レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

4種類の近鉄特急に乗車(1)

 近鉄近畿日本鉄道)は大手私鉄の中で最長の路線網を持つことで知られていますが、様々なタイプの特急形車両を保有していることでも有名です。昭和40年代に登場した12000系・12200系の「スナックカー」や昭和50年代に登場した30000系の「ビスタカー」などは、現在でも現役で活躍している車両で、平成になってからも、21000系・21020系の「アーバンライナー」、23000系の「伊勢志摩ライナー」などの人気列車が次々と登場しています。こうした中でも、近鉄特急の名をさらに世に広めたのが、50000系の「しまかぜ」の登場です。その豪華ぶりは数々のメディアでも取り上げられ、日本を代表する豪華観光列車となりました。

 近鉄特急の大きな特徴として、名古屋-大阪難波間の都市間輸送でビジネス客もターゲットにした「アーバンライナー」、大阪・名古屋ー伊勢志摩間で行楽客や観光客を輸送する「伊勢志摩ライナー」や「しまかぜ」、汎用特急として様々な場面で活躍する「ACE・Ace」など、運行目的に合わせて様々なタイプの車両が用意されているという点があります。車両の種類が多いというだけで、乗り鉄的には興味が湧いてくるものです。

 今回、そんな近鉄特急に乗車する乗り鉄旅を計画したのですが、多くの車両に長時間乗車しようと思うと、運賃や特急料金もそれなりに必要となります。少しでも安く乗車する方法はないものかと探してみると、「伊勢神宮参拝きっぷ」というものを見つけました。近鉄線の発駅からフリー区間(松阪~賢島間)までの往復乗車券と往復特急券、それにフリー区間の乗り放題がセットになっており、さらに、フリー区間用の特急券引換券が2枚付いている企画乗車券です。これをフルに活用すれば、往復分を含めて合計4種類の特急列車に乗車することができ、追加料金を支払うことでデラックスカーや「しまかぜ」も利用可能です。今回の乗り鉄旅にはピッタリなので、これを使用することにしました。

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 今回利用した「伊勢神宮参拝きっぷ」の現物です。価格は5,900円で、鉄道でのほかに、伊勢志摩近鉄リゾートホテル⇔伊勢神宮内宮間の直行バスの片道利用券と、三重交通バス伊勢エリアでのフリー乗車券もセットになっています。バス部分については、今回は利用しませんでした。

 今回の乗り鉄旅の行程ですが、往路として近鉄名古屋から賢島まで1本目の特急に乗車します。そこからフリー区間内の放題を利用して賢島から鳥羽まで2本目の特急に乗車します。鳥羽から再び3本目の特急に乗車して賢島に戻り、復路として賢島から近鉄名古屋まで4本目の特急に乗車します。賢島や鳥羽といった観光地に行くのですが、今回の旅でもいつものように観光要素はなく、お決まりの乗り鉄に徹した乗車旅となります。

 

23000系「伊勢志摩ライナー

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伊勢志摩ライナーで使用されている近鉄26000系:賢島駅 2017/6/10

 近鉄名古屋駅に着き、1本目の「伊勢志摩ライナー」の入線を待ちます。「伊勢志摩ライナー」は全6編成ですが、うち3編成は赤色塗装、残り3編成が黄色塗装となっており、どちらのカラーリングの列車になるかは事前に分かりません(まあ、一般の方にとっては、どちらの色でも関係ないのかもしれませんが…)。今回僕が乗車するのは、サンシャインレッドの車両で、伊勢海老色と言われたりもしています。先頭車両は、アーバンライナー譲りの流線形スタイルですが、カラーリングは大きく異なっており、観光特急らしさを感じさせるデザインです。個人的は、「伊勢志摩ライナー」といえば黄色のイメージでしたが、赤色もなかなか似合っています。

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 今回の乗車では、追加料金を支払って1号車のデラックスシートを利用しました。1+2配置でゆったりとした座席幅とシートピッチで、リクライニングやフットレスト、モバイルコンセントも利用可能です。もちろん快適さは抜群で、JRで言えば、グリーン車に相当する車両と言ってもいいと思います。これだけの充実した車内設備でありながら、デラックス料金410円は、かなりおトクだと言えると思います。

 

30000系「ビスタEX

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ビスタEXとして活躍している近鉄30000系:賢島駅 2017/6/10

 賢島駅からは、近鉄特急の一時代を築いた車両と言える「ビスタカー」に乗車しました。ビスタカー3世として「ビスタEX 」と呼ばれています。 4両編成のうち中間車2両が2階建てという個性的な特急です。 僕がまだ保育園の頃、初めて乗車した近鉄特急がこのビスタカーでした。当時は、100系新幹線や首都圏のダブルデッカーグリーン車などはなく、電車の中に2階建て車両があるというのは衝撃的でした。この電車に乗りたいと両親にねだり、家族で伊勢神宮を訪れる際に、近鉄名古屋から宇治山田まで乗車させてもらいました。もちろん2階建て車両の2階席に乗車し、いつもとは違う視点で外の景色を眺めたことを、未だに覚えています。

 登場から約40年経過し、後輩のアーバンライナー伊勢志摩ライナーに主役の座を明け渡していますが、ビスタカーとしての風格というか、特急らしさは失われていません。ちなみに30000系「ビスタEX」は2016年6月から順次、カラーリングが変更されています。今回乗車した列車は、オレンジ色に紺帯の更新前の車両でした。近い将来、このカラーリングの車両も見られなくなるのかと思うと、ちょっと残念な気もします。

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 今回ももちろん、2階建て車両の2階席を利用しました。やはり同じ料金を支払うなら、2階席がいいです。ちなみに2階建て車両の1階席は3人以上で利用可能なサロン風小客室となっており、僕も以前の家族旅行の際に利用したことがあります。プライベート感があって落ち着きがあり、これはこれでいいものです。ちなみに30000系「ビスタEX」には、デラックスカーは連結されておらず、レギュラーシートのみです。

 >>(2)に続く