レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

富士急行線で乗り鉄旅

 日本を代表する山と言えば、間違いなく富士山です。東海道新幹線に乗車していると、車窓から見える富士山の姿をカメラに収めている方をよく見かけます。日本人は古くから富士山をこよなく愛していますが、2013年に富士山が世界文化遺産に登録されて以来、「日本の富士山」から「世界の富士山」となって注目度も高まっており、富士山を訪れる外国人観光客も大幅に増加したと聞きます。

 そんな富士山への観光輸送を担う鉄道路線として、富士急行線があります。JR中央本線の大月から河口湖までを結ぶ全長約25kmの路線で、JR中央本線からの直通列車も設定されています。また、2011年には途中駅である富士吉田駅を「富士山駅」に改名するなど、「富士山に一番近い鉄道」をアピールしています。ちなみにあまり知られていないかもしれませんが、富士急行線は約500mの標高差を登る山岳路線でもあります。

 僕も2015年11月に、友人Dと1泊2日で河口湖に旅行に行ったことがありますが、その際、元JR東日本(←国鉄)の165系ジョイフルトレイン「パノラマエクスプレスアルプス」を改装した「フジサン特急」に乗車したことがあります。富士急行線内で2編成が活躍していましたが、車体の老朽化から2016年2月に引退してしまいました。今回は、久しぶりに富士急行線を利用してみたくなり、青春18きっぷを利用した乗り鉄旅で大月まで行き、富士急行線の特急列車に乗車してみることにしました。

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 今回利用するのは「富士山特急フリーきっぷ」です。大月ー河口湖間が2日間乗り降り自由で、自由席であれば特急列車にも乗車可能です。僕は1日しか利用せず、しかも大月ー富士山間を1往復するのみですが、正規の片道運賃が1,020円で特急料金が300円であるため、1往復だけでも、このフリーきっぷの方が若干安くなります。

 このフリーきっぷですが、よくありがちな常備券で発行されるのかと勝手に思っていました。しかし、大月駅の窓口で手渡されたのは、機械印字されたものでした。85mm券や120mm券どころのサイズではありません。上記の画像は、1枚のきっぷを2分割して掲載したものです。後から大きさを測ってみましたが、242mmという超横長券でした。正直言って、持ち運びには適していません。

 

8000系「フジサン特急

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フジサン特急で使用されている富士急行8000系:大月駅 2016/12/30

 僕が「フジサン特急」に乗車するのは、前回の河口湖行きの旅行に続いて2回目です。さきほどお話ししたとおり、前回は元JR東日本の「パノラマエクスプレスアルプス」を改装した2000系に乗車しましたが、現在は元小田急20000形RSEの8000系が使われています。小田急時代には、特急「あさぎり」用の車両として、ダブルデッカー構造の2両のグリーン車(特別車両)を組み込んだ7両固定編成でしたが、富士急行への譲渡に際して3両編成に減車された上で、外観も大きく変更されました。白地をベースとして、車体全体に描かれたフジサンのイラストが実にユーモラスで、何とも可愛らしい列車です。

 3両のうち1号車は指定席、2・3号車は自由席です。指定席の利用には指定席券(200円)が必要となりますが、1号車にはゆったりとした1人掛け用の座席があり、これを利用してみたいと思って指定席券を購入しました。もともとは2人掛けだった席を1人掛けに改装し、それによって生じたスペースをカウンターのようなテーブルスペースとしているため、非常にゆったりとしています。200円の追加料金を支払う価値は十分にあると思います。

 今回の旅行も乗り鉄旅で、特に観光地に立ち寄るなどの予定はありませんが、この列車に乗車して車窓から富士山を眺めるだけでも十分に富士山観光が楽しめると思います。ちなみに河口湖行の大月→富士山間では、進行方向左手側の方が富士山を見やすいようです。僕が利用した1人掛け用の座席は進行方向右手側なので、ちょっと見にくかったのが残念でした。

 

8500系「富士山ビュー特急」

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富士山ビュー特急で使用されている富士急行8500系大月駅 2016/12/30

 富士急行の創立90周年記念の一環として新たに運行することとなったのが「富士山ビュー特急」です。車両は、特急「あさぎり」で運用されていた元JR東海371系です。JR時代には、小田急20000形RSEと同じくダブルデッカー構造のグリーン車2両を組み込んだ7両固定編成だったものを3両に短縮化したものです。元「あさぎり」として運用されていたJR東海小田急両社の車両が、富士急行線で再び共演することになったことには、何かしらの運命のようなものを感じます。

 フジサン特急と同じく、1号車は指定席(特別車両)、2・3号車は自由席です。このうち1号車の特別車両は、土休日の一部列車で、「スイーツプラン」として、車内で有名なパティシエによるスイーツを楽しむことができる旅行商品で発売されていますが、それ以外の列車であれば、旅行商品でなくても特別車両料金(900円)を別に支払うことで、特別車両を利用することができます。今回の旅行では、せっかくの機会なので、特別車両に乗車することにしました。

 特別車両料金の900円という価格は、フジサン特急の指定席券200円と比べるとお高い感じもしますが、特別車両の乗客には、車内でウェルカムドリンクのサービスがあります。僕が乗車した「富士山ビュー特急2号」の特別車両はガラガラで、僕以外には他に1組のグループがいるだけで、他に乗客はいません。座席は事前に指定されていましたが、車内でアテンダントの方からお好きな席をご利用くださいと言われ、4人掛のテーブル付きボックス席を1人で利用することができました。

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 この車両は、あの有名な水戸岡鋭治氏がデザインしてリニューアルを手掛けており、ポップな感じのフジサン特急とは全く趣が異なっています。艶のある鉄錆色の外観も素敵ですが、特別車両は内装も凝っていて、天井から窓枠、床に至るまで木材が使用されており、お洒落なカフェレストランのような空間になっていました。

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 車内にはアテンダントさんが乗車しており、グッズなどを販売するカウンターがあります。特別車両の乗車が少ないため、アテンダントさんも、ちょっと手持ち無沙汰な感じでした。わざわざ僕が座っている席まで、販売しているグッズの説明に来てくれたので、何となく購入しないのも申し訳なく思い、ポストカードを購入しました。これはこれで、よい乗車記念になりそうです。

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 車内にあった乗車記念証を兼ねた小冊子をいただきました。裏面に記念スタンプを押印するスペースがあったので、僕も押印して見ました。車内できれいにスタンプを押印するのは意外と難しいのですが、今回はうまく押印できました。

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 「フジサン特急1号」の指定券と「富士山ビュー特急2号」の特別車両券です。両方とも下車駅で無効印が押印されていますが、富士山と鳥居をデザインしたものです。しかし、指定券や特別車両券に無効印を押印する意味はあるんでしょうかね。