レン鉄★気ままな乗車記

乗り鉄&きっぷ鉄の管理人が、備忘録を兼ねてブログに綴っていきます。

乗り鉄&きっぷ鉄っぽい管理人が、乗り鉄旅行とそこで使用したきっぷを思うがままに記録したブログです。
どうぞ、お付き合いください。
 

3つの「ものがたり列車」に乗車する四国乗り鉄旅(5)

 前回の記事からの続きです。

 ここまでの乗り鉄旅で、3つの「ものがたり列車」にすべて乗車することができました。乗車する前は、「ものがたり列車」と一括りで考えていましたが、列車ごとにそれぞれ特徴があり、また、沿線各地でのおもてなしや見所紹介などもあり、十分に楽しむことができました。どれも魅力的な列車ばかりですが、あえて順位を付けるとするならば、僕としては「四国まんなか千年ものがたり」での旅が最も印象に残っています。事前予約の食事を楽しむことができたということも理由のひとつですが、車両外観の美しさや落ち着きある上品な車内の雰囲気、ゆとりある広々とした座席配置など、乗車するだけでも旅の気分を盛り上げてくれるような雰囲気が感じられる列車となっていました。四国まで旅行する機会がそうそうあるものではないのですが、この列車であれば、2度でも3度でも乗車してみたいと思います。

 さて、「伊予灘ものがたり」を伊予大洲で下車し、ここからは帰路に着きます。伊予大洲駅から金山駅までは距離にして約633kmあり、在来線特急と新幹線を乗り継いで約5時間40分の乗車となります。豊橋ー東京間が片道約300kmなので、その往復分に相当する距離であると考えると、相当な距離であることが分かります。

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宇和海号で使用されているN2000系松山駅 2020/11/7

 伊予大洲から松山までは、N2000系気動車の特急「宇和海」に乗車しました。2000系気動車には、特急「あしずり」で乗車しましたが、今回の「宇和海」はN2000系です。とは言っても、実際には、2000系とN2000系が混在した編成で運用されることもあるようで、今回の旅行の中でも何度か混在編成を目にしました。僕が乗車した「宇和海」もその混在編成で、自由席の2号車は、たまたまN2000系だったということです。編成はある程度、固定されて運用されているのかどうか分かりませんが、気動車ということで、臨機応変にいかようにも組成できるのだと思います。ちなみに僕の中でのN2000系のイメージと言えば、高徳線を走る特急「うずしお」です。最近は、多くの「うずしお」が新型2700系に置き換えられており、そこで余剰となったN2000系予讃線土讃線の末端区間の特急に充当されるようになったのかもしれません。外観のカラーリングは、2000系とは大きく異なっており、車体側面の窓周りの帯が、紺色とローズピンクのツートンカラーとなっています。

 ちなみに、松山→伊予大洲で乗車した「伊予灘ものがたり」には約1時間45分乗車しましたが、伊予大洲→松山で乗車した「宇和海」の乗車時間は40分もありません。もちろん観光列車の快速と定期の特急列車による違いという面もありますが、実は「伊予灘ものがたり」が愛ある伊予灘線と呼ばれる旧線を走行するのに対し、「宇和海」は内子回りの内子線を走行しています。松山→伊予大洲のゆったりした乗車とは異なり、「宇和海」はあったという間に松山に到着してしまいました。

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しおかぜ号で使用されている8000系の非貫通型先頭車:松山駅 2020/11/7

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しおかぜ号で使用されている8000系の貫通型先頭車:丸亀駅 2020/11/7

 松山からは、8000系の特急「しおかぜ」に乗車して終点の岡山まで向かいます。午前中に乗車した下りの「しおかぜ」では8600系でしたが、今回乗車する上りは8000系です。実は、僕は過去に一度だけ、8000系に乗車したことがあります。それは、2017年春の青春18きっぷシーズンに、山陽新幹線の「500 TYPE EVA」に乗車する乗り鉄旅をした際、四国に少し足を伸ばして多度津まで行き、多度津→岡山の単区間で8000系に乗車したものです。当初の計画では、8600系に乗車する予定だったのですが、事故の影響により急遽、車両交換となったことから、期せずして8000系に乗車することになった訳です。今回は、それ以来の乗車となるため、実に3年半ぶりといったところです。

 特急「しおかぜ」は、主に岡山ー松山間で運行される特急列車ですが、途中の宇多津駅で、高松ー松山間で運行される特急「いしづち」との併結・分割が行われています(一部の列車や多客期を除く)。そのため、8000系には、非貫通型先頭車と貫通型先頭車があり、いわば2つの顔を持っています。非貫通型先頭車は、特急列車の代名詞ともいうべき流線型で、一言でいえばなかなかカッコいい風貌なのですが、一方の貫通型先頭車は、まったいらの切妻面で、その対照的な風貌は、まるで別の列車のようです。

 ちなみに8000系は、指定席車と自由席車とで座席設備が異なっています。普通車の中でも指定席と自由席とで座席設備が異なる例は、山陽新幹線九州新幹線の一部にも見られるものですが、在来線特急では、JR四国の8000系とJR北海道の785系くらいでしょうか。8000系の指定席車はS-Seatと呼ばれ、リニューアル時に座席の取り替えなどが実施されており、グリーン車と同等の背面テーブルが用意されるなど、自由席との差別化が図られています。僕は自由席利用のため、指定席利用者がちょっと羨ましく思った次第です。

 予定よりも、かなり長々と綴ってしまいましたが、これで今回の四国乗り鉄旅の紹介は終了です。土讃線予讃線を中心に、長年の希望だった3つの「ものがたり列車」にも乗車することができました。しかし、今回の乗り鉄旅では、高徳線徳島線予土線には全く乗車できていません。徳島線予土線にはトロッコ列車が運行されえており、今回とはまた違った乗り鉄旅を楽しむことができそうです。今回の旅行行程を作成する中で思ったのですが、2泊3日くらいの時間があれば、四国を鉄道で一周することもできると思います。近いうちに再び四国に行く予定はありませんが、次の機会には、未乗車区間を含めた一周旅にも挑戦してみたいです。