2024年10月から12月までの3か月間、 "Japanese Beauty Hokuriku"をテーマとして北陸デスティネーションキャンペーン(北陸DC)が開催されています。北陸と言えば、この春に北陸新幹線の金沢-敦賀間が延伸開業したばかりであり、今回は敦賀延伸後に開催される初めてのデスティネーションキャンペーンとなります。
北陸新幹線の敦賀延伸開業について、開業当初は鉄道ファンだけでなく一般の方の関心も高く、報道やテレビ番組でも取り上げられるなど大きな話題となりました。特に福井県では今回の延伸によって初めて県内に新幹線駅が誕生することになったことから、大きな期待を持って歓迎されたことと思います。一方で、これまで北陸本線として運行されてきた、いわゆる並行在来線区間は第三セクター化され、大阪や名古屋から金沢まで直通運転された特急「サンダーバード」や「しらさぎ」はすべて敦賀止まりとなってしまいました。そのため、関西圏や中京圏から福井や金沢に向かう際には、敦賀駅での乗り換えが必要となり、また費用面でも利用者の負担が増えるなど、利便性の低下を問題視する声もありました。さらに、敦賀駅では新幹線開通に合わせて大規模な工事が行われて、新幹線ホームの真下に在来線特急用のホームが設けられ、在来線特急⇔新幹線の乗り換えに配慮した構造となりましたが、列車到着時のホームから改札階までの混雑・集中を心配する声や、最短8分という乗り換え時間を不安視する声などもありました。
そんな北陸新幹線の金沢-敦賀間の延伸開業ですが、まもなく8か月を迎えようとしています。僕はまだこの区間で新幹線に乗車したことがありませんが、北陸DC期間に合わせて久しぶりに北陸方面への乗り鉄旅に行ってみようと思い立ち、今回は旅行商品を利用した加賀温泉駅までの往復乗り鉄旅を計画しました。秋から冬にかけての北陸と言えば、カニ🦀が美味しい季節で、さらに温泉を楽しむにも絶好の季節です。いろいろな旅行商品を検索していると、日本旅行が「かにカニ日帰りエクスプレス」という往復のJRと昼食がセットになった商品を発売しており、北近畿や山陰と並んで北陸方面に向かうプランも設定されていたことから、今回はこの旅行商品をメインとして利用することにしました。
それでは、いつものように旅の様子を紹介していきたいと思います。
「しらざき」「つるぎ」で加賀温泉へ
名古屋駅からの出発となりますが、本来は金山駅からスタートする予定でした。利用する旅行商品は先に紹介したとおり日本旅行のもので、JR西日本系列の旅行商品らしく乗車票は米原発着となっています。そのため、米原までの乗車券は別に用意する必要があり、今回は金山駅から米原駅まで在来線の快速列車を利用する計画でした。しかし金山駅に到着すると、安城駅付近での踏切安全確認の影響で、乗車予定だった列車が約15分遅れとなっており、しかも行き先が米原行きから大垣行きに変更されていました。旅の始まり早々、嫌な感じです😭 そうは言ってもこのまま金山駅にいても仕方ないので、とりあえず名古屋駅まで向かいました。


名古屋駅に到着しても当然、状況は変わっていませんが、思った以上に遅延の回復は早そうです。実はもう一本後に発車する特別快速の米原行きに乗車しても、ダイヤどおりの時間に運行されれば間に合うのですが、駅の発車標を見ると、どうやら後続の快速列車も遅れは避けられそうにありません。ここは米原から先の行程を最優先するということで快速列車での移動は諦めて、確実な特急「しらさぎ」号で米原に向かうことにしました。名古屋→米原間の特急料金の課金はちょっと想定外ですが、この後の行程を考えれば、やむを得ません。

特急券を購入し、「しらさぎ」号が発車する4番線ホームに向かいます。ホーム上でしばらく待っていると、豊橋方から681系が入線してきました。


間近で681系を見るのは久しぶりです。乗車するのも2023年3月に金沢に行って以来だと思います。681系の非貫通先頭車両はスマートな外観でスピード感があり、編成全体も特急形車両にふさわしい上質で洗練されたデザインが特徴的ですが、非貫通先頭車両の連結器が収納されているカバー部分などが酷く汚れています。それほど新しい車両でないことは理解していますが、もう少し見た目の清潔さにも気を配ってほしいものです。

ホーム上での写真撮影を終えて、列車に乗車します。ちなみに「しらさぎ」号は今年3月のダイヤ改正で全車指定席となりました。名古屋から米原までのような短区間で利用する際には、自由席が設定されていると助かるのですが、最近のJR西日本は特急列車の全車指定席化を進めており、ついに「しらさぎ」号も自由席が廃止されてしまいました。JR東日本も多くの特急列車を全車指定席化しており、これも時代の流れかなと感じるところです。そして、今回乗車した普通車の車内は上の写真のような感じです。号車によってモケットの色が異なっていますが、僕が乗車した2号車は赤系(サーモンピンク)の座席となっていました。
ちなみに名古屋→米原間で急遽、「しらさぎ」号を利用した訳ですが、仮に名古屋駅から特別快速に乗車していたとしても、米原駅から先の行程には間に合いましたので、結果としては僕の取り越し苦労でした。まあ、課金した分だけ安心して快適に移動できましたので、よしとします。
「しらさぎ」号は定刻よりもやや遅れて米原駅に到着しました。本来であれば米原駅で特別快速から「しらさぎ」号に乗り換える予定でしたが、乗り換え不要でこの先も引き続き「しらさぎ」号に乗車します。ただし、ここから先は旅行商品として手配した乗車票を使用することになり、米原→敦賀間ではグリーン車に乗車します。

これまでに何度か681系や289系には乗車していますが、いつも普通車ばかりだったので、グリーン車を利用するのは初めてです。681系のグリーン車の座席は、通路を挟んで1+2配置となっており、グリーン車でも2+2配置が多い最近の車両と比較すると、見た目にもゆったり感があります。シートピッチは特急形車両のグリーン車としては標準的な1,160mmで、肘掛内蔵テーブルやフットレストが備えられていました。座り心地も非常に快適で、さすがはグリーン席といった感じでした。ちなみに窓ガラスが汚れており、車窓を楽しむにはちょっと残念でしたが、窓は大きく開放感があり、落ち着きがありながらも明るい車内空間となっています。

グリーン車でくつろいでいると、あっという間に敦賀駅に到着です。3月に供用を開始したばかりの特急用ホームということで、設備の新しさが目につきます。新幹線に乗り換えるため、一つ上の改札階へと上がりますが、やはりエスカレーターは非常に混雑していました。皆さん、新幹線に乗り遅れてはいけないという思いから、どうしても気が焦ってしまうのかもしれません。

改札階自体はとても広々としており、新幹線ホームへの移動はスムーズです。ちなみに敦賀駅の新幹線ホームは2面4線構造で、11番線から14番線まであります。僕がこれから乗車する「つるぎ」号は11番線から発車するため、ホームに向かいました。


駅名標や発車標も真新しくキレイですね。今回乗車する「つるぎ」号ですが、敦賀延伸開業前は、富山駅と金沢駅との間を結ぶ各駅停車のシャトル運用を担っていました。しかし延伸開業後はその位置付けが大きく変化し、一部に途中駅を通過する「つるぎ」号が登場しました。ということで、途中の停車駅には十分注意する必要があります。

上の写真は、12番線側に停車していた車両を撮影したものです。北陸新幹線で使用されている車両はE7系・W7系しかないため、「かがやき」「はくたか」「つるぎ」どの列車も同じタイプのデザインで、全て12両編成となります。
ホーム上での写真撮影を終えたところで、早速乗り込みます。先ほどの「しらさぎ」号でも一部区間でグリーン車を利用しましたが、この「つるぎ」号でもグリーン車に乗車します。681系と同じく、E7系・W7系のグリーン車を利用するのは初めてです。


車内はグリーン車らしく非常に落ち着きがあり、上質な空間が広がっています。座席やカーペット部分は紺色を基調としており、どことなく爽やかで清々しい印象です。座席はもちろんリクライニングシートで、背もたれだけでなくレッグレストも電動で動かすことができます。枕も上下可動式となっており、自分の好きな位置に調整できるため、ぐっすりと寝られるくらいの快適性を備えています。それから、座席の足元には照明が灯されており、程よい高級感も演出されています。N700系のグリーン車とはまた違った魅力を感じることができました。
ちなみに僕が乗車した「つるぎ」号は各駅停車のため、敦賀駅を発車すると、越前たけふ、福井、芦原温泉の順に停車しますが、駅間が思った以上に短くびっくりしました。発車して加速したと思ったら数分で次の停車案内が放送されるんですね。そんなことを感じているうちに、「つるぎ」号は旅の目的である加賀温泉駅に到着しました。
片山津温泉 佳水郷でランチと入浴
加賀温泉駅に到着しました。新幹線駅となったこの駅を訪れるのはもちろん初めてですが、新幹線延伸開業に合わせて新築された駅舎は、和の様式をモチーフとした風情と歴史を感じさせる建物となっています。南口の駅前にはバスロータリーなどがありますが、まだ工事中🚧のようですね。

僕はここからホテルの送迎バスに乗車しました。今回はいつものように日帰り旅行ですが、利用する旅行商品にはホテルでの昼食と入浴がセットになっており、送迎バスでホテルに向かいます。昼食は「かにカニ日帰りエクスプレス」の名前のとおり、もちろんカニ🦀をメインとしたもので、今回利用する旅行商品のメインとなるものです。僕も新幹線乗車と同じくらい、カニ🦀の昼食を楽しみにしてきました。


片山津温泉 佳水郷には10分くらいで到着しました。フロントで受付を済ませて早速、食事処に向かいます。ちなみにこのホテルでは、旅行商品の利用客のみを対象して昼食を提供しているようで、食事処には加賀温泉駅から僕と同じ送迎バスに乗車していた家族連れの方がいるだけのようでした。食事場所はそれぞれ個室となっており、落ち着いた雰囲気の中で昼食を楽しむことができます。
では、今回いただいた料理を順に紹介します。食レポは苦手ですので、いつものとおり写真だけでお楽しみください。










品数は十分過ぎるほどで、1人にずわい蟹が一杯というボリューム満点の内容です。僕は元々、食事のペースが遅いほうですが、蟹は身を取り出すのにどうしても時間がかかるので、食べ始めから終わりまで1時間40分もかかってしまいました。今回は個室で他のお客さんを気にすることなくゆっくりと食事をすることができたため、そういった意味でも大満足です。

食後は大浴場で入浴しました。このホテルは柴山潟のすぐ近くに位置しており、大浴場の「たまゆらの湯」からはこの柴山潟と白山連峰を一望できます。さらに内風呂だけでなく露天風呂もあり、景色を眺めながらゆっくりとお湯に浸かることができます。やっぱり温泉地に来たからには、大きな浴槽での入浴は欠かせません。ここから先は当然、撮影することができませんので、入口だけ紹介させてもらいます。
「つるぎ」「しらさぎ」で名古屋へ
片山津温泉 佳水郷でランチと入浴を満喫した後は、再びホテルの送迎バスに乗車して加賀温泉駅に戻ってきました。ちなみに駅名では「加賀温泉」と呼ばれていますが、実際には、粟津温泉、片山津温泉、山代温泉そして山中温泉の4つを表す名称として使用されているようです。北陸新幹線には、他にも芦原温泉駅と黒部宇奈月温泉駅があり、温泉地とも縁が深い路線となっています。

帰路も「つるぎ」号を利用します。往路はグリーン車でしたが復路は普通車にしました。駅名標の下に時刻表が掲出されていますが、加賀温泉駅からの下り列車は1時間当たり1本の「つるぎ」号が中心となっており、日中の時間帯には「かがやき」号2本と「はくたか」号5本が停車するようです。

僕が乗車するのは「つるぎ」29号の敦賀行きです。ホーム中央付近で列車を待っていると、E7系新幹線が入線してきました。停車時間はわずかなので時間をかけて撮影することはできませんでしたが、まあ記録程度にホームドアの外側から撮影してみました。ちなみに往路はW7系のJR西日本車、復路はE7系のJR東日本車となりましたが、大きな違いがある訳ではないので、特にこだわりはありません。


乗車するとすぐに発車です。東海道新幹線の「こだま」号に乗車すると、停車するたびに「のぞみ」号や「ひかり」号の通過待ちのため、数分程度停車することがほとんどですが、少なくとも僕が乗車した「つるぎ」号では乗降終了後すみやかに発車するダイヤとなっていました。

普通車の車内は上の写真のような感じです。往路で乗車したグリーン車の車内は全体的に紺色系統でまとめられていましたが、普通車は黒色と赤色のツートンカラーの座席が並んでいます。東海道新幹線のN700系とは異なり、普通車の座席にも枕が設置されている点はうれしいですね。
加賀温泉駅発車時点では、僕が乗車した4号車の乗客はまばらといった感じでしたが、福井駅からまとまった乗車がありました。と言っても3人掛け座席に多くの空席があり、2人掛け座席も所々に空席がある程度の乗車率でしたが、なぜか僕の隣の通路側座席に福井駅から乗車された方が着席してきました。別に僕が口出しすることではないのですが、十分な空席がある車内でわざわざ相席となる座席を指定して利用するのはなぜでしょうか? 僕だったら、混雑が見込まれない日中時間帯の福井→敦賀間であれば、おそらく自由席にしますし、仮に指定席とする場合でも、できる限り相席とならないように座席位置を考慮するのですが、中には相席を好む方がいるんですかね?
そんなことを考えていると、列車は定刻通りに敦賀駅に到着しました。敦賀駅からは「しらさぎ」号に乗車するのですが、その乗り換え時間は8分です。敦賀駅における在来線特急⇔新幹線の乗り換えに必要な最短とされている時間です。僕は時間内に「しらさぎ」号が発車するホームまで移動することができましたが、中には車いすや足の不自由な方でエレベーターを利用される方もいらっしゃるでしょうし、大型のスーツケースを持っている方だと、多くの人が行き来する中で移動するにはもっと時間がかかるはずです。身軽でちょっと早足の僕には問題ありませんが、果たして色々な方の利用が想定される状況において8分という時間が妥当かどうか意見が分かれるのではないかと感じました。

敦賀駅で681系による「しらさぎ」号を撮影してみました。駅の案内放送によると、在来線のハピラインふくいの列車が遅れており、その接続をとって発車するということで、定刻よりも5分ほど遅れるようです。その待ち時間を利用して撮影することができました。

車内もちょっとだけ撮影しました。乗客が多いため、撮影の際には他の方の迷惑にならないように後方からとしました。往路の名古屋→米原間で乗車した普通車の車内は、赤系(サーモンピンク)のモケット柄でしたが、復路で利用した号車の座席はグレイブルー系でした。
そう言えば、現在の「しらさぎ」号の運用区間は名古屋・米原⇔敦賀間となっており、以前のように交流区間を全く走行しません。さらに名古屋-敦賀間の「しらさぎ」号では、実はJR東海区間の方が距離、時間とも長くなっており、考え方によってはJR東海所有の直流型の特急形車両で運転されてもおかしくはないのですよね。具体的に言ってしまえば、「しらさぎ」号に383系が充当されるというのも、可能性としてはあり得ると思うのですが、実際にはどうなんでしょうか? また、「しらさぎ」号と言えば最近、しらさぎ用のリニューアル塗装が施された683系が試運転を行っているようです。リニューアル編成はいつから運用に就くのでしょうか? こちらも楽しみですね。

「しらさぎ」号は予定どおりに米原駅に到着しました。この「しらさぎ」号は名古屋行きのため、このまま名古屋まで乗車するのが普通ですが、今回は米原発着の旅行商品を利用しており、引き続き「しらさぎ」号に乗車するためには米原→名古屋間の特急券が別途必要になります。往路はやむを得ず特急利用となりましたが、それほど長い区間ではないため、復路では予定どおりに新快速を利用することにしました。車両は313系です。青春18きっぷ利用可能シーズンになると、米原駅の在来線ホームは乗り換え客で混み合いますが、今日はそれほどでもありません。発車時刻までの時間を利用して写真撮影することができました。米原駅を発車した新快速は定刻どおりに金山駅に到着し、今回の乗り鉄旅も無事に終えることができました。
乗車券類の紹介
今回の乗り鉄旅で使用した乗車券類をまとめて紹介します。乗車票を含めて全部で8枚です。








旅行商品外となる名古屋・金山⇔米原間の移動には「青空フリーパス」を利用しました。名古屋―米原は青空フリーパスのエリアのごく一部ですが、単純に往復するだけでも元が取れます。特急券は当日の乗車直前に名古屋駅の指定席券売機で購入しましたが、この時点でも窓側座席を確保することができました。下6枚は日本旅行から事前に郵送されてきた乗車票です。「しらさぎ」号と「つるぎ」号の特急券部分は別々発券されています。一葉券にならないんですね。
今回の加賀温泉までの往復乗り鉄旅は以上のとおりです。かなり贅沢な昼食をいただいてしまったので、鉄道乗車分の運賃・料金相当よりも飲食代相当の方が高くなってしまったような気もしますが、たまにはグルメな旅もいいものです。温泉にも入浴できて日頃の疲れも癒すことができました。充実した旅となったことに感謝です。