このブログにも度々登場している友人Dですが、僕と違って乗り鉄ではありません。したがって、どこまでも乗車することを目的とするような旅を僕の方から提案することはありませんが、どこか観光地や行楽地に行く際に、二人で列車を利用することはよくあります。友人Dは、東京都内に住んでおり、僕と出掛ける際には、だいたい池袋駅に朝9時に集合することになっています。したがって、日帰り旅行に行く場合には、池袋を9時くらいに出発して往復できる範囲ということになります。
今回については、まだまだ寒い時期なので、どこが都内の近場で楽しもうかと思いましたが、僕は日光東照宮に行ったことがなく、その事を友人Dに話したところ、それならば行ってみようということになり、ちょうど日帰り旅行にもいい距離ということで、日光東照宮に行ってみることにしました。目的地までの移動手段の決定やきっぷの確保は、いつも僕が担当しているので、今回も早速、手配することにしました。
首都圏から日光に行くには、浅草から東武日光まで東武鉄道を利用するのが一般的ですが、JR線を利用する方法もあります。JR線を利用する場合でも、東北本線で宇都宮まで出て日光線に乗り換えるルートと、JRの新宿から東武線に直通する特急を利用するルートがあります。今回は、友人Dとの久しぶりの旅行なので、なるべくスムーズに移動できるようにと考え、新宿から東武線に直通する特急を利用することにしました。
2月ということで、人手が多い時期ではありませんが、3連休の初日ということもあって、新宿8:57発の臨時列車が設定されていました。池袋の発車時間は9:04ということで、ちょうど利用しやすい時間です。今回は、この列車を利用して下今市まで行くことにしました。この臨時列車は鬼怒川温泉行のため、東武日光に行くには、下今市で乗り換える必要があります。しかし、今回は日光東照宮の参拝を終えた後に宇都宮まで行く予定があったため、途中からレンタカーを使用することにしました。下今市であれば駅前にレンタカー店があるので、列車の乗車区間は池袋ー下今市としました。
「スペーシアきぬがわ号」は、東武100系スペーシアにより運行されています。JR線から東武線に直通する特急には、「きぬがわ」「日光」「スペーシアきぬがわ」があり、「きぬがわ」「日光」にはJR東日本253系1000番台が、「スペーシアきぬがわ」には東武100系スペーシアが使用されています。
今回、僕たちが乗車するのは東武100系となります。丸みを帯びた流線形の先頭部分は、どことなく300系新幹線を連想させます。現行車両には、前面下部や側窓部のカラーリングの違いによる3種の編成があり、さらに特別塗装として金色ベースの日光詣の編成もあります。せっかくスペーシアに乗車するのであれば、僕としては、金色の日光詣編成に乗車したかったのですが、それだけの理由で友人との旅行日程を変更することは憚られるため、さすがに諦めました。今回乗車するのは、江戸紫をイメージした「雅」編成です。
100系スペーシアの車内ですが、座席は全体的に肉厚な感じで、まるでソファのような座り心地です。シートピッチも1,100mmで、足元もゆったりしています。普段は鉄道車両にあまり関心を示さない友人Dからも、なかなか好評のようでした。鉄道車両には、いろいろな趣向を凝らしたものや、観光的な要素を盛り込んだものなどがありますが、結局のところ、観光客やビジネス利用客も含めた一般の利用客にたいして、シンプルに快適さが伝わる車両こそが、末永く愛さ続ける車両になるものだと実感しました。
ちなみにスペーシア編成は、3号車にビュッフェがあり、飲み物や軽食を購入することができるのですが、残念ながらJR線直通での運用の場合には、このビュッフェは非営業となるようです。また、今回は「雅」編成を利用しましたが、また機会があれば、是非ともインパクト大の日光詣編成にも乗車してみたいです。
乗車券と特急券は、「えきねっと」で予約・購入しました。東武線の浅草から下今市までを利用するよりも割高となってしまいますが、それでも新宿・池袋から東武日光や鬼怒川温泉まで直通で利用できるというメリットは大きいと思います。ちなみに今回乗車した「スペーシアきぬがわ号」ですが、臨時列車ということもあってか、それほど乗車率も高くありませんでした。特に途中駅から乗車する方がほとんどいなかったように思います。
下今市の駅できっぷの持ち帰りをお願いしたところ、使用済の印が押されたのですが、結構な大きさのゴム印で、しかも黒色のインクなので、券面の「下今市」の文字がほとんど見えなくなってしまっています。それと、一方のきっぷの左端上に黒色のインクが付着し、これを落とそうと表面を消ゴムでこすってしまったため、地紋の一部が消えてしまっています。