レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

道東フリーパスで北海道内を巡る乗り鉄旅(4)

 前回の記事からの続きです。

 6月28日は、ホテルクレッセント旭川に宿泊しました。Webページには旭川駅から徒歩7分とありましたが、駅から1km以上離れており、普通に歩いて15分はかかります。駅から徒歩圏内にあることをアピールしたいのでしょうが、こういう情報は正しく掲載して欲しいものです。

 肝心の客室内ですが、正直なんだかパッとしません。枕元に電源コンセントがなく充電には不便です。ユニットバスの扉も中途半端にしか開かないため、浴室とトイレにも出入りしづらかったです。おまけに見たこともないタイプの目覚まし時計らしきものは、操作方法の説明が一切なく、全く役にたちません。前日に利用した帯広のホテルが充実していただけに、非常に残念な思いをしました。値段をケチったつもりはありませんが、クチコミなども確認して、もう少し慎重にホテルを選ぶべきだったと反省しました。唯一不満がないのは、朝食はまともだった点です。

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カムイ号に使用されている789系1000番台:旭川駅 2019/6/29

 気を取り直して、3日目の乗り鉄旅のスタートです。旭川からは、特急列車の第6弾となる789系1000番台の「カムイ」に乗車しました。車両先頭部のデザインは、すでにお馴染みの“北海道顔”で、シルバーメタリックのボディにライトグリーンとラベンダーバイオレットのラインが引かれています。少し大人しいカラーリングですが、金属を削り出したようなシャープでクールな印象です。

 789系1000番台は「カムイ」の全運用に充当されているほか、先に紹介したとおり「すずらん」にも使用されています。そのため、785系との共通点が多く、5両編成の車両はすべて普通席で、4号車がUシートとなっています。「すずらん」に続いて今回もUシートを利用しましたが、シートピッチの広さや収納テーブルの下部に設置された電源コンセントなどは共通のようです。アースカラーを用いたブラウン系統のインテリアは落ち着きがあり、個人的な感想としては、グリーン車が連結されていない789系1000番台の中で、ちょっぴりグリーン車気分を味わえるところが魅力となっているような気がします。

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  今回は、27日の新千歳空港到着時点で指定券を発券してもらうことができたため、窓側の席を確保することができましたが、実際に乗車してみるとほぼ満席状態でした。土曜日の朝に札幌方面に向かう列車ということで、需要も多いのでしょうか。僕は次に乗車する列車の都合で途中の岩見沢で下車しましたが、ほとんどの方はそのまま乗車されていたので、やはり札幌まで行く方が多いようです。

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ノースレインボーエクスプレスキハ183系5200番台:富良野駅 2019/6/29

 北海道の乗り鉄旅で欠かすことができないのは、やはりリゾート気動車です。JR北海道のリゾート気動車と言えば、アルファコンチネンタルエクスプレス、フラノエクスプレス、トマムサホロエクスプレス、ニセコエクスプレス、クリスタルエクスプレス、ノースレインボーエクスプレスの6編成が有名です。ちなみにこの6編成のうち、僕が一番好きなのはフラノエクスプレスです。小中学生の頃に鉄道模型に夢中になった時期がありましたが、展望車のカッコよさに一目惚れし、フラノエクスプレスの車両セットを購入したことを今でもよく覚えています。しかし、すでにフラノエクスプレスに乗車することはできません。現在でも運用されているのは、クリスタルエクスプレスとノースレインボーエクスプレスの2編成だけになってしまいました。今回は、そんなリゾート気動車のうち、キハ183系5200番台のノースレインボーエクスプレス編成による「フラノラベンダーエクスプレス3号」に乗車しました。北海道での特急列車の第7弾ということになります。

 ラベンダーが開花するこの時期にあわせて運転される臨時列車で、札幌ー富良野間を1往復しており、7月上旬から8月上旬までの最盛期には2往復になります。僕が乗車する6月時点では3号と4号のみの運行で、7月上旬に1号と2号の運行が開始されると、クリスタルエクスプレス編成を加えた2編成体制となります。欲を言えば、今回の乗り鉄旅でクリスタルとノースレインボーの両方に乗車したかったのですが、クリスタルの方は次回の旅行の楽しみにとっておくことにします。

 これまでのリゾート気動車の伝統を引き継ぐハイデッカー構造で、うち3号車はダブルデッカーとなっています。車内にはラウンジもあり、リゾート感満載の車両です。1両ずつ側面の帯色が異なっている点も特徴的でした。

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 27日の「スーパーとかち」と同じように、あらかじめ「えきねっと」で予約しておいたものを指ノミ券として発券してもらいました。北海道内でも「えきねっと」の受け取りができるのは、非常に便利です。フラノラベンダーエクスプレスへの乗車は、今回の乗り鉄旅での一大イベントとなるので、気合いを入れて乗車日の1か月前の発売直後に指定席を確保しました。もちろん最前列(1号車1番A席~D席)を確保するためですが、残念ながら2列目の席となりました。最前列にはどんな人がいるんだろうと思い乗車してみると、1番B席には鉄道系youtuberとして有名なスーツさんがいらっしゃり、本当にビックリしました。

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富良野・美瑛ノロッコ号を牽引するDE15ディーゼル機関車:美瑛駅 2019/6/29

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富良野・美瑛ノロッコ号の客車:富良野駅 2019/6/29

 昨日の釧網本線では、釧路ー塘路間でトロッコ列車に乗車しましたが、今日は富良野線トロッコ列車に乗車します。今回乗車するのは「富良野・美瑛ノロッコ号」です。牽引機はDE15-1535ですが、今年から採用された新デザインとなっています。ノロッコ仕様客車の内装は、釧網本線で乗車したものと同じでしたが、その外観は、鮮やかなカラーリングの牽引機とは対照的に、全体が焦げ茶色の何とも地味なものでした。ラベンダーの開花時期になると、立ち客が出るほど混雑するようですが、まだ時期が少し早いため、自由席もそれほど混雑していません。トロッコ車両の乗り心地は別として、大自然の中の風を感じながら乗車できるのは大きな魅力です。

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 「くしろ湿原ノロッコ号」と同じように、1か月前の発売日に指定席券だけを購入しておきました。今回はテーブル席ではなく、2人掛けのベンチシートを利用しました。「くしろ湿原ノロッコ号」には車内に記念スタンプがあったので、ひょっとして「富良野・美瑛ノロッコ号」にもスタンプがあるかと期待していましたが、残念ながらありませんでした。

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 車内では、乗車証明書をいただきました。両面にノロッコ号が描かれており、片面が新塗装のDE15、もう片面が旧塗装のDE15です。ちなみにノロッコ号には中国からの旅行客が多く乗車していましたが、乗車証明書に英語と中国語の表記があるのは、外国人旅行客にも喜んでもらえるようにとの配慮なのでしょう。

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ライラック号に使用されている789系:旭川駅 2019/6/29

 美瑛からは普通列車旭川まで移動しました。旭川から札幌までは789系基本番台の「ライラック」に乗車します。北海道での特急列車第8弾で、今回の乗り鉄旅で乗車する最後の特急列車です。旭川から札幌方面には、朝すでに「カムイ」に乗車したばかりですが、まだ「ライラック」には乗車していなかったため、これに乗車すべく、再び旭川から特急を利用することとした訳です。同じ区間を何度でも利用できるフリーパスならではの旅行行程です。

 車両の外部塗色はステンレス製の無塗装をベースに、前頭部と客用扉部分がJR北海道のコーポレートカラーである萌黄色(ライトグリーン)になっています。もともとは、八戸と函館間を結ぶ特急「スーパー白鳥」としてデビューした車両ですが、北海道新幹線開業により青函トンネルを走行する在来線特急が廃止されたため、第二の活躍の場として道央地区に転属したものです。

 今更ながらの素朴な疑問ですが、旭川ー札幌を結ぶ特急列車には、「ライラック」と「カムイ」の2種類がありますが、わざわざ2つの列車名に分ける理由って何なんでしょうね。使用車両の違いを明確にするためでしょうか。

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 「ライラック」の指定券です。「ライラック」では車内検札が行われませんでしたので、チケッターの押印はありません。昼間の時間帯ということで、さほど混雑しないかと思っていましたが、乗車率は想像以上に高かったです。朝に乗車した「カムイ」もそうですが、主要都市間を結ぶ特急ということで、時間帯に関わらず一定の需要が高いようです。

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 札幌到着後、飛行機の搭乗時間まで余裕があったので、まだフリーパス区間で乗車していない札幌ー小樽間を快速エアポートで移動しました。これで、フリーパス利用可能区間のうち、花咲線根室ー厚岸間と室蘭本線岩見沢ー追分間を除くすべての路線に乗車することができました。小樽からは再び快速エアポートに乗車し、新千歳空港に向かいます。

 新千歳空港内で夕食にし、中部国際空港までは再び空の旅です。初めて飛行機に搭乗した往路と比べれば、復路ではちょっと慣れた感じもしましたが、やはり離陸直後の地に足が着いていない不思議な感覚は好きになれません。

 中部国際空港には、ほぼ定刻どおりに到着しました。着陸直後には、何とも言えない安心感に包まれます。これで今回の北海道乗り鉄旅は無事に終了しました。僕の飛行機嫌いは相変わらずですが、飛行機を利用することで現地での滞在時間が十分に確保でき、時間的にも余裕のある旅行日程を組み立てることができることがよく分かりました。

 今後の旅行でも飛行機を利用するかどうかは決めていませんが、少なくとも次に北海道で乗り鉄旅をする機会があれば、是非とも北海道新幹線青函トンネルを渡ってみたいです。