レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

伊勢志摩周遊きっぷで近鉄特急乗り鉄旅

 前回の記事では、団体のツアー旅行で20000系「楽」と15400系「かぎろひ」に乗車したことを紹介しました。この旅行では、「楽」「かぎろひ」への乗車の他、昼食と現地での約6時間のフリータイムが設定されています。昼食終了後、それぞれ自由時間となる訳ですが、僕は当初、2019年4月の乗り鉄旅のときと同じように、バスで赤福五十鈴川店に行き、「いすず 野あそび餅」を購入しようと思っていました。しかし、Webで事前に調べてみたところ、現在は販売を休止しているということです。これをお土産に購入することを楽しみにしていただけに、非常に残念ですが、仕方ありません。それならば伊勢神宮に参拝に行ってみようかなと色々悩んでいたところ、近鉄のWebページで「伊勢志摩周遊きっぷ」という期間限定のきっぷがあることを知りました。このきっぷの主な特徴としては、

  • 発売期間は2020年11月11日(水)から2021年1月31日(日)まで(乗車開始日前日又は当日に限り発売)
  • 松阪~賢島駅間(フリー区間)が1日乗り放題
  • GoToトラベル地域共通クーポン(紙クーポン)でのみ購入可能
  • 発売額は1,000円
  • フリー区間特急券引換券2枚付きもあり、こちらの発売額は2,000円

というものです。

 フリー区間の両端に当たる松阪⇔賢島間の普通運賃は、片道960円なので、1,000円の周遊きっぷは格安と言えます。さらに同区間の特急料金も片道920円なので、周遊きっぷに+1,000円で特急券引換券が2枚付くというのもおトク感があります。今回の団体ツアーには、もちろん地域共通クーポンが付いていますが、幸いなことに電子クーポンではなく紙クーポンです。ということで、久しぶりに伊勢志摩ライナービスタEXにも乗車してみたくなったことから、約6時間のフリータイムには、この周遊きっぷ特急券引換券2枚付)を使用して、松阪⇔賢島間での近鉄特急乗り鉄旅を楽しむことにしました。

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 ツアーの集合時間(宇治山田駅に18時)にはかなりの余裕があったので、単純な松阪⇔賢島間の一往復だけでは、時間が余ってしまいます。そこで、ちょうど時間内にうまく収まるように工夫し、さらに伊勢市・宇治山田⇔賢島間の往復を追加することにしました。これでちょうどフリータイムの時間に合わせた乗り鉄旅を楽しむことができます。

 松阪⇔賢島間の往復には特急券引換券2回分を使用することにしましたが、それとは別に伊勢市→賢島と、賢島→宇治山田の特急券が必要になります。なお、伊勢市⇔賢島間の特急券については、近鉄のインターネット予約サイトで「伊勢志摩チケレス割」が利用可能です。期間限定のチケットレスキャンペーンで、伊勢市⇔賢島間であれば、1列車当たり320円で特急券を購入することができます。

 近鉄特急には、これまでにも何度か乗車しており、大阪難波まで「ひのとり」や「アーバンライナー」に乗車したこともあります。また2017年6月には、一日で4つの近鉄特急に乗車する乗り鉄旅にも挑戦しています。その際は、23000系「伊勢志摩ライナー」、30000系「ビスタEX」、22000系「ACE」、50000系「しまかぜ」に乗車していますが、今回も松阪⇔賢島間で「伊勢志摩ライナー」と「ビスタEX」に乗車し、伊勢市・宇治山田⇔賢島間では汎用特急に乗車することとしました。それでは順に、紹介したいと思います。

 

23000系「伊勢志摩ライナー

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伊勢志摩ライナーで使用されている近鉄26000系:賢島駅 2020/12/13

 「伊勢志摩ライナー」には、赤色塗装の編成と黄色塗装の編成とがあります。2017年6月にはサンシャインレッドの赤色編成に乗車しているので、今回は、まだ乗車したことのない黄色編成を期待していました。すると、期待どおりに見事、サンシャインイエローの黄色編成に乗車することができました。個人的には、「伊勢志摩ライナー」には赤色よりも黄色の方が似合っていると思います。団体ツアーの中にいた近鉄マニアっぽいおじさんも「伊勢志摩ライナーはやっぱり黄色だわ。」と言っていました。

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 なお、前回はデラックスシートを利用しましたが、今回は一般的なレギュラーシートです。レギュラーシートと言えども、さすがは近鉄特急で、窮屈さは全く感じさせません。今回は1時間程度の乗車でしたが、名古屋⇔賢島間の乗車でも快適に旅を楽しむことができそうです。なお、車内はご覧のとおりで、賢島発車時点で乗客はまばらでした。

 

30000系「ビスタEX

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ビスタEXとして活躍している近鉄30000系:賢島駅 2020/12/13

 近鉄特急として長年親しまれているビスタカーこと「ビスタEX」です。2017年6月に乗車した際には、オレンジ色に紺帯という伝統的なカラーリングの車両でしたが、その後、順次更新されていき、現在はすべて新塗装となっています。白地ベースにビスタカー伝統のオレンジ色(ブライトイエロー)が使われ、側窓下にはゴールドのラインが描かれています。塗装変更直後には、なんとなく違和感を感じることもありましたが、見慣れてくると、新しいカラーリングもなかなか似合っている感じがします。

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 2017年6月の記事でも触れましたが、4両編成の「ビスタEX」の中間車(2号車・3号車)はダブルデッカー構造となっており、車内は大別して平屋席、階上席、階下席に分けることができます。このうち階下席は、3人以上での利用可能なグループ席となっており、ちょっとしたコンパートメントのようになっています。1人で乗車する場合には、平屋席と階上席のうちから選択することになりますが、僕はもちろん、階上席を選びました。車内はご覧のとおり閑散とした状態で、周りを見渡してもほとんど乗客はいませんでした。

 

22000系「ACE」/22600系「Ace」(汎用特急)

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汎用特急として運用されている近鉄22000系と22600系:賢島駅 2020/12/13

 「しまかぜ」や「ひのとり」のような観光的な要素や豪華さはなく、「ビスタEX」のようなダブルデッカーを組み込んだ特徴的な車両でもありませんが、近鉄特急を陰で支えているのが汎用特急です。この汎用特急も、以前はオレンジ色と紺色の外観でしたが、「ビスタEX」と同様に塗装変更が進められ、現在のカラーリングとなりました。上の写真はともに賢島駅で撮影したものですが、ホームの頭端部分に柵があるため、車体に被ってしまいます。

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 新しい形式の車両ということもあり、シンプルながらも快適性は向上しています。今回は、乗車当日に「伊勢志摩チケレス割」で特急券を購入しましたが、どの号車に乗車すべきなのかでちょっと迷いました。近鉄では、汎用特急同士が連結し、例えば12200系(スナックカー)+22000系で運用されることもあります。この場合、どの号車からどの号車までが12200系で、どの号車が22000系であるかは、一般的には案内されていません(個別に駅員さんに確認すれば教えてもらえるとは思いますが…)。せっかく乗車するならモバイルコンセントがない12200系よりも22000系に乗車したいと思う方も多いと思うのですが、インターネット予約サイトだけでは、どの形式の車両か判断できません。22000系を期待して座席を指定したところ、意図せず12200系になってしまうという可能性もある訳です。実際には、近鉄アプリを使用したり、喫煙室の有無と座席列数の情報から車両を類推することができるようですが、車両交換の可能性もあるため、最終的には乗車直前まで分かりません。今回は、めでたく狙いどおりの車両に乗車することができました。

 ちなみに汎用特急の乗車に使用する特急券を「伊勢志摩チケレス割」で購入した後、有人の窓口に行って発券をお願いしたところ、こうした割引の適用のある特急券は紙の特急券として発券できないとのことでした。ということで、この分の特急券は手元に残っていません。

 最終的には、予定どおりにフリータイムの時間内に周遊きっぷの利用を終えて、宇治山田駅に戻ることができました。連続乗車を重ねてさすがにちょっと疲れてしまいましたが、約3年半ぶりに伊勢志摩ライナービスタEXに乗車し、十分に鉄分を補給することができました。