レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

「ふくしままんぷくトレイン」に乗ってきました

 いよいよ2025年度が始まりました。4月当初は新規採用や人事異動などで、職場の中の雰囲気にちょっとした変化が生まれ、戸惑いの中で新年度を迎えた方も多いのではないかと思います。また、学生さんの中にも、新入学や進級などによる新たな学校生活の始まりに、期待と不安を抱いている方がいらっしゃると思います。僕の周囲でも、これまで一緒に仕事をしていた方が他の部署に転出されたり、反対に他の部署から新たな方が転入されたりと、色々な動きがありましたが、僕自身は異動がなく、昨年度までと同じ立場で同じ仕事をすることになりました。引き続き今の職場に残留したいと思っていたところだったので、僕にとっては希望どおりとなったわけですが、気持ちを緩めすぎることなく、また、周囲に迷惑をかけることがないよう、精一杯、仕事に励んでいきたいと思っています。

 仕事面での近況報告はこのくらいにして、4月になって最初の週末となる今日、今年度初めての乗り鉄旅に行ってきました。目的地は福島県です。とは言っても、前回の別府旅行のように現地での観光を楽しむものではなく、完全な乗り鉄旅ということで、鉄道への乗車に徹した日帰り旅です。そして今回は、久しぶりに旅行商品を利用して団体専用列車に乗車することにしました。その列車とは、この記事のタイトルでもお分かりいただけるとおり、「ふくしままんぷくトレイン」というイベント列車です。JR東日本びゅうツーリズム&セールスが企画・実施するもので、列車に乗車しながらご当地のグルメを楽しもうというものです。今回乗車する列車は、主に福島県内を走行するルートとなっていますが、過去には、茨城グルメを満喫する「いばらきまんぷくトレイン」 という列車が運行されたことがあり、これが好評だったのか、今回も同じコンセプトで運行されることになったようです。

 ちなみに、福島県で「まんぷくトレイン」が運行されることになったのは、来春(2026年4月~6月)の「ふくしまデスティネーションキャンペーン」に先立ち、その1年前にあたる今春にプレキャンペーンとして企画されたものです。僕は2月下旬に「まんぷくトレイン」が運行されることを知り、使用される車両がE653系フレッシュひたち復刻デザインの水色編成で、しかも岩沼経由で東北本線郡山駅から常磐線いわき駅までを結ぶという、定期列車では運行されていない珍しい経路での走行が体験できるということに魅力を感じ、迷うことなく申し込みました。僕と同じようにこの列車に注目していた鉄道ファンが多かったようで、申込み時点では普通席にしか空きがありませんでしたが、その後グリーン席にキャンセルが発生し空席ができたため、速攻で変更しました。

 旅行商品が確保できたところで、今回の旅行行程全体を組み立てました。

 ちなみに今回利用するJR東日本びゅうツーリズム&セールスの旅行商品には、団体専用列車にのみ乗車する現地発着プランと、団体専用列車に東北新幹線「なすの」号と特急「ひたち」号がセットになった首都圏発着プランとがあります。僕は首都圏発着プランを選んだので、東京ー郡山ーいわきー東京間は、個別に乗車券類を手配する必要がありません。時間は上記のとおり指定されました。後は、豊橋⇔東京間の往復分を組み合わせれば行程は完成です。日帰りにしては移動距離がかなり長くなりますが、まあ、そこは気になりません。これぞ乗り鉄旅という行程ですね。

 では早速、旅の様子を紹介したいと思いますので、どうぞお付き合いください。

 

 

豊橋駅から東海道新幹線に乗車

 まずは東京駅に向かいます。いつものように豊橋駅から東海道新幹線を利用します。これまで何度も豊橋駅から新幹線を利用していますが、僕は名鉄線から乗り換えるため、普段は新幹線側の西口を利用することがありません。今日は乗り換え時間に余裕があったので、久しぶりに駅の西口に行ってみました。

 東口(路面電車や路線バスが発着する側)は、「カルミア」という駅ビルと直結しており、商業施設なども多いため、常に人通りが多いですが、そちらと比べると西口は静かな感じです。自家用車で送迎してもらうには、西口の方が使い勝手がよさそうですね。

 旅行商品の最終行程表で指定された東京駅での集合時間は8時40分と早いため、豊橋駅の上り初列車である「ひかり」630号に乗車します。次発の「ひかり」632号では集合時間に少し間に合いません。つまり、「ひかり」630号が豊橋駅に停車してくれるからこそ、前泊や夜行バスを利用しなくても、集合時間の早い団体旅行に参加できるわけです。これは決して当たり前のことではなく、利用者目線に立って、きめ細やかな対応を行っていただいているJR東海のおかげです。いつも快適で便利な旅の機会を提供していただき、本当にありがとうございます🙇

東海道新幹線で使用されているN700系豊橋駅 2025/4/5

 「ひかり」630号や632号に乗車する際には、自由席を利用することが多い僕ですが、今回はJR東海ツアーズの旅行商品を利用するため、指定席となります。旅行商品を予約する際にシートマップで座席の空き状況を確認すると、すでに多くのE席が埋まっていましたが、何とかギリギリでE席を確保できました。

 「ひかり」630号は豊橋駅を発車すると、浜松、静岡と停車しますが、実は乗車後すぐに寝落ち💤してしまい、目が覚めた時には、すでに新横浜駅到着直前でした。まあ、今回は終点の東京まで乗車するので、寝過ごす心配はありませんが、富士山🗻を見ることもなく、どうやら1時間以上も車内で寝てしまっていたようで、自分でもちょっとビックリ😲です。

 新横浜を発車すると次は品川ですが、品川駅構内で急ブレーキかかり、ホームの半ばで停止してしまいました。どうやら品川駅で非常停止ボタンが扱われたようで、その影響により付近を走行するすべての列車が停車したようです。復旧までに時間を要すると厄介だなと思っていましたが、5分くらいで運転が再開されました。結局、東京駅には約5分遅れての到着となりました。

 東京駅到着時には、日本橋口側のホーム端から写真撮影するのが、僕の中での恒例となっています。東京駅は今日も朝から賑やかです。

 集合時間にはまだ余裕があったので、建物の外に出てみました。東京駅と言えば、丸の内口の赤レンガ駅舎はあまりに有名で、大屋根が特徴的な八重洲口も何度か利用していますが、日本橋口はあまり利用する機会がありません。周辺は高層ビル群で都会的な雰囲気が漂っています。田舎者の僕にとっては、一度くらいはこんな洗練されたオフィス街の中で働いてみたいものです。

 場所を変えて、鉄鋼ビルディングの横にやってきました。歩道沿いには数本の桜がありました。ほぼ満開🌸ですが、風に吹かれて少しずつ散り始めています。そう言えば、ちょうど1年前にも上京し、目黒川沿いの桜を鑑賞するお花見クルーズに参加したことを思い出しました。乗り換えまでのわずかな時間でしたが、今年も東京の桜を見ることができてよかったです。

 

東京駅から東北新幹線に乗車

 東京駅では、八重洲北口で受付を済ませて、これから乗車する「なすの」255号の乗車票を受け取りました。こうしたツアーで新幹線に乗車する場合、全員が揃った上で団体用の改札から一斉に入場するのかと思っていましたが、どうやら各自で通常の有人改札から入場するようです。僕としては、できれば発車時刻前に早めにホームに移動して、乗車する「なすの」号を撮影したいと思っていたところなので、それぞれ自分の好きなタイミングで入場できるのは、ありがたかったです。発車までまだ時間があるということで、21番線にはまだ「なすの」号は入線しておらず、ホームで少し待ちます。しばらくすると入線を知らせる自動放送があり、「やまびこ」号から折り返しで「なすの」号となる列車が入線してきました。

 僕は、入線する列車を見るまで、乗車するのはE5系と勝手に思い込んでいましたが、実際にはE2系でした。確かに時刻表で確認すると、グランクラス車両がない列車となっています。とんだ思い違いをしていました。いずれにしても、E2系に乗車するのは久しぶりです。

東北新幹線で使用されているE2系:東京駅 2025/4/5

 E1系(MAX)が引退した現在、JR東日本の新幹線車両としては最古参の車両形式となり、徐々に定期運用から離脱していくものと思われます。ちなみにE2系と言えば、2022年に200系カラーが施された編成が登場したことで話題となりました。僕も記念に乗車してみたいと思ってはいたものの、結局その機会はなく、気がつけばもう1年も前に引退していたようです。

 東京駅を発車した「なすの」255号は、終点の郡山まで各駅に停車します。今回のツアーのうち首都圏発着プランでは、上野駅や大宮駅での途中乗車も可能で、数人の方が途中からツアーに合流されました。こうしたツアーでは、基本的に旅行会社があらかじめ参加者の座席を割り振っていることから、個別に座席位置を希望することができません。できれば車窓を見やすい窓側になるといいなと思っていましたが、結果は2人掛け座席の通路側でした。これは運次第ということで仕方がありません。自分の座席から見た車内はこんな感じです。ちなみにこの日は「なすの」255号を利用するツアーが複数あったようで、僕が乗車した6号車はほぼ満席でした。

 そして東京駅から乗車すること約1時間30分、終点の郡山駅に到着しました。ここからは、在来線ホームに移動し、いよいよ目的の列車である「ふくしままんぷくトレイン」に乗車します。

 

郡山駅から「ふくしままんぷくトレイン」に乗車

 郡山駅でトイレ休憩や売店での買い物を済ませて5番線に向かうと、これから乗車するE653系による団体専用列車「ふくしままんぷくトレイン」はすでに停車していました。様々なカラーバリエーションがあるE653系ですが、フレッシュひたち復刻デザインの水色編成に乗車するのは初めてのことです。ちなみにE653系には、いなほカラー(いわゆるフルーツ牛乳)やしらゆきカラーだけでなく、はまなす色や上沼垂色、国鉄型特急色にも乗車したことがあります。乗車前、ホーム上から車両の外観を撮影しました。

団体専用列車の運行に当たるE653系郡山駅 2025/4/5

 これから乗車するのは、フレッシュひたち復刻デザインの車両であるとお伝えしましたが、実はフレッシュひたち時代のE653系には、紅梅(スカーレットブロッサム)青(ブルーオーシャン)黄(イエロージョンキル)青緑(グリーンレイク)橙(オレンジパーシモン)の5色しかなく、水色編成はありませんでした。フレッシュひたち時代のデザインを引き継ぎながら、これまでになかった新たな色を纏って登場したものです。

 早速、車内へと入ります。先にお伝えしたとおり、今回はグリーン車に乗車します。フレッシュひたち時代には普通車のみのモノクラス編成でしたが、いなほに転用される際、1号車がグリーン車へと改造されました。座席は2+1配置で、さらに普通車で使用していた際の2列分のスペースを占有する、何ともゆとりある車内となっています。

 前後の座席との間にはパーテーションが設置されているため、後ろの方を気にすることなく座席をリクライニングさせることができます。僕の座席番号は6Cで、2号車寄りの端にある1人用座席です。ちなみにE653系1編成あたりのグリーン車の座席数はわずか18席のみで、今回のツアーでも満席でした。

 ちなみにグリーン車両には、2号車よりの車端部にグリーン車乗客用のラウンジスペースがあります。車窓をゆったりと眺めたり、ちょっとした気分転換をするにはいい場所で、グリーン車利用のメリットの一つですね。

 では、ここからは、それぞれの停車駅でのおもてなしの様子や、提供されたご当地のグルメを紹介したいと思います。

郡山駅

 始発の郡山駅では、駅員さん方が横断幕を持ってお見送りしてくれました。実は今日、郡山駅を発車するツアー列車は複数あり、僕が乗車する「ふくしままんぷくトレイン」以外にも、郡山ー喜多方間では「ふくしまプレディスティネーションキャンペーンSATONO」号が、上野ー会津若松間ではE655系に乗車する団体専用列車がそれぞれ運転されるため、郡山駅の駅員さんたちも大忙しではないでしょうか。

 郡山駅発車後、早速、ご当地グルメが配られました。車内放送でも丁寧な説明がありましたが、ここではJR東日本びゅうツーリズム&セールスのWebページに掲載されている紹介文を使わせていただきます(以下同じ)。

ぶどう氷:京菓子をもとに砂糖や赤ワインを混ぜあわせて独自の製法で作られた「ぶどう氷」は、薄くコーティングした砂糖のシャリシャリした食感ととろけるような寒天の食感をお楽しみいただけます。

三春グルメンチ:三春町の特産品であるピーマンを使用したご当地メンチカツです。ソースの要らないメンチカツで、中華風に味付けがされています。

いかにんじん:いかにんじんは福島県の郷土料理のひとつです。細く切った人参にいかの旨味が染み込んだシンプルな醤油漬けです。

さるなしジュース:あまりのおいしさに、猿が食べて無くなってしまうことが名前の由来とされる「さるなし」。日本有数の生産量を誇るさるなしの爽やかな酸味と、蜂蜜の優しい甘さがマッチした飲みやすいドリンクです。

福島駅

 福島駅には11時59分に到着し、約20分間の停車時間が設けられています。県庁所在地である福島の中心駅ということで、盛大なお迎えがありました。福島市の観光PRキャラクターももりんの姿もあり、切り花や桃のジュース、PRグッズなども数多く配布されていました。

 次は、福島駅発車後に配られたご当地グルメです。

国見バーガー:東日本大震災後に商店街の復興を目指し「町のグルメ」として開発されました。骨まで食べられるサバの味噌煮をバンズで挟み込んだ予想外のおいしさをお楽しみいただけます。

凍天:特許取得のオリジナル製法で作られた「凍天」は、外はカリッと中はフワフワとしたドーナツ生地に、モチッとした凍餅の食感が同時に味わえます。洋菓子と和菓子が融合した福島発祥のお菓子です。

酪王カフェオレ:1976年に発売開始されたロングセラー飲料です。コクのある生乳をふんだんに使用し、香り高いコーヒーを黄金比率で合わせ、ミルクの甘い香りにコーヒーの香ばしさが混ざり合った濃厚ながら後味がスッキリとしたカフェオレです。

いもくり佐太郎:福島の民話に由来する福島銘菓「いもくり佐太郎」は、さつまいもと栗をたっぷり使ってふんわり柔らかく、栗と白あんを練り込み軽く表面を焼き上げた洋風仕立てのお菓子です。

岩沼駅

 次の停車駅は岩沼駅です。ここまで東北本線を北上してきましたが、ここからは進行方向を変えて常磐線を南下することになります。岩沼駅には13時12分に到着して約15分間停車します。ここでもE653系をパシャリ📸

 岩沼駅でも、駅員さん方が横断幕を持ってお迎えとお見送りをしてくださいました。岩沼市公式マスコットキャラクターである岩沼係長もいます。

 続いて岩沼駅発車後に配られたご当地グルメを紹介します。

タコシウマイ:新地町・相馬市で水揚げされたタコを使用した海鮮シュウマイです。餡には国産のタラのすり身と玉ねぎを使用し、もっちり食感の皮でふんわり包まれた常磐もののシュウマイをお楽しみいただけます。

まいたけおこわ:南相馬市を代表する菓子店のひとつである「松月堂」の「まいたけおこわ」。地元産のもち米と独自配合の地元産醤油を使っている名物おこわは、まいたけと、おこわを包む笹の葉の香りが食欲をそそります。

厳選フルーツのミックスゼリー:フルーツ専門店が世界各地の旬のフルーツを厳選し、たっぷりと約8種類詰め込んだフルーツゼリーです。とろけるような独特のゼリーは海藻から抽出した植物性のゼリーで、香料や保存料も使用していないため体に優しくお召し上がりいただけます。

 そして、岩沼駅からは、大食いタレントとして知られているもえのあずきさん(もえあずさん)が乗車されました。「まんぷくトレイン」のイメージにはぴったりの方ですね。もえあずさんは、相馬市の観光名所や特産品のPR活動を行っているようで、その縁もあって今回のツアーにゲストとして参加されたようです。車内では、もえあずさんが各号車をまわり、相馬市の水田で作付して収穫した「もえあず米」を乗客一人一人にプレゼントされていました。

 もえあずさん、テレビで見るとおり、笑顔が素敵でした😄 いただいた「もえあず米」は持ち帰り、家で美味しくいただくことにします。

原ノ町駅

 岩沼駅発車後、約1時間で原ノ町駅に到着しました。原ノ町駅では14時50分まで約25分間停車します。跨線橋を渡って反対側のホームから編成全体を撮影しました。

 原ノ町駅でも賑やかなお出迎えがありました。駅員さんだけでなく、南相馬市の市長さんやマスコットキャラクターであるのまたんもいらっしゃいます。来月には相馬野馬追が開催されるということで、市長さんからも野馬追のPRがありました。

 ここまで、郡山駅、福島駅、岩沼駅ご当地グルメをいただいてきましたが、ここ原ノ町駅発車後に配られる品々が最後のご当地グルメとなります。もう、まんぷくを通り越して限界に近い感じですが、頑張っていただくことにします。

なみえ焼そば:食べ応えと腹持ちをよくするために考案されたとされている「なみえ焼そば」。通常の約3倍もの太い麺とうまみたっぷり濃厚ソース、豚肉とモヤシだけのシンプルな具が特徴です。

常磐富岡パッションサイダー:富岡町では復興に向け、浜通りの気候を生かした東北では珍しい南国産のパッションフルーツを生育しています。通年でパッションフルーツを味わえるように常温保存が可能なサイダーとし、すっきりさわやかな味わいをお楽しみいただけます。

玉子サンドウィッチ:いわき市で長年愛されている喫茶店が作る名物の分厚いたまごを挟んだ玉子サンドウィッチです。

めひかり塩チョコ:いわき市の市魚「メヒカリ」の形をしたチョコの中には手作り塩キャラメル、表面にも塩をまぶした大人のスイーツ。今回は、会津山塩を使用しためひかり塩チョコの新商品です。

いわき駅

 お腹は十分に満たされ、車内でうとうとしていると、列車は終点のいわき駅に到着しました。終点のいわき駅でも駅員の方によるお迎えがありましたが、どの駅でも心温まる歓迎で、本当に心もお腹も満たされる充実した旅を楽しむことができました。「ふくしままんぷくトレイン」を企画されたJR東日本びゅうツーリズム&セールスさんと、運行に携わったJR東日本の乗務員さんや駅員さんには感謝です。ありがとうございました。

 

いわき駅から特急ひたちに乗車

 いわき駅を訪れるのは初めてなので、ちょっと駅前だけでも見てみたいところですが、次に乗車する「ひたち」号の発車時刻まで13分しかなく、添乗員さんからもスムーズに移動するように注意がありましたので、いわき駅周辺の探索はまた次の機会ということにします。

 これから乗車する「ひたち」22号の乗車票は、往路の新幹線車内で受け取っており、座席も決められています。座席位置を確認すると、「なすの」号に続き、「ひたち」号もまた通路側座席となっていました。どういう基準で座席位置が決められるものなのか、僕には分かりませんが、せめて往路と復路のどちらかは窓側座席を割り当ててくれるとうれしいです。まあ、ツアーなので運次第なんですけどね。

 そんなことを思いながらホームで「ひたち」号の入線を待ちます。「ひたち」号はいわき駅を発着する便が多いですが、1日当たり3往復が仙台発着となっており、今から乗車しようとしている「ひたち」22号も仙台発で運転されている便の1つです。しかし、定刻になっても列車は入線してくる気配がありません。どうやら長町駅付近での線路内発煙があったらしく、その影響で列車が遅れているようです。しばらくすると案内放送があり、18分くらい遅れて到着するとのことでした。

ひたち号で使用されているE657系いわき駅 2025/4/5

 やっと「ひたち」号が入線してきました。車両はもちろんE657系です。ひょっとしたら、フレッシュひたちリバイバルカラー編成のうちどれかに当たるかなと思っていましたが、通常編成でした。いわき駅から僕が下車する東京駅まで約2時間30分あります。東京駅到着までには、定刻での運転に回復するかなと思っていましたが、残念ながら回復は実現せず、約20分遅れのまま上野駅に到着しました。乗客の中には、「ひたち」号から上越新幹線北陸新幹線に乗り換える予定だった方もいらっしゃったようですが、連絡はしないとの車内放送がありました。同じJR東日本同士なのだから、融通を利かせてもいいのではないかと思わなくもないですが、やはり新幹線の運行を遅らせることは影響が大きいため、避けたいんでしょうね。本来であれば、上野駅での停車時間はわずかなはずですが、他の列車との運行間隔を調整しているのか、なかなか発車しません。ツアー参加者の中には、このまま「ひたち」号に乗車して東京駅に行くことを諦めて、山手線や京浜東北線に乗り換えようという方もいらっしゃいましたが、僕は東京駅から乗車する東海道新幹線の発車時刻までにはまだ余裕があったので、そのまま「ひたち」号を利用しました。東京駅での乗り換え時間に余裕を持たせた行程にしておいて本当によかったです。

 

東京駅から東海道新幹線に乗車

 東京駅で少しお土産物を購入するなどしてから、東海道新幹線に乗車します。今回乗車するのは、昨年12月に銚子と成田を訪れた際に帰路で利用したのと同じで、東京駅発19時30分の「ひかり」661号です。この「ひかり」号は豊橋駅を通過するため、浜松駅で下車し、浜松駅から「こだま」751号に乗り換えます。

 そう言えば、今年3月のダイヤ改正に合わせて、「のぞみ」号の自由席が3両から2両に変更されました。つまりは指定席車両が1両分増えた訳で、これにより指定席は確保しやすくなったと思いますが、自由席車両の混雑具合はどうなんでしょうか?

折り返し運用に向けて準備中のN700系:東京駅 2025/4/5

 往路での乗車の際にお伝えしたとおり、今回は東海道新幹線区間について、JR東海ツアーズの旅行商品を使用しています。手配の際、往路の列車には余裕があったものの、復路ではほとんどの列車の普通車が「満席❌️」となっていました。ここで「満席❌️」と表現しましたが、これは実際の列車に空席がないことを示すのではなく、JR東海ツアーズとしての発売上限枚数に達したため、終売になったということです。それならばということで、まだ販売数に余裕があったグリーン車🍀で手配しました。

 やはり新幹線のグリーン車ということで、普通車と比べて落ち着きが違いますね(当たり前)。今日は往路で普通車を利用したため、グリーン車の快適さがよく分かります。出発前には、東京駅でお弁当を購入して、車内で夕食としていただくことを考えていましたが、「まんぷくトレイン」でいただいたご当地グルメのおかげで、この時間になってもお腹は十分に満たされており、とてもお弁当が入る余裕はありませんでした。

 予定どおり、「ひかり」661号を浜松で下車し、ここから後続の「こだま」751号に乗車します。「ひかり」号が発車すると、すぐに「こだま」号が入線してきますので、乗り換えもスムーズです。「こだま」号の乗車は豊橋までの10分程度ですが、この区間グリーン車を利用しました。以上で今日の乗り鉄旅は終了です。

乗車券類の紹介

 それでは、今回の乗り鉄旅で使用した乗車券類のを紹介します。なお、「ふくしままんぷくトレイン」は団体専用列車のため、この区間の乗車券類はありません。

 往路の豊橋→東京は一葉券ですが、復路の東京→豊橋は乗車券と指ノミ券に相当する乗車票が別になっています。普段は、乗車日の前日までに金山駅などで発券しておくことが多いですが、今日は当日の朝に豊橋駅で発券しました。券売機前には、これから乗車する新幹線のきっぷを購入される方が列を作って並んでおられたので、スマートEXなどを利用されていない方も、まだまだ一定数いらっしゃるなと感じました。

 東北新幹線には、JR東日本びゅうツーリズム&セールスの乗車票で乗車しました。自動改札機が利用できない120mm券ですが、ツアーで使用する乗車票がいつも120mm券で発券されるのは、どういった理由なのでしょうか? 乗車する列車が限定されているため、係員による券面の確認が必要ということなのでしょうが、ただでさえ混み合う有人改札に人が集中してしまい、駅員さんの負担も大きいのではないかと思います。

 往路の新幹線車内で配られた、いわき→東京都区内の乗車票と特急「ひたち」の指定席用乗車票です。僕はツアー申込みの際、下車駅を東京駅で指定しましたが、下車駅に関係なく、品川まで座席が確保されているようです。ちなみに、いわき駅では改札から出場することなく「ひたち」号に乗り換えたため、いわき駅での入鋏印はありません。

 今回の旅の紹介は、以上のとおりです。観光列車ではない団体専用のイベント列車に乗車するのは久しぶりでしたが、途中駅でのおもてなしやグルメを十分に満喫することができました。気候のいい、春の陽気が感じられる4月中には、また別の乗り鉄旅に出かけてみようと思っています。