レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

鉄道ファンの聖地「鉄道博物館」に行く

 埼玉県さいたま市には「鉄道博物館」があります。この鉄道博物館の前身は「交通博物館」で、東京の万世橋近くにあり、僕は小学生の頃、父親に連れて行ってもらったことを覚えています。かなり昔のことなので、細かなことまでは記憶にありませんが、建物外に蒸気機関車と0系新幹線の実物カットが並んで展示されていました。それに、昔ながらの腕木式信号機も設置されていたと思います。

 交通博物館の館内はそれほど広かったわけではないと思いますが、特に印象に残っている展示物は、通称「パタパタ式」と呼ばれているソラリー式(反転フラップ式)の列車案内表示機です。現在の発車標はLEDや液晶ディスプレイが当たり前で、中にはフルカラーで表示されるものもあります。しかし、僕が子供の頃はソラリー式が主流(行燈式もありましたが…)で、列車の種別や行先、時刻などが書かれた文字板がパタパタと音を立てて反転している様子は、どれだけ見ていても飽きることがありませんでした。交通博物館では、その実物を来館者が操作することができるようになっていました。自分の操作で文字板がパタパタ動くのが、とても楽しかったことを今でも覚えています。

 そんな交通博物館ですが、2006年に閉館し、その後継施設として2007年に新たに開館したのが「鉄道博物館」です。場所は大宮総合車両センターに近く、また、新幹線と在来線との間に挟まれた、鉄道展示施設にはもってこいの絶好の土地です。2007年当時、もちろん新たに「鉄道博物館」がオープンしたということは知っていましたが、前にも紹介したとおり、僕は一時期、乗り鉄から離れていたため、なかなか大宮まで足を運ぶことがありませんでした。しかし、数年前から東京に住む友人Dと2人で、関東近辺の日帰り旅行に行くようになり、大宮に「鉄道博物館」があることをふと思い出しました。友人Dとは、これまでにも映画館や水族館、観光地や行楽地など色々な場所に出かけていますが、たまには僕の趣味にあわせて「鉄道博物館」に誘うのもいいだろうと思い、平日の休暇を利用して2人で行くことになりました。

 前にもお話したと思いますが、友人Dとは朝9時に池袋駅で合流するのがいつものパターンです。鉄道博物館まで行くには、JRで大宮まで行き、そこからニューシャトルに乗り換えて「鉄道博物館駅」で下車するというルートになります。池袋発であれば、湘南新宿ライン埼京線を利用して乗り換えなしで大宮に行くことができ、時間もそれほどかからないのですが、今回はあえて、東京駅から新幹線を利用する方法を選択しました。その理由は、せっかく友人Dと外出するのに、在来線の通勤形車両ではちょっと味気ないということと、JR東日本が発売している「新幹線&鉄道博物館きっぷ」という企画乗車券を使ってみたかったからです。

 この企画乗車券は、新幹線の自由席(東京駅又は上野駅⇔大宮駅)とJR在来線(東京都区内の各駅⇔大宮駅)、それにニューシャトル(大宮駅⇔鉄道博物館駅) の往復利用と、鉄道博物館入館引換券がセットになったもので、さらに鉄道博物館のオリジナルグッズがもらえるという特典がついています。価格は3,580円ということで、池袋駅から在来線で行く方法と比較すれば割高にはなりますが、東京駅から新幹線を利用して移動することを考えれば、正規の運賃・料金と入場料の合計額よりも1,000円ほど安い計算になります。

 ちなみに僕は、帰路で大宮→東京を利用しますが、友人Dは大宮→池袋で帰るということだったので、僕は「新幹線&鉄道博物館きっぷ」を利用し、友人Dは正規運賃・料金ということになりました。

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 鉄道博物館までの往路で利用した乗車券です。左は僕が利用したもので、右は友人Dが利用した乗車券・自由席特急券の一葉券です。大宮駅の無効印は特徴的で、鳥居と新幹線がデザインされています。無効印は駅によって様々で、[無効]と書かれた駅名入りのゴム印を押印されることが多いのですが、こうしたイラスト入りのものだと、ちょっとした思い出になります。

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やまびこ号に使用されているE3新幹線:大宮駅 2017/9/14

 大宮までは、E3系E5系東北新幹線「やまびこ」に乗車することにしました。どちらの車両に乗車するかすごく迷いましたが、これまで「ミニ新幹線」に乗車したことがなかったので、今回はE3系に乗車しました。普段、東海道新幹線を利用することが多い僕にとっては、車両の種類が豊富な東北・上越新幹線はとても魅力的です。E3系の外観は、白色がベースで裾部はメタリックグレー、その間の窓下部にピンクのラインが引かれており、鮮やかな印象です。車内に入ると、新幹線でありながら在来線の特急形車両といった感じがあり、「ミニ新幹線」であることを実感しました。

 しかし、最近の駅のホームには、転落防止柵やロープ、ホームドアなどがあり、車両を撮影することが難しい場合が多々あります。大宮駅でE3系新幹線を撮影しようとすると、先頭部分が安全柵やロープと被ってしまい、短い停車時間でうまく撮影できなかったことが、とても心残りです。

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 鉄道博物館のメインは車両ギャラリーで、現役を引退した機関車、電車、気動車の他に貨車なども展示されています。実車を間近でゆっくりと見ることができ、運転室に入ることができるものもありました。こうした経験ができるのは、博物館ならではのものです。また、館内のジオラマ展示は7月に全面リニューアルしたばかりだそうです。線路の総延長は1,200m、総車両数は1,400両というとてつもないスケールで、その精巧な作りも見事でした。さらに屋外には、ミニ運転列車という体験展示もあります。E257系、E259系E235系などのJR東日本の車両をデフォルメしたミニ列車があり、僕はこれを運転してみたかったのですが、友人Dが一緒に乗車するのを全力で嫌がったので、諦めました。

 そして、今回の鉄道博物館への訪問で楽しみにしていたことがもう一つあり、それは2階にある「トレインレストラン日本食堂」で友人Dと一緒に食事をすることです。ここは、ブルートレインなどの食堂車をイメージしており、フルサービスのレストランです。食器類も寝台特急北斗星」で使用されていたものを使用しているそうで、雰囲気は抜群です。僕はビーフシチュー、友人Dは真鯛ポワレを注文しました。まるで食堂車の中で食事をしているようで、贅沢なひとときを過ごすことができ、これには鉄道ファンではない友人Dも満足そうでした。

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やまびこ号に使用されているE2系新幹線:東京駅 2017/9/14

 鉄道博物館の見学を終えた後、大宮駅周辺で遊んで夕食を済ませ、それぞれ帰路に着くことになりました。ここで友人Dとはお別れです。在来線で帰宅する友人Dを見送り、僕は新幹線ホームに移動します。大宮から東京まで、再び「やまびこ」に乗車しますが、今度はE2系新幹線に乗車します。E5系E6系など最近の新幹線はロングノーズの先頭形状が主流となっていますが、E2系はどちらかと言えば400系に似た先頭形状です。E2系は製造当初、JR東日本の新幹線標準型車両と位置付けられており、現在でも「やまびこ」の他に「はやて」や「なすの」などで幅広く活躍しています。

 ちなみに最近の新幹線は、1列に1枚の小窓が割り当てられていますが、今回乗車した1000番台は2列で1枚の大型窓となっていました。僕が乗車したのは夜の時間帯だったので、外の風景を楽しむことはできませんでしたが、昼間であれば、よい眺望が期待できると思います。

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 「新幹線&鉄道博物館きっぷ」の帰りの分です。行きと同じで自由席利用になります。東海道新幹線であれば、「ひかり号」の自由席は1~5号車、「こだま号」の自由席は1~7号車と13号車~15号車だとすぐに分かるのですが、東北・上越新幹線には様々な編成があるため、どの列車の何号車が自由席になっているのかすぐに分からず、ちょっと迷ってしまいました。また、東海道新幹線の場合、新横浜から自由席に乗車しても着席できないこともあるので、同じように大宮から自由席に乗車して着席できるのだろうかと少し心配しましたが、結果的には余裕で着席できました。

 振り返ると、今日は丸一日、鉄道三昧の一日でした。後になって考えてみると、友人Dを僕の趣味に付き合わせ過ぎたかなと思いましたが、その後、友人Dからラインがあり、「久しぶりに楽しい一日だった。」と言って貰えたので、内心ホッとしました。次回は是非、友人Dの希望に合わせて遊ぶことにしたいと思います。