レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

信州ワンデーパスで乗り鉄旅(1)

 2017年7月から始まった信州デスティネーションキャンペーンに合わせて、新たに小海線で観光列車が運行されることになりました。小海線は、八ヶ岳高原線の愛称を持ち、旧信越本線小諸駅中央東線小淵沢駅の約80kmを結ぶローカル線で、その沿線には避暑地として有名な清里や野辺山があり、またJR鉄道最高地点がある路線としても有名です。

 新たに運行を開始する観光列車の名前は「HIGH RAIL 1375」で、JR東日本の非電化区間で活躍しているキハ100・110系気動車の2両を改造したものです。列車名の「HIGH」は標高の高い駅を有する小海線を、「RAIL」は線路を、そして「1375」は清里ー野辺山間にある鉄道最高地点の標高1375mに由来するものだそうです。昨年7月の運行開始後、是非とも乗車してみたいと思っていましたが、定員50人ということで指定席券も簡単に確保できずにいました。どうせ八ヶ岳高原に行くのであれば、イメージ的にも初夏がいいなと思い、梅雨入りする前の気候の良いこの時期に乗車してみることにしました。

 さらに、信州方面に乗り鉄旅に行くのであれば、飯山線を走る「おいこっと」にも乗車することにしました。2015年春から飯山線の観光列車として運行されており、「HIGH RAIL 1375」と同じくキハ110系気動車の2両を改造した観光列車です。

 今回は、青春18きっぷを利用することはできないため、他の乗車券を用意する必要があります。旅行行程と利用する企画乗車券をいろいろと考えること数日間、最終的には次のような行程を作成してみました。

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 名古屋ー木曽平沢間は「青空フリーパス」、木曽平沢塩尻間は往復乗車券、塩尻小淵沢佐久平ー長野ー十日町ー長野ー塩尻区間は「信州ワンデーパス」を利用します。「青空フリーパス」「信州ワンデーパス」はともに、別に特急券を購入すれば特急列車にも乗車でき、「信州ワンデーパス」では北陸新幹線の軽井沢ー飯山間もフリーエリアに含まれています。企画乗車券を2枚購入することになりますが、正規運賃と比較すれば、十分に利用価値があります。

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 名古屋から塩尻までは、383系の特急「しなの1号」に乗車します。青春18きっぷ利用時には、運賃分を節約するため、南木曽でしなの号を下車することが多いのですが、今回は塩尻まで乗り通しました。いつもと違い、塩尻がとても近く感じました。

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 塩尻中央東線JR東日本の管轄)と中央西線JR東海の管轄)の境界駅ですが、駅自体はJR東日本の駅です。この駅にはJR東日本指定席券売機が設置されており、「信州ワンデーパス」を購入することができます。購入したワンデーパスを使って改札を通り、中央東線普通列車に乗車します。長野地区の211系には、ボックスシート付きの車両とロングシートのみの車両とがありますが、今回は残念ながらロングシート車でした。小淵沢までは約1時間の旅です。

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HIGH RAIL 1375に使用されているキハ100・110系:野辺山駅 2018/5/26

 小淵沢に到着しました。ここの駅では、楽しみにしていた駅弁を購入することにします。その駅弁というのが「高原野菜とカツの弁当」というもので、通常の駅弁にはあり得ない、八ヶ岳高原の新鮮な生野菜が入ったお弁当です。シャキシャキした食感の生野菜とチキンカツが絶妙と評判で、一度は食べてみたいと思っていたものです。今回は「HIGH RAIL 1375」の車内でいただくことにします。

 お弁当を買って再びホームに戻ると、すでに「HIGH RAIL 1375」が入線していました。先頭車両の前面には、大きなヘッドマークが掲出されています。車両の外観は、八ヶ岳の山々をモチーフにしており、金属感のあるデザインが爽やかを感じさせます。新緑あふれる沿線の車窓も見ごたえがあり、車内もアート調の装飾を施した壁面や星空映像を写し出す半球型ドーム天井など、観光列車らしい設備が満載でした。

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 この車両は、1号車と2号車で座席の配置が全く異なっています。1号車には1人利用のテーブル付シングルシートや2人利用のペアシート、車端部には4人用のボックスシートもあります。一方、2号車は2+2配置のリクライニングシートが並んだ特急形車両のような座席となっています。当然、1号車のシングルシートを利用したいところですが、1号車は基本的にいつ確認しても満席状態です。仕方ないので2号車の座席を予約しておきましたが、当日朝になってダメもとで金山駅のきっぷうりばで確認したところ、シングルシートが1席だけ空いているとのことでした。すぐさま座席の変更をお願いし、1号車のシングルシートを確保してもらいました。キャンセルはいつ発生するのかは分かりませんので、こまめに確認すれば、当日でも希望の席が見つかることもあることを実感しました。

 ちなみにシングルシートは、進行方向に対して斜め45度を向いています。車窓が見やすい上に座席に座ったまま足を伸ばすこともできるため、前後左右の人に気兼ねすることなく快適に乗車することができました。2号車と比べて1号車の座席確保は難しいかもしれませんが、同じ指定席料金なら絶対に1号車の方がおトクです。

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 乗車記念スタンプカードをいただきました。思いの外スタンプが大きく、「HIGH RAIL 1375」らしい青色のスタンプです。この列車は1号、2号のほかに星空号として運行されることもあり、スタンプの絵柄にも星のイラストが描かれています。

 >>(2)に続く