レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

JR線直通の特急「ふじさん」に乗車

 小田急新宿駅から松田駅を経由してJR御殿場線に乗り入れる特急は、長きにわたり「あさぎり」の愛称で運転されていましたが、2018年3月のダイヤ改正にあわせて「ふじさん」に改称されました。運行経路や運転本数に変更がないにもかかわらず、なぜこのタイミングで愛称が変更されたのかは分かりませんが、インバウンドにより富士山を観光で訪れる訪日外国人が増加傾向にあったことから、富士山に近い御殿場方面に直通する列車であることを、訪日外国人にも分かりやすくアピールする狙いがあったのではないかと思います。

 特急列車に付けられた「富士(ふじ)」に関連する愛称は、JRと私鉄を含めて結構な数があり、JR東日本では「富士回遊」(E353系)、富士急行では「富士山ビュー特急」(8500系)と「フジサン特急」(8000系)、JR東海では「ふじかわ」(373系)が運行されています。これほど多くの列車名が混在していると、日本の列車に不慣れな訪日外国人にとっては、かえって混乱を招くのでないかと心配されます。特に、JR新宿駅を発着する「富士回遊」と小田急新宿駅を発着する「ふじさん」を勘違いする人もいるのではないでしょうか?

 そんな思いもあり、僕としては「あさぎり」の愛称のままでもよかったんじゃないかと思うのですが、愛称が「ふじさん」に変更されてすでに2年半が経過してしまいました。これまで、小田急60000形MSEには、「はこね」「あさぎり」として乗車したことがありますが、「ふじさん」としてはまだ乗車したことがありません。今回、久々に在来線で東京まで往復してみることにしましたが、「青春18きっぷ」の利用可能期間ではないため、「休日乗り放題きっぷ」と小田急線を組み合わせて新宿まで往復する乗り鉄旅に出かけることにしました。手元には、ヤフオク!で購入した小田急線の株主優待券がちょうど2枚あったので、よい具合に小田急線を利用することができます。

 今回の旅行経路として、往路は、豊橋から東海道線普通列車で小田原まで行き、小田原から30000形EXEα「はこね」に乗車することとし、復路は、小田急新宿からJR松田まで60000形MSE「ふじさん」に乗車して、JR松田から御殿場線東海道線普通列車を乗り継いで豊橋まで戻るルートとしました。ちなみに新宿まで行く目的ですが、実は特にありません。あえて言えば、品川駅でJR東日本の車両を撮影したかったことと、次の乗り鉄旅で使用する予定の企画乗車券をJR東日本の窓口で購入したかったという程度です。僕にとっては、電車に乗車することが目的なので、これでもちゃんとした乗り鉄旅と言えます。

f:id:Len_Railway:20200929203252j:plain

ふじさん号で使用されている小田急60000形MSE(貫通型先頭車):新宿駅 2020/9/21

f:id:Len_Railway:20200929203519j:plain

ふじさん号で使用されている小田急60000形MSE(非貫通型先頭車):松田駅 2020/9/21

 小田急60000形MSEには、さきほどお話ししたとおり、これまで新宿-箱根湯本・松田間で何度か乗車したこともあり、その時から特に車両自体は変わっていません。以前に「あさぎり」への乗車を紹介した記事の中では、非貫通型(小田原方)の先頭車のみを撮影しましたが、今回は、貫通型(新宿方)の先頭車も撮影してみました。

 車体側面には、ちょっと控えめながら“ODAKYU-SUPER EXPRESS 60000”のロゴがあります。車体色は本来、フェルメール・ブルーですが、文字色はバーミリオンオレンジで、しっかりとロマンスカーのイメージカラーが配色されています。

 松田に到着後、小田急の乗務員からJR東海の乗務員に交代するため、特急列車にしては比較的長い停車時間となります。その間の停車時間を利用して車内も撮影してみました。

f:id:Len_Railway:20200929203814j:plain

 車内はご覧のとおりです。前回の「あさぎり」に乗車した時もそうでしたが、新宿から乗車した方の多くは、途中の新百合ヶ丘、相模大野、秦野で下車してしまい、JR御殿場線区間まで乗車する方は数えるほどです。したがって、松田を発車する頃には、車内は閑散として、寂しい雰囲気になってしまいます。以前は、御殿場よりも先の沼津まで運転されていたことがありましたが、現在はすべての特急が御殿場止まりとなっています。個人的には、小田急新宿から乗り換えなしに沼津まで直通してもらえるとありがたいのですが、JR御殿場線区間の利用状況を見れば、なかなか現実的ではないことのように思います。

f:id:Len_Railway:20200929203842j:plain

 松田駅で30分以上の乗り換え待ち時間があったため、その間に、2・3番線ホームから見える小田急との連絡線を撮影してみました。左側に分岐して大きくカーブしていく単線の線路が連絡線です。1番線からの出発信号機には、小田急方面の「小田急出」と国府津方面の「上本出」が並んでいます。

 なお、小田急線とJR御殿場線を直通する列車は、特急「ふじさん」に限られ、普通列車の乗り入れはありません。また、連絡線につながる松田駅のホームは1番線に限られることから、上り下りとも「ふじさん」は1番線発着となります。

 この1番線を含め、松田駅のホームは非常に長く、10両くらいの編成にも対応していると思います。現在はJR御殿場線内でそれほどの長編成の車両が使われるようなことはありませんが、かなり昔には、そうした長編成が運転されていた名残かもしれません。

f:id:Len_Railway:20200929211041j:plain

 小田急にはe-Romancecarというインターネット予約・購入サービスがあり、僕もこれまで何回か利用したことがありますが、今回は窓側座席という以外に特にこだわりもなかったので、ガチャを引く気分で駅の券売機で特急券を購入しました。発車20分くらい前に購入しましたが、余裕で窓側席を確保することができました。