レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

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どうぞ、お付き合いください。
 

「ウエストエクスプレス銀河」に乗客する出雲乗り鉄旅(2)

 前回の記事からの続きです。

 今回も「ウエストエクスプレス銀河」の魅力を僕なりにお伝えしていきたいと思います。また、「ウエストエクスプレス銀河」を下車した後に訪れた出雲大社の様子や、復路で乗車した「スーパーやくも色」の381系も紹介していますので、よろしければもう少しお付き合いください。

 

 

エストエクスプレス銀河の車内を紹介

 まず「ウエストエクスプレス銀河」の各号車の様子をお伝えしたいと思います。車内には多くの乗客の方がいらっしゃったため、なるべく迷惑にならないよう配慮しながら撮影しました。ちょっと急いで撮影したものも含まれていますので、多少のブレ等はご容赦ください。

1号車

 まずは1号車の紹介です。各号車の乗降扉付近には、「ウエストエクスプレス銀河」をイメージしたロゴとともに、号車と座席種別などを示す表示がありますが、1号車にはグリーン席とファーストシートのマークが掲げられています。

 ファーストシートはこの1号車のみで、車内には2名用のボックス席が8区画あります。そのため座席数は16席となりますが、夜行運転の際にはボックス単位で発売(A席のみ発売)されるため、1人当たりの専有面積はとても広いです。その分だけ定員は非常に少なくわずか8名となります。

 上の写真のように、京都発車時には昼行運転と同様、通常座席として使用できるようになっていますが、テーブルを収納して両側の座席を前に倒すと下の写真のようにフルフラットになり、備え付けのシーツをかければベッドに早変わりです。もちろん逆の手順で通常座席に戻すことも可能です。

 実際にベッドに横たわってみると、天井までの空間が広いため、圧迫感は全くありません。横幅も窮屈に感じることもありません。座席を転換したベッドとしては、なかなかいい感じだと思います。窓側と通路側にはそれぞれカーテンがあり、これを閉めるとプライベートな空間となります。ただし、カーテンは薄い生地でできており、通路側から見て完全に遮断されるものではないため、注意が必要です。もっとも1号車に乗車するのは最高でも8名で、他の号車の乗客の出入りもないため、通路側からの視線はそれほど気にならないと思います。

 また、窓下には読書灯と天井灯のスイッチがあり、好みで明るさを調整することができます。座席上には広めの荷物置き場があり、隣の座席との間にも収納スペースがあるため、荷物が多少多めでも十分に対応できます。車内は全体としてゆったりしているため、寛ぎながら列車の旅を楽しむことができます。やはりファーストシートを選んでおいて正解でした。

 また1号車の運転席寄りにはグリーン券を持つ乗客専用のラウンジがあります。4席のみの限られた空間ですが、運転席越しに前面展望を楽しむことができます。

 そこには側窓から眺めることができない風景が広がっており、いつまで見ていても飽きません。やはり僕は乗り鉄好きなのです。

 

2号車

 2号車は、半分がリクライニングシートで、もう半分がクシェット(簡易寝台)となっています。女性専用車両であるため、男性の乗客が利用することはできませんが、1号車の乗客については、2号車を通り抜けないと3号車以降の号車に移動できないことから、通り抜けのための立入りが認められています。1号車の乗客の中には、2号車を通り抜けて3号車や4号車のフリースペースに移動しているだろう人も見かけましたが、僕としては女性専用車両に立ち入ること自体に抵抗感があったため、結局、2号車には1回も立ち入りませんでした。よって車内の写真もありません。(3号車以降の号車には、停車中に車外から移動していました。)

 

3号車

 3号車もいくつかの種類の座席が用意されています。まずはリクライニングシートです。通路を挟んで両側に2人掛けの座席が並んでおり、一般的な特急型車両のようです。シートピッチはかなり広く、リクライニングも深く倒れるようになっていました。夜行として運行することを意識し、少しでも乗客が快適に過ごすことができるようにとの配慮だと思います。

 もう一つの座席はファミリーキャビンです。その名のとおり、家族など小グループでの利用を想定した座席で、大きめのベンチシートが設置された半個室空間です。あわせて2区画ありますが、夜行運転時は1区画のみ発売され、他のもう1区画はファミリーキャビンをご利用する乗客が自由に利用することができるようになっています。僕が3号車を訪れた際には、両区画とも乗客の方がいらっしゃったため、写真撮影はしていません。

 また、2号車よりの車端部には、こじんまりしたフリースペース「明星」があります。リクライニングシートの乗客がちょっと気分転換したいときなどに利用しやすいと思います。

 

4号車

 4号車は1両まるごと「遊星」という名前のフリースペースになっています。大型テーブルを備えた4人掛けのボックス席のほか、一人でも気軽に利用できそうなベンチタイプのスペースがあり、可愛らしい円形のクッションが用意されていました。また、夜景を眺めながらお酒を立ち飲みするにはぴったりなハイテーブルも備え付けられていました。

 僕が4号車を訪れた際、ボックス席を利用されている方はいましたが、ベンチタイプのスペースには利用客がいませんでした。またこのスペースには撮影用のボードが用意されており、記念撮影できるようになっていました。

 

5号車

 5号車はクシェットで、横になって寛ぐことができる座席が車両の片側に並んでいます。ひとつの区間に上下2段の計4席が設置されており、見た目はブルートレインのB寝台そのものです。ちょうど4人の仲間同士で利用する際には、このクシェットがいいと思います。

 こちらは車イスでも利用可能なクシェットで、全体的に広めのスペースが確保されています。「ウエストエクスプレス銀河」の座席種別としては、プレミアルームとファーストシートが超人気ですが、このクシェットも人気が高く、発売開始直後に完売してしまうようです。リクライングシートよりも快適なのは間違いないと思いますので、僕も一度は利用してみたいなと思っています。

 

6号車

 6号車もグリーン席ですが、1号車のファーストシートとは異なり、すべて個室のプレミアルームが計5室設けられています。複数名用個室(昼間運転時は2~3名、夜行運転時は2名)が4室と一人用個室が1室です。下の写真は乗降扉付近から撮影した個室に続く廊下部分です。やはり個室特有の上質感がありますね。

 僕はこの廊下の突き当たり付近にある一人用個室を利用したかったのですが、今回その夢は叶いませんでした。どういった方が指定券を購入できたのか、参考までにお聞きしたい程です。どの個室も内部を見ることはできませんでしたが、室内にはベンチ型の座席が設置されており、背もたれを倒すことでベッドに転換することができるようになっているようです。

 6号車の乗務員室前にも小さなフリースペース「彗星」があります。このフリースペースはグリーン券を所持に関わらず、すべての乗客が利用できるそうです。静かに夜景を眺めたい時などに最適だと思います。

 

 前回記事では停車駅でのおもてなしを、今回は各号車の座席やフリースペースの様子などを紹介してきましたが、いろんな楽しさを提供してくれた「ウエストエクスプレス銀河」に乗車する乗り鉄旅も、ついに終わりを迎えました。約12時間の時間を経て終点の出雲市駅に到着です。またまたしつこいですが、長時間にわたってお世話になった「ウエストエクスプレス銀河」を最後にパシャリ📸

長旅を終えたばかりの117系7000番台「ウエストエクスプレス銀河」:出雲市駅 2023/7/22

 

出雲大社を参拝

 下車後には、出雲市駅の駅舎を撮影しました。大きな三角屋根の駅舎は、言うまでもなく出雲大社をイメージしており、風格のある立派な建物です。出雲市駅に降り立ったのは今回が初めてではありませんが、前回はまったく周辺の観光をしていません。今回は復路で乗車する列車の発車時刻まで余裕があるため、少し移動して出雲大社を参拝していきたいと思います。

 以前はこの出雲市駅から出雲大社近くの大社駅までの7.5kmを結ぶ大社線という路線がありましたが、残念ながら平成2年に全線が廃止されてしまいました。僕は営業していた当時の大社線を利用したことはありませんが、おそらく出雲大社への参詣路線だったのだろうと思います。マイカーの普及により、やはり鉄道を利用して出雲大社を訪れる方が減少してしまったんでしょうか? 大社線が廃止された現在、出雲市駅から出雲大社まで行くには、一畑電車を利用するか路線バスを利用することになります。僕は今回、乗り換えの必要がない路線バスを利用することにしました。一畑電車の終点である出雲大社前駅より、路線バスの正門前バス停の方が便利だという理由もあります。駅前の停留所から路線バスに乗車して揺られること約30分、出雲大社の正門前に到着しました。

 大きな石碑と鳥居が目に飛び込んできます。境内に生い茂る立派な木々や澄み切った青空をきれいに写真に収めることができました。鳥居をくぐり抜けて真っ直ぐ進むと、「松の参道」と呼ばれる松並木が続いています。前回、熊野那智大社を訪問した際には、階段や坂の多さに閉口してしまいましたが、出雲大社は平坦でスイスイ進むことができました。

 ほどなくして銅鳥居が現れ、拝殿が見えてきました。しめ縄が特徴的で、重厚で厳かな雰囲気が感じられる建物です。拝殿は参拝者の祈祷のほか、さまざまな奉納行事が行われるそうです。

 拝殿の奥には御本殿があります。さすがは御本殿だけあって、堂々なる威厳が感じられます。建物の高さは約24mということで想像していたよりも高く、廻廊越しに立派な屋根部分を見ることができます。内部には、大国主大神が御鎮座されている御神座と、別天神5柱の神をお祀りする御客座があるんだそうです。

 ちなみに下の写真は、御本殿前にある八足門で、ここから御本殿を参拝することになります。(もちろんですが、御本殿に立ち入ることはできません。)

 続いて訪れたのは神楽殿です。拝殿のものとは比べものにならないくらい巨大なしめ縄が懸けられており、出雲大社と言えばこの神楽殿を真っ先に連想する人も多いのではないでしょうか。この巨大なしめ縄、長さ13m、重さ5.2トンもあるそうです。もちろん僕も心を込めて参拝しました。

 

お食事処 八雲で出雲そば

 出雲大社を参拝したところで、少し早めに昼食をいただくことにしました。今朝は「ウエストエクスプレス銀河」の車内で出発前に購入しておいたクロワッサンを食べただけだったので、11時を過ぎる頃にはお腹が空いてきました。出雲観光といえば出雲大社ですが、出雲でいただく名物といえばやはり出雲そばでしょう。僕はうどんよりもそば派で、暑いこの時期にはさっぱりとした物が食べたかったので、そばの昼食はピッタリです。出雲大社周辺にはいくつかのそば屋さんがありますが、今回はその中から、神楽殿近くにある八雲東店さんに立ち寄ることにしました。

 出雲そばの代表的な食べ方は『割子そば』で、割子と呼ばれる丸い漆器に薬味とそばが盛られており、これに直接そばつゆをかけていただくものです。三段で一人前のようですが、二段や四段も用意されています。僕はオススメの『三色割子』をいただくことにしました。

 提供された際には三段重ねになっていましたが、それぞれの薬味を見比べようとトレイに並べてみました。それぞれの器ごとに異なる薬味が添えられており、とろろ、揚げ玉、玉子の三種類の味を楽しむことができます。僕としては、サクサクした揚げ玉もいいですが、とろっとした生玉子にからめて食べるそばが美味しかったです。ちなみに僕は昔からとろろがあまり得意ではないため、最近はほとんど食べていません。久しぶりに食べて見ようかと思って注文したのですが、やはり僕はとろろとの相性があまりよくないようです😅。これもまた、旅の思い出です。

 僕は早めの時間に入店したため、待ち時間は全くありませんでしたが、12時近くになると混雑しはじめ、ほぼ満席になっていました。いいタイミングで食事を済ませることができました。

 八雲で食事を終えて店外に出ると、日差し☀がギラギラと照りつけてきます。今日も本当に暑いです。午後になるにつれて、さらに暑さが増してきます。帰りのバスまでちょっと時間があったため、近くにあったお土産物屋さんを見て回るなどしていましたが、先ほどつゆを付けてそばを食べたせいか、何か甘いものが無性に食べたくなりました。そんなことを思っていると、ちょうどソフトクリームを提供しているお店を見つけてしまい、無意識のうちに吸い寄せられるように入店し、献納茶のソフトクリームを購入しました。

 写真で見ると分かりにくいですが、これが意外と量が多く食べごたえがあります。お茶の濃い味が強く感じられるかと思っていましたが、バニラとのミックスを選んだため、甘さと苦みがちょうどいい感じです。

 お腹を満たし、涼をとったところで再び路線バスに乗車して出雲市駅に戻ってきました。往路のバスはほぼすべての座席が埋まる程の乗車率でしたが、復路のバスは空席が目立ちました。

 

出雲市駅から特急やくもに乗車

 出雲市から帰路に着きますが、まずは、山陰本線伯備線山陽本線の経路で岡山まで移動します。往路で乗車した「ウエストエクスプレス銀河」が走行した経路の逆ルートで、今回は特急「やくも」を利用することにしました。

 特急「やくも」では、現在でも国鉄時代に製造された381系が現役で使用されています。以前はJR東海が運行する特急「しなの」でも同じ381系が使用されていましたが、こちらは後継車両である383系に置き換えられています。さらに7月20日には、その383系を置き換える予定の385系の概要が発表され、2026年度から量産先行車を使用した走行試験を実施することが発表されたばかりです。同じ381系であっても、JR東海は置き換え車両(383系)をさらに置き換える車両(385系)を見据えているのに対し、JR西日本では未だ381系を使い続けています。会社によってこんなにも更新時期に違いが生じるのですね。別にJR西日本ディスるという意味ではありません。古い車両も大切に使い続けるJR西日本の方針も決して間違いではなく、むしろSDGsが注目される今の時代には大切なことかもしれません。
 そんな381系ですが、現在はカラーリングの異なる3つの編成があります。1つ目は「ゆったりやくも色」、2つ目は「国鉄色」、そして3つ目は「スーパーやくも色」です。「ゆったりやくも色」編成は現在のいわば基本色となるもので、白を基調として窓周りを赤とした外観です。僕もこれまでに「やくも」を利用した際には、この「ゆったりやくも色」編成に乗車しています。そして「国鉄色」は「やくも」の伯備線運転開始50周年を記念して2022年3月に登場した編成で、クリーム色と赤色に塗り分けられた懐かしのカラーリングとなっています。3つ目の「スーパーやくも色」は、1994年から2006年まで運行されていた特急「スーパーやくも」時代のカラーリングを復活させたもので、パノラマグリーン車を含む編成全体が当時の薄紫色をベースとした塗色となっています。

 僕は今回、これら3種類のカラーリングのうち、「スーパーやくも色」の編成に乗車することになりました。乗車区間は始発の出雲市から終点の岡山までで、約3時間の乗り鉄旅を楽しみます。

やくも号で使用されている381系:出雲市駅 2023/7/22

 ちょうど隣のホームに「ゆったりやくも色」の編成が停車中だったため、うまい具合に両編成の並びを撮影することができました。「スーパーやくも色」はまだ塗装から日が経っていないため、光沢感が残っておりピカピカです。僕は当時の「スーパーやくも」を見たことがないため、懐かしさを感じることはありませんが、JRの他の車両ではあまり見かけることのない鮮やかでビビッドな感じで、なかなか個性的です。愛称幕もちゃんと「スーパーやくも」となっていました。

 一方の車内の様子はご覧のとおりです。元車両の「ゆったりやくも」編成から手は加えられておらず、「スーパーやくも」らしさは特にありません。「スーパーやくも色」編成に限ったことではありませんが、窓側に座席のない謎の1人掛け座席があるのは、381系「やくも」の座席配置の特徴ですね。

 そして381系「やくも」には、ゆったり仕様に改造される際に生じた、窓枠と座席位置が一致しないハズレ席があるのですが、今回僕はこのハズレ席となってしまいました😓。しっかりと事前に座席表を確認せずに指定券を手配してしまったことが原因です。結果として、座席の真横は窓枠間の壁で、この壁を見ながら3時間の乗り鉄旅となりました。

 

岡山駅から新幹線に乗車

 特急「やくも」を終点の岡山で下車し、新幹線ホームに移動します。例によって新大阪で分割されるきっぷ類を購入しているため、岡山からは「のぞみ」号で新大阪に向かい、新大阪で「こだま」号に乗り換えて名古屋まで移動します。

山陽新幹線区間を走るN700S:岡山駅 2023/7/22

 岡山駅のホームで発車標を撮影したのですが、液晶表示がうまく写らず、何が何だか分からない写真になってしまいました。今回、岡山駅から乗車した「のぞみ」号はJR東海車のN700Sです。久しぶりに「のぞみ」に乗車しましたが、やっぱり速いですね。途中の停車駅が新神戸だけで、もちろん通過待ちなどないため、岡山から新大阪までわずか45分です。青春18きっぷを利用した乗り鉄旅だと、姫路から大阪まで新快速でも速く感じるのですが、さすがは新幹線ですね。格が違い過ぎます。

こだま号として運用されているN700S:名古屋駅 2023/7/22

 さらに、新大阪駅から乗車した「こだま」号もJR東海車のN700Sでした。これまでの乗り鉄旅で新幹線を乗り換えて利用したことは何度かありましたが、続けてN700Sに乗車したのは初めてです。徐々にN700Sによる運用が増加しているということだと思います。もちろん車内では、「会いにいこう」の車内チャイムが流れていました。新幹線は無事に名古屋駅に到着し、今回の乗り鉄旅もこれで終了ということになります。

 

乗車券類を紹介

 今回の乗り鉄旅で使用した乗車券類をまとめて紹介します。まずは7月21日乗車分です。名古屋から京都までは「こだま」号を利用したため、ぷらっとこだまを利用しました。当日の朝に名古屋駅で受け取っています。京都から出雲市までの乗車券は当日に京都駅の指定席券売機で購入するつもりでしたが、なぜか東海道.山陽.伯備.山陰を経由する乗車券が発券できません。何度か券売機の前で格闘していましたが、結局うまくできず、その場で「e5489」で予約してすぐに発券することで何とか用意できました。やはり旅行行程が決まっている場合には、余裕を持って事前に購入しておけばよかったと反省しています。

 続いて7月22日乗車分です。出雲市から新大阪までは、「e5489」で購入可能なWEB早特14を利用しました。以前はこの区間の乗車で利用できる「新幹線&やくも早特3」という割引率が非常に高い企画乗車券があったのですが、残念ながら発売を終了しています。特急「やくも」号と新幹線に乗車してわずか5,000円という破格のねだんだっただけに、発売終了は残念です。


 さて、車内で1泊する旅は本当に久しぶりでしたが、夜行運転される列車の乗り鉄旅には、非日常感に満ちたある種別格の楽しさがありますね。「トワイライトエクスプレス瑞風」のような豪華周遊列車にはもちろん乗車してみたいとは思いますが、正直言って現実的ではありません。一般的な特急券や寝台券で乗車できる夜行特急列車はもはや絶滅危惧種であり、とても貴重なものだと思っています。車齢を考えると、117系7000番台「ウエストエクスプレス銀河」は当然ながら、285系サンライズエクスプレス」だってこの先十数年も今のまま活躍できるはずもなく、遠くないうちに運用から離脱する日がやってくる訳です。その際、後継車両が用意されなければ、一般利用客が乗車できる夜行特急列車はついに終焉を迎えることになります。

 現在は、こうした夜行特急列車が生き残ることができるのか、その正念場にあると言ってもいいのではないでしょうか。JR側にも経営面などから様々な事情があることは分かりますが、夜行特急列車に対する一定数の需要があることは確かですので、是非とも広く日本の鉄道界全体のあり方も考慮していただき、今後も末長く運用していただけたらと勝手に思う次第です。