レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

道東フリーパスで北海道内を巡る乗り鉄旅(2)

 前回の記事からの続きです。

 JALパックツアーのオプションとして購入した「道東フリーパス」は、乗車票そのものが自宅に郵送される訳ではなく、JR北海道の指定駅で引き換えるためのバウチャー券のようなものが送られてきました。ちなみに価格は15,200円です。僕は新千歳空港駅みどりの窓口で引き換えましたが、同時に指定券も発行してもらうことにしました。この乗車票は特急指定席が利用可能となっていますが、旅行のパンフレットには「指定席は当日乗車前に空席のある場合に限りご利用いただけます。」と書かれています。この記載どおりだとすれば、27日の時点で28日や29日乗車分の指定券は発券してもらえないのかと心配しましたが、窓口の方に29日までの全行程を整理したメモを示したところ、3日分すべての指定券をまとめて発券していただけました。そのおかげで、希望どおりに窓側の席を確保することができました。

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 これが実際に使用したフリーパスの乗車票です。自動改札機にも対応した85mm券で、券面にはフリー区間の略図が大きく表示されています。総販のきっぷらしく10桁の券番号とN符号が付けられています。ちなみに少し前までは、夕張支線(新夕張~夕張)もフリー区間に含まれていましたが、2019年3月に廃止されたため、すでに略図からも消されています。

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 まずは、札幌まで移動します。現在、新千歳空港から札幌まで直通する特急列車はありませんので、快速エアポートを利用します。せっかくなので指定席のUシートに乗車しました。座席は回転式リクライニングで、特急列車並みの車内設備です。旅行などで大きな荷物を持っている乗客の方も多く見かけましたが、特にそういう方には利用価値があると思います。快速エアポートには、29日の新千歳空港までの帰路でも乗車する予定です。ちなみにフリーパスと同時に発券してもらった指ノミ券の券面には、1枚1枚に「指定券発行」のゴム印が押されています。

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スーパー北斗号に使用されているキハ281系:札幌駅 2019/6/27

 札幌からは、キハ281系気動車による「スーパー北斗」に乗車しました。JR北海道の特急形車両は、ステンレス製の無塗装をベースに先頭部や扉周辺部などが部分的にカラーリングされるデザインとなっていますが、キハ281系はコバルトブルーがアクセントとなっており、また、無塗装部分との境界部に配された萌黄色が特徴的です。

 現在、スーパー北斗は2種類の気動車で運行されており、12往復のうち3往復がキハ281系で、残りはキハ261系です。どちらの編成で運用されるかは、市販の時刻表に掲載されている特急列車の編成表で確認することができます。僕の中でのスーパー北斗のイメージはキハ281系だったので、記念すべき第1弾の特急列車は、キハ281系で運行されるスーパー北斗16号にしました。

 スーパー北斗16号の行き先はもちろん函館ですが、フリーきっぷでは南千歳までしか乗車できません。しかし、それでは30分程しか乗車できないので、フリーパスとは別に、新千歳空港東室蘭~室蘭間を往復利用できる「乗車券往復割引きっぷ」を別途購入し、東室蘭まで乗車することにしました。なお、フリーパス外の特急券は「えきねっと」で事前に予約し、新千歳空港指定席券売機で受け取っておいたものです。乗車途中に座席を変更するのも面倒だと思い、フリーパス分の指ノミ券と「えきねっと」予約の特急券は、同じ座席に揃えておきました。

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 せっかく室蘭まで有効な往復きっぷを購入したからには、終点の室蘭まで行きたかったのですが、時間の都合上、東室蘭で折り返すことにしました。東室蘭到着後、再び札幌まで移動します。もちろんスーパー北斗で札幌に戻ることもできますが、せっかくなので別の列車にしようと思い、特急列車の第2弾として「すずらん」に乗車することにしました。

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すずらん号に使用されている785系:札幌駅 2019/6/27

 「スーパー北斗」には2種類の編成が混在していましたが、「すずらん」にも785系による運用と789系1000番台による運用とがあります。ただし、「スーパー北斗」の場合は編成ごとの運用が固定されているため、事前に該当車両の編成を把握することができましたが、「すずらん」の場合は、どちらの車両に当たるかは乗車するまで分かりません。僕の希望は785系でしたが、東室蘭で待つことしばし、ホームに入線してきたのは見事に狙っていた785系でした。

 785系は「スーパーホワイトアロー」「スーパーカムイ」さらには「スーパー白鳥」などで幅広く活躍していましたが、現在では「すずらん」の一部のみで、わずか2編成しか残っておらず、遠くないうちに完全引退してしまうと思います。ちなみに785系にはグリーン車はなく、全席普通席です。しかし、4号車の指定席はUシートとなっており、普通車ながら座席部分の床面はカーペット敷きで、シートピッチも1,050mmと自由席の960mmよりもゆったりしています。さらにありがたいのは、電源コンセントが前席背面の下部に設置されているため、パソコン利用やスマホの充電などに便利です。また、自由席と異なり、1列1枚窓となっているため、外観からはグリーン車のようにも見えます。

 「すずらん」は、785系でも789系1000番台でも、4号車のUシートのみ指定席で、残りはすべて自由席です。「すずらん」の乗車率からして、おそらく自由席でも着席自体は可能でしょうが、Uシートの設備は充実しており、指定席を利用する価値は十分にあると思います。

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 「スーパー北斗」と同様に、南千歳までは「乗車券往復割引きっぷ」を利用します。南千歳までは「えきねっと」予約の特急券で、南千歳から札幌までは指ノミ券です。JR北海道では、今でも車内検札を実施しているようで、車掌さんが車内を巡回して特急券にチケッターで押印しています。「すずらん」に乗務していた車掌さんは、キハ261系のフロントフェイスがデザインされた札幌車掌所の印を綺麗に押印してくれました。

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スーパーとかち号に使用されているキハ261系:札幌駅 2019/6/27

 再び札幌にやってきました。やはり北海道最大の都市というだけあって、かなり大きな駅です。将来的に北海道新幹線が札幌まで延伸された時には、さらに大きなターミナル駅になることでしょう。そんな札幌駅構内をちょっとうろうろした後、今日の宿泊地である帯広に向けてキハ261系気動車の「スーパーとかち」に乗車します。北海道乗り鉄旅で乗車する特急列車としては、第3弾ということになります。

 キハ261系は、先に乗車した「スーパー北斗」でも使用されていますが、僕はキハ281系の方に乗車していたので、キハ261系への乗車は「スーパーとかち」が初めてです。というか「スーパーとかち」にはすべてキハ261系が使用されているため、少しでも多くの種類の特急形車両に乗車するため、「スーパー北斗」ではキハ281系を選んだという訳です。

 先頭部と出入り口付近が白で、前面から側面にかけて紫と銀の帯が引かれており、前面貫通扉付近は黄色というカラーリングが北海道らしさを感じさせる編成です。指定席車の座席シートは、先に乗車したキハ281系とほぼ同じようで、JR北海道のスタンダードといった感じです。ちなみに今回は全区間を乗車しますが、札幌と帯広間は約220kmもあり、それなりに乗り応えがあります。乗車したのが夕方から夜にかけての時間帯だったため、途中からは外の景色を楽しむことはできませんでしたが、東室蘭駅で購入した駅弁を食べながら、約2時間50分の乗車を満喫することができました。

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 指定券ですが、これは事前に「えきねっと」で予約しておきました。数日前にスーパーとかち7号の指定席予約状況を見てみると、かなり座席が埋まっており、利用日当日では窓側の席が確保できない可能性があったためです。本来であれば、フリーパスに引き換えた後に、指定席を確保してもらうことになりますが、実際には、事前に「えきねっと」で予約しておいた特急券を指ノミ券として発券してもらうこともできるようです。「指定席は当日乗車前に空席のある場合に限りご利用いただけます。」というパンフレットの記載内容に矛盾するような気もしますが、少なくとも今回対応していただいた新千歳空港駅の駅員さんは、快く対応してくれました。

 >>(3)に続く