レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

観光列車「ろくもん」に乗車

 今回の本題とは全く関係ありませんが、最近、2回連続で“10時打ち”に失敗しました😭。実に悔しい限りです。ウエストエクスプレス銀河のプレミアルーム1(グリーン個室)の手配に果敢に挑みましたが、力及ばず完敗です。僕は以前からウエストエクスプレス銀河のプレミアルーム1に乗車してみたいと思い、初期の頃から何度も日本旅行の抽選申し込みに応募していたのですが、残念ながら当選することはありませんでした。ウエストエクスプレス銀河にはプレミアルームが全部で5室ありますが、そのうち1人用はたった1室しかないため、簡単に入手できないことは当然と言えば当然のことです。

 そんなウエストエクスプレス銀河は、これまで旅行商品でのみ販売されていましたが、ついに一部の出発日に限り一般発売されることになりました。この機会に乗車しようと狙いを定め、“10時打ち”に挑戦したという訳です。特に現在は、紀南コースということで京都―新宮間を週に約2往復しており、僕としては始発の京都から乗車して新宮まで行き、新宮から紀勢本線の特急「南紀」を利用して名古屋まで帰っている理想的なルートで乗車できるとあって、この紀南コースで運行されている間に一般発売される乗車券類で利用したいと思っていました。そして過去に日本旅行に申込みをした際の反省(?)を活かし、プレミアルームを第一希望としながらも、ファーストシート(グリーン席)を第二希望として特急券の手配に臨むことにしました。1度目の挑戦は2月24日(金)の京都発の下りで、ファーストシートを「e5489」で事前申込みしたのですが、あえなく撃沈しました。2度目は3月3日(金)の京都発で、今度は「e5489」の事前申し込みを発売日一週間前の午前5時31分に行い、同時に発売日当日には職場近くの駅にあるきっぷ売り場にも出向いて“10時打ち”をお願いしたのですが、プレミアルームはおろかファーストシートも確保できず、期待していた「e5489」でも手配できませんでした。少し前までは、旅行商品でも先着順で販売するなど比較的乗車しやすい状況にあったようですが、一般発売となるとまた客層が異なるのか、新たな需要が生じるのか定かではありませんが、とにかくすごい人気ぶりのようです。今のところ、3月下旬以降のウエストエクスプレス銀河の運転日が発表されていませんが、また一般発売される際には、粘り強く挑戦したいと思っています。

 長々とした愚痴っぽい前置きになってしまいましたが、本題はここからで、今回はしなの鉄道が運行する観光列車「ろくもん」に乗車してきました。しなの鉄道は、長野新幹線の開業に伴い信越本線の軽井沢-篠ノ井間がJR東日本から分離されたことから、この区間(現:しなの鉄道線)を経営する第三セクターの鉄道会社として設立されたものです。その後、北陸新幹線の開業に合わせて長野-妙高高原間(現:北しなの線)もJR東日本から移管され、現在は2つの路線を運営しています。そんなしなの鉄道では、2014年7月から「ろくもん」を運行しています。第三セクターの鉄道会社はいずれも輸送人員の減少や施設設備の更新費用の増加などの課題に頭を抱えているようですが、しなの鉄道も例外ではなく、経営基盤の強化するための新たな営業戦略の一環として、観光列車の導入が決定されたそうです。運行区間は、しなの鉄道線区間に当たる軽井沢-篠ノ井間からJR信越本線に乗り入れて長野までを結んでいます。現在は、週末を中心に、主に下り1本(軽井沢→長野)と上り1本(長野→軽井沢)が運行されており、地元銘店によるコース料理が提供される食事付きプランが人気を集めています。下りと上りでは車内で提供されるコース料理の内容が異なり、どちらにも乗車してみたいのですが、今回は洋食のコース料理が提供される下り列車に乗車してみることにしました。乗車する下り列車は「ろくもん1号」で、軽井沢駅発車は10時34分です。僕の最寄り駅から軽井沢に向かうには、東京を経由するルートが最も早いことから、往路は東海道新幹線北陸新幹線を利用する東回りルートととし、長野からの復路では名古屋行の特急「しなの」を利用する西周りルートにしました。時刻表とにらめっこしながら熟考し、最終的には次のような行程としました。

 ちょっと前までは、ギリギリの乗換時間で行程を組んだこともありましたが、季節柄、雪などの影響による多少の遅延も考えられることから、全体として乗換時間に余裕を持たせるよう工夫しました。そのため、東京駅では約50分、長野駅では約75分の余裕があります。それでも「ろくもん」に乗車する区間以外は新幹線と特急列車での移動となるため、いつもより早い時間に最寄り駅まで帰ってくることができます。後から思えば、せっかく長野駅付近まで行くのであれば、ついでに善光寺に立ち寄る時間を確保しておけばよかったのですが、思いついたのが「しなの」号の指定席を確保した後のことだったので、今回は見送ることにしました。

     

 あわせて、今回乗車する「ろくもん1号」の運転時刻も紹介しておきます。先ほどお話ししたとおり、軽井沢駅を10時34分に出発し、2時間15分かけて終点長野駅を目指します。観光列車にしては途中停車駅が多く、中軽井沢、信濃追分、小諸、田中、上田、戸倉、屋代に停車します。「ろくもん」には今回僕が利用する食事付きプランのほかに、通常の乗車券と指定席券(大人1,020円)で利用できるプランもあり、こちらのプラン利用者の中には途中で乗下車する方もいらっしゃるでしょうが、食事付きプラン利用者は事実上、軽井沢から長野まで通しで乗車することが前提となっているようです(予約センターに事前連絡すれば、途中駅での後車自体は可能となっています)。

みんな大好き!東海道新幹線N700とN700S:東京駅 2023/2/12

こっちも大好き!北陸新幹線E7/W7系:東京駅 2023/2/12

 久しぶりに観光列車に乗車できるということで、子どものようにワクワクしながら当日の朝を迎えました。軽井沢に向けて、豊橋→東京間ではいつものようにN700Aの「ひかり」号に、東京→軽井沢間ではE7/W7系の「あさま」号にそれぞれ乗車しました。東海道新幹線N700Aには先月末に乗車したばかりですが、E7/W7系に乗車するのは昨年8月以来なので約半年ぶりです。「ひかり」号は早朝ということもあってか自由席はそれほど混雑していませんでしたが、「あさま」号の普通車指定席はかなりの混雑ぶりで驚きました。訪日観光客と思われる外国人も多く、コロナ禍以前のような賑わいを感じました。「あさま」号には約1時間乗車し、軽井沢駅に到着しました。

 軽井沢駅から「ろくもん」に乗車する際、集合場所はもちろん軽井沢駅となっていますが、実は新幹線が発着する軽井沢駅の横にもう一つの“軽井沢駅”があり、こちらで受付を済ませることになっています。もう一つの“軽井沢駅”ですが、その正体は軽井沢駅旧駅舎と呼ばれている建物で、一度は解体されてしまった旧駅舎の窓枠や天井の一部を移築した駅舎記念館の建物を利用して“復活”させたものです。通常、しなの鉄道に乗車する場合には、橋上駅舎にある改札口を利用するのですが、この旧駅舎からでもホームに出入りできる構造となっており、今回のように「ろくもん」に乗車する際にはこの旧駅舎の中を通って入場します。

 旧駅舎の2階には、「ろくもん」の食事付きプランの乗客専用の「ろくもんラウンジ」があります。ラウンジ内は「ろくもん」の内装と同じテイストでまとめられており、乗車前に早くも「ろくもん」の雰囲気を味わうことができます。ちなみに1階にあるカフェでドリンクサービスがありますので、出発までの時間をこのラウンジでゆったりと過ごすことができます。

碓氷峠で活躍した電気機関車と並ぶしなの鉄道115系軽井沢駅 2023/2/12

 僕もせっかくの機会ということでラウンジを利用しましたが、どうやら10時20分くらいから「ろくもん」への乗車が可能になるようで、入室早々にホームに移動しました。ホーム上にはほら貝を持った乗務員さんが待機しており、ほら貝を吹き終わると同時にドアが開くという演出がありました。

ろくもんとして活躍中のしなの鉄道115系上田駅他 2023/2/12

 上の写真は上田、戸倉そして終点の長野でそれぞれ撮影したものです。車両は旧国鉄の近郊型電車の代表格である115系3両編成で、「ろくもん」に改装された現在でもその面影を強く残しています。一方、車体色は濃赤色となっており、甲冑や武具を赤で統一した「赤備え」に由来するのだそうです。また、随所に真田一族の家紋である「六文銭」「結び雁金」「州浜」が配置されており、何だか勇ましい感じの外観となっています。

 続いて車内の様子も撮影しましたので、1号車から順に紹介します。

■1号車

 1号車の車内には4人用と2人用のテーブル付き座席が並んでおり、車端部にはサービスカウンターもあります。そして車両の中央部分には木のプールと呼ばれる小さな子ども向けの遊戯スペースもありますが、現在は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のためか、利用できないようになっていました。ちなみに1号車は乗車券+指定席プラン専用の車両となっているためコース料理の提供はありませんが、お弁当などで利用する際にも便利なテーブル付き座席となっていることから、2号車と同様にゆったりとした車内空間となっています。僕が乗車した「ろくもん1号」では空席が目立ちました。

■2号車

 2号車は食事付きプラン用の車両で、テーブル付きのカウンター席と2人掛けと3人掛けのソファタイプ座席がメインとなっています。ソファ席は車両の内側に向いて着席するタイプとなっており、車窓を眺めるのには適していませんが、気の合う仲間同士で利用するのにはちょうどいいかなと思います。カウンター席は1人利用向きですが、窓に面して着席することができるため、車窓を眺めながら食事を楽しむことができます。

■3号車

 3号車も食事付きプラン用の車両となりますが、こちらはすべてコンパートメントになっており、プライベートな空間となっています。僕も今回はこの3号車を利用しました。2号車と3号車で座席タイプが異なりますが、料金はどちらも同じなので、自分の好みや利用シーンにあわせて座席を選択することができます。コンパートメント座席の専有面積はどの区画も同じようですが、場所によって窓枠の位置が異なっているため、じっくりと車窓を楽しみたい場合には、その点も考慮して座席位置を選ぶといいと思います。

 ちなみに車窓からは、浅間山雄大な姿を眺めることができました😀

 次に、提供された洋食のコース料理も紹介します。例によって食レポはありませんので、写真のみをお楽しみください。

 観光列車では車内で記念乗車証が配布されることがあり、これも旅の楽しみのひとつになっています。鉄道会社によって対応はまちまちで、当たり前のことですが、必ず配布されるというものではありません。残念ながら「ろくもん」にもそういった類のものはないようで、その代わりと言うべきか、車内のテーブル上には「ろくもん」のリーフレットが置かれていました。裏面には記念スタンプを押印できる箇所もあり、僕もスタンプを押してみましたが、見事に失敗してしまいました。

 2時間15分の旅はあっと言う間で、予定どおりに終点の長野駅に到着しました。この後、長野駅でお土産などの買い物を済ませて帰路につきました。

しなの号で使用されている383系長野駅 2023/2/12

 ここから乗車するのはJR東海383系による特急「しなの」号です。この日は最長となる10両編成での運転でした。長野駅で乗車した際には、僕が乗車した4号車はガラ空きでしたが、途中の松本と塩尻で大量の乗車があり、ほぼ満席となりました。日曜日の中途半端な時間ですが、どういった目的で利用されている方が多いのでしょうか?383系も登場からすでに約30年経過しており、そう遠くないうちに置き換えられることになるでしょうから、今のうちに乗車しておきたい特急型車両のひとつです。

 最後はきっぷ類の紹介です。東海道新幹線豊橋→東京は新幹線回数券(自由席)で乗車しました。北陸新幹線の東京→軽井沢は事前にJR東日本の「えきねっと」で“新幹線eチケットサービス”のトクだ値30%オフのきっぷを購入しておき、これを利用しました。「えきねっと」を利用して乗車券類を購入したのは久しぶりです。そして長野→名古屋の特急「しなの」号は指定席特急回数券を使いました。回数券はいずれも金券ショップでバラ売りを購入したものです。以前と比べると回数券の種類は大幅に減少しており、コロナ禍の影響もあってか金券ショップも次々と閉店しています。金券ショップ自体がいつなくなってもおかしくない状況です。僕としては、少しでも安価に購入できる回数券の存在は非常にありがたいのですが、時代の流れを考えると、こうした回数券もいずれは姿を消してしまうのではないかと思っています。

 以上が今回の「ろくもん」乗車記となります。そう言えばもうすぐ、春季の青春18きっぷが発売されます。久しく5回分のきっぷを利用していませんが、今季は比較的時間に余裕がありそうなことから、購入しようかどうか非常に悩んでいます。もう一度いきたいと思っている鉄道旅行がいろいろとある中、費用の問題もあり二の足を踏んでいますが、割安な青春18きっぷであれば、それほど費用を気にすることなく乗り鉄旅を楽しむことができます。実年齢でいえば“青春”からは全くかけ離れていますが、たまには普通列車を乗り継ぐ旅もしてみようかと思案しているところです。