レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

SLもおか号とSAKIGAKE号に乗車する栃木・茨城乗り鉄旅(1)

 6月も月末が近づき、2024年の前半が終わろうとしています。早いものですね。今年は全国各地で桜の開花が例年よりも遅かったこともあり、気分的にはまだまだ春の陽気が続いてほしいものですが、僕が住む東海地方はすでに初夏の様子となり、日中には暑さが感じられるようになりました。何となく、春の心地よい期間が年々短くなっているような気がします。そう言えば、今年は例年よりも梅雨入りが遅いようですが、梅雨明けはほぼ平年並みとなる予想だそうで、毎年のことではありますが、猛暑との闘いが近づいて来たなと思う今日この頃です。

 そして今回ですが、タイトルにもあるとおり、真岡鐡道の「SLもおか号」と水戸線を走るE501系「SAKIGAKE」を使用したイベント列車に乗車する乗り鉄旅に出かけることにしました。きっかけとなったのは、たまたまJR東日本水戸支社のプレスリリースで、限定スイーツが楽しめる「SAKIGA CAKE号」というイベント列車を見つけたことです。僕は列車旅も好きですが、食べ物ではケーキ🍰やパフェなど甘いものが好きなので、列車に乗車してスイーツを味わえるというイベントには惹かれるものがあり、参加してみることにしました。イベント列車ということで、運転日は6月29日の一日限りですが、「SAKIGA CAKE号」には水戸発下館行きコースと下館発水戸行きコースがあり、自分の好きなコースを選んで申し込むことができるため、僕は復路の下館発水戸行きコースに乗車することにしました。プレスリリースの案内によると、この列車は下館駅を14時40分に発車し、水戸駅に16時13分に到着するそうです。スイーツを楽しむにはちょうどいい時間帯ですが、下館駅発車までには時間に余裕がありそうだったので、乗車前に別の乗り鉄旅も楽しむことにしました。下館駅はJR水戸線の途中駅ですが、関東鉄道常総線と真岡鐡道真岡線が乗り入れており、このうち真岡鐡道ではC12形蒸気機関車による「SLもおか号」が土休日を中心に運行されています。最近は各地でSLが牽引する客車での乗り鉄旅を楽しんでいますが、下館駅を訪れるせっかくの機会なので、「SAKIGA CAKE号」に乗車する前に「SLもおか号」にも乗車してみることにしました。

 それでは、今回の乗り鉄旅の様子を紹介をしていきたいと思います。

 

 

東京駅から上野東京ライン小山駅

 いつもであれば、豊橋駅から東京駅まで東海道新幹線を利用するところですが、今回は時間に余裕を持って下館駅まで移動できるよう、久しぶりに新宿までの夜行バス🚌を利用しました。以前は友人Dと都内で遊んだ後、バスタ新宿を23時台に発車する夜行バスを積極的に利用していた時期もありましたが、最近はほとんど利用しておらず、乗り鉄旅で利用したのは久しぶりです。普段とは違うバスでの長距離移動ということで、ちょっと楽しみにしていましたが、実際には車中で十分に睡眠をとることができず、寝不足のふわっとした感じのままバスタ新宿に降り立ちました。今回はバス車内で最前列の座席が割り当てられたため、前の座席下に脚を伸ばすことができず、また、相席だったこともあり、狭い空間で窮屈な姿勢での乗車を余儀なくされたことも原因の一つだったと思います。当分は夜行バスの利用は控えたいと思います。

 バスタ新宿新宿駅に隣接しており、鉄道への乗り換えには非常に便利です。まだ朝5時台ということで、僕と同じように寝不足気味の顔をした方が新宿駅に向かっています。天気は曇り☁です。

 新宿駅では今日の乗り鉄旅で使用する企画乗車券を購入し、まずは東京駅に向かいます。下館駅に向かうには、新宿駅から湘南新宿ラインの列車に乗車するのが一般的ですが、今回は時間に余裕があったので、東京駅内で朝食をいただいてから、上野東京ライン下館駅に向かうことにしました。東京駅までは中央快速線を利用しましたが、この時間帯でも乗客が多いことにびっくり😲です。

中央快速線で使用されているE233系0番台:東京駅 2024/6/29

 そう言えば、中央快速線では普通列車グリーン車のサービス導入に向けた工事が進められており、E233系0番台の車両には順次、4号車と5号車にダブルデッカーグリーン車両が組み込まれています。サービス開始時期は何度か延期が繰り返されましたが、2024年度末以降に導入されるようです。

 東京駅では一旦途中下車しました。僕はこれまで何度も東京駅を利用していますが、丸の内駅舎側で写真を撮影したことがありません。7月から発行される新紙幣のうち10,000円札の裏面には、この丸の内駅舎が描かれているんだそうです。全体的に曇り空になってしまいましたが、今回の乗り鉄旅を記念してパシャリ📸

 さて、夜行バスを降車してからまだ何も食べていなかったので、乗車前に駅構内で朝食をいただくことにします。と言っても軽めの朝食にしたかったので、グランスタの丸の内坂エリアにある、ブランジェ浅野屋さんというベーカリーでパン🍞をいただくことにしました。

 色々な種類のパンがあり迷いましたが、レモンパイとちょっと大きめのショコラクロワッサンをチョイスしました。なかなかお洒落な感じです。店内はテイクアウトで利用する方も多いようで、イートインスペースはそれほど混雑していませんでしたが、周囲を見回すと、外国人観光客の利用が多い印象です。皆さん、これからどこに行かれるのでしょうか。

 朝食を終えた後、上野東京ラインの列車に乗車するため、7・8番線ホームに来ました。乗車予定の列車の発車時刻までまだ余裕があったので、他のホームに発着する列車を撮影したりしました。土曜日の朝7時台ということで、混雑した様子は見られません。しばらくすると快速ラビット宇都宮行きが入線してきました。車両はE231系の15両編成です。E231系は、ほとんどの座席がロングシートとなっていますが、近郊型の名残からか一部の号車にボックスシートがあります。今回は乗車時間が長いため、このボックスシートを利用しました。

上野東京ライン湘南新宿ラインなどで使用されているE231系小山駅 2024/6/29

 東京駅から1時間10分で小山駅に到着しました。ちなみに東京−小山間は東北新幹線に乗車すれば40分足らずで移動できますが、今回は新幹線でなくても十分に間に合うことから、在来線を利用しました。思い返すとE231系に乗車したのは久しぶりです。

 

小山駅から水戸線に乗車

 小山駅からは水戸線に乗り換えて下館駅を目指します。水戸線は小山ー友部間を結ぶ全長50.2kmの幹線で、僕にとっては初めて利用する路線となります。運転系統としては、小山ー下館・友部間の水戸線内のみで運行される列車のほか、友部から常磐線に直通して水戸・勝田・高萩まで運行される列車もあります。概ね1時間当たり2本の運行となっていますが、日中の一部時間帯は1時間当たり1本となっています。使用される車両はすべてE531系となっており、ワンマン運転が行われています。

水戸線などで使用されているE531系:下館駅 2024/6/29

 下館駅では、これから乗車する真岡鐡道真岡線の乗車券を購入するため、一旦改札を出ました。それほど大きな駅ではありませんが、みどりの窓口NewDaysもあります。

 そう言えば最近、JR東日本はこれまで進めてきたみどりの窓口の削減方針を凍結することを明らかにしました。一部窓口での激しい混雑を受けての対応で、当面は現在の窓口を維持するとともに、繁忙期には臨時の窓口を設置する体制を整えるというものです。JRとしては、経営効率化などのためにも窓口の数を減らしたいということだと思いますが、利用者の視点に立ってサービスを提供するという基本的な姿勢は大切なことで、時代に沿った「えきねっと」の拡大とともに、一定数の窓口利用者にも配慮した対応が求められているということだと思います。

 

下館駅からSLもおか号に乗車

 「SLもおか号」の発車まで少し時間がありましたが、再び改札を通って真岡鐡道線のホームに移動しました。真岡鐡道は切欠きホームの1番線を発着するようです。1番線に向かうと、真岡鐡道の駅員さんがSL整理券の発券や乗客案内をしていました。SLの入線時刻や乗車方法を訪ねている方も多く、駅員さんは1人で大忙しです。僕は事前にSL整理券を予約しておきましたが、まだ代金を支払っていないので、ここで500円を支払って購入しました。それでは、今回僕が乗車するSLもおか号の運行ダイヤを紹介したいと思います。

 下館駅を10時35分に出発し、真岡線の終点である茂木駅を目指します。茂木駅到着は12時6分となっており、約1時間30分の乗り鉄旅となります。観光目的で運行される列車としては珍しく、途中駅に細かく停車するダイヤとなっています。真岡鐵道の駅で最も乗車人員が多いのは真岡駅で、「SLもおか号」も10分ほど停車します。真岡駅には「SLキューロク館」という展示施設が併設されており、9600形やD51蒸気機関車ディーゼル機関車、貨車などを見学することができますが、今回は茂木駅まで「SLもおか号」に乗車するため、残念ながら立ち寄ることはできません。

SLもおか号を牽引するC12形蒸気機関車下館駅 2024/6/29

 さて、ホーム上で「SLもおか号」を待っていると、早くも10時前に1番線に入線してきました。C12形蒸気機関車はあらかじめ茂木方に連結されており、下館方のDE10形ディーゼル機関車が3両の客車とC12形を牽引するかたちでの入線です。しかし、「SLもおか号」よりも先に下館駅を発車する普通列車はまだ入線していません。1面1線しかないホーム上にSLもおか号」の編成が停車しているのに、どうやって先発の普通列車は入線してくるんだろうと不思議に思っていると、SLもおか号」は隣にある側線に移動していきました。どうやら一旦側線に退避して、普通列車発車後に再び1番線に入線してくるようです。

 10時17分の先発の普通列車が出発すると、SLもおか号」は再び1番線に入線してきました。ちなみにDE10形ディーゼル機関車は側線にそのまま留置されており、ここから先はDE10形による後押しなしで走行するようです。

 ちなみにSLもおか号」には、国鉄50系客車が使用されています。僕は国鉄時代の客車に詳しくありませんが、50系客車は、いわゆるブルートレインとの対比から“レッドトレイン”と呼ばれた一般形客車であることくらいは知っています。真岡鐡道に譲渡された50系客車は、国鉄時代の原型をとどめる貴重な車両であり、現在は旧型客車のようなぶどう色に白帯が引かれた外装となっています。

 発車時刻が近付くと、ホーム上でSLや客車の撮影をされていた方も、次々と列車に乗車していきます。僕も茂木方の先頭客車に乗車しました。なお、SLもおか号」に乗車するにはSL整理券が必要ですが、車内は全車自由席となっており、好きな座席を利用することができます。車内はボックス席で、下館駅発車時点ではまだボックス単位で空いている座席がちらほらありました。そうこうしているうちに定刻となり、SLもおか号」は下館駅を発車しました。

 SLもおか号」の50系客車には、冷房装置がありません。天井には扇風機が取り付けられています。こうした昭和テイストの古めかしさが逆に新鮮なのか、若い乗客の方の中には物珍しそうに扇風機を眺めている方もみえました。僕の座った座席の近くに扇風機を操作するボタンがあったので、周囲の方に声をかえて動かしました。風が届くような届かないような何とも微妙な感じです。さらに窓を開けてみました。やはりSLが牽引する客車に乗車したからには、窓を開けて外の空気を味わいたいものです。石炭特有の匂いが車内に入ってきて、SLの存在を存分に実感することができます。

 列車は真岡駅に到着しました。先ほど紹介したとおり、「SLキューロク館」という展示施設が併設された真岡鐡道の中核となる駅です。展示施設の見学はできませんが、変わりにホーム上からC12形蒸気機関車を撮影してみました。

 下館駅発車以降、途中停車駅から「SLもおか号」に乗車する方はほとんどいませんでしたが、ここ真岡駅ではまとまった乗車があり、僕が乗車していた客車内は、ほぼすべてのボックス席が埋まりました。僕は全国各地でSLに乗車してきましたが、どこに行ってもSL人気は変わりませんね。

 今日はこの後、スイーツを楽しむイベント列車に乗車する予定があるため、昼食は軽めにしておこうと思い、車内でサンドウィッチをいただきました。風にあたりながらの食事は気持ちがいいものです。車窓を眺めたりしながらSL乗り鉄旅を満喫していると、列車は終点の茂木駅に到着しました。

 「SLもおか号」は客扱いのため一旦ホームに入線しますが、SLを下館方に付け替えるため、乗客が降車した後、後退して転車台のある機回し線に移動します。茂木駅の転車台付近には、転車の様子を間近で見学することができるスペースが用意されています。せっかくの機会なので、僕もこのスペースから見学させてもらいました。

 客車と切り離されたC12形はゆっくりと転車台に進んできます。そして時計回りに回転し、あっという間に転車が完了します。僕は以前の乗り鉄旅で、上越線水上駅でもD51形の転車風景を見学したことがありますが、茂木駅ではかなり間近で転車の様子を見ることができました。

 上の写真は、駅舎2階にある屋外スペースから撮影したものです。下館行きの発車までの間、C12形はしばしの休憩時間となります。緑の山々と青い空、ぶどう色の客車と蒸気機関車、なかなかいい風景ですね。

 

茂木駅から普通列車に乗車

 茂木駅では一旦改札を出ましたが、次に発車する普通列車に乗車して再び下館駅へと戻ります。訪問を記念して駅舎をパシャリ📸 ちなみに駅舎内にはお蕎麦屋さんがありました。「SLもおか号」到着直後ということで、駅周辺には多くの方が行き交っていましたが、皆さんは茂木駅から先、どこに行かれるのでしょうか?

 真岡鐡道の普通列車はかなり独特なカラーリングとなっており、濃淡の緑の市松模様とオレンジ色で塗り分けられています。さらによく見ると、オレンジ色の部分には縫い目のような破線が引かれています。ちなみに車内は、車両によってセミクロスシート車とオールロングシート車があるそうですが、僕が乗車した列車はオールロングシート車でした。僕と同じように「SLもおか号」からの帰路として利用されている方もお見えでしたが、地元も学生さんが多く乗車されており、発車間際にはほぼすべての座席が埋まるほどでした。

真岡鐵道のモオカ14形気動車下館駅 2024/6/29

 往路の「SLもおか号」は下館ー茂木間を約1時間30分で走行しましたが、各駅停車の普通列車は、おおむね1時間10分から20分くらいで下館駅に到着します。ここで僕は昨夜の夜行バスでの移動による疲れが限界に達してしまったようで、下館駅到着までの間、ほぼ爆睡してしまいました💤 ということで、車内の様子や車窓からの眺めを写した写真はありません😓

 下館駅到着後は、いよいよイベント列車である「SAKIGA CAKE号」に乗車しますが、ちょっと長くなってきましたので、「SAKIGA CAKE号」は次の記事で紹介したいと思います。

>>(2)に続く