レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

金沢に行ってきました

 前回の記事では書き忘れましたが、つい先日、わが社では来年度に向けた人事異動の内示がありました。現在の職場は自分のペースで仕事を進めることができ、また、上司や部下にも恵まれているため、僕にとって非常に働きやすい職場です。そんな職場で少しでも長く勤務したいという思いから、来年度以後も引き続き現在の職場で働くことを希望していたのですが、結果的には別の部署に異動することになりました。今の職場には2020年4月に転入してきたため、3年間在籍したことになりますが、周囲には1年や2年で異動となる方もいるため、3年にわたって今の職場で仕事をすることができたことにむしろ感謝しないといけないと感じています。この3年間を思い返すと、実に様々なことがありました。転入直後の2020年6月から7月にかけては、急性腎盂腎炎で人生初の入院生活を経験することになり、その1年後の2021年6月に父親が体調を崩してからは、家の手伝いや通院の付き添いなどのために休暇を取得するなど、職場の方々には多くの迷惑をかけてしまいました。就職して以来、これまで複数の部署での勤務を経験してきましたが、現在の職場で勤務した3年間は忘れられないものになると思います。異動は4月1日付けのため、まだ残り10日間ほどは現在の職場で仕事をする訳ですが、これまでの感謝を忘れず最後までしっかり勤め上げて、後任の方へとバトンタッチしたいと思っています。

 さて、仕事関係の話はこれくらいにして、話題は今回の乗り鉄旅へと移ります。今回も引き続き「青春18きっぷ」を利用した乗り鉄旅で、目的地は金沢です。なぜ金沢かと言えば、ただ何となくというのが正直なところですが、これまで金沢駅を利用したことはあるものの、金沢を最終目的地とする旅行はしていないこと、そして以前から一度は兼六園に行ってみたいと思っていたこと、さらに約1年後には北陸新幹線敦賀延伸によって北陸本線の大半が第3セクターに移管されて「青春18きっぷ」を使った乗り鉄旅はできなくなることなど、色々と考えてみた結果です。

 目的地が決まれば、次に旅行の行程を作成するのですが、往復とも「青春18きっぷ」で普通列車を利用しようとすると、現地での滞在時間が十分に確保できないか、もしくは帰宅時間がかなり遅くなってしまうことが分かりました。旅行の翌日が休日ということであれば、帰宅時間が遅くなってもいいのですが、あいにく翌日は仕事のため、そこそこの時間には帰宅できるよう、復路では特急列車と新幹線を利用することにしました。そして最終的には、次のような行程を作成しました。

 往路では、当初の予定どおり「青春18きっぷ」を利用し、金山から東海道本線米原へ、そして米原からは北陸本線に乗り換えて、敦賀、福井と普通列車を乗り継いで金沢を目指します。金沢では兼六園に立ち寄ることとし、兼六園で昼食と観光を楽しんだ後、帰路に着きます。先ほどお話したとおり、復路は「青春18きっぷ」ではなく、別にきっぷを購入して特急「しらさぎ」号と東海道新幹線を利用することにしました。という訳で「青春18きっぷ」の利用は片道限りとなりますが、これでも十分に元は取れているので、たまにはこういった利用方法もよしとします。

JR東海の近郊型電車の主力である313系米原駅 2023/3/21

 金山から米原までは、いつものように313系に乗車しました。最近は「青春18きっぷ」を利用して米原方面に向かう列車に乗車する機会があるのですが、車内は思った以上に混雑しています。今回も休日ということで混雑するだろうなと覚悟していましたが、予想どおり18きっぱーと思われる方々が多く乗車していました。

北陸本線で活躍している521系敦賀駅 2023/3/21

 米原からは北陸本線です。「青春18きっぷ」で北陸本線を利用するのは久しぶりのことです。僕は敦賀行きの普通列車に乗車するのですが、多くの18きっぱーは京都・大阪方面を目指すため、向かいのホームから発車する新快速姫路行きは12両編成であるのに対し、敦賀行きは2両編成のワンマン運転です。新快速姫路行きでは、乗り換え客による座席の獲得争いが繰り広げられますが、敦賀行きの普通列車にそうした光景は見られません。僕はトイレを済ませてゆっくりとホームに向かいましたが、余裕で窓側の座席を確保できました。

 乗車したのは、上の写真のとおり521系です。実はこの先、敦賀で福井行きに、福井で金沢行きの列車に乗り換えたのですが、車両はいずれも521系でした。そのため、敦賀駅で撮影したものを紹介します。JR西日本の近郊型電車らしい外観で、ステンレス製の車体に青色の帯を巻いており、つい先日乗車したばかりの223系「Aシート」車両の外観にちょっと似ていますね。車内も223系などとほぼ同じで、ずらりと転換クロスシートが並んでいます。

 ちなみに敦賀駅で乗り換えた福井行きは、所定の2両に2両を増結した4両編成でした。僕は敦賀での乗り換え時間に余裕があったため、入線と同時に車両に乗り込んで座席を確保することができましたが、その後に到着する湖西線経由の列車から乗り換える方が多く、発車直前には全ての座席が埋まり、立客もいるほどでした。おそらく京都や大阪から北陸方面に向かう18きっぱーだと思います。乗り換え時間に余裕のある列車を選んでおいて正解でした。また、福井から先で乗車した金沢行きの521系も2両+2両の4両編成でしたが、こちらもすべての座席が埋まるくらいの乗車率でした。やはり「青春18きっぷ」のシーズンならではですね。

 さて、話が脱線して少し昔のことになりますが、北陸本線では以前、“食パン電車”こと419系が活躍していました。すでに521系による置き換えが完了し、現在ではその姿を見ることができませんが、僕は初めて419系を見た時の衝撃を未だに忘ることができません。寝台特急形電車の外観をしているにも関わらず、普通列車として運用されており、さらに中間車に運転台を取り付けた切妻構造の先頭車などツッコミどころ満載で、「えっ、これは何?」「何でこうなった?」「ちょっと怖いわ~」とあまりの魔改造ぶりに理解が追いつきませんでした。そんな強烈な印象のせいか、僕の中では、北陸本線普通列車と言えば419系というイメージがまだ残っていたりします。

 話を戻します。福井から乗車した普通列車は時間どおりに金沢に到着し、ここから兼六園に向かいます。歩いて行くにはちょっと距離があるので、城下まち金沢周遊バスという循環バスを利用することにしました。途中で少し渋滞がありましたが20分くらいで到着し、下車後は紺屋坂という坂を上がって桂坂口から兼六園に入園しました。園内はかなり広大で、すべてをゆっくりと鑑賞していたら、いくら時間があっても足りません。時間も限られることから、今回は約60分で見学することができる六勝コースを反時計回りに歩くことにしました。天気予報では快晴となっていたため、雲一つない青空を期待していたのですが、実際には薄曇りといった天気で、あまり写真映りもよくありませんが、園内では思うがままに各所で写真を撮影しました。せっかくなのでその一部を紹介させてもらいます。

 きれいに整えられた庭園の美しさもさることながら、園内の梅園で見頃を迎えた梅の花を見ることができました。春と言えば真っ先に桜の花を思い浮かべますが、こうして間近で梅の花を見ていると色鮮やかで、桜に負けないくらい可愛らしいです。また、甘い独特の香りも芳しく、目と花で春の訪れを感じることができました。

 順番が入れ違いになりましたが、兼六園の園内には食事処や甘味処があります。今回は兼六園の中で昼食にしようと考えていましたが、具体的にどの食事処にするかは事前に考えていませんでした。ちょうどいいお店はないかと辺りを探してみると、近くに兼六亭というお茶屋がありました。なかなか落ち着いた雰囲気で、店の前にあったメニューを見てみると、金沢を代表する治部煮をアレンジした「じぶそば」というものがあったので、これをいただくことにしました。店員さんの説明によると、このじぶそばというのは兼六亭の名物なのだそうです。じぶそばと加賀野菜の天丼のセットがあったので、これを注文しました。メインはもちろんじぶそばで、口当りのいい優しい味でした。そして加賀野菜の天丼ですが、こちらも揚げたての天ぷらがとても美味しかったです。量もちょうどよく、金沢らしい郷土の味を堪能することができ大満足です😄。

 園内をひと通り見学した後に寄観亭というところに立ち寄り、春の抹茶セットをいただきました。春メニューということで桜のお団子がセットになっています。久しぶりに本格的な抹茶をいただき、心温まる至福のひと時を過ごすことができました。

 兼六園からは往路と同じく循環バスに乗車して金沢駅に戻り、ここからは「しらさぎ」号に乗車します。僕は旅行前に名古屋市内の金券ショップで北陸指定席特急回数券のバラを購入しており、金沢駅で乗車直前に指定券を発行することにしていましたが、バスで金沢駅に到着すると、みどりの窓口の前には長蛇の列ができていました。この列に並んでいてはいつ順番が来るか分からないほどだったので、兼六園口(東口)付近にある指定席券売機を使って指定券を発券しました。最近は、新幹線が停車する比較的大きな駅でも窓口が縮小または廃止されており、きっぷ類を購入する乗客が集中する曜日や時間帯には、発車時刻に間に合わないのではないかと思うほど混雑します。鉄道業界でも合理化や省力化が進められ、窓口に変わって話せる指定席券売機が設置されるなどしていますが、実際には不慣れな方が機械の前で右往左往している場面を目撃することも多く、もう少し有人の対応も残しておくことはできないものかと思ったりもします。何はともあれ、今回は無事に指定券を発券できてひと安心しました。

しらさぎ号で使用されている681系:金沢駅 2023/3/21

 上の写真は今回乗車した681系です。「しらさぎ」号にはこれまでにも何度か乗車しており、昨年11月の芦原温泉までの乗り鉄旅の際にも往復で乗車しました。「しらさぎ」号の名に相応しい白色ボディの車両が、北陸本線を全速力で駆け抜けます。当たり前のことですが、往路の普通列車とは全く走りが違います。往路の米原→金沢が乗り換え時間を含めて約4時間10分だったのに対して、「しらさぎ」号の金沢→米原は2時間を切っています。特急の速達性をあらためて実感することができました。

東海道新幹線N700A米原駅 2023/3/21

 乗車した「しらさぎ」号は米原止りだったため、米原から名古屋までは東海道新幹線に乗車します。北陸指定席特急回数券では、名古屋―米原間において指定券の交付を受けていない場合には、同区間において東海道新幹線「ひかり」「こだま」号の普通車自由席を利用することが可能のため、東海道新幹線新幹線を利用するに当たっての追加料金は必要ありません。僕は「しらさぎ」号からの乗り換えに便利な「ひかり」号に乗車しましたが、こちらもかなりの混雑ぶりでした。ちなみに上の写真は、米原駅で入線待ちをしている間に下りホームに停車していたN700を撮影したものです。

 いつものように最後はきっぷの紹介です。往路は「青春18きっぷ」のみ使用したため、紹介するのは復路のきっぷのみです。北陸指定席特急回数券はこれまでにも数回利用したことのある企画乗車券なのですが、実はこの回数券、3月18日のダイヤ改正に合わせて廃止されてしまいました(名古屋指定席特急回数券も同時に廃止されました)。近年はどのJRでも回数券タイプの企画乗車券が縮小傾向にあり、ついにこのきっぷも廃止されてしまうことになった訳です。北陸往復割引きっぷについては引き続き発売されているようなので、往復で乗車する際にはこの割引きっぷを使用することができそうですが、今回のように片道だけで利用したい場合もあることから、回数券タイプの企画乗車券の廃止は今後の乗り鉄旅にも少なからず影響があるかなと思っています。

 今回の乗り鉄旅で「青春18きっぷ」の3回分までを使用しましたので、残りは2回分です。3月中に次の乗り鉄旅に出かけるかどうかまだ決めていませんが、引き続き有意義な乗り鉄旅ができればと思っています。