レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

長野電鉄で乗り鉄旅

 JR各社や大手私鉄で使われていた車両が、第二の人生として地方の中小私鉄に譲渡される例は少なくありません。例えば大井川鐵道では元南海21000系、元近鉄16000系などが普通列車として運転されており、富山地方鉄道は元西武5000形のレッドアローを水戸岡鋭次氏のデザインにより改装し、観光列車「アルプスエキスプレス」として運行しています。経営状況が厳しい中小私鉄にとっては、車両を新造することは容易ではなく、形式は古いものの性能的に優れているJRや大手私鉄の車両を譲り受けることができるということは、大きな魅力となっているようです。

 今回は、そんな「第二の人生」を送っている車両に乗車するため、長野電鉄での乗り鉄旅に出かけることにしました。長野電鉄では、元営団地下鉄日比谷線や元東急田園都市線で使用されていた通勤形車両とともに、元JR東日本253系N'EXと元小田急10000形HiSEが特急として活躍しています。各地から様々な車両が集結しており、懐かしい車両に揺られて、ちょっと昔の首都圏にいるような鉄道旅行を楽しむことができます。

 長野電鉄は、長野ー湯田中間を結ぶ約33kmの路線です。屋代線は2012年に、河東線(木島線)は2002年に廃止されており、現在の鉄道路線は長野線のみです。始発の長野駅はJR線とは独立しており、地方の中小私鉄では珍しい地下駅となっています。僕もはじめて利用しましたが、改札前のスペースで地元野菜や特産品の販売を行っており、まるで「道の駅」のような雰囲気でした。こうした光景を見ると、長電が地域の方々に愛されている感じが伝わってきて、何だかほっこりした気分になります。

 まずはさておき、乗車券を購入する必要があります。今回は長野ー湯田中間を往復で乗車するため、「長電フリー乗車券(1日用)」を購入しました。金額は1,860円で、正規運賃で湯田中まで往復するよりもおトクに乗車することができます。ただし、特急に乗車するには、1回の乗車につき100円の特急券を別途購入する必要があります。

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 これが今回使用したフリー乗車券です。2ツ折タイプの常備券に有効期限を押印したものですが、とにかくサイズが大きいです。長電には自動改札機が導入されておらず、無人駅も多いため、乗務員が一目で確認できるように工夫されているのかも知れませんが、ここまで大きな乗車券を手にしたのは初めてです。ちなみに僕が購入した1日券には2100系「スノーモンキー」、そして2日券には1000系「ゆけむり」がデザインされています。それでは、実際に乗車した車両の紹介です。

 

2100系「スノーモンキー

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スノーモンキー号で使用されている長野電鉄2100系:湯田中駅 2018/3/10

 元JR東日本253系成田エクスプレス」で使用されていた車両です。長野電鉄にはE1編成(オリジナル塗装)とE2編成(赤白ツートンの新塗装)があり、今回はE2編成の方でした。座席を含めた車内設備は、ほとんどが253系時代のままで、JR東日本の特急形車両で使用されている4点チャイムも健在でした。
 JR時代には、成田空港アクセス特急として、多くの乗客を乗せて東京都心と成田空港間を何度となく往復したであろう車両が、遠く離れた信州の地でローカル特急として活躍する姿には、ちょっと違和感もあります。
 253系自体は、1000番台が特急「日光」「きぬがわ」のJR・東武直通特急として運行されていますが、僕としては、元成田エクスプレスの面影を残す長野電鉄の車両(特にE1編成)の方がお気に入りです。

 

1000系「ゆけむり」

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ゆけむり号で使用されている長野電鉄1000系:長野駅 2018/3/10

 元小田急10000形HiSEロマンスカーとして活躍していた車両です。長電では4両編成化されていますが、それ以外は外観も含めてロマンスカーそのものです。
 僕には小田急10000形にはちょっとした思い出があり、1987年の登場直後に父親に連れられて小田原から新宿まで乗車し、当時の最新鋭のロマンスカーに感激したのを覚えています。長電の特急は2100系の個室を除いてすべて自由席で、もちろん1000系の展望席も早い者勝ちです。最前列は確保できませんでしたが、3列目の席に乗車することができ、全面展望を楽しむことができました。