号などで活躍中のE5系:東京駅 2024/5/25

 郡山駅では、ゆっくりと写真撮影する時間がなかったので、下車後に東京駅でE5系の先頭車両を撮影しました。時間は19時少し前で徐々に暗くなり始めた頃です。ホームの照明に照らされて輝きを増したかのようなE5系もなかなかカッコいいですね。

 

東京駅から東海道新幹線に乗車

 さて、色々な列車に乗車することができた今回の乗り鉄旅も、次に乗車する列車で最後になります。乗車するのはもちろん東海道新幹線で、今回は「こだま」号を利用することにしました。ちなみに今年3月のダイヤ改正では、夜間時間帯の下りで豊橋駅に停車する「ひかり」号が1本増えました。現在のダイヤで夜間時間帯に豊橋駅に停車する「ひかり」号の東京駅発車時刻は、18時33分発のひかり657号、20時12分発のひかり663号、21時6分発のひかり665号、21時33分発のひかり667号(主に金曜日と日曜日に運転)、22時3分発のひかり669号です。新規に豊橋駅停車となったのは「ひかり663号」で、機会があればこの列車にも乗車してみたいと思っていますが、今回はその前に発車する「こだま753号」の方が豊橋駅に早く到着できるため、こちらを利用することにしました。

 今回は往路と同じく自由席を利用します。「こだま」号は自由席車両が多く、しかも始発である東京駅から乗車するため、ほぼ確実に着席できるます。上の写真にある発車標を見ると、13号車が指定席になっています。土曜日ということで指定席の号車が追加されているようです。

東海道新幹線のN700S:東京駅 2024/5/25

 ホーム上での待ち時間を利用して、隣の15番線に停車していたN700Sを撮影してみました。赤いテールライトが輝いています。ちなみに僕が乗車したのは、下の写真にあるN700Aです。

 東京駅の新幹線ホームには、“シンカンセンスゴイカタイアイス”の自動販売機があるので乗車前に購入しようかと思いましたが、これから車内でお弁当をいただく間にアイスが溶けてしまう気がしたので、止めておきました。

 「こだま」号は定刻に東京駅を出発しました。品川、新横浜と順に停車していきます。「こだま」号は各駅での停車時間が比較的長いため、一旦下車してホーム上にある自動販売機で飲み物を購入する余裕があって便利です。また、自由席はそれほど混雑しておらず、ゆったりと豊橋駅までの時間を過ごすことができました。

 今回の乗り鉄旅の紹介は以上のとおりです。3つの新幹線(東海道、山形、東北)と1つの在来線特急(いなほ)、そして2つの観光列車(SLばんえつ物語、SATONO)に予定どおり乗車することができ、いつものように大満足のうちに乗り鉄旅を終えることができました。

 

乗車券類を紹介

 最後に、今回の乗り鉄旅で使用した乗車券類をまとめて紹介します。乗車区間を区切りながら乗車券を用意したため、枚数は多めです。新幹線eチケットやスマートEXで購入したきっぷは、わざわざ指定席券売機で発券する必要はなく、交通系ICカードに紐づけることでチケットレス乗車が可能ですが、僕はきっぷ欲しさについつい換券してしまいます。

 新幹線eチケットや特急トクだ値といったオトクなきっぷを最大限利用しましたが、これだけ分割してしまうと、果たして今回の旅行行程における最安値だったのかよく分かりません。念のため、東京発着としてねだんを比較すると、次のとおりです。あくまで僕が調べた範囲で作成したものですので、正確性に欠けるかもしれません。

 正規運賃・料金の合計額と比べると、今回購入した乗車券類の合計額の方が安価ですが、もし土日を利用して今回の乗り鉄旅に出かけたとすれば、JR東日本の企画乗車券である「週末パス」が利用できるため、より安価に利用できることが分かりました。少しでもお値打ちに旅行したいのであれば、土休日での旅行がオススメです。さらに酒田―新潟間の移動で「いなほ」ではなく「海里」を利用すれば、一層オトクに旅行を楽しむことができます。

 さて、季節はいよいよ6月となり、少しずつ暑さも感じられるようになります。引き続き体調には十分注意しながら、初夏の乗り鉄旅を楽しんでいきたいと思っています。最後までお読みいただきまして、ありがとうございました🙇