レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

成田空港からモーニングライナーに乗車

 京成が誇るAE形と言えば、もちろん京成上野-成田空港間で運用されている「スカイライナー」ですが、朝夕の時間帯には「モーニングライナー」「イブニングライナー」という有料着席サービスを提供するライナー列車があり、AE形が使用されています。いわゆるライナー列車として首都圏の大手私鉄が運用している有料着席サービスに注目してみると、おおよそ次のとおりです。

会社名 サービス名又は列車名 料金 使用車両 座席の種類
東急 Qシート 一律400円 6020系 デュアルシート
西武 Sトレイン

510円(平日の豊洲小手指間)

300円~1,060円(土休日の西武秩父元町・中華街間)

40000系 デュアルシート
京王 京王ライナー 一律410円 5000系 デュアルシート
京急 モーニング・ウィング (ウィング・シート) 一律300円 2100系 転換クロスシート
小田急

モーニングウェイ

ホームウェイ

420円(新宿-町田)

910円(新宿-小田原)など

※通常の特急料金を適用

30000形 50000形 60000形 70000形 リクライニングシート

(注)正直、首都圏のライナー運用にはあまり詳しくないので、間違いがあるかもしれません。

 これを見ると、小田急は有料特急として運用されている特急形車両(ロマンスカー)を使用しているのに対し、小田急以外の各社はロングシートクロスシートの両方に転換可能な座席を備えた通勤形(一般形)車両を使用しています(京急2100系は転換クロスシート)。

 また、料金を見ると、西武Sトレインの土休日運行を除けば、ほぼ300円から500円程度ですが、小田急「はこね」えのしま」などの通常の特急に適用される特急料金と同額となっているため、他社との比較においては、多少の割高感があります。

 つまりは、「料金」と「使用車両」の関係を見ると、Free Wifiやモバイル用電源コンセントなどのサービスを提供することによって一般車両との差別化を図っているものの、通勤形車両によるデュアルシートや転換クロスシートの場合にはライナー料金が比較的安価に設定され、リクライニングシートを備えた特急形車両を使用する場合には特急料金相当の負担が必要になるという関係性が成り立っています。ある意味、快適性に応じた対価を支払うという点では、ごく当たり前な話でもあります。

 これに対し、京成の「モーニングライナー」「イブニングライナー」は、次のようになっています。

会社名 サービス名又は列車名 料金 使用車両 座席の種類
京成

モーニングライナー

イブニングライナー

一律420円 AE形 リクライニングシート

 料金は、東急や京王並みでありながら、使用されている車両は、スカイライナーと同じ特急形車両であるAE形です。ということは、小田急のように特急形車両を利用することができるにも関わらず、料金は他社の通勤形車両を使用したライナーと同水準に設定されているということです。こうして見ると、京成のモーニングライナーイブニングライナーは、乗り鉄的な視点からすれば、首都圏の大手私鉄の中で最もオトクなライナー運用であると言えます。ちなみにAE形には、2017年にスカイライナーで乗車したことがあります。

len-railway.hatenablog.jp

  前置きはこれくらいにして、今回は成田空港ー京成上野間でモーニングライナーに乗車してみることにしました。乗車するのは、土休日ダイヤで運転されている上り列車です。あらかじめ時刻表で調べてみると、上りのモーニングライナーは1日当たり4本運転されていますが、うち3本は京成成田始発となっており、成田空港始発は7:44発の206号のみです。通勤ライナーとしての性質上、成田空港駅から乗車する通勤客はほどんどいないと思われますので、京成成田始発がメインとなっているのも当然なのかもしれません。

 成田空港駅ライナー券を購入し、早速ホームへと移動しますが、モーニングライナー京成本線経由で運転されるため、成田スカイアクセス線を経由するスカイライナーとは、乗車するホーム位置が異なります。京成の成田空港駅は、少し変わった構造になっており、同じ京成上野駅まで乗車する場合であっても、京成本線経由の列車に乗車する場合と、成田スカイアクセス線経由の列車に乗車する場合とでは、乗車するホームが異なり、京成本線経由の列車に乗車する場合には、通常の出入口改札を通った後に、さらに中間改札を通る仕組みとなっています。

 中間改札を通ってホームに着き、列車が到着するのを待ちますが、僕は京成成田方からAE形が入線してくるのかと思っていました。しかしモーニングライナー206号の車両は、どうやらスカイライナーとして到着した列車の折り返し運用となっているようで、成田スカイアクセス線用のホーム位置に停車していたAE形が、京成本線用のホーム位置まで移動してきました。

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モーニングライナー号で使用されている京成AE形成田空港駅 2019/12/29

 いつものように車両を撮影しましたが、先頭車両には「ありがとう3500万人達成」のデザインが施されていました。どうやら、現行の3代目スカイライナーの利用者が3,500万人を達成した記念に、AE形のうち1編成だけにヘッドマーク的なデザインが掲出されているようで、今回はたまたまその編成に乗車することになりました。

 年末の朝に成田空港を発車するモーニングライナーに乗車する方はどれほどいるのか想像がつきませんでしたが、始発の成田空港駅発車時点では10%未満という感じでした。成田空港駅からは、もちろんスカイライナーで京成上野に向かうこともできますが、土休日ダイヤで見ると、モーニングライナー206号の次に発車するスカイライナーは8:30発の4号(京成上野9:22着)になってしまいます。そのため、着席して京成上野まで移動したいという空港利用者の中に、モーニングライナーを利用する方が一定数はいるのかと思っていましたが、実際にはそこまで多くはないようです。これはちょっと意外でした。

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 実際に使用したモーニングライナー券です。券面はスカイライナー券と変わりありません。窓口で係員の方に窓側座席を希望したところ、3A席になりました。ちなみに、モーニングライナー206号の京成上野着は9:04なので、乗車時間は1時間20分ということになります。成田スカイアクセス線経由の場合と比べると、かなりの乗車時間となりますが、僕のような乗り鉄旅をしている人にとっては、特急料金(1,250円)よりもかなり安いライナー料金(420円)で、しかも長時間乗車できるというのは、まさに一石二鳥でした。