レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

有馬温泉に行ってきました

 いよいよ2023年がスタートしました。昨年から今年にかけての年末年始は好天に恵まれ、また、3年ぶりとなる“行動制限”のない年末年始ということで、主要駅などでは、行楽地に向かう旅行客やふるさとへの帰省客などで混雑が続いたようです。東海道新幹線の利用も好調のようで、JR東海が1月6日に発表したニュースリリースによると、今回の年末年始期間中に東海道新幹線を利用した乗客数は3,167千人ということで、前年比111%だったそうです。これでもコロナ禍以前の2018年度と比べると90%だそうで、まだまだ以前の水準までには回復していないようですが、年末の下り列車や年始の上り列車の指定席が軒並み満席となるなど、最繁忙期らしい賑わいが見られたようです。

 僕はといえば、12月23日に久しぶりに東京での乗り鉄旅を楽しんだところですが、入院中だった父親が25日に急逝し、通夜や葬儀、役所や金融機関などへの各種手続きなどで慌ただしい年末年始となり、乗り鉄旅に出かけるような状況ではなく、新たな旅の行程を計画する余裕すらありませんでした。思い返せば、父親は2021年6月に体調を崩してからも、痛みや苦痛を訴えることもなく、それなりに安定しているように見えていたのですが、10月上旬くらいから少しずつ日常の動作が覚束なくなり、家族だけで食事や入浴の世話をするのが難しくなっていました。その後、食欲も減退してきたため、このまま自宅で介護することはできないと考え、医師とも相談の上、しばらく入院して様子を見ることにしたのですが、結果的にはそのまま看取ることになってしまいました。

 幼い頃から鉄道好きだった僕は小学生の頃、東京、横浜、鎌倉や京都など各地に旅行に連れて行ってもらいました。母親を含めて家族そろって出かけることもありましたが、父親と2人で新幹線に乗車して旅行したことが多かったように思います。以前の記事で触れたことがあるかもしれませんが、僕が初めてダブルデッカー仕様の普通列車グリーン車に乗車したのは父親との旅行のときでしたし、まだデビュー直後だった小田急ロマンスカー10000形「Hise車」に乗車したのもそうでした。また、別の機会には、僕が「ムーンライトながら」と呼ばれる以前の「大垣夜行」に乗ってみたいと言い出し、父親と2人で165系急行形電車で東京から豊橋まで帰ってきたこともありました。時間が過ぎ、僕が就職して父親が定年退職した後、母親を含めて家族で日帰り旅行をする機会が何度かあり、僕がきっぷ類を手配して、近鉄の「しまかぜ」のプレミア厶シートや「ビスタEX」の階下席を利用して伊勢神宮を訪れたり、JR東海ツアーズの日帰り1day商品を利用して横浜や鎌倉などに行ったことは、今でもいい思い出として残っています。父親が体調を崩して以降も、以前のように家族で電車に乗って旅行できたらうれしいなと少しばかり期待したこともありましたが、残念ながら叶わぬ夢となってしまいました。もともと口数の少ない父親で、晩年は病気の影響もあって会話もままならない状況でしたが、もし最後に会話ができていたとしたら、何の話をしたのだろうかと、この記事を書いている今でもちょっとセンチメンタルな気持ちになってしまいます。とはいっても、いつまでも過去の思い出に浸ってばかりいるわけにはいかず、僕は僕としての生活を送っていかなければなりません。仕事はもちろんですが、気持ちを切り替えて、プライベート面でも充実した楽しい日常を送っていきたいと考えています。

 そんな状況ということで、本格的な乗り鉄旅はもう少しの間お休みすることにしますが、年末年始の慌ただしさが一段落したところで少しくらい気分転換をしたいと思い、骨休めを兼ねて有馬温泉に行ってみることにしました。兵庫県にある温泉といえば、やはり「有馬温泉」と「城崎温泉」が全国的にも有名です。このうち「城崎温泉」には2021年11月の乗り鉄旅で訪れたことがあるものの、「有馬温泉」はまだ一度も行ったことがありません。そんな「有馬温泉」は神戸市内にあり、神戸電鉄有馬温泉駅から徒歩圏内に入浴施設もあるようで、ちょっとした日帰り旅にはちょうどいいと考え、今回訪れることにしたものです。

 名古屋方面から有馬温泉を目指す場合、新神戸まで新幹線を利用する方法が最も一般的で時間的も早い方法ですが、今回は帰路の途中で大阪にも立ち寄りたいため、新幹線の利用は新大阪までとし、大阪(梅田)から先は阪急で神戸三宮まで移動して、三宮から神戸市営地下鉄神戸電鉄を乗り継いで有馬温泉を目指すことにしました。ちなみに現地では、日帰り入浴施設である「太閤の湯」を利用することにします。
 それでは、今回の旅の一部を紹介したいと思います。

東海道新幹線の最新型車両であるN700S:岐阜羽島駅 2023/1/31

 名古屋ー新大阪間は東海道新幹線を利用します。名古屋駅新大阪駅ともにホームドア(ホーム柵)が設置されており、ホーム上からの写真撮影には適していないため、途中の岐阜羽島米原での停車時間を利用して写真撮影をしようと思っていたところ、たまたま岐阜羽島の待避線にN700Sが停車しているのを見つけ、そちらの車両を撮影しました。ということで、今回僕が実際に乗車したN700Aは撮影していません。

 1週間ほど前には、近畿エリアでの大雪などの影響によりJR京都線琵琶湖線で複数の列車が立ち往生し、長時間にわたって乗客を乗せたまま動けなくなったことが新聞やニュースで大きく取り上げられ、JR西日本の対応に対する批判の声が聞かれました。また、東海道新幹線も雪の影響を受け、大幅にダイヤが乱れたようです。今日は往復ともに定刻での運転でしたが、ちょうど関ケ原付近を走行中に車窓を眺めていると、一面の銀世界が広がっていました。今日のような通常運転される日でもかなりの雪を目にしたくらいですので、前回の大寒波の際には、それはもう想像を絶するような荒天だったのであろうと思います。

マルーンカラーが特徴的な阪急7000系:大阪梅田駅 2023/1/31

 新大阪駅で新幹線を下車し、在来線で大阪駅に移動した後、阪急梅田駅に向かいました。僕は大学生の頃、阪急沿線の駅チカにあるスーパーの中にあった「DAISO」に一日だけ助っ人としてレジ打ちのアルバイトに行ったことがあり、その際に1度だけ阪急線を利用したことがありますが、僕の記憶にある阪急線の利用はその1回のみで、阪急梅田駅も利用したことがありません。JR大阪駅から阪急梅田駅まで予定の時間内に移動できるか心配しましたが、なんとか無事に阪急電車に乗車することができました。僕は阪急に対して知識がなく、どんな形式の車両がどのように運用されているのか全く理解していませんが、後から調べてみると、今回僕が乗車したのは阪急7000系だったようです。マルーンカラーの車体や、木目調の内装とグリーンのシート生地は阪急電車の大きな特徴のようで、ノスタルジックでありながら上品さを兼ね備えた車両だなと感じました。

神戸電鉄で活躍する1100系と3000系:有馬温泉駅 2023/1/31

 神戸三宮で下車した後、地下鉄に乗り換えて谷上に向かい、谷上から有馬温泉までは神戸電鉄線を利用します。途中の有馬口という駅で乗り換えが必要とのことで、今回の乗り鉄旅は何かと乗り換え回数が多いものとなりました。神戸電鉄線を利用するのも今回初めてですが、谷上ー有馬口有馬口有馬温泉のそれぞれの往復で計4つの車両に乗車する訳ですが、どれも昭和にタイムスリップしたかのような車両に乗車することができました。

 今回の旅で乗車した鉄道車両の紹介は以上のとおりです。有馬温泉駅に到着した後、有馬唯一の温泉テーマパークである日帰り入浴施設「太閤の湯」に向かいます。実はこの「太閤の湯」には、有馬温泉駅までの1日電車乗り放題パスと入館券などがセットになった「太閤の湯クーポン」というものがあり、神戸電鉄のほか、阪急全線が利用可能な阪急版、阪神全線が利用可能な阪神版などが発売されています。僕は今回の乗り鉄旅では阪急版のクーポンを利用することにしたのですが、驚くべきはその値段で、太閤の湯入館料 (フルタイムプラン)が平日2,750円、土休日2,970円であるのに対し、このクーポン(阪急版)は2,850円です。つまり平日であれば入館料にプラス100円で、土休日であれば入館料より120円安く利用できるというものです。これは利用するしかないと思い、今回は迷わずこのクーポンを利用することにしたものです。

 ちなみに有馬温泉駅と施設の間には無料の送迎バスが運行されており、僕も往路でこのバスを利用しました。送迎バスは少し遠回りをしながら太閤の湯に向かうようですが、程なく到着しました。太閤の湯の正面外観は上の写真のとおりです。

 なお、帰路ではちょうどいい時間の送迎バスがなかったため、有馬温泉駅まで徒歩で移動しましたが、歩いても10分程度なので、天気のいい日であれば、有馬川沿いを徒歩で移動してみるのも悪くないと思います。

 館内には温泉や露天風呂、岩盤浴、蒸し風呂などがあり、僕もいくつかの湯を利用しました。有馬温泉は日本の三古泉のひとつで、褐色の湯である「金泉」と無色透明な「銀泉」の2つの異なる泉質を持つ湯が特徴です。太閤の湯でも金泉・銀泉を楽しむことができました。

 また、食事処として、会席レストランと時代屋台風のフードコートがありますが、僕は混雑を避けてフードコートの方を利用し、海老カツ玉子とじ定食をいただきました。温泉入浴直後のさっぱりした気持ちでいただく食事は、何だかいつも以上に美味しく感じられます。

 最後に今回の旅で使用したきっぷ類を紹介します。東海道新幹線区間はいつものとおり、JR東海ツアーズの日帰り1day商品です。出発の4日前に店舗で手配してもらいましたが、平日ということもあってか直前でも空席があり、無事に購入することができました。一番下の太閤の湯クーポンは、阪急の大阪梅田駅で購入したもので、最近は見かけることが少なくなった磁気カード式の乗車券です。僕が購入した阪急版以外にも、阪神版や山陽電鉄版などがありますが、どうやらカードのデザインは共通のようです。

 いつものとおり、ダラダラとした旅の紹介になりましたが、僕としては当初の見込みのとおり、いい気分転換となりました。1月から2月にかけては、大雪の影響で列車の運休や遅延が発生する可能性があり、また、凍えるような寒さの中でどうしても出不精になりがちですが、せっかくの外出機会となりますので、2月も引き続き乗り鉄旅を楽しみたいと思っています。