レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

651系「草津」に乗車して草津温泉へ

 JRグループでは、3月18日(土)にダイヤ改正が実施されます。今回のダイヤ改正を待ち望んでいる方もいれば、逆にこれまでの運用が縮小されたり終了してしまうのを残念に思っている方もいると思います。ちなみに、今回のダイヤ改正で僕が特に注目しているのは、次の3点です。

1 大阪駅うめきたエリア)開業と、それに伴う特急「はるか」「くろしお」の大阪停車JR西日本
 やはり今回のダイヤ改正に関連して最も注目を集めているのは、大阪駅うめきたエリアの開業ではないでしょうか。大阪の中心駅と言えばもちろん大阪駅ですが、東海道・山陽新幹線の停車駅である新大阪駅を発着する阪和線系統の特急は、これまで梅田貨物線を経由して大阪環状線に入っていたため、大阪駅には停車することができませんでした。新幹線利用者が新大阪駅で「はるか」「くろしお」に乗り換える場合には、それほど影響はなかったでしょうが、やはり大阪の中心駅である大阪駅から「はるか」「くろしお」に直接乗車できない点に不便に感じていた方は多いと思います。今回、うめきたエリアに大阪駅の地下ホーム(21番線から24番線)が完成したことで、大阪-関西空港、大阪-和歌山間の所要時間が大幅に短縮されるそうです。僕も年に何度か関西方面に出かけることがありますので、関空、和歌山方面に行く際には、是非とも利用してみたいと思っています。

2 有料座席サービス 新快速「Aシート」の運転本数の増加JR西日本
 琵琶湖線、JR京都・神戸線系統の新快速では、2019年3月から一部の列車で有料座席サービスである「Aシート」を運用してきました。僕も過去の乗り鉄旅で利用したことがあります。車内は特急型車両と同等のリクライニングシートで、背面テーブルやモバイルコンセントも用意されており、長距離区間の乗車でも快適に過ごすことができます。そんな「Aシート」ですが、登場して以来、1日あたりたった2往復の運転に限られており、なかなか乗車する機会がなかったというのが実情です。今回のダイヤ改正では「Aシート」の運転本数が増加し、1日あたり6往復となります。また、車両の面でも大きな動きがあり、これまでは223系の改造車両のみでしたが、新たに225系による新造車両が導入されます。車内設備に大きな変更はないようですが、鉄ヲタとしては225系の「Aシート」も体験してみたいと思っています。

3 特急「ひだ」の全定期列車をHC85系に統一JR東海
 1つ目と2つ目はJR西日本に関するものでしたが、3つ目はJR東海関係になります。これまで30年以上にわたって特急「ひだ」「南紀」として親しまれてきたキハ85系ですが、ついに「ひだ」としての定期運用から離脱し、新型車両であるHC85系に統一されることになりました。特急「南紀」では、もうしばらくの間は引き続きキハ85系が使用されるようですが、いずれはHC85系に置き換えられることから、それほど遠くないうちにキハ85系は完全引退することになります。僕は中学生だった頃に初めてキハ85系に乗車し、それ以来、何度もお世話になった車両ということで、ちょっと名残惜しい気持ちですが、仕方ありません。しかし、つい最近、キハ85系2両が京都丹後鉄道に譲渡されました。どうやら老朽化の激しいKTR001形気動車を置き換えるディーゼル気動車として、キハ85系が選ばれたようです。これまでJR東海唯一の特急型気動車として活躍してきましたが、今後は新たな土地で第二の人生も頑張ってほしいと思います。

 以上が今回のダイヤ改正に関する3つの注目点ですが、JR東日本の在来線特急列車に関しては、次のような動きがあるようです。

 高崎線特急にE257系リニューアル車両を導入します。
 また、特急「草津」は列車名を「草津・四万」に、特急「スワローあかぎ」は列車名を「あかぎ」に変更します。

 特急「草津」の列車名を「草津・四万」に変更する点はいいとして(草津温泉として知名度の高い「草津」のままでもいいような気もしますが、それでは四万温泉が納得しないのでしょうかね。)、列車がこれまでの651系からE257系に置き変えられるという点が気になりました。651系は現在、高崎線特急である「あかぎ」「スワローあかぎ」「草津」の全列車で使用されていますが、他路線での定期運用はないため、今回の置き換えは651系が定期運用から離脱することを意味します。651系と言えば、「タキシードボディのすごいヤツ」というキャッチコピーを掲げて登場し、常磐線特急「スーパーひたち」として華々しくデビューしましたが、すでにその座をE657系に譲り渡しており、651系高崎線特急だけでなく、付属編成の一部が常磐線のいわき―竜田間の普通列車や、観光列車「伊豆クレイル」として活躍してきました。また、臨時列車に充当されることもあり、僕も土合行きの「山の日谷川岳号」に乗車したことがあります。

len-railway.hatenablog.jp

 これからは651系に乗車できる機会も相当限られるだろう(ひょっとすると、もう乗車することができないかもしれない)ということで、今回は特急「草津」号に乗車して草津温泉までの往復乗り鉄に出かけることにし、次のような旅行行程を組んでみました。

 豊橋-東京間は東海道新幹線で往復し、さらに上野-長野原草津口間も特急「草津」で往復する単純な行程です。土休日であれば、上野駅を9時ちょうどに発車する「草津31号」があり、これに乗車できればもう1時間程早く現地に到着できるのですが、この時期は旅行客が多い上に651系目当てで乗車する鉄道ファンも相当数いるようで、僕が指定券を手配しようと思った時点では、土休日は往路と復路のいずれかがほぼ満席という状態でした。数日前になればキャンセルで空席が生じる可能性もありますが、タイミングよく空席を拾うことができるという保障もないため、土休日は諦めて平日に出かけることにしました。そのため、往路では平日ダイヤでの一番列車である「草津1号」に乗車し、これにあわせて復路は「草津4号」に乗車することにしたものです。そして僕は今まで、651系には普通車しか乗車したことがなかったため、往路はグリーン車を利用することにし、復路では普通車指定席を利用することで両車両での乗り鉄を楽しむことにしました。それでは早速、今回の乗り鉄旅を紹介していきたいと思います。(今回は、東海道新幹線区間での写真撮影をしていないため、紹介は省略します。)

草津号で使用されている651系上野駅長野原草津口駅 2023/3/8

 早速ですが、上の写真は上野駅長野原草津口駅で撮影した651系です。白いボディは清潔感があって清々しく、側窓下にオレンジ色のラインが引かれたシンプルなカラーリングもカッコイイと思います。しかし651系は1989年の登場以来、すでに30年以上が経過しており、外装においても所々に傷みや劣化が見られるのですが、車齢を考えればやむを得ません。651系登場後にデビューした“後輩”である251系「スーパービュー踊り子」やE351系スーパーあずさ」はすでに姿を消し、253系成田エクスプレス」もJR東日本での運行を終えて長野電鉄で第二の人生を歩んでいる中、未だ現役で首都圏の特急運用を担っているというのは、本当に素晴らしいことだと思います。

 そして651系と言えば、先頭車両の前面にあるLED表示式の大型ヘッドサインが特徴的ですが、これにはヘッドマークのような列車愛称名が表示されます。特急「草津」においても温泉マークとともに「草津」の文字がきれいに映し出されていましたが、なぜか写真では、ぼやけたりかすれたりしてしまいました😑。

 続いて座席の紹介です。先ほどお話ししたとおり、往路の「草津1号」ではグリーン車を利用しました。最近の特急型車両では、乗車定員を確保するため、グリーン車であっても2+2配置が主流となっていますが、651系は2+1配置となっており、つまりは一人掛けの座席があります。特急型車両に一人で乗車する場合、たとえ窓側の座席を確保できた場合であっても、隣の座席に他の乗客がいると、どうしても気を使ってしまいます。こうした一人掛けの座席であればそうした心配はなく、気兼ねなくゆっくりと寛ぐことができるため、常に安心感して乗車を楽しむことができます。大型のハイバックシートがずらりと並んだ車内は見た目にもアッパークラスらしい上質感があり、贅沢な空間であることが伝わってきました。

 変わってこちらは「草津4号」で利用した普通車の座席です。普通車としては一般的な2+2配置ですが、最近の車両と比べると、かなり重厚な造りの座席となっています。実際に着席してみるとちょうどいい座り心地で、これであれば長時間の乗車にも適していると思います。車内をよく見回すと、普通車であるにもかかわらず荷物棚下に読書灯が装備されていました。シートピッチは970mmで標準的ですが、前座席の下に足を伸ばすことができない構造となっている点はちょっと残念でした。

 長野原草津口駅から草津温泉最寄りのバスターミナルまでは、路線バスを利用します。長野原草津口で特急「草津」を下車した人は非常に多く、さらにそのほとんどの方は僕と同じように草津温泉に向かうようで、駅前のバス乗り場には平日とは思えないような長蛇の列ができていました。ひょっとして予定していた時間のバスに乗車できないんじゃないかと心配になりましたが、同じ時間帯に何本ものバスが次々と発車するようで、僕も無事に乗車できました。

 バスに揺られること約20分、ほぼ定刻どおりに草津温泉バスターミナルに到着しました。草津温泉は日本三大温泉のひとつと言われており、訪日観光客も多いようです。余談ですが、最近は乗り鉄旅で温泉地を訪れることが多く、昨年7月に訪れた下呂温泉と今年1月に訪れた有馬温泉とあわせて、日本三大温泉すべてを訪れることができました。

 草津温泉と言えばやはり湯畑を見なくては始まらないと思い、まずは湯畑を見に行くことにしました。所々に残雪のある道をしばらく進むと、少しずつ温泉地らしい硫黄のような独特の匂いが漂ってきます。しばらくするとあの有名な湯畑が見えてきました。おー、なかなか迫力があります。何でも湧き出る源泉は木樋を通って温度を下げて、各温泉旅館などへ送られているそうです。源泉が流れ落ちる湯滝の下はエメラルドグリーン色をしており、何とも神秘的な姿です。この辺りは特に硫黄の匂いが強く、慣れないうちはちょっと気になってしまいますが、草津温泉のシンボル的な存在を見ることができてよかったです。

 さて、草津温泉まで来たからには、やはり温泉に浸かりたいということで、次は湯畑の近くにある御座之湯という共同浴場に行ってみました。昔の湯治文化を現代に再現した浴場ということで、江戸から明治期にかけての趣きを持つ木造2階建ての建物です。中には「木之湯」と「石之湯」という2つの浴室があり、日替わりで男女交代制になっており、僕が利用した日は「木之湯」が男湯となっていました。湯畑では強い硫黄臭を感じたため、浴室内も同じような匂いが漂っているのかと思っていましたが、実際にはそれほど気にならず、ゆっくりと草津の湯を堪能することができました。ちなみにこの施設の2階には休憩用の大広間があり、御座之湯の利用者であれば自由に利用することができます。僕が見た感じでは、浴室よりもこちらの休憩室の方が利用者が多く、皆さんリラックスしながら、思い思いに身体を休めていました。

 僕が旅行前に調べておいた情報によると、草津温泉街には草津温泉プリンというものがあるそうで、プリン生地の上に湯畑のエメラルドグリーンをイメージしたメロンサイダー味のジュレがのせられた、カラフルで見た目にも色鮮やかなプリンが販売されているようです。湯上がりのデザートタイムにぴったりだと思い、御座之湯での入浴後に行ったのですが、残念なことにすでに販売が終了していました😫。しかし、随分と前から僕の口は甘い物を求めており、何か冷たいものでもないかとウロウロしていると、「草津たまごファーム」というお店を見つけました。メニューを見ると地鶏たまごソフトにキャラメルソースをかけたものがあったので、これを購入して湯畑を見ながらいただくことができました。屋外でソフトクリームを食べたのは久しぶりで、火照った身体をクールダウンさせることができました。

 今回の乗り鉄旅で草津温泉に滞在できる時間は1時間40分程度だったため、この後はお土産物などを購入してバスターミナルに行き、路線バスに乗車して再び長野原草津口駅に戻ります。ここからは往路と同じく651系の特急「草津」に乗車するわけですが、実際に乗車した普通車の様子は先に紹介させてもらったとおりです。今回は往復とも651系に乗車することを最優先に旅行行程を組んだため、現地滞在時間が短くなってしまいましたが、僕としては草津温泉の魅力を十分に感じることができました。

 最後に今回の乗り鉄旅で使用したきっぷ類の紹介です。往路はグリーン車指定席で「えきねっとトクだ値」の設定はないことから、通常の乗車券と特急券・グリーン券を購入し、復路の普通車指定席では「えきねっとトクだ値20%OFF」を利用しました。東京駅の指定席券売機で発券したのですが、券面の印刷が大きくかすれてしまっており、きっぷ鉄的には少し残念です。それからついでに、東海道新幹線区間で利用した乗車票もアップしておきますね。

 さて、次回の乗り鉄旅ですが、前回の記事で紹介したとおり、今期は久しぶりに「青春18きっぷ」を購入しているため、これを使用した日帰り旅になる予定です。旅行後にはその内容をこのブログにアップしますので、よかったらお付き合いください🤗。