レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

嵯峨野観光鉄道でトロッコ列車に乗車

 最近は、日本各地の鉄道会社で「観光列車」が運行されています。一口に観光列車といっても様々なタイプがあり、車内で飲食を提供する列車(例:TOHOKU EMOTION、伊豆クレイル)、SL列車(例:SL銀河、SLばんえつ物語、SLやまぐち号)、お座敷列車(例:宴、華、リゾートエクスプレスゆう)、トロッコ列車(例:ノロッコ号、奥出雲おろち号)など、例を挙げればキリがありません。こうした列車は、JR各社を中心に運行されていますが、地方の中小私鉄や第三セクター会社が運行しているものも多くあります。えちごトキめき鉄道の「雪月花」やしなの鉄道の「ろくもん」、肥薩おれんじ鉄道の「おれんじ食堂」などは、全国的にも有名な観光列車になっています。

 こうした観光列車に乗車する方法は、大きく分けて2つあり、1つ目は駅窓口やインターネット予約サービスなどで市販の指定券を購入する方法で、2つ目は旅行商品として購入する方法です。列車ごとに乗車方法は異なり、市販の指定券で乗車できるものも多いですが、中にはパッケージツアーとしてのみ発売される団体専用列車もあります。乗り鉄である僕としては、もちろんこうした観光列車に関心があるのですが、人気の列車は指定券が確保しづらかったり、団体専用列車だと利用人数に制限があるなどして、希望どおりに手配できないこともあります。

 今回は、先週に続いて、青春18きっぷを利用した乗り鉄旅に出かけますが、お目当ては嵯峨野観光鉄道トロッコ列車に乗車することです。嵯峨野観光鉄道とは、山陰本線の嵯峨駅と馬堀駅間の路線切り替えによって廃止された区間(旧線)を、観光専用鉄道として利用するために誕生した鉄道で、トロッコ嵯峨トロッコ亀岡間でトロッコ列車を運行しています。正確に言うと、嵯峨野観光線JR西日本が線路を所有しており、その子会社である嵯峨野観光鉄道第二種鉄道事業者として運営しています。

 この嵯峨野観光線は、保津川に沿った車窓景観が良い路線であり、京都嵯峨野・保津峡の四季折々の風景を楽しむことができます。新緑や紅葉の時期も見応えがありますが、春の桜の時期は特に人気があります。また、季節ごとの心地よい空気を肌で感じることができるトロッコ列車とあって、全国各地からの団体ツアー旅行にも組み込まれており、シーズン中には個人で指定券が確保しづらい状況となります。

 今回は、乗車日を桜の開花時期よりも早めにすることで、トロッコ嵯峨トロッコ亀岡間の往復で指定券を確保することができました。

 金山から京都までは、例のごとく青春18きっぷを利用して移動します。京都まで在来線で行くのは時間がかかると思われがちですが、実際には米原乗り換えを含めても金山から約2時間20分くらいです。まだ春休みには早い時期ですが、特に米原ー京都間は混雑していました。愛知県内や岐阜県内から在来線で京都に向かう人は、それなりに多いようです。京都からは、山陰本線に乗り換えて嵯峨嵐山まで行きます。JRの駅は嵯峨嵐山駅ですが、そのすぐ横に嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅があります。トロッコ嵯峨駅の構内には、保津川下りの乗船券売場もあり、また、鉄道ジオラマ館なども併設されていることから、駅というよりも観光施設のような立派な建物でした。トロッコ嵯峨駅からは、「嵯峨野3号」に乗車します。

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DE10ディーゼル機関車とトロッコ客車:トロッコ嵯峨駅トロッコ亀岡駅 2017/3/11

 ちなみに牽引するディーゼル機関車はDE10で、客車はトキ25000形無蓋貨車の改造車5両編成です。特に5号車はリッチ号と呼ばれ、側板や床まで素通しとなっています。したがって、雨天時には乗車できないことから、事前に指定席は販売されず、当日の先着順になっています。

 なお、ディーゼル機関車は嵯峨方のみに連結されています。トロッコ嵯峨駅で待っていると、牽引機が先頭で入線してきました。では、亀岡方面にはどうやって進行するのかと思ったら、プッシュプルの推進運転でした。どうやら、1号車の車端部にも運転台があるようです。

 車内は、木製ベンチ型の2人掛け座席がボックス形式で並んでいます。裸電球がぶら下がっており、ノスタルジック感溢れる客車です。もともとは無蓋貨車なので、正直言って乗り心地がいいのものではありませんが、保津川沿いの景色は抜群です。
終点のトロッコ亀山からは、折り返しとなる「嵯峨野4号」に乗車して、ふたたびトロッコ嵯峨に戻ります。片道だけだと約25分で、少しもの足りない感じがしますが、僕は往復とも乗車することができたため、復路では往路と違った景色を楽しむことができました。

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 指定券は、JR西日本の電話予約サービスで購入しました。先週の紀勢本線での乗り継ぎ旅で新宮駅を利用した際に、窓口の方に発券してもらったものです。手渡されたのは乗車券と指定券の往復分です。いずれもマルス券で、乗車券は120mmの観光券のようなタイプですが、なぜか乗車区間の表記がありません。券面をよく見ると、「指定券の表示区間内で有効」と書かれており、指定券と同時に使用することが前提となっています。確かに嵯峨野観光鉄道では全車指定席のトロッコ列車しか運転されていませんので、これでも問題ないということだと思います。指定券は金額表記のない指ノミ券となっており、どうやら指定席料金という概念はないようです。

 指定券について、車内での検札はありませんでしたが、どの車両もほぼ満席でしたので、25分程度の乗車時間ですべての乗客に対して車内改札をすることは事実上、不可能だと思います。また、乗車券は2枚あったのですが、復路で使用したものはトロッコ嵯峨で回収されてしまったため、手元には往路で使用した1枚しか残っていません。