レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

「浜松まちなかお買いものきっぷ」で浜松へ

 年末から年始にかけて、今季はまったく乗り鉄旅をしていません。ご承知のとおり、新型コロナウイルス感染症の全国的な感染拡大により、12月28日から「Go To トラベルキャンペーン」が全国を対象にして一時停止され、さらに1月になってからは、11都府県に再度の緊急事態宣言が発令されるなど、とても旅行を楽しむような状況ではなくなってしまいました。僕は社会人になって20年以上経ちますが、これほど外出機会がない年末年始の休暇を過ごしたのは初めてです。せっかくの連休にもかかわらず、ほとんど家にこもったままで気分転換の機会がないというのは、精神的にも辛いものがありましたが、昨今の社会情勢を考えれば、仕方がないことです。列車への乗車自体を旅の目的とする乗り鉄旅は、イベント列車などの特別な場合を除けば過度に人が密集するようなことはなく、ライブやコンサートなどと比べて、感染リスクが高いものとは思いませんが、このご時世、どこで感染するか分からず、また、遠方に外出することで、気付かないうちに自分が他人に感染させてしまうことも否定できないことから、やはり乗り鉄旅を強行する気にはなれませんでした。

 そして2月になり、7日までとされていた緊急事態宣言がさらに1か月間延長されることになりましたが、一方で、徐々に解除に向けた動きもみられるようになりました。もちろん、正式な宣言解除はまだ行われておらず、本格的な乗り鉄旅の再開には時間がかかりそうですが、少しずつでも明るい兆しが見えてきたことは嬉しい限りです。最近は、来たるべき「Go To トラベルキャンペーン」の再開に期待を寄せながら、あれこれと今後の乗り鉄旅のプランを考えているところです。この計画を実現できる日がいつになるのかは分かりませんが、1日も早く訪れることを願っています。

 前置きが長くなってしまいましたが、話題はガラリと変わり、今回は普通列車豊橋⇔浜松間を往復した際に乗車した車両と、それに使用した「浜松まちなかお買いものきっぷ」を紹介したいと思います。いつものように、特急列車や観光列車などの乗り鉄旅を紹介するものではありませんが、初めて使用した企画乗車券の感想も含めてまとめてみました。

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JR東海の新旧の通勤型車両である211系・313系豊橋駅 2021/2/14

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長距離運用にも充当されることがある211系:浜松駅 2021/2/14

 上の写真は、豊橋駅と浜松駅で撮影したものです。豊橋⇔浜松間で普通列車の運用に充当されている車両には、211系、311系313系それに373系の4種類がありますが、往路では211系に乗車しました。以前は数多くの路線で運用されていた211系ですが、東海道本線についてみれば、すでに多くの線区から撤退しており、現在の運用は豊橋-熱海間に限られています。僕は以前、211系で運用される豊橋発熱海行きの普通列車に全区間乗車したことがありますが、オールロングシートでトイレもなく、乗り鉄好きでない方には、長距離での乗車はあまりオススメしません。

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東海道本線を走る311系新所原駅 2021/2/14

 今回は、「浜松まちなかお買いものきっぷ」を購入するため、往路では途中の新所原で一旦下車しました。きっぷを購入し、再び上り線ホームで浜松行きの列車を待っていると、下り線に豊橋行きの311系が入線してきました。登場時には、名古屋地区の快速運用で活躍していた車両ですが、現在はその役目を313系に譲り、普通運用を中心に活躍しています。車齢は313系よりも古いですが、車内は転換クロスシートとなっており、乗り心地は決して悪くありません。

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JR東海管内の多くの線区で活躍している313系豊橋駅 2021/2/14

 上の写真は、帰路で乗車した313系豊橋駅で撮影したものです。静岡地区を走る313系は、211系と連結して運用されるオールロングシート車が大半を占めますが、今回乗車した313系は単独運用で、しかも転換クロスシート車でした。往路で乗車した211系のロングシート車と比べると、313系の転換クロスシートはずいぶんと快適です。もし転換クロスシート車の313系による豊橋-熱海間の通しの運用があれば、特に青春18きっぷシーズンなどには、かなりの人気を集めることは間違いないと思うのですが、実際には難しいでしょうね。

 そういえば、今年1月、JR東海から在来線通勤型電車の新製についての発表があり、その車両デザインも公表されました。発表された資料によれば、「名古屋・静岡都市圏を中心に、中央本線東海道本線関西本線等に順次投入する計画」とされており、静岡地区の東海道本線にも新型車両の315系が配備されるようです。東海道本線から211系が引退するのも、そう遠くはないということですね。

 ついでと言っては何ですが、時間があったので、豊橋-浜松間の平日の上りダイヤを少し分析してみました。同区間を走る普通・快速列車52本のうち39本が豊橋発浜松行となっており、実に75%の列車がこの区間で完結する運用となっています。残りの列車をみると、豊橋発で浜松以東(掛川・静岡・興津・熱海)が着駅となる列車が6本(約11.5%)、豊橋以西(大垣・岐阜)が発駅で浜松着となる列車が4本(約7.7%)となっており、豊橋・浜松のいずれかが発駅又は着駅となっているものがほとんどです。豊橋以西から浜松以東を直通する普通・快速列車は、岐阜発掛川行が3本(約5.8%)あるのみです。したがって、青春18きっぷなどを利用して東海道本線を名古屋方面から東京方面まで乗車するときには、多くの場合、豊橋と浜松(又はそのどちらか)で乗り換えが必要となります。

 また、青春18きっぷ東海道本線の静岡地区を利用したことがある方であればご存じでしょうが、この区間では、ホームライナーを除いて基本的に快速運用がありません。これは、豊橋-浜松間も例外ではなく、先ほど紹介した平日の上りダイヤでは、実に51本が「普通」となっており、唯一の快速である「特別快速」大垣発浜松行も、豊橋-浜松間は全駅に停車するため、同区間で途中駅を通過する運用はないことになります。(平日の下りダイヤや土休日ダイヤであれば、1日あたり3~4本の快速(特別快速、新快速、区間快速など)が設定されていますが、これらもすべて豊橋-浜松間の全駅に停車しています。)

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 こちらが今回使用した「浜松まちなかお買いものきっぷ」です。
 JR時刻表にあるトクトクきっぷコーナーでも紹介されておらず、発売駅も限定されているため、全国的に知名度のあるものではありません。僕もつい最近までこのきっぷの存在を知らず、たまたまJR東海のWebページを見ていて気付いたといったところです。その内容としては、発駅から浜松駅までの往復きっぷと駅周辺の商業施設で利用可能な1,000円分の「お買いもの券」がセットになっており、ねだんは発駅から浜松駅までの片道運賃+1,000円という設定です。僕は今回、新所原発着のきっぷを購入しましたが、新所原→浜松の片道運賃が510円のため、「浜松まちなかお買いものきっぷ」は1,510円となります。ちょうど片道分の運賃で往復乗車できるため、駅ビルのメイワンや遠鉄百貨店などで買い物や食事の予定がある場合には、結構おトクに利用できるのではないかと思います。ちなみにきっぷ購入時には、この他に120mmの「お買いもの券」がセットになっていましたが、使用してしまったので手元に残っていません。

 ただ残念なことに、このきっぷには豊橋発着の設定がありません。最も西の発着駅は新所原で、東は島田です。島田と浜松とは50km近く離れていますが、豊橋ー浜松間はおおよそ36kmで、所要時間も35分程度です。島田と比べるとずいぶんと近く、需要もそれなりにあると思うのですが、豊橋駅を発着駅とせず、静岡県内の駅に限定する何かしらの事情があるのでしょうか。